「あー…美味しかった。」
無事食堂に着いた。
とりあえずキャス狐っぽく「お任せでお願いします♪」って言ってみた。
めっちゃうまいカレーが出てきた。
いやー…美味しかった!
さて、だいたいカルデアの中は見て回れたんだよね。
というわけで次は…コミュニケーション?
ま、まぁ清姫にはばれなかったし…せっかくなら色々な子と話してみたいし。
適当に廊下でも歩いてみようかな。
「む?キャス狐ではないか!」
いきなり話しかけられた。
さて誰だ?なんて考えるまでもない。
いつ聞いても萌える、この丹下さんボイスは…!
「うむ!余である!」
ネロだ。
えっと…キャス狐はネロのことなんて呼んでたっけ…?
『赤王』とか『赤セイバー』とかだったっけな…
いや、たしかマイルームでは『皇帝様』とか言ってた気がする。
でも本人に向かって『皇帝様』はさすがにないだろ…え…どうする…?
「どうしたのだ?いつもの元気がないではないか。仕方ない。余の美声を聞かせてやろう!」
ネロさん…とかかな?名前呼びはさすがに怪しまれるかな…
うわー…いつも玉藻はなんて呼んでるんだ…!
「~~~!!!」
突如廊下に轟音が響き渡った。
耳が壊れそうなほどに痛い。鼓膜が破れそう…!
「だー!うるさい!」
もうムリ。考えてもきっと結果はでない。
それに止めないと歌い続けそうな気がするし!
「なっ!余の歌がうるさいと言うのか!?
普段は
「じゃあさっさとマスターのところに行って歌え!廊下で騒がないでくれる!?」
『騒ぐ』というところに反応したのだろうか。
驚いたような顔でこちらを見ているネロ。これこそが『開いた口がふさがらない』というやつか。見事にポカーンとしている。
「ど、どうしたのだ…?キャス狐よ…熱でもあるのか?」
「は? …あっ…」
しまった…!
口調を寄せるのを忘れていた…!
「い、いや…その…」
「そうであったか…よし!余がナイチンゲールを呼んできてやろう!しばし待て!」
行ってしまった…
まずい。非常にまずい。
ナイチンゲールはバーサーカーだ。見つかると確実に話は通じない。
しかも呼んでくるということはおそらくまたネロも来るだろう。
………逃げよう。
くるりと180度回転。俺は走り出した。
ダメだ…俺にコミュニケーションは取れない…
こいつら全てを相手にできるマスターはすごいな…
リアルカルデアでは生きていける気がしないわ…
現在俺は自分の部屋で布団を頭からかぶり震えていた。
このまま夜が来るのを待ちたい。
しかし、夜になるとマスターはこの部屋にやってくる。
だからといって外を歩こうものならきっと誰かにばれる。
いっそのこと舌とか噛んだら元の世界に戻れないかな…?とか考えたけど…この体に傷をつけるとか論外。
つまり…八方塞がりだ。
仕方ない。これしかないか。
あまり乗り気ではなかったが…このままでは俺の玉藻が汚される(ついでに俺の心も汚される)。
俺は布団から抜け出し、とある準備を始めた。