勘違いで生き残れ!   作:朝が嫌い

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出会いと白色

川のせせらぎで目を覚ます。遠くで滝の音がする。

 

「ここは何処だ。いっ・・・」

 

立ち上がろうとすると体が痛んだ。慌てて体を見る。すると、服は所々破れていて、血がにじんでいるのが見える。記憶が・・・思い出せない。一先ず、水の音がするほうに行くことにした。歩くたびに体が痛む。水をすくってバシャバシャと顔を洗う、そして、水に映った顔を見る。黒髪に青い目をした少年が映っている。そして泣いていた。俺は、誰だろう。何か忘れてはいけないことがあったような気がする。そんなことを思っていると、突然水しぶきが上がる。

 

「何者だ人間!」

 

そこにはでかい蛇がいた。反射的に、こいつを何とかしろと本能が叫んだ。

気が付いた時には、すでに蛇が倒れていた。そこで意識がなくなった。

 

 

★★★★

 

 

「目が覚めたか?」

 

体を起こすと、白い髪をした幼女がいた。

 

「あなたは誰?」

 

「私か?私の名は白夜叉。倒れていたおんしをここまで運んでやったのじゃ。おんしの名は?」

 

「分からない・・・記憶があいまいで・・」

 

「そうか・・・それは不便じゃな。どれ、名をつけてやろう。白なんてどうじゃ?」

 

自分は白い要素なんてないのに白とは・・・

 

「皮肉?」

 

「うむ。いいセンスじゃろー」

 

黒い髪で黒い服だからか・・・

 

「ないな。」

 

どんなセンスだよ。でも・・・

 

「でも、ありがとう」

 

この人が、俺の緊張を解いているのは分かる。

 

★★★★

 

白夜叉side

凄まじい殺気を感じたので来てみたら・・・13歳位の少年と昔神格を与えた蛇が倒れていた。

「どんな状況じゃこれ」

少年のほうは、酷い怪我じゃな。連れて帰るかの。暇だし・・・

 

 

取り合いず、しばらく面倒を見ることにした。拾ってしまった手前、放り出すのは何だったのだ。記憶が戻るまでは見てやることにした。

 

 

「おぬしには今から、ギフト鑑定をしてやる。記憶が戻るかもだしの」

 

手を叩くすると、白の前に黒いカードが出てくる。

 

「ギフトカードじゃ。中を見てみー」

 

「おお、実は白夜叉ってすごい人?」

 

「その通りだ。何せ私は“サウザンドアイズ”の幹部の一人にして白き夜の魔王。太陽と白夜の星霊。神々としての神威と、魔王としての王威が生まれながらにして発生した星霊最強個体にして箱庭席次第10番。白夜の星霊であり、夜叉の神霊であるからな」

 

「紹介が長い・・・」

 

「ええい、うるさい中身を見てみろ」

 

ギフトネーム

 

気の支配権(外気)

回避の魔眼

 

 

ほう・・・魔眼か。

 

「何か思い出したか?」

 

「なんとなくギフトの使い方を思い出した。」

 

「どんなものだ?」

 

「・・・教える代わりに俺を鍛えてくれないかな」

 

「ほう。」

 

「俺は自分の記憶を取り戻したい。どんなことをしても、やらなければいけないことがあったはずなんだ。でも、子供にできることなんて限られる。この箱庭じゃあ子供は生きずらい。」

 

「なるほどの~」

 

断ろうかと思っていたのだが、やめた。暇なのもある。だが、興味がわいた。子供のここまでの目をさせるものが何なのか。

 

「良いだろう。鍛えてやろうではないか。だが、まず傷を癒してからだな。そうだ・・・これから私のことは師匠と呼べ。良いな?」

 

「え~なんかやだなー」

 

そんな声を聴きながら、これからのことを考えていた。

 

 

★★★★

 

 

数年後・・・

 

「白夜叉はいるか?」

 

「ああん、なんだてめえ・・・ひぃぃぃぃ・・・白帝!!!」

 

「誰だこいつ?」

 

「バカ!この人は白帝だ」

 

「へーこいつが噂の?」

 

俺のことを知らないということは、新入りなのだろう。

 

「聞こえなかったのか、白夜叉は何処だ?」

 

「オーナーなら今7桁が外門に・・・」

 

「そうか。」

 

そう言って、背を向ける。すると、ウォォォォォォっと叫びながら殴りかかってくる。

ダメダなやっぱり。多分新参者なのだろう。最小限でかわし、至近距離で、少し強めに殺気を当ててやる。すると、泡を吹いて倒れた。周りで見ていたやつは、悲鳴を上げて逃げていく。うーん、この数年間で、かなりギフトを使えるようになった。

俺の気の支配権は殺気、気配、存在感などをコントロールできる。まあ、簡単に言えば威圧のギフトだ。そして、この殺気は神仏にも絶大な効果を発揮することができるのだ。これだけ聞くと、チートだがそううまく入ってくれないのだ。このギフト、攻撃力がないのだ。だが、この箱庭では、強者になればなるほど、気配や殺気に敏感になっていく。ここまで言えば、分かるだろう。勘違いを相手にさせればいいのだ。なのでここ数年は、このギフトで、虚勢を張り、縄張りを作っていたのだ。本気の殺気をぶつけなくても、5桁までの奴なら、失神もしくは動きを封じられる。おかげで、比較的うまく手足を手に入れた。今では、泣く子も黙る白帝である。まーさっきのようなバカもいるが・・・大抵は対処できる。

 

 

さて、帰ってきました、我がサウザンドアイズに

 

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