玉藻生活    作:高崎瑞希

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一話

画面の中でマイルームにこもっていた今日この頃…

いじっていたのは可愛い良妻『玉藻の前』。

 

「あぁ…可愛い…可愛いよぉ…キャス狐…」

 

ポチポチポチポチ…

 

「好きなものですか? それはもちろん、小さくとも素敵なマイホーム! まぁ広いに越したことはありませんが」

「えー?マスターは?俺は?俺のことは好きじゃないの?」

 

ポチポチポチポチ…

 

改めて考えるとキモいな、俺。

しかし俺の思いは通じたのだろう。確かに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キャス狐!バスター!」

「は、はいっ!えっと…バスターだから…炎天?どれ?どれが炎天?」

「キャス狐!早くしてよ!」

「ただいま!んー…これ!炎天よ!払え!」

 

一枚の紙を取りだし、呪術を発動。

相手は丸焦げだ。

 

「おつかれ。」

 

キャス狐に話しかけるマスター。

 

「はい。ご主人様もお疲れさまです。」

 

それに答える玉藻。

 

ちなみに俺は…

 

「ではでは!お部屋に戻ってしっぽりすっぽりと…!」

 

こっちである。

どうしてこうなった?俺はキャス狐を愛でていただけなのに…

というか!キャス狐を見ていたいのであってなりたかったわけではない!

 

「しません。早く帰るよ。」

「もぅ…ご主人様のいけず…」

 

さらになぜかこのマスターに対してだけは勝手に体や口が動いてしまう。

くそっ!俺の!俺の玉藻なのに!こんなイケメン(男)なんかに…!あぁ…格好いい…

 

「はっ!俺は何を…」

 

やばい…たとえ体が屈服させられても!心は俺のものだ!

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

そして帰ってきた自分のお部屋。

マスターのところに走り出したい気持ちをグッとおさえてなんとか戻ってきた。

 

 

改めて鏡を見る。

青い服で大胆に空いた胸元。丸出しの太ももにかかっている薄い布…

ピンク色の長い髪の毛を後ろでまとめている。

そして頭のてっぺんには二つのケモミミが…

 

「んー…どう考えても愛しのキャス狐だよなぁ…」

 

この状況はそうとしか言えないだろう。

ならば男としてやることはただひとつ!

胸にだんだんと手を近づけ…

 

 

 

 

 

なんてことをするのはそこらの男どもだろう。

俺は触らない。なぜなら…

 

『ご主人様?触りたいなら触ってもいいんですよ?』

 

『えっ?あんっ!ご主人様は奥手だと思って油断してましたぁ!』

 

『やっ…そこ…は…ダメェェェ!!!』

 

 

 

 

 

 

みたいな展開がいいのだ!自分で自分を触ってなにが楽しい!

キャス狐に俺は誘惑されたいのだ。そして俺は…

 

コンコン

 

「っ!」

 

不意にドアが叩かれた。だ、誰だろう…

 

「キャス狐?いる?」

 

マスターだ!やば…どうしよう…

 

「はい!開いてますよ!」

 

俺の気持ちなんてお構いなしに口は勝手に動く。

 

「おじゃましまーす」

「どうされたのです?はっ!まさか!ついに夜這いに!」

「違うよ。今日なんか調子悪そうだったから大丈夫かなと思って。」

 

ニコッと微笑むマスター。なぜだ…なぜこいつがこんなに愛しく思えて…

 

「みこーん!それは『いつもお前を見ているぜ』アピールですか!?

もぅ…ご主人様のイケメン!」

 

くっ…止まれ…止まれ俺の口よ…!

 

「ははは…その調子だと大丈夫そうだね。良かった。明日も頼むよ。」

「はい!戦闘から夜のお世話までお任せください!」

 

笑いながら部屋を出ていくマスター。

助かった…あのまま話してたら頭がどうにかなりそうだ…

 

なんとかしなければ…

これからのことを考えながら夜はふけていった…

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