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結界の中に入ったらまずハルとレオが人質を逃がす
そしてネージュが出来るだけジマをその場で足止めし、人質が逃げれた段階で撤退する
「――――――――ってことでいいね?もうあんまり時間もないしこの作戦で行こう。」
レオが話をまとめ俺とネージュがうなずいた
「…じゃあ隣町の騎士団の人に話を通しておくからちょっと待っててよ。その間にハルとネージュさんはできるだけ準備しておいて」
そう言い残し、レオは先ほどの町のミニチュアを出していた機械鳥を再び肩にのせ森の中に入って行った
…あの鳥すごい便利そうだな。これがもし全部終わったらレオに作ってもらおうかな
「あんまり遠くに行くなよー」
と俺は小さくなっていく背中に声をかけた
「んで、アホな特攻バカさん、ちょっとよろしいかい?」
「…………なんかいちいち刺さる言い方すんな。何だよ?」
とハルは、立ち上がって歩み寄ってくるネージュに視線を動かした
当のネージュは話しかけておいて少し迷ったそぶりを見せ、
「…これ。一応持っておいて」
と首にぶら下げていた小さな小瓶をハルに手渡した
「なんだよこれ?」
もらって焚火の火に透かして見ると小瓶の中の液体がキラキラ輝いた
「
「へー白器の水…ってなんでお前そんなん持ってんだよ?!」
「…買った」
「買えんのかよ!!!」
「(ごにょごにょ)…で買った」
「高ぇ…(そんな大金あったら遊んで暮らすわ…)」
とこんな時にミニ漫才をしつつ、
「で、なんでこんなもんを俺に?」
と聞いた
「
「…世の中便利だな」
素直に感心してしまう
「…なあ、一つ聞いていいか?」
ネージュの方に顔を向けて聞く
「なんだい急に改まって。別にいいけどさ」
再び座り、槍の刃の部分の手入れをしながらネージュが言う
「なんで酒場で会っただけなのにここまでして俺らを手伝ってくれるんだ?」
ネージュの手が止まった
「お前にとっちゃ旅の途中で立ち寄った町の1つでしかない。なのになんでここまで身の危険を冒してまで俺らと行動を共にしてくれるのか、気になってな」
「師匠の教え、じゃ納得してくれない…な。」
「当たり前だボケ」
そんなんで納得できるか
「あの結界装置、師匠のなんだ」
「…は?」
ハルをそっちのけでネージュがしゃべりだす
「昔師匠が作った魔法道具。隣の国のやつらは魔法使いを捕まえてたくさんの魔法道具を作らせるのさ。そして用済みになった魔法使いは…処刑されていったらしい。
師匠はその魔法道具を作る設計図みたいなのを作る仕事だった。結果としてたくさんの魔法使いを苦しめてた。それであの国が嫌になって逃げだした。
そして師匠は今までの行いの償いとして自分が作った魔法道具を1つ1つ無力化していってるんだ。それであたしも魔法道具の解除方法も教えてもらってる。
そして今回使われてるのは師匠の魔法道具。これで説明でいいか?」
「お、おう…」
一気にまくしたてられ、あまりのことにハルは圧倒された
「んじゃあこっちも質問。酒場で話してた時、隣の国の失踪した魔法使い、友達って言ってたよな」
唐突に話題が変わる
ハルはうなずいて肯定する
「生きてると思うか?」
ネージュの端的な、それでいて残酷な質問に
「…さあな」
誤魔化した
「…あんた友達じゃなかったの」
少し呆れが混じったネージュの声
「わかんねーよ。…俺は学園を卒業してから村と町ぐらいしか行き来してねーんだから。
どんな風に暮らしてるのか
ましてやどんな目にあってたかなんて…」
俺は、何も知らない
「…悪かったね」
多少の沈黙があった後ネージュがバツの悪そうに言った
それからレオが帰ってくるまで沈黙を破るのは焚火の音だけだった
* * * * * *
「そういえば渡し忘れてたな」
さて結界の付近に向かって移動しようかという時になって何かネージュが言い出した
「これ、魔法込めといたから」
そう言ってハルに両手に持っていたものを押し付けた
「ん?これって…」
それは昼ごろにシャムシールと引き換えにレオからもらったダガーだ
装飾や石がついて居る所はそのまま
昼と違うところは腰につけることができるレザーケースがついていることと、石が青色に変わっていることだ
「水魔法ダメなんでしょ?それで多少は水魔法使えるから」
自分自身の槍を肩に担ぎながらネージュが言った
「…サンキュ」
お礼を言っておく
「あんたが謝るとなんだか雨が降りそうだよ」
「お礼言ったのにひどくね?」
「ホントだね。ハルが素直なんてこの世の終わりかもしれないね」
「レオまで?!」
…なんだか、学園の時を思い出すな
ふっと思い出した
「さて、ここからは気を引き締めていくぞ」
ネージュが声をかける
「作戦、開始だ!」
* * * * * *