プリパラ ミラードリーマー!   作:@ゆきほ 

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第1話 アイドル始められました!ー2

「ねぇねぇ、先週のプリパラTVみた?」

「みたみた! あいかちゃんのライブ凄かったよね!」

「あいかちゃん、高校生になったらアイドル科がある高校に行くんだって!」

 

あぁぁ……あああ……。

 

「どうしたの、みやこちゃ」

「うわぁあああああ!! みんなしてあいかあいかってばっかり! あんなエセ関西人のどこがいいの!?」

 

私の声を聞いた、周りの女の子達が私を見てびっくりする。

いちごちゃんは「まぁまぁ」といって宥めながら苦笑して。

 

「私がアイドルデビューしたら、あいかなんかよりももっともっと、上のランクに一瞬で上がってやる! はぁあああああああああああああ!!」

「みやこちゃん、全然クールアイドルっぽくないよ!」

 

学校に着くと、既にそのムカつくあいかは席に座っていて、あいかのライブを見た女の子に囲まれていた。

 

「や〜、いちご、みやこ、おはよーっさん」

「あいかちゃん、おはよう…」

「おはよ……」

 

なーにがおはよーさんだ……。

 

「みやこ、昨日のうちのライブ見てくれた?」

「見てないよ」

「え〜みやこは毎日、損しとるな〜うちのライブなんて滅多に見れたもんじゃないのに」

 

あいかが私のほっぺたを突くたびに、少しずつムカついてくる。

「特にプリチケ届かん、みやこは生のうちのライブ見れへんしな〜!」

「…………!」

 

あいかがからってくるのを耐えてると、昨日の夜のことだったり、毎日のことが頭に浮かんできて、そんな大したことは言われてない、いつも通りのちょっかいのはずなのに、なんだか悔しくて。

 

「黙って……!」

 

私はちょっと涙ぐんでいて、少しだけぼやけてるあいかを睨みつけた。

 

「え? あ……」

 

すぐにその場から離れたかった私は、携帯だけもって教室を出る。

 

「あ、あの、みやこちゃん、もうすぐ授業だよ!」

「サボる!」

 

いちごちゃんは出て行く私と教室を慌てながら3回交互に見回して、後ろめたそうに教室に戻った。

 

教室から出て屋上に登ると、私は屋上に放置されてる椅子に座って携帯で音楽を聴き始める。

 

一回授業サボるくらいどうってことない。自分の気持ちが落ち着くまで、ここにいておこう。

 

別に、あいかのことは嫌いなわけじゃない。むしろ逆で。本当は幼い頃からいつも一緒にいた友達だった。

習い事のピアノも同じで、水泳教室も、そろばん教室も小5までは一緒に行ってた。プリチケがあいかのところに届いて、それから何もかもかわってしまった。

将来アイドルになるって、張り切ってたあいかは今まで通っていた習い事は全部やめて、プリパラ一本で頑張り始めた。私はひとりぼっちになってしまった。

 

あいかは、ちょっかいはかけてくるし、みんなの人気者だし……今じゃガキ大将みたいに気にくわないけど。

でも、私の友達だったんだ。

 

「めいきっと……ふんふん……ふんふん〜ふんふん〜」

 

『みんな! 夢を未来を諦めないで!』

 

『きっと…………友達を……すれば……』

 

「ジェリア……」

 

みんな、みんな羨ましい。私が知らない世界を2年前からは体験して、経験してるんだ。

私が1人でライブ映像を見てるときも、みんなプリパラであんなことやこんなことをして、楽しんでいたのに違いない。

特に、あいかは恨めしい。あんなに一緒だったのに。私もずっとずっとアイドルやりたかったのに。

こんなこと思いたくもないのに……。嫌な気持ちで心がいっぱいになる。

 

年頃の女の子に必ず届くプリチケ。プリチケを手に入れたら、どんな人であろうとプリパラに入ることができる。

でも、逆に年頃の女の子でもプリチケが届かなかったら絶対に入れない。めが姉ぇさんに頼み込んだときは、いつか届くよってずっと励ましてもらったけど……。あてにならない……。

 

「プリチケ……が欲しいよ……」

 

「みやこ……」

 

「みんなと一緒にプリパラ行きたいよ……!」

 

「みやこ……」

 

「誰!」

 

誰かに呼ばれた気がしたけど、振り返ると誰もいない。

携帯の画面を見ると、突然画面が固まってしまって、再生した動画が止まったままになった。

 

「え、あ、あれ? 携帯壊れちゃった……?」

 

携帯の画面を何度も叩いたり、電源ボタンをオンオフ切り替えていたりすると、携帯を地面に落としてしまった。

 

「あ……慌てすぎた……」

 

私が携帯を拾い上げると、携帯が落ちた場所に黒いチケットのようなものがあって。

 

「……?」

 

黒いチケットを手に取ると、表裏、黒いままで

 

「うーん……?」

 

目をこすってもう一回見ると……。女の子の名前が見えた。

 

「…………な、つ、ば、み、や、こ?」

「なんだ、ただのプリチケじゃん……夏場みやこちゃんの……」

 

夏場みやこちゃんのプリチケ……?

 

「…………」

 

「…………」

 

「……ハッ!」

 

「夏場みやこって私じゃん! こ、これってまさか……あの、プリチケ!?」

「あ、あぁ…………ああ!!」

 

私はさっきの黒い気持ちが嘘だったみたいにガッツポーズして。

 

「ぷ、プリチケ届いたぁあああああ!!」

 

私は授業に戻らず、駆け足でプリズムストーンへと走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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