【ヒーローズ・ユニバース】アベンジャーズ×仮面ライダー~リベンジ・オブ・ショッカー~   作:GAP

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※アベンジャーズと仮面ライダーのクロスオーバー小説です。
※基本アベンジャーズはMCUとしての参戦ですが、ところどころ原作での設定が使われています。
※独自解釈の部分があります。
※MCUはスパイダーマン:ホームカミング後、マイティ・ソー~バトルロイヤル~前の時系列となっています。
※仮面ライダーは仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL後となっています。

トニーがDr.ストレンジと会い、新メンバー集めと新たな危機に向けて動き出そうとしていたころ、アフリカの小国ワカンダでは謎の組織によるヴィヴラニウム強奪事件が起きていた。その解決に乗り出したブラックパンサーとキャプテン・アメリカはそこで未知の怪人たちとの戦闘に入る。
苦戦する2人だったが、そこにあるヒーローが助けに来るのであった。


第2話

アフリカ ワカンダ共和国。

 

最先端技術と古くからの伝統が融合するこの国は、特殊金属「ヴィヴラニウム」の数少ない産出国で、小国でありながら国際社会において高い発言力を有している。

 

国は代々、王族が治めており、現在は前国王の急死に伴って、頭脳明晰な若き皇太子、ティチャラが王位につき、政治、経済の両面からこの国を治めていた。

 

さらに、ティチャラは国王というだけでなく、ヴィヴラニウム製のスーツに身を包んだ漆黒のヒーロー、ブラックパンサーとしても活動しており、この国の平和を陰から守っているのであった。

 

この日も、ティチャラことブラックパンサーはワカンダの森林地帯の奥にある古い遺跡を探っていた。

最近、ワカンダでは希少なヴィヴラニウムを狙う謎の組織が暗躍しており、採掘場や貯蔵施設からヴィヴラニウムが次々と強奪されていた。これが通常のテロ組織の犯行であるならばワカンダの政府軍や自らが率いる戦士たちに対応させるが、相手は未知の技術を使うとの報告が上がっていたため、こうして自らが出向き、ついにアジトまで迫ったのであった。

 

木々の間に身を隠しながら、ブラックパンサーは遺跡の様子を伺う。小銃などで武装した男たちの他に、黒いスーツや白衣に似た服を着た男たちが、強奪したヴィヴラニウムを次々とコンテナなどに詰めている。

息を潜め、出方をうかがうブラックパンサーだったが、そこに背後から声がかかった。

 

「様子はどうだ?ティチャラ」

 

ブラックパンサーが振り向くと、そこには銀色の盾を持ち、青い革製のマスクと特殊なスーツを着た屈強な男が身をかがめていた。

この男の名はスティーブ・ロジャース。第二次世界大戦中にアメリカ軍によって生み出された超人兵士で、元アベンジャーズのリーダー、キャプテン・アメリカとして世界の平和を守るために戦うヒーローである。

しかし、シビルウォーの際にアメリカ政府の意向に背いて行動したため追われる身となり、現在は同じくシビルウォーに参戦したブラックパンサーの厚意によりワカンダに身を隠している。

 

急遽駆け付けたキャプテン・アメリカに、ティチャラが声をかける。

 

「キャプテン。来たのか」

 

「キャプテンは止してくれ。今は国を追われた逃亡者さ」

 

そういうと、スティーブは右手に持った盾を見て自嘲気味に笑う。

本来、彼の使う盾はアメリカのシンボルである星条旗がイメージされたデザインで、中央に巨大な星があしらわれているが、シビルウォーの際に元の開発者、ハワード・スタークの息子であるトニーのもとへ置き去り、現在は元の盾と同じヴィヴラニウムから作り出されたシンプルな銀色の盾を使用しているのであった。

 

「やはり、君の盾には星を入れるべきだったな」

 

スティーブの姿を見て、ブラックパンサーが声をかける。

 

「いや、あの星はあくまでもアメリカのシンボルだ。もし入れるとしたら、アメリカに戻ったときだろう」

 

「その日はそう遠くないだろうな。アメリカの国民は皆、君の帰りを待っているだろう」

 

その言葉を聞いて、スティーブは小さく笑みを浮かべた後、すぐさま真顔になり、ブラックパンサーの隣にかがみこんだ。

 

「状況は?」

 

スティーブの問いに、ブラックパンサーが答える。

 

「敵の数はおよそ50前後。そのうちの半数は金で雇われた傭兵だな。その他に、黒いスーツの連中と指揮官らしき白い服を着た連中がいる」

 

「一般的な戦力として見れば大したことはなさそうだが…」

 

スティーブがそう言うと、ブラックパンサーが神妙な面持ちで答えた。

 

「部下の報告にあった『未知の技術』というのが気になる。油断は禁物だろう」

 

「ああ。ならば短期決戦で勝負を決めた方がいいな。私が正面から奴らを攻撃する。ティチャラはその隙に木々の間を通って奇襲をかけてくれ」

 

「作戦的には理想だが、いいのか?これはあくまで我々の国の問題だぞ?」

 

ブラックパンサーが尋ねると、スティーブはフッと笑みを浮かべる。

 

「こちらは匿ってもらっている居候の身だ。このくらいのことはしないとな。それに…」

 

そこまで言ってから、スティーブは再び真顔に戻って答えた。

 

「ここが祖国でなかろうと、平和を脅かすものに立ち向かう。それが、アベンジャーズだ」

 

そう答えたスティーブの顔は、国を追われた逃亡者のものではなく、世界の平和を守るヒーローのものになっていた。

そのスティーブを見て、ブラックパンサーはマスクの中でフッと笑い、

 

「了解したスティーブ。やはり君は、偉大なキャプテンだ」

 

と言い残して作戦を遂行するべくしなやかな動きで木に登って行った。その姿を見送りながら、

 

「君の方こそ勇敢な戦士だよ、ティチャラ」

 

と言ってスティーブは森から飛び出し、ヴィヴラニウムを強奪した者たちが集まる遺跡へと突撃していった。

突撃してくるスティーブの姿を見て、見張り役の武装した男たちが一斉に銃口を向けてくる。

その引き金が引かれるよりも早く、スティーブは持っていた盾をブーメランのように投げ、正面にいた男たちをっ無力化。そして自分のもとに帰ってきた盾を走りながら回し蹴りで打ち返し、左側で見張りをしていた男たちも倒すと、すぐさま戻ってきた盾キャッチして右側に居並ぶ男たちとの間合いを詰め、格闘戦で仕留めていく。

 

外の騒ぎを聞きつけ、遺跡の内部から武装した男たちが増援として駆けつけるが、近くにあった木の上からブラックパンサーが奇襲をかけ、得意の体術で次々と倒していく。アメリカの英雄とワカンダの戦士の圧倒的な戦力を目の当たりにした男の何人かが、近くに止めてあったジープへと走る。そしてそのうち1人がロケットランチャーを持ち出し、照準をブラックパンサーに合わせて発射する。スティーブはすぐさまそれに気づくと、

 

「ティチャラ!危ない!」

 

と叫びながらブラックパンサーを押し出し、盾を構えて砲撃を受けた。

轟音と火柱が上がり、男はスティーブを仕留めたと思って

 

「ハハハ!ざまぁみろ!」

 

と叫ぶが、その瞬間に炎の中からスティーブの盾が飛んできて男の手にあたり、持っていたロケットランチャーを叩き落とす。

 

「くそっ!おい、次のを持ってこい!」

 

男はそう叫ぶが返事はなく、慌てて後ろを振り返ると地面に倒れる仲間と、それを仕留めたであろうブラックパンサーの姿が目に入る。

 

「ば、化け物がぁぁぁぁぁ!」

 

男は絶叫しながらハンドガンを取り出し、ブラックパンサーに向けて発砲しようとするが、それよりも早くブラックパンサーの飛び後ろ回し蹴りが腹部に決まり、その場に倒れ伏した。

見張りにあたっていた男たちを全て無力化し、スティーブとブラックパンサーは遺跡の入り口付近で合流する。

 

「さっきは助かった。怪我はないか?」

 

ブラックパンサーがそう尋ねると、スティーブは肩をパンパンと払いながら答える。

 

「スーツが汚れたくらいだ。問題ない」

 

「やはりタフなんだな」

 

「大戦中じゃあんなのは日常茶飯事さ。毎回爆発の時に大量の煙を吸わされるから、他の兵と違って私にはタバコも必要なかった」

 

「それはまたずいぶんと高いタバコだな」

 

「中毒性もないからある意味世界で一番健康なタバコさ。おすすめはしないがな」

 

2人がそんな軽口を叩いていると、遺跡の中から黒いスーツの男8人と、幹部らしき男3人が出てきた。

その男たちの姿を見て、スティーブがすかさず声をかける。

 

「強奪したヴィヴラニウムを今すぐ返還しろ。さもなくば、この男たちと同じ目に遭う」

 

スティーブの警告を聞いても、男たちに焦りの表情はない。

 

「おい、聞いているのか!?」

 

スティーブがなおも続けると、幹部らしき男たちはポケットからメダルのようなものを取り出し、それを自分の額に向かって投げる。すると、男たちの額にメダルの投入口のようなものが現れ、メダルがその中に入ったと同時に体からミイラのような怪物、屑ヤミーが出現する。

 

「何!?」

 

スティーブが身構えるが変化はそれだけに収まらず、今度は黒いスーツの男たちが大きめのUSBメモリのようなものを取り出し、そのスイッチを入れた。

 

『マスカレイド』

 

という音声がと共にUSBメモリのようなものはスーツの男たちの首筋に吸収されていく。すると、スーツの男たちの頭部が骨のような模様の入った黒い禍々しいものに変化し、マスカレイド・ドーパントとなる。

そして、変身と召喚の済んだ怪物たちがスティーブとブラックパンサーに襲い掛かった。

 

「これが報告にあった未知の技術か!」

 

そう言いながらブラックパンサーが応戦のため駆け出し、スティーブもそれに続く。

お互いに格闘戦で怪物たちに攻撃を加えていくが、屑ヤミーはまるでゾンビのように何度倒しても立ち上がってくる。そしてマスカレイド・ドーパントは先ほどの武装した男たちとは比べ物にならない戦闘力と耐久力を有しており、そう簡単に倒せない。

2人がそうこうしているうちに、白い幹部クラスの男たちは再び遺跡の中へと入っていった。

 

「くっ!待て!」

 

幹部たちを逃がすまいとスティーブが追いかけようとするが、その隙に屑ヤミーにまとわりつかれ、動きを止められてしまう。それを振り払い、再び幹部クラスを追おうとするスティーブの顔面に、2人のマスカレイド・ドーパントの飛び蹴りがクリーンヒットし、スティーブの体は近くにあった木に叩きつけられた。

 

「スティーブ!」

 

ブラックパンサーが叫び、すぐさま駆け寄ろうとするが、屑ヤミーとマスカレイド・ドーパントに阻まれてしまう。

衝撃によって軽くめまいを覚えるスティーブの元に、屑ヤミーとマスカレイド・ドーパントが迫る。何とかスティーブが体勢を整えようとしたその時、背後から突如、1人の棒を持った青年が飛び出し、迫りつつあった屑ヤミーとマスカレイド・ドーパントを蹴散らした。何が起こったか分からないスティーブに、青年は棒を肩に担ぎながら手を差し伸べる。

 

「大丈夫ですか?」

 

青年のその手を取りながら、スティーブは答えた。

 

「ああ、済まない。民間人のようだが、ここは危険だ。あとは任せて下がっていてくれ」

 

「お気遣いはありがたいんですが、これは俺の範疇なので。それと、俺は民間人じゃありません」

 

青年はそう答えると、持っていた棒を地面に突き刺す。よく見ると、その先にはパンツと思しきものが吊るされていた。そして青年は左手に何かベルトのようなものを持つと、それを腹部に装着し、右手に持った赤、黄色、緑のメダルをそれぞれ両手に分けて、ベルトに装填していく。

そして最後に、ベルト斜めに傾かせると、腰から円形のスキャナのようなものを取り出して、ベルトに装填したメダルを読み取った。

そして、青年が叫ぶ。

 

「変身!!」

 

そしてスキャナーのようなものを胸元に持ってくるとベルトから音声が鳴り響く。

 

『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!!タトバタ・ト・バ!!!』

 

音声が鳴り終わると、青年は黒を基調とした赤、黄、緑の戦士へと文字通り変身した。

 

「君は一体…」

 

スティーブが問いかけると青年は、

 

「俺は仮面ライダーオーズ…。詳しいことは、後で話します!」

 

とだけ答え、すぐさま屑ヤミーとマスカレイド・ドーパントに突撃していく。そして独特の戦闘スタイルで次々と怪物たちを圧倒していった。

 

スティーブもその後に続き、再び戦闘を再開。そこに、ブラックパンサーが駆け寄ってくる。

 

「君の知り合いか?」

 

ブラックパンサーが問いかけるが、スティーブは首を横に振って答える。

 

「いや、初めて会う。というか、あの姿だと君の知り合いなんじゃないか?」

 

「私も会ったことはないぞ」

 

「そうか。なら!」

 

そういいながら、スティーブは近づいてきた屑ヤミーを盾で吹っ飛ばしながらブラックパンサーに言う。

 

「終わってから直接聞こう」

 

「そうするとしようか」

 

ブラックパンサーはそう答え、近くにいたマスカレイド・ドーパントKOした。

 

一方のオーズは、戦いなれているといった感じで屑ヤミーを倒し、彼らを消滅させていった。

その様子を見て、マスカレイド・ドーパントたちは標的をオーズに絞り、背後から襲撃しようとする。

 

「危ない!」

 

その様子を見たスティーブがすぐさま盾を投げつけ、オーズを援護する。すると、ブラックパンサーもすさまじい速度でオーズの隣に立ち、近づいてきたマスカレイド・ドーパントたちを体術で吹っ飛ばした。その結果、マスカレイド・ドーパントたちは全員、オーズの背後に集められる。

 

「ありがとうございます!」

 

オーズは振り返りながら2人に礼を言うと、スキャナでもう一度ベルトに装填されたメダルを読み取る。

 

『スキャニングチャージ!!』

 

という音声が響くと、オーズの足がバッタのように変化し、胸にある紋章が輝いた。

 

「ハァーっ…」

 

オーズが気合を溜め、そして空高くジャンプする。そして、

 

「セイヤァァァァァァァァァァァァ!!」

 

という声とともに必殺のキックがマスカレイド・ドーパントたちに決まると、首筋から先ほどのUSBメモリが排出され、元の人間の状態に戻った。

残っていた屑ヤミーも、ブラックパンサーとスティーブの活躍によって倒され、戦闘は終了する。

 

方々で戦っていた3人が合流しようとしたその時、遺跡の天井部分が突如吹き飛ばされ、轟音と共に高速のジェット機のようなものが表れる。

 

「しまった!」

 

と言ってスティーブがジェット機を追いかけようとするが、スティーブが追い付く前にジェット機は凄まじいスピードで飛び去ってしまった。

 

「逃がしたか」

 

ブラックパンサーが忌々しげに言うと、オーズが変身を解除しながら答える。

 

「行き先は分かっています。彼らは日本へ向かっている」

 

オーズこと青年の言葉を聞いて、スティーブとブラックパンサーが彼に視線を向ける。

 

「先ほどは助かった。それで、君は?」

 

スティーブがさっそく例を述べると、青年は朗らかに答えた。

 

「いやぁ、ヒーローは助け合いですよ!っと、申し遅れました。俺の名前は火野英司。日本の鴻上ファウンデーションの研究員兼仮面ライダーオーズとして世界中を回っています」

 

「私はスティーブ・ロジャース。訳あってこの国に匿われている者だ」

 

「知ってますよ!アベンジャーズのキャプテン・アメリカさんですよね!お会いできて光栄です!」

 

青年こと英司は嬉しそうに声をかけると、スティーブは苦笑しながら答える。

 

「国を追われる身となった今では、その名は名乗れないがね。だから、スティーブでいい」

 

「…分かりました、スティーブさん。それで、そちらのクロヒョウの方は…?」

 

英司がブラックパンサーに目を向けると、スティーブが答える。

 

「彼の名はブラックパンサー。この国を守るヒーローだ。訳あって、その正体は明かせないが…」

 

スティーブがそこまで言うと、ブラックパンサーが制止する。

 

「いいんだスティーブ。彼には正体を明かそう」

 

「いいのか?」

 

「悪い人間ではないようだし、何よりも我々のピンチを救ってくれた恩人だ。その恩人に素性を隠したままでは、戦士としても王族の人間としても恥になる」

 

ブラックパンサーのその言葉を聞いて、英司が恐る恐る尋ねる。

 

「あのー、王族って…」

 

その問いに、ブラックパンサーはマスクを外し、素顔で答えた。

 

「ブラックパンサーこと、ワカンダ国王のティチャラだ。国の恩人として、君に感謝を述べよう、火野英司くん」

 

「こ、国王陛下だったんですか!?」

 

驚愕する英司に、ティチャラは苦笑しながら言う。

 

「国の安全を守るのは王族の責務だからね。だが、外部に漏れるといろいろとまずいことになるので、口外はしないでほしい」

 

「分かりました。絶対秘密にします」

 

英司がそう答えると、スティーブが先ほどの発言について質問をする。

 

「それで、英司。君は奴らが日本へ向かうと言っていたが、何か知っているのか?」

 

「私も気になっていた。そもそも、奴らは何者なんだ?」

 

スティーブとティチャラの問いに、英司は真面目な顔で答える。

 

「奴らの名は財団X。最新技術や独自のテクノロジーを保有し、世界中で暗躍している死の商人です。俺はこれまで何度か奴らと戦っていて、今回も鴻上ファウンデーションから奴らが不穏な動きをしているとの報告を受けて、その足取りを追っていました」

 

英司のその説明を聞いて、スティーブが深刻な顔で漏らす。

 

「財団Xか…。まさかヒドラ以外に、そんな組織があったとはな。それで、奴らが日本に向かうという根拠は?」

 

「少し前、日本で財団Xに所属する最上魁星という科学者が、並行世界の地球とこちらの地球を繋げようとした事件が会ったんです。その事件は幸い、俺を含む仮面ライダーたちのおかげで阻止できましたが、財団Xはその技術を応用し、より危険な計画を日本で行おうとしているんです」

 

それを聞いたティチャラが、納得がいったように顔をして言う。

 

「なるほど。ヴィヴラニウムはその計画に必要な資材といったところか」

 

「ええ、おそらく。俺はこのまま先輩と連絡を取って日本へ向かいます。ヴィヴラニウムは必ず取り返しますので」

 

そう言った英司に、スティーブとティチャラが声をかける。

 

「私も行こう。世界の危機とあれば、アベンジャーズが動かないわけにはいかない」

 

「私も同行しよう。ヴィヴラニウムはわが国の産出物だ。悪用されるのを黙って見過ごすわけにはいかない」

 

2人のその言葉に、英司は目を丸くする。

 

「いいんですか?スティーブさんは追われる身ですし、国王陛下は国を空けることになりますよ?!」

 

「国のことなら、私の兄弟や優秀な臣下たちがいる。しばらくは大丈夫だろう」

 

「追われる身ではあるが、それはアメリカ国内だけの話だ他国ならば問題ない。それに、ヒーローは助け合いなんだろう?」

 

ティチャラとスティーブのその言葉に、英司は感動し、頭を下げた。

 

「ありがとうございます…」

 

そんな英司の姿を見て、スティーブとティチャラは顔を見合わせて微笑む。

 

「ならばまずは王宮へ向かおう。私の開発した高速ジェットがある。それで日本へ向かえば正規ルートよりも早く日本へ付けるはずだ」

 

ティチャラがそう提案すると、英司は頭を上げて答える。

 

「はい!よろしくお願いします、陛下!」

 

「陛下は止してくれ。同じ平和を守るものとして、ティチャラと呼んでくれればいい」

 

「分かりました!ティチャラさん!っと、その前にパンツを…ってああああああああああああ!」

 

地面に突き立てていたパンツを見て、英司が叫ぶ。吊していたパンツは戦闘の影響でボロボロになっており、とても履ける状態ではなかった。

 

「明日のパンツが…」

 

ボロボロになったパンツを見て、英司が情けない声を漏らす。その姿を見て、スティーブがティチャラに声をかける。

 

「まずは彼のパンツを用意してやらないとな」

 

「そうだな。明日といわず、1年分ほど用意しよう」

 

そう言い合うと、2人は落ち込む英司に声をかけ、王宮へと向かう。

 

一方その頃、神の国アスガルドでも異変が起こりつつあった。




【第2話 登場人物紹介】
・キャプテン・アメリカ:スティーブ・ロジャース
第二次世界大戦中にアメリカ軍の超人兵士計画によって誕生したヒーロー。
大戦中にナチスドイツから生まれた秘密組織「ヒドラ」と戦い、壊滅に追い込むがその最後の戦いの際、乗り込んだ飛行機ごと北極で氷漬けとなってしまい、70年後にシールドによって発見され、現代に蘇った。
その後、シールド長官のニック・フューリーの依頼によってアベンジャーズに招聘され初代リーダーとなり、ニューヨークで異星人と戦い、シールドに巣くっていたヒドラの残党を壊滅させ、ソコヴィアでウルトロンの計画を阻止する。
その後もアベンジャーズのリーダーとして活躍していたが、アメリカ政府が施行する超人登録法に反対し、親友であり元ヒドラの暗殺者であったウィンターソルジャーことバッキー・バーンズを庇ったことでトニーと対立し、シビルウォーを引き起こす。
その後、ティチャラの厚意によりワカンダに身を隠していたが、今回の財団Xの計画を知り、ヒーローとして世界を救うために動き出す。

・ブラックパンサー:ティチャラ
アフリカの小国、ワカンダの王。
王として国を治める傍ら、王族に代々伝わるヴィヴラニウム製のスーツをまとってヒーロー活動をしている。
元は皇太子であり、王位を継ぐのはまだ先とされていたが、シビルウォーの際に国王で会った父を失い、王罪に即位する。清廉潔白な精神の持ち主であると同時に優れた頭脳を持ち、自らの発明品によってワカンダを伝統と最先端技術の融合する都市にし、国民に平和と暮らしやすさを与えている。
父を殺したウィンターソルジャーに復讐するべくシビルウォーに参戦し、アイアンマン派について戦ったが、事件の真相を知り、憎しみを捨てて真犯人を逮捕すると行く当てのなくなったスティーブとバッキーを保護し、ウィンターソルジャーの洗脳が解けるまでバッキーを冷凍睡眠させ、スティーブを匿うことにする。
ワカンダで暗躍していた財団Xに強奪されたヴィヴラニウムを取り戻し、奴らの計画を阻止するために日本へ向かうことになる。

・仮面ライダーオーズ:火野英司
鴻上ファウンデーションの研究員。オーズドライバーを使って仮面ライダーオーズへと変身する。
かつて日本で、800年の封印から目覚めた欲望を求める怪人「グリード」と戦い、相棒のアンクと共に全てのグリードを倒す。しかし、その際に同じグリードであったアンクも消滅してしまったため、現在は彼を復活させるために鴻上ファウンデーションの研究員として世界を回り、古代文明などの調査をしている。
かつて財団Xの幹部だったレム・カンナギが計画した「エクソダス計画」を阻止し、数か月前に起こった最上魁星による並行世界融合事件の際も、その裏で糸を引く財団Xの存在をいち早く察知し、ビルドやエグゼイドら後輩ライダーたちの助けとなった。
その後も世界を回って調査を続けながら財団Xの動向に目を光らせていたが、鴻上ファウンデーションからの情報で財団Xが世界中で暗躍していることを突き止め、その情報をもとにワカンダを訪れ、スティーブ、ティチャラと共に財団Xの野望を阻止すべく立ち上がる。
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