「あら、みやこちゃん……何度も言ってるけど、みやこちゃんの年だからって、プリチケがない子はプリパラには……」
「これ!!」
私は届きたて、ホカホカのプリチケをめが姉ぇさんに見せる。
「えぇ……えぇえ!? みやこちゃんにプリチケが届いたの……!? 信じられないわ…それ、作り物じゃないの……?」
「失礼な! 今日という日を雨の日も晴れの日も、給食がピーマンの日でも待ったのに……! ほら、モノホンのプリチケです!」
めが姉ぇさんはパソコンの横にあるチケットを読み込む機械にとおすと、『デンデロデンデン……』っていう、少し不気味な音が流れた。
「……裏面が黒いリボンなのが気になるけど、本当にプリチケね」
「分かったら、早く私をプリパラの中に入れてください!」
「え、えーと……わかったわ、でもその前に、みやこちゃんがプリパラで着るコーデを」
「
「
「えぇえ!?」
そんな……あのコーデでデビューするってずっと決めてたのに……。
「その代わり、かっこいい女性にあこがれるみやこちゃんには、今人気のクールブランド、
「えぇ!? い、いいんですか!?」
「えぇ。ずっと、待っていたみやこちゃんへのご褒美よ」
それに、その最新コーデはつい先週に発表されたばかりの、マジシャンアイドルコーデ! あれもいいなってずっと思ってたんだ。
「ありがとうございます!」
めが姉ぇさんからコーデが登録されたプリチケを受け取ると、プリパラへの扉にチケットをスキャンする。
扉から謎空間に放りだされて、着ていたコーデがかっこいいクールな服に変わっていく。
「ヘアアクセのミニシルクハットがポイント! ミステリアスながらもフレッシュな印象がが今日デビューのみやこちゃんにぴったりね!」
誰に言ってるんだろう……。
「プリパラチェンジ完了!」
目を開いて、あたりを見渡すと、そこは。
「あ、わぁぁ……!! 動画でみた……写真でみた……プリパラが……私の前に! 目のまえに……!」
プリパラタウンを探索していると、平日の昼過ぎだから人はいないけど、キラキラな世界がそこにはあった。
「すごい! すごい! 私、本当にデビューしたんだ……!」
「ん……あそこになにかいる?」
タウンの真ん中の噴水広場のベンチに人影らしきものが見える。
まさか、あれは!!
「あーメスどもがいない、プリパラは平和ハト……」
「やっぱり、マスコットだぁああああああ!!!!!!」
全力ダッシュでマスコットを捕まえて、持ち上げる。
「ぎゃあああああ!!! なんでメスがこの時間にいるハトォオオオ!?」
「す、すすすすすごい!! マスコットって確か、数年前に絶滅したって聞いたのに!!」
「別に絶滅してないハト! それにハト様は女性恐怖症なんだハト!!! メスが触るだけで鳥肌がァアアア……」
「え! ごめん!」
女性恐怖症って聞いて、私はとっさにハトさんを離す。
「ギャアァ!」
ハトさんは地面に落ちると、全身に鳥肌を立てながら、死んだ鳥の目をしていた。
「大丈夫?」
木の枝でつつくと、ハトさんは怒って、立ち上がって、
「つつくなハト!! 全く……これだから、メスは嫌いハト」
「ねぇ、ハトさん」
「ハト?」
「私のマネージャーになってよ!」
「ハァ?」
「はい、これ契約書!」
私はハトさんの羽を朱肉に着けて、契約書にハトさんの羽が写るように押し当てる。
「ハァ……ハトォォォオオオオ!?」
「あ~プリチケ届いて、幻のマスコットにマネージャーになってもらって、なんてついてるんだろ……私~」
「な、なにしてくれてんだハトォオオオ!! ハト様はもともと、ダンプリのマスコットだハト! たまたまプリパラに迷い込んでいるだけだハト!!」
ダンプリ? なにそれ? 別のプリパラのことかな?
「でも、マスコットだったら、アイドルのお世話をするのは当たり前でしょ! さ! 今日からハトさんは私のマネージャーだよ!」
「ハハァ……嘘だハト……イケメンなアイドル達を執事のようにサポートするのが夢だったのに……こんな、じゃりン子のマネージャーになるなんて……ありえないハト……」
バタッ
「あ、気絶した。ちょっと無理やりすぎたかな……ハハ」
ハトさんを持ちあげて胸にあてて、抱っこして、少し「ごめんね」って謝った。
「よーし! マネージャーさんもできたし……最後やることといったら……やっぱり!」
「デビューライブだ!!」
私はステージのあるプリパラTVに走りながら向かう。
「すごいライブして、あいかのやつを見返してやるんだから!」
「女がハト様を持つなハト~ッ!」