カードキャプターさくら『苺鈴外伝』   作:狼と踊る男

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お久しぶりです。第1話から観覧数が思っていたよりもずっと多い今日この頃、やっと第2話目です。お楽しみください。


2話「魔法少女、始めました」

 

 

最初の事件の翌日。二人はいつも道理に朝を迎えた。そして、二人はそれぞれの学び舎に向かう。

 

なのはの方では、昨日の出来事はもうニュースになっていて、ユーノは自宅で保護している事を二人の友人と話していた。

苺鈴の通っている中学校でも、ニュースの話題が飛び交っていた。苺鈴もその話題をクラスメイトに振られた時に話に合わせて流していた。

 

 

 

 

 

---津成木第一中学校---

 

???「ねーねー見た、今朝のニュース!!」

 

苺鈴 「えっ?今朝のって、どのニュースの事よ、みらい?」

 

???「動物病院の近くが、原因不明の事故か何かがあったってニュースの事よ。」

 

苺鈴 「ああ、それね。・・・・・・」

 

教室の自分の席で、黄昏(たそがれ)ていた苺鈴に、二人の女子生徒が話しかけてきた。「朝日奈 みらい」と「十六夜 リコ」と言う二人だ。みらいとは1年生の時からの付き合いで、普段苗字で呼ぶ苺鈴だが、みらいから「みらいでいいよ!!」と言われて、下の名前で呼んでいる。リコとは2年になってからだったが、みらいを介して友人になり、リコからも「リコでいい。」と言われて、リコの事も下の名前で呼んでいる。

 

三人は仲が良かったので、よく一緒にいるのだが、この話に限っては、苺鈴の方から積極的に話していこうとはせずに、逆にいつもと違って、心なしかあまり話さない苺鈴に少し違和感を覚えた二人だったが、チャイムが鳴り、それぞれの席に戻っていく。

 

 

 

 

 

また場所は変わり、聖祥大付属小学校校門前・・・なのはは二人の友人、「アリサ・バニングス」と「月村 すずか」と別れて、ユーノと念話で会話しながら帰路についていた。

因みに、苺鈴には魔法の素質が無いため、念話での会話が出来ない。何か起こった時は、苺鈴にもなのはから連絡をいれる事にしてあるので、なのはが連絡をしない限り、彼女の方から気付くこともない。

 

なのは「(じゃあ、苺鈴ちゃんにはやっぱり、魔法の素質は無いんだね)」

 

ユーノ「(うん。彼女にはなのはみたいに防護服のサポートもないから、ある意味なのはよりも危なっかしいんだ。)」

 

なのは「(う~ん・・・そこは何とか考えないとね~)」

 

なのは・ユーノ「(ん!?)」

 

なのは「(ユーノ君、今のってもしかして?)」

 

ユーノ「(今、ジュエルシードの反応を感じた!!そこから近いよ!!)」

 

なのは「(えっ!?この近く!?)」

 

ユーノ「(うん。すぐに、僕も行くから待ってて!!後、苺鈴さんにも伝えないとって、あれっ!?)」

 

なのは「(どうしたの?)」

 

ユーノ「(苺鈴さん・・・今、ジュエルシードの近くにいる!?)」

 

なのは「(ええっー!?)」

 

 

 

 

 

その頃、学校が終わり、帰路についていた苺鈴は、なのはと帰ろうと思い、遠回りになるが、聖祥大付属小学校に向かっていたが、その途中にある神社から悲鳴が聞えて来て、長い石段を駆けのぼるとそこには、気絶していた女性と、狼を思わせる狂犬とも見える化け物がいた。苺鈴は、これが昨日と同じ、「ジュエルシード」絡みの怪物だということを察した。

 

狂犬 「グルルル・・・・・・」

 

苺鈴 「今度は、狼な訳ね。また厄介な・・・・・・」

 

狂犬は、苺鈴に飛び掛かったが、それを横に転がりながら避けて、狂犬はそのまま近くにあった木にぶつかったが、そのぶつかった木の方が折れて倒れていった。

それを見た苺鈴は、まともに受けるのだけは避けるのと、気絶した女性から狂犬を引き離そうと行動する。

 

苺鈴 「こっちよ!!」

 

狂犬は苺鈴を追いかけて、走り出す。明らかに狂犬の方が足が速く、すぐに追いつかれたが、攻撃が単調だったため、見切ることは簡単に出来た。

 

狂犬 「ぐあぁぁーー!!」

 

苺鈴 「ふっ!!」

 

幾度も狂犬は攻撃を当てることは出来ずに、苛立っているようにも見えた。しかし、苺鈴の方からもまだ攻撃は仕掛けてきていなかった。今は、なのはとユーノが気付いて、こちらに向かっているはずだと考え、下手に体力を使うよりも、避けることに専念して、時間を稼ごうと思ったからだ。とはいえ、いくら鍛えているとはいえ疲労して、攻撃を受けるのも時間の問題ではあった。

 

 

 

なのは「あっ!?ユーノ君あれ!!」

 

ユーノ「やっぱり発動してる。しかも現住生物を取り込んでる!!」

 

なのは「ということは、どうなるの?」

 

ユーノ「実態がある分、昨日のより強くなってる!!」

 

なのは「・・・大丈夫、多分・・・何とかするよ。・・・苺鈴ちゃん!!」

 

苺鈴 「えっ?・・・なのは!?やっと来てくれたのね。」

 

現場に到着したなのはとユーノは、目の前の怪物について冷静に分析していた。そして、こちらに気付いていない苺鈴に向かって叫ぶと、狂犬もこちらを向き、なのは目掛けて駆けだしてくる。

 

なのは「あっ!?」

 

ユーノ「なのは!!レイジングハートの起動パスワードを!!」

 

なのは「えっ!?何だっけ!?」

 

ユーノ「我は使命をから始まる起動パスワードだよ!!」

 

なのは「あれ!?あんな長いの覚えてないよ!?」

 

ユーノ「あっまずい!?こっちに来る!?」

 

なのは「えっ!?」

 

ユーノにつられて正面を見ると、狂犬がこちらに向かって飛び掛かろうとしていた。ユーノは「もう一度言うから、繰り返して」と言うが、眼前に迫る脅威に9歳の少女が即座に対応できるはずもなく、思わず目を閉じていた。

 

なのは(・・・あれ?)

 

なのはは狂犬に噛み付かれたと思い、ギュッと目を閉じていたが、いつまで経っても痛みが無い事から状況の確認のためにゆっくり、おそるおそる目を開けると、狂犬がなのはの眼前で動きを止めていたのだ。

 

なのは「なっなんで?・・・・・・」

 

ユーノ「あっ!!なのは、よく見てあれ!!」

 

なのは「あっ!?」

 

ユーノの指さした先を見ると、狂犬の尻尾を掴み、これ以上進ませまいと両足で踏ん張っていた苺鈴の姿があった。

 

苺鈴 「ぐっううぅぅ~~」

 

なのは「苺鈴ちゃん!?」

 

ユーノ「すごい・・・生物を取り込んだジュエルシードを止めるなんて・・・・・・」

 

苺鈴 「くっ!!ユーノ!!そう長くは持たないわ!!早くなのはに起動パスワードとかいう呪文を早く唱えさせて!!」

 

ユーノ「あっはい!!なのは!!」

 

なのは「うん!!」

 

ユーノ「我は・・・」

 

ユーノがもう一度、起動パスワードをなのはに聞かせようとした直後、突如レイジングハートが光り出す。この場にいた全員がその光を見て、何が起こったのかさっぱりわからなかった。

 

ユーノ「これは」

 

苺鈴 「なっ何なの一体!?」

 

レイジングハート「スタンバイ・レディー・セットアップ」

 

レイジングハートの発する機械音を聞き終わると、なのはの手には、杖となった「レイジングハート」が握られていた。

 

なのは「レイジングハート?」

 

ユーノ(レイジングハートが、パスワード無しで起動した!?)

 

狂犬 「ぐるるぅぅ~~・・・・・・」

 

苺鈴 「あっ!?とっとっ!!うぅ~~」

 

ユーノ「なのは、防護服を!!」

 

なのは「えっ!?うん!!」

 

苺鈴 「くぅ~~・・・ああっ!?」

 

狂犬の尻尾を掴みながらもなのはの様子を見ていた苺鈴だったが、ユーノがなのはに昨日着ていた防護服を着用するように催促した直後、遂に苺鈴の拘束から抜け出した狂犬はなのはに向かって一気に突き進む。

 

苺鈴・ユーノ「なのは!?」

 

数センチ後方に後ずされたなのはだったが、レイジングハートがなのはの防護服、「バリアジャケット」を装着させ、当たる直前にピンク色のバリアを張っていたためなのはは無傷で済んでいた。二人はその事に安堵していたが、二人はこれほどの攻撃を受けても無傷で済んでいるなのはの底知れぬ魔法の素質に驚愕していた。

 

狂犬 「があぁっぁーーー!!」

 

狂犬は再びなのはに襲い掛かるが、なのははレイジングハートを狂犬に向けると、先ほどと同じバリアーを展開し、更に狂犬を地に伏せてしまった。

 

なのは「いたたってほどでも痛くは無いかな、封印ってのをすればいいんだよね?レイジングハートお願いね。」

 

レイジングハート「オーライ・シーリングモード・セットアップ」

 

レイジングハートを構えたら、その直後、光の縄が狂犬を絡めとり、更になのはは呪文を唱え続ける。

 

レイジングハート「スタンバイ・レディー」

 

なのは「リリカル・マジカル・・・ジュエルシード・シリアル16・・・封印!!」

 

レイジングハート「Seeling」

 

なのはが呪文を唱え終わると、狂犬は光に包まれ、ジュエルシードと子犬に分裂した。そして、レイジングハートの中にジュエルシードは消えていった。

 

なのは「ふぅ~これでいいのかな?」

 

ユーノ「うん。これ以上無いってくらい・・・・・・」

 

苺鈴 「無事、封印完了って訳ね。お疲れ様なのは。」

 

なのは「ありがとう苺鈴ちゃん。大丈夫だった?」

 

苺鈴 「これくらい、どうって事無いわよ。」

 

なのは「よかったぁ~」

 

苺鈴 「それはそうと・・・・・・」

 

苺鈴はそう言うと、階段を駆け上り、倒れていた女性へと駆け寄る。なのはとユーノも後に続き、苺鈴は女性の上半身を起こし、体を揺さぶる。それからしばらくすると、女性は目を覚ました。

 

女性 「あれ?・・・私は・・・・・・」

 

苺鈴 「大丈夫ですか?」

 

女性 「あれ?あなたたちは?」

 

苺鈴達は、自分達が此処に立ち寄った時にこの女性が倒れていたところに出くわしたとごまかし、話を聞いてみると、どうやら女性は、さっきの狂犬について何も覚えていないどころか、夢だったのかと自分で疑っていたくらいの様子であり、女性は苺鈴達にお礼を言うと、子犬を抱えて、石段を下って行く。

 

なのは「さようなら~!!・・・お疲れ様なのかな。」

 

ユーノ「うん。」

 

苺鈴 「そうね。」

 

なのは「それにしても、お腹減ったねぇ~」

 

ユーノ「僕も」

 

苺鈴 「そうね。もうこんな時間だしね。」

 

三人が空を見上げると、もう夕日が隠れ始めるくらいであった。三人は、絶景ともいえるこの光景よりも、体が訴えるこの空腹を満たそうと、帰路に着く事にした。

 

苺鈴 「さてと、じゃあ、帰りますか!!家族と夕飯が待ってるわよ!!」

 

なのは「は~い!!」

 

なのはが階段を下りようと立ち上がると、苺鈴が「んっ」と左手をなのはに差し出す。その意図がすぐに分かったなのはは、年相応の笑顔を浮かべて、その手を握り、高町家への帰路に着くのだった。

 

 

 

 

 

そして、その夜・・・この神社に空から異形の影が降り立った。

 

???「・・・確かこの辺りで魔法の気配を感じたと思ったのですが、流石に遅かったようですね・・・・・・」

 

その者は、声と風貌からして男性で、どこかコウモリを思わせる者だった。

 

???「まぁいいでしょう。・・・あの宝石・・・「リンクルストーン・エメラルド」とは、おそらく関係なさそうな気もしますしね。」

 

そう言うと、コウモリ人間はまたどこかに向かって、飛び去って行った。

 

 

 

 

 




みらい「魔法少女として活動を始めてしばらく経ち、魔法の扱いにもだいぶ慣れてきたなのはちゃん・・・」

リコ 「でも、強い力と危険な体験の連続にその小さな体に疲労が溜まらないなんて事もあるはずもなく、その油断が、なのはの心に大きな傷を作ることになる・・・」

みらい「次回、『カードキャプターさくら外伝「ジュエルシード編」』第3話」

リコ 「『本気の誓い』」

みらい「リリカルマジカル・頑張ってね!!なのはちゃん!!」

モフルン「モフ~カンペずっと上に持ってるの疲れたモフ~」

みらい「お疲れ様モフルン。」

リコ 「・・・・・・」

みらい「ん?どうしたのリコ?」

リコ 「いや、何で私達が予告やってるのかなって思って」

みらい「細かいこと気にしない!!折角私達もちょっとだけ出演してるんだしさ。それに出番も少ないし」

リコ 「まぁ・・・そう言われればそうね。それぐらいいいか・・・」

モフルン「モフ~!!」
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