ワケあり少女、ブラック本丸へ行く   作:冬好きの風鈴

2 / 2


恋愛要素は恐らく無いと思います。
語彙力皆無。誤字脱字があれば、お知らせください。


それでは、どうぞ!!!!!


手入れ

 

 

 

そう三日月が言った途端、薬研と厚が襲いかかってきた。

 

 

「えっちょっうわぁぁ!?」

 

 

ボクは、間一髪でその攻撃をかわす。

というか、慌てたせいで足がもつれて転けたのだ。

 

 

「あっっっっぶないよ…」

「…悪いな、あんた。あんた自身に恨みは無いが、三日月の旦那の指示なもんでな。それに、ここにいる奴ら全員が、あんたを必要としていないんだ。」

 

 

今まで黙っていた薬研が尻もちをついているボクの目の前に剣先を向け、感情の無い声で淡々と言った。

いきなり絶体絶命じゃない?

 

 

「ええ…そんな事言われても、ボクは君達と仲良くなりたいのに。だから…こんな所で死ぬ訳には行かないんだよね!!」

「あっおいっ…!」

 

 

ボクは隙をついて、部屋から抜け出した。

薬研と厚以外は動く気配は無かった。動く気配がない、というより動けそうでは無かった。

深い傷を負っている者、気力が無いのか虚ろな目をしている者、動けそうな者も、指示がなければ動く気は無いらしい。

そう思いながら部屋から離れている時、ハッと気づいた。

 

 

「そうじゃん…傷ついてる子が居るんだ…手入れ!!」

 

 

そう思うとボクは急いで元いた部屋へ戻った。

先程の事はすっかり頭から消えていた。…皆さんお分かりだろう。

ボクは…うん、馬鹿である。

この馬鹿さ加減で良く生きてきたものだ。

部屋に着くと今度はゆっくり部屋を覗いた。

 

 

「何の用だ。」

「ねぇねぇ、手入れしたいんだけどさせて…くれます?」

「…はい、と了承すると思ったか?」

 

 

口を開いたのは、薬研だった。

まぁそうだよねー!そんな簡単にいかないよね知ってた…

 

 

「だよねぇ…でも、傷の深い子もいるよね?その子達だけでも…見てるだけで辛い!」

「見なけりゃいいんじゃねぇか。」

「圧倒的正論!!でも傷ついてる子を放っておくほど、ボクは薄情じゃないんだよねぇ!」

「…ふむ、ではして貰おうか。」

 

 

そう言ったのは意外にも三日月だった。

それには皆驚いたようで。ずっと三日月の近くで様子を伺っていた鶴丸国永も思わず声を上げた。

 

 

「おい、三日月、本気か?気が触れたのか、それは要らない驚きだぞ。」

「気など触れておらんよ。確か人間の言う通りだ。体の大きい者はともかく、短刀達までこのままにしておくのは流石に心が痛い。」

 

 

確かによく見れば、奥の方で小さい子供が横になっている。

短刀は手に入れやすい故に、乱暴に扱われる事が多いと政府から聞いていた。

 

 

「まぁ…三日月がそう言うのなら、俺は何も言わないさ。」

「…では人間よ。重傷の者の手入れを頼もうか。だが、手を出そうとしたらその場でお前は殺す。いいな?」

「もう何でもいいよ、手入れさせてくれるなら!」

 

 

ホッとしつつ、初めての手入れに緊張を覚えた。

 

 

「薬研、お前が一番最初に手入れをして貰え。何か気づいたら審神者を殺して構わん。」

「分かった。それじゃあ、あんた。手入れを頼むぜ。手入れ部屋はこっちだ。動けるもんは重傷者を手入れ部屋に運んでくれ。」

 

 

三日月が薬研に頼むと、薬研はテキパキと周りに指示をし、ボクは手入れ部屋へ連れていかれた。

そういえば、こんのすけに案内してもらってない。というか、こんのすけどこいった…まぁいっか!

 

 

 

 

_______________________

 

 

 

「ここが手入れ部屋だ。入れ。」

 

 

連れてこられた手入れ部屋は、普段からあまり使われていなかったのか変に小綺麗だった。

 

 

「ここで手入れをしてもらう。やり方は分かるな?」

「一応政府の役人にやり方は教えて貰ったけど…初めてだから下手くそでも許してね?」

「それは、あんたの誠意しだいだな。」

「うっ…頑張りまぁす!」

 

 

薬研に軽くあしらわれた後、早速ボクは手入れに取り掛かる。

受け取った刀の薬研藤四郎は沢山の傷が付いていた。

 

 

…………

 

 

「…よしっ!終わり!」

 

 

初めてで慎重になったので通常より少し時間がかかったが、なんとか終えることが出来た。

 

 

「…ふん、及第点だな。んじゃ、重傷者を手入れを早くしてやってくれや。」

「うぃっす!って言っても時間もかかるし…あ、そうだ!」

 

 

ボクは、就任祝いとして、政府から資材などを支給されていた。

その中に、手伝い札が含まれていたことを思い出す。

 

 

「こんのすけ!こんのすけー?」

「はい!審神者様!何の御用でしょうか?」

「うわっ、そんな風に出てくるんだ…!」

 

 

こんのすけを呼ぶと何も無い空間からポンッと姿を現した。

管狐って凄い…

 

 

「確か、手伝い札も支給されてたよね?何処に置いてあるっけ?」

「手伝い札はこちらでございます!」

 

 

どうやら、手入部屋の隅にある棚に入っているらしい。

そこから人数分の手伝い札を取り出し、作業に戻ろうとすると薬研が口を挟んだ。

 

 

「お、おい。手伝い札を手入れに使うのか?それも人数分なんて…何を考えてる。何が目的だ?」

「は?えっ、いや、手伝い札ってこういう時のために使うんじゃないの?だって使わないでやったらすごい時間かかるよ?」

「だが、前任は鍛刀にばかり使っていたぞ。」

「えーと…それは前任がダメなやつなだけ。そりゃ鍛刀にも使っていく予定だけど…今は鍛刀も特にしないし、重傷者が沢山いるんだから。」

 

 

そう言っても薬研はなかなか納得してはくれなかった。

まぁ、長い間、異常が日常だったのだ。仕方ない。

結局、薬研に見守られながら(?)手入れを進めた。勿論手伝い札を使ったので、すぐに終わった。

 

 

「よし!とりあえず刀の手入れは終わったから、後は目が覚めるのを待つだけ!ここに布団敷いて…と。」

 

 

手入れ部屋に人数分の布団を敷き、皆を寝かせた。

 

 

「んじゃ、戻ろうか。こんのすけは皆を見てて?起きたら教えてね。」

「分かりました!」

 

 

ボクは薬研と共に三日月達のいる部屋へ戻った。

思いのほか早かったことを疑われたので、手伝い札を使ったと言うと、皆驚いていた。

おい前任、どんだけ手入れ雑だったんだ…

と、話しているとボクのお腹が鳴った。

 

 

「…お腹減った…多分食材も支給されてるはず。何か作ろ…皆も食べるよね?って言っても、ボクの作るやつは食べないかな…誰か料理作れる子いる?」

「……料理?」

 

 

皆が不思議そうに首を捻っている。

 

 

「え?うん。もしかして、作れる子いない?」

「…がない。」

「え?なんて?」

 

 

聞き返すと、薬研が口を開いた。

 

 

「…飯を、食ったことがない。」

 

 

「……え?」

 

 

 

 

 

___続く。




最後まで読んで頂きありがとうございます!!!!!
妄想の産物、自己満物語の話ですが、楽しくなって早速続きを書いてしまいました…((((

今回は主に手入れの話でした。
皆さん、手伝い札って何に使います????
自分は殆ど手入れをせずに済んでいるので、鍛刀に使ってますw
そのうち手入れ部屋フル活動する様になるんでしょうね…
皆さんも手伝い札の利用は計画的にしてくださいね!!!!!


それでは、機会があればまたお会いしましょう!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。