引き分けた。最後のターン、勝てたかもしれないが、今は安全にデュエルを終えたかった。
「何故だ?」
「え?」
「何故最後のターン、墓地の《スキル・サクセサー》を使い、スターダストの攻撃力を800上げてこちらのモンスターを攻撃しなかった」
「その事か。まず1つ、あんたのバックが最後まで残っていた事。それと……あーなんだ…あんたの切札が出てないのに倒してもなって思っただけだ」
なんというかデュエリストとしての魂みたいな物だろうか。
「ふっ……ふはははは。確かカズマと言ったな?お前は面白い奴だ。今回は最後のライフ差に免じて見逃してやる。だが次デュエルする時は必ず始末する。覚えておけ」
「二度と御免だね」
「ふん。それではな」
そういうと仮面を付けた男もといパラドックスは何処かへと去っていった。
俺はと言うと、その場に倒れ意識を失ってしまった。
「「カズマ」」
「アクアどうしましょう。カズマの意識がありません」
「どうしましょうと言われても、魔法が使えないのよね…」
「くっ……とりあえず休める所を探すしか」
???「おい、どうした。誰か倒れているのか」
「あなたは?」
???「俺のことはいい。どうしたんだ」
「デュエルで戦って倒れたんです」
「カズマ……カズマ!」
???「デュエルで………おい、あまり揺らしてやるな。俺のDホイールに乗せて町まで運んでやる」
「近くに町があるの?」
???「ああ。ネオドミノシティという街がある」
「ネオドミノシティ…この髪形……ああ!!あなた思い出したわ!不動遊星ね!?」
「ああ」
「アクア知っているのか」
ダクネスは小声でアクアに聞く。
「名前だけね」
「なぁ、私達の素性は」
「言わない方がいい……ってか言っても信じて貰えないでしょうね」
「…………アクアが言うと妙に説得力があるな」
「ねえ?ダクネス。今の間は何かしら?ねえ!」
「二人とも行きますよー!」
「賑やかだな………」
こうして4人は眠らない街ネオドミノシティに運び込まれるのであった。
―――――――――――――
???「どうしたのですかパラドックス」
「すまないゾーン。新たな脅威をみすみす逃してしまった」
「良いのです。貴方が無事ならまだやりようはあるでしょう」
「ありがとうゾーン。アポリアとアンチノミーはどうした?」
「二人には今、ネオドミノシティに潜伏させています。アンチノミーは記憶を封じてチーム5Dsに、アポリアには新しい市長として」
「そうか。私は…」
「貴方は一度休んでください」
「………分かった」
(あのとき伏せていたカードはディメンションウォール…攻撃してきていれば私の勝ちだった……あの男はそれすら読んだというのか?それとも臆病なだけなのだろうか)
(どのみち危険な男だ)
―――――――――――――