リリカルなのは~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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side 織斑 なのは(異世界)

 

そんなわけで私は今、突然覗きの制裁を受けて慌ただしくなっているアースラに来ています。誰一人私に気付いていないのは、多分光をねじ曲げての光学迷彩と魔力集束を応用した魔力隠蔽技術の賜物の合わせ技に、ついでにかなり酷い状態にある索敵システムのせいだと思われる。これだけ悪条件が揃っていればそりゃ気付けないよね。

……原因私だけど。

 

「もしもし!もしもし!……くっ……エイミィ、どうにかして彼女に繋げられない!?」

「無理ですよ!通信・索敵・転移のシステム系統がほぼ完全にダウンしてるんです!どうにもなりませんよ!」

「念話もこの距離じゃあ繋がりそうにないし……転移が使えないなら私が直接出向くと言う手も使えない……」

「大変ですね」

「そんな暢気なことを言ってられるような状態じゃないわ。アースラに搭載されている魔導炉もさっきのシールドに魔力を送りすぎて一時不調だし……地球に対してのステルスだけならまだ持つだろうけど、次にまた同じ攻撃が来たら……」

「……確実に、アースラは……」

 

……なんだか深刻そうだなぁ……。

 

「それじゃあ話は後にした方がいいですか?」

「ええ、そうしてちょうだ…………」

 

ふと違和感に気付いたらしいリンディ提督とエイミィさんは、同時にくるりと私に振り返った。

まあ、話は後でって言われちゃったし……適当に辺りの散策でもしてよっかなぁ……。

 

「ちょっと待ったぁぁぁぁっ!!!」

 

その言葉と同時に、私の肩がリンディ提督とエイミィさんに掴まれる。でも鍛えてないらしくその握力は弱々しい。私の世界だったらエイミィさんはクロノくんに折檻する時の握力がS2Uの柄に跡をつけるくらいはあるのに……。

まあ、あれで掴まれたらちょっと痛いから別にいいけど。

 

「どうやってここに来たのとか何で平然としてるのとかどうしてここに要るのとか色々聞きたいことはあるけれどまずは砲撃はもうやめてっ!アースラ壊れちゃうからっ!」

「? 覗き魔には死の制裁を、って言うのは常識でしょ? しかも注意されても繰り返すんだから」

「どこの常識!? いや覗いてたのは謝るけどいくらなんでもやりすぎじゃないかな!?」

「性犯罪者ってグズグズに溶けてなくなればいいと思いません?」

「怖いよ!?」

 

否定はしないエイミィさんでした、と。

 

「それで、お話は後にした方がいいですか?」

「いえ、すぐにしましょう。申し訳ありませんが、艦長室まで御同行願えませんか?」

「別にいいよ。襲われたら反撃するけど」

「襲いませんから……」

 

そう言いながらリンディ提督は私をつれて歩き出した。まあ、性的に襲われることはまず無いだろうけど、普通に襲われることはありえる話だからね。やっぱりデバイスは手放せないよ。

 

ね? ルシフェリオン?

 

私が視線を向けると、さくらさん作のレイジングハートのコピーである相棒がキラリと輝いた。

レイジングハートよりも無口で自己アピールが少ないと言うのを通り越して貧弱なルシフェリオンだけど、分身である私の大切な相棒であり、本体もサブデバイスとして使うだけのスペックはある。マトモなデバイスじゃあ私とレイジングハートの演算速度には追い付けないから、サブとはいえある程度追い付けるだけでも御の字なんだよね。

……クロノ君のデュランダルでもちょっと遅いし、ほんとに希少なんだよね。それを知ってから頑張ってくれているレイジングハートとルシフェリオンのためにデバイスマイスターの真似事(資格は無いけどスカリ博士直伝だしそれなりの腕はある)くらいはできるようになった。

 

……さて、それじゃあ楽しい楽しいお話の時間だ。真っ黒な話になっちゃうかもしれないから、ヴィヴィオちゃん達には見せられないね。

私の一人が下で相手してるから見ることなんてないだろうけどさ。

 

……本体? もうとっくに帰ってるよ? レイジングハートだけは残ってるけど、それも分御霊(わけみたま)みたいにレイジングハートの意識がルシフェリオンのガワに収まってるみたいなものだし。

勿論ジュエルシードシステムも搭載してるけど、使っているジュエルシード(さくらさん作)の数は本物より一個少なくして本体が移動しないようにしてあるから……まあ使い捨てみたいな物だししょうがないんだけどね。

 

 

 

 

 

side シュテル・イーストエッジ(の、姿をしている一夏の形をしている闇の欠片だけどほとんど本人。ただし身体能力等は一夏設定通りで戦い方も一夏設定そのもの)

 

……いったい誰に説明をしるんだろうな? よくわからんが、取り敢えず眠い。壮絶に眠い。

闇の欠片だからかどうかはわからないが、体が睡眠と魔力を欲している。睡眠スキルがあって良かったと、かなり本気でそう思う。

 

「……あのぉ……そこのなのはさんそっくりの子供は……? それに、はやてさんそっくりの人とフェイトママそっくりの子は……」

「ああ、シュテルちゃん達? 一応言っておくと全員私より年上で、変身魔法とか無しで大人になったり子供になったりするだけだからね?」

「……人間ですか?」

「全員一対一で全力の私に勝てる可能性が五割以上あるよ」

「化物だった……人間じゃないって言うレベルを通り越して化物だった……ッ!」

「……酷いですね。泣いたり笑ったりできなくしますよ?」

「ダメだよシュテルちゃん。はいお休みなさい」

「……なのはが言うなら仕方無いですね……我慢するとしましょうか……」

 

……わざわざそんなことをするのも面倒なくらい眠いし……正直化物扱いにはそれなりに慣れてるから気にするようなことでもないし。

何で言ったか? ノリ。

 

……ふぁ……眠ぃ……おやすみ…………。

 

「はい、お休みなさい」

 

……すぴー…………。

 

 

 

 

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