気付けば視界は晴れており、見渡す限りの荒野だった。
「座標がずれたんでしょうか」
めぐみんがそんなことを言うが、それにしてはおかしい。
「しかしモンスターがいない」
ダクネスが俺と同じ疑問を浮かべる。見渡す限りの荒野だ。モンスターの1匹や2匹いたっておかしくない筈なのだ。町が近くならともかく町が見当たらないとなると流石に不自然だ。
「「ああっ!?」」
めぐみんとアクアがハモる。
「今度はなんだ!?」
「ぶ、武器がありません……後、これは一体?」
本当だ武器がない……。
ちゅんちゅん丸もダイナマイトもない。変わりに着いていたのは……。
「「デュエルディスク!?」」
今度はアクアと俺がハモる。
「デュエルディスク?聞いたことがないな。なんなんだこれは。いつも振り回してる武器の数倍軽いぞ…」
ダクネスが腕を振り回しながら聞いてくる。
「これはデュエルディスクといってとあるゲームをするための物だ、俺がいた国にもオモチャだが普及していた」
「成る程。しかし何故こんなものが……?」
ダクネスは物珍しそうにデュエルディスクを眺めている。それはめぐみんも同じようで何か琴線に触れるのか少し興奮している。
俺はその場にあった岩に座り込み仮説を建てる。もう嫌な予感しかしてない。アクアも勘づいているようで、アクアと目が合うとアクア冷や汗をかきながらが話しかけてくる。
「カズマさんカズマさん。私すごーく嫌な予感しかしないんですけどー」
「奇遇だなアクア。俺もだ」
「異世界だろ」
「異世界ね」
見事に意見が合致する。
「さっきの赤いの……もしかしなくても赤き竜か。つまりこの場所は」
「5D′sって所かしら…」
つまり不動遊星やゴドウィンがいる世界か…。
俺はとりあえず思考を止めて腰に付いていたホルスターからデッキを取り出す。なんだこりゃ……意味わかんねぇデッキだな。
ダクネスとめぐみんが俺がデッキを見ていると後ろから覗き込んでくる。
「なんですかこれ?」
「デッキだよ。さっき言ったろこの機械はとあるゲームをするための物だって。それがこれだ、お前らの腰にも付いてるだろ」
「これか」
ダクネスはデッキを取り出すと、またまた物珍しそうに眺めている。
「なんでカズマはこれを知っているんですか?」
「私も気になるな」
「俺がいた国に存在していたんだ。そして二人ともよ~く聞いて欲しい」
二人に真剣な目で訴える。
「ここは異世界だ。俺達がいた世界は異なる場所だ」
「「い、異世界?」」
「嘘ですよねカズマ」
本当です。
「何かの冗談だよ……な?」
冗談ではありません。
俺が気まずい顔をしていると二人はようやく事態を飲み込んだようだ。
「わ、わわ私達はどうしたら…」
「い、異世界だなんてお伽噺じゃないのか…」
二人はかなりの動揺をしている。無理もない俺もアクアも動揺………ってしてねぇ!なんだあいつ!?岩の上でカード使ってタワー建ててやがる!?
もう少しだけ回想は続くんじゃ。
*追記:不動雄星と書いてましたが誤りです。正しくは不動遊星です。すみません。