リリカルなのは~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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side 織斑 なのは(異世界)

 

スーパーフルボッコタイム終了のお知らせ。そして癒し系ソング『星空のspica』で回復タイムです。

見事に全員ぼこぼこにしてしまったのですが、どうやら(一部を除いて)若い人が多いため復活もかなり早いようです。

 

「い……いきとる……? うちら、生きとるんか……?」

「あの弾幕に囲まれた時にはもう駄目かと思ったけど……」

「ふー、楽しかった。またやろうね、アカハネに魔王様」

「アカハネってのは私か? ……まあ、今度会えたらな」

 

ちなみに、レヴィちゃんだけはeazyモードをなんとかクリアしている。何度か当たりそうになっていたけど、当たりそうな奴を全部切り捨てながらも完全に避けきった。

速度特化のスプライトフォームになってなかったら危なかったみたいだけど、こっちも途中から避ける事に集中してなかったらちょっと危なかったかもしれない。

 

……やっぱり、こういう弾幕遊びは相手が速いと難しいよね。楽しいけど。

でも、なんで私は魔王様? アギトを『アカハネ』って呼ぶのは別にいいけど、そんな魔王的な事なんてしてないよね?

 

『天地魔闘の構え』もやってないし、大規模以上の射砲撃もやってない。中規模までならやったけど、あの程度で魔王様呼ばわりはされないだろうし……。

 

「中規模っつっても聖王の鎧を楽勝でぶち抜けるレベルの化物砲撃だろうがよ。あちらさんの必殺技っぽいのと真っ正面からぶつかり合って一瞬の拮抗すら許さずに呑み込んどいてなに言ってんだ。しかも数人分同時に」

「しょうがないじゃない。私の魔法は接触した相手の砲撃や射撃魔法、防御魔法に使われている魔力を奪い取って相手の攻撃の威力を減衰させると同時に自分の攻撃の威力を増す効果がデフォルトで付いてるんだから」

「恐ろしいデフォルト効果だなオイ」

「ちょっと頑張れば抵抗はできるよ?」

「大瀑布の前のティッシュみてーな抵抗のどこに意味があんだよ? せめてコンクリの屋根くらいねえと意味ねえだろ」

 

ティッシュだって大量に集まればそれなりに効果はあるんだけどね。効果があるくらい集めるのは大変だろうけど。

とりあえず魔力の操作能力を上げてやれば簡単に魔力の支配権を奪われるようなことにはならない。私もちょっと苦労することになるだろうし、そのちょっとも積み重なれば大きな効果を出すようになるしね。

 

……ああ、あと魔力じゃなくて氣を使った強化をした上で直接殴られるとかなりきつい。魔力と氣は反発するし、不完全に混ざると暴発して大変なことになるからね。さくらさんの『豪殺居合拳』みたいに方向性が強化とかそっち方面で固まってればまだなんとかなるけど、波がくちゃぐちゃだと止めるのも操るのも一苦労。

……両方自分のだったら混ぜるも反発させるも簡単なんだけどね。混ぜてる間は魔法を使いづらくなるけど、あの身体強化率ならそのくらいのデメリットはしょうがないって思えるし。

 

……まあ、それはそれとして……この世界で集めた魔力の殆どは吐き出したし、こっちの世界のみんなと模擬戦もした。ユーリとアギトを観客にミニコンサートも開いたし、思い残すことはあんまり無い。

後は精々こっちの世界の翠屋のシュークリームを食べてないことと、エルトリアの場所が時間軸とかを含めて全然わからないから遊びに行けないことくらいかな?

エルトリアの方は分身を一体ついていかせるつもりだからべつにいいけど、翠屋の方は……。

 

……あ、そうだいいこと考えちゃった♪

 

「うわぁ……姐御がすっげえ悪い顔してやがる……何が起こるか知らねえけど、とりあえず冥福くらいは祈っといてやるか……」

 

そう言ってアギトは空中で跪き、両手の指を組むように手を合わせて何かに祈り始めた。一体何に祈ってるのかな?

 

(神様仏様聖王ヴィヴィオ様、どうか姐御があんまり酷い事をしないように見てやって下さい……)

『いや、無理だってば。ママを止められるわけ無いでしょ。常識的に考えなよ』

「だよな~」

 

本人の前で言うなんていい度胸だね? それにヴィヴィオもずいぶん非常識になってきた。常識の枠の外し方なんて教えてないけど、流石私の娘だね。

 

『嬉しいけど嬉しくなーい。ママに似てるっていうのは嬉しいけど非常識とか常識外れとか言われるのは嬉しくなーい』

 

フェイトちゃんも結構常識の枠から外れてるし、私の教え子達も随分物理法則の支配から逃れ始めてるんだし……非常識だって事くらい気にしなくっても問題ないと思うんだけどなぁ……。

なんならリオちゃんやコロナちゃんにも非常識になってもらってヴィヴィオの意識の外堀から埋めていこうかな? そうすればヴィヴィオが一時期のはやてちゃんやアリサちゃんみたいに胃痛で苦しむようなことにはならないだろうし。

私も一人の親として、自分の子供は助けてあげたいしね。

 

……今ではアリサちゃんもはやてちゃんも常識の枠なんて取っ払ってるから胃痛とはそれなりに無縁で居るんだけどね。

よかったよかった。友人が苦しんでいるところを見たいと思うなんて事は無いからね。例えそれが原因不明の胃痛でもさ。

 

『あんたのせいでもあるんだけどねぇ……!』

 

平行世界に念話を飛ばすなんて器用で普通はできない非常識な事が良くできるようになったねアリサちゃん。いつかこうして非常識の扉をどんどん開きながら進んで来ると思ってたよ?

 

……言ったらアリサちゃんがすずかちゃんの胸に飛び込んで泣いちゃうかもしれないから言わないけどね。

 

 

 

 




 


アリサ「ひっく……すずかぁ……わたし、私……汚れちゃったよぉ……」
すずか「あ~……よしよし。大丈夫だよアリサちゃん。アリサちゃんは汚れてなんてないよ。ね?」
アリサ「ひっく……でも……っく……なのはが私に『アリサちゃんも常識の枠から外れてきたね』って……なのはにぃ……」
すずか「(アリサちゃんの泣き顔って久しぶりに見たけど可愛いなぁ……♪)大丈夫。それなら私だって、昔と比べて随分なのはちゃん色に染まっちゃってるんだし……ね? アリサちゃんだけじゃないから……ね?」
ありさ「ひっく……すずかぁ……」
すずか「よし、よし……なのはちゃんみたいに熟練のお母さん的雰囲気は出せないけど、我慢してね?」
アリサ「ひっく……うん…………」



 こんなやり取りがどこかの世界の地球のどこかで起こっていたとかなんとか言う噂。

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