夜のメディアード・・・場所は町のどこかではあるが、もう真夜中。犬の鳴き声のような声も聞こえるぐらいの闇の世界である。明かりもろくについていないため普通に歩くだけでも地味に大変なこの道を歩く一人のぱっと見20代前半ぐらいの美女がいた・・・・・・
騎士A「急げ!!こっちだ!!」
騎士B「分かっている!!」
夜勤で巡回をしていた騎士達は夜中だというのに騎士甲冑をガタゴトガタゴトと近所迷惑になりかねない音を立てながら悲鳴が聞こえた方へと急行する。
騎士A「どうかしましたか!?」
二人が到着すると20代前半の美女が暗くて見えなかったが何かに暗闇に引きづりこまれていくところであった。美女が消えるのが一瞬だったため二人は目の前で女性をやすやすと謎の闇に連れ込まれてしまうのであったが、闇の中に赤い二つの光と人影のような者がかすかに見えたのであった・・・・・・
騎士団長「という訳で、今日は町中を徹底的に巡回して手がかりを探しだせ!!」
騎士団長の一言に整列していた騎士達は「ハッ!!」と答え、解散した後、苺鈴はいつものようにみらいとリコとチームを組み、担当地区の巡回に回りだしていったところであった
苺鈴 「今日の団長やけに意気込んでいたわね?」
みらい「まぁ今まで手掛かりが掴めなかった事件に進展があったからね」
リコ 「それに事件が起こってから結構経ってるし、このあたりで名誉挽回しないと騎士団のメンツもある訳だしね?」
「あぁ~」と納得した苺鈴は二人と共に担当地区の巡回を注意深くしていっていた・・・しかし、これといって何か見つかっている訳でもないので正直暇だ・・・
『平和』といってはそれまでだが、現在進行形で『行方不明』が『誘拐』へと変わり、また新しい事件が起こっているかもしれないこの状況でその二文字を口には出せないであろう・・・
特に手掛かりもないまま3人はまだまだ巡回を続けていく・・・・・・
ブリジット「えぇっと・・・これで残りの買い物はっと・・・」
同じ頃ブリジットはバイト先の仕事着のまま買い出しに出かけていた。発注ミスで備品が届かず予備があったはずの備品の在庫も何故か切れてしまって備品が足りなくなってしまったのだ。
そのとき丁度出勤したばかりのブリジットに白羽の矢が当たり備品の買い出しを頼まれ、店も丁度オープンしたため一人で行く羽目になってしまったのだ。おかげで帰りも荷物を一人で
運ぶ羽目になるであろう・・・
すでに幾つかの備品は買い足せたので袋には膨らみがあり、順調に進められているようであるが、帰りの事を考えると気が重かった・・・・・・
ブリジット(あぁ~こんな時に苺鈴さんがいてくれたら重い方を持ってくれそうなんですけど・・・今頃どの辺を巡回しているのやら・・・)
などと「ちょっと楽したいなぁ~」と考えていたためか少し気が緩んでいた矢先であった。彼女の足元に手裏剣・クナイが数本・数個突き刺さり、すぐさま護身用の短剣を右手に構えて臨戦体勢を取る。
ブリジット「・・・・・・」
少しの間の後、360°方位で約8人もの黒づくめの男達がどこからともなく現れあっという間にブリジットを囲む。元の世界でプリーシアを幾度となく付け狙っていた『ニンジャ』そのものであり、正体を知っていたため一瞬動揺したが、すぐに切り替えて死角である背後に注意を払いながら目の前の『ニンジャ』達を睨む。
ニンジャA「・・・・・・」
ニンジャB「・・・・・・」
ブリジット「ふっ!!ぅっ!?ふん!!」
目の前のニンジャA・Bが駆け出し、右・左の順で逆手に構えた大型の四方に刃があるクナイのような剣をふるってくるがそれを膝曲げ程度のしゃがみ込みで頭数センチの間を作り回避してすかさずニンジャCには腹部に蹴りを一発入れて何故か後ろの方へと駆け出していく。それを円の陣形を崩さないようにニンジャ達も追いかけてきては剣をふるいそれをブリジットは避け・受け流し・時折カウンターで応戦する。そんな流れが5分も満たなかったが続いた・・・・・・
ニンジャD「・・・・・・!?」
苺鈴 「ふんっ!!」
ニンジャD「むぅっ~!?・・・」
ブリジット「苺鈴さん!?」
苺鈴 「ふん!!はぁっ!!・・・大丈夫ブリジットさん!!」
ニンジャDは突然背後から肩を掴まれ無理やり振り向かされるとそこにはいつの間にか苺鈴が駆けつけてきておりニンジャDを右フックで頭部を殴りニンジャDは転倒し、次々に他のニンジャを数人倒してブリジットに背中を預け互いに死角を無くし背後からの奇襲を防げる体勢へと移行した
苺鈴 「っで、何なのこの人達?」
ブリジット「この人達は『影の爪』ですよ。何でメディアードに?」
苺鈴 「この人達が『影の爪』?まぁでも今は考えてもしょうがないですよ。なんにしても向かってくるなら!!」
ブリジット「返り討ちにしてやりましょうです、はい!!」
苺鈴 「了解!!」
二人は一斉にそれぞれの前方に駆け出し残りのニンジャ達に向かっていく。苺鈴はシンプルにスーパーハンドの状態で、ブリジットは短剣を駆使してそれぞれが半数のニンジャを相手する。
ブリジット「ふんっ!!」
ニンジャE・F「むぅっ!?」
ブリジット「てやっ!!」
ニンジャE・F「むぅっ~~!?」
ブリジットは前方にいたニンジャ二人の同時横一閃を再び膝曲げ程度のしゃがみ込みで進みながらかわし、買い物袋を遠心力を利用して一回振り回し、二人のニンジャの頭部に一撃づつぶつかり、そのまま遠心力をまた利用して回し蹴りを放ち連撃を決めてニンジャ二人を倒す。
ニンジャG「むん!!」
苺鈴 「ぅっ!?」
ニンジャG「むん!!」
苺鈴 「ふっ!!それ!!」
ニンジャG「むぅ!?」
苺鈴 「・・・ハイ!!」
ニンジャH「むぅっ!?・・・」
ニンジャI「・・・・・・!?」
苺鈴 「・・・・・・」
ニンジャGが蹴りを一発入れると直撃はしていないが後ろに下がってしまい、そのままもう一発蹴りを放つと今度は出された足を掴み転倒させ、そのニンジャの後ろに控えていたニンジャHに向かって駆け出し左足を出して、本命を右足の蹴りとして出す技を繰り出し、ニンジャHは転倒し、すかさずしゃがみ込んで横から迫っていたニンジャIの突進を苺鈴は自身を障害物として足を引っかけさせて転倒させニンジャIを気絶させる。
そして、残りのニンジャに備えて構えようとしたその直後、苺鈴の付近で急に小さいが爆発が起こり白い煙が巻き起こるが、少しの間の後その煙が急に消え代わりに赤いニンジャがその姿を現し、そのニンジャが視界に入ると再び構え臨戦態勢を取った
苺鈴 「赤いニンジャ?ってことはまさかあなた『血桜』ってニンジャなの?」
血桜 「むっ!?娘、何故わしの名を知っている?」
苺鈴 「やっぱりそうなのね・・・私専用の情報網があるってだけ言っとくわ・・・」
血桜 「まあいい貴様が何者であれ、われらの目的は変わらん!!」
血桜が構えると苺鈴も構える。はっきり言ってこれまで戦った黒のニンジャ達とは段違いの強さだと感じ取った。というのも雰囲気というよりも向けられている殺気で感じ取ったのだ。
先に動き出したのは血桜だ。血桜の両腕には黒ニンジャ達と同じ剣を構えており、左腕の剣だけを振るい切りかかってくる・・・
苺鈴 「・・・・・・ふっ!!うぅ~ん!!はぁっ!!」
血桜 「むぅっ!?むん!!」
苺鈴 「ぅっ!?・・・・・・」
血桜 「・・・・・・」
血桜は左腕を振るいチィッ!!チィッ!!という効果音が響きながら二回斜め横一閃を放ち、続けて正拳突きを放つ要領で剣で突き放つが、その左腕を掴んで血桜の体を無理やり引っ張り苺鈴も体を180度回転させて、血桜を自身の正面を向かせ、右足で蹴りを一発入れるが脇腹に決まったはずだが血桜はそのまま右足でカウンターの蹴りを一撃今度は苺鈴が受けてしまい、転倒して膝立ちで構えながら血桜を睨み、血桜も全く顔は見えないが睨み返す・・・
少しの間の後、血桜は苺鈴との距離を詰め右足で蹴りを繰り出す
血桜 「・・・」
苺鈴 「ぅっ!?」
血桜 「・・・」
苺鈴 「ぅっ!?」
血桜 「むん!!」
苺鈴 「がはっ!?・・・やぁっ!!・・・ふっ!!ふっ!!ふん!!」
血桜 「ぶぉ!?・・・」
血桜は蹴りを放ち、それを受けた苺鈴はそのたびに後方へと転倒しては膝立ち・構えを2回繰り返す。血桜は合計3回も蹴りを繰り出し、反撃に立ち上がった苺鈴は数センチ単位のジャンプの跳び蹴りを放ちそれを回避はされたが、血桜の右腕を右手で掴み左正拳突きを腹部に2回・頭部に1回決めその衝撃で血桜は後ろに向かって回りながら下がってしまう。回り終わり右手の件を一度懐(ふところ)にしまうと2・3個ほどの赤い手裏剣を取り出すと叫びながら苺鈴に向かって投げつける
血桜 「影忍術・・・『起爆手裏剣』!!」
苺鈴 「ぁっ!?ふっ!!・・・」
血桜の投げた手裏剣にはどうやら衝撃が加わると爆破する仕込み手裏剣のようで流石に小さい手裏剣にはそこまでの火薬は詰めれないためか思ったほどの火力はなかった・・・
しかし、まともに受ければダメージは大きいだろう。なにせそれなりに大きな爆発音はしており、昔の・・・昭和系ヒーロー物なんかでやる怪人の爆死的なものほどではなく、例えば毒蛾(どくが)の怪人や狼の怪人が放つような指先ロケット弾が地面に命中した時のような規模の爆発が起こり、それを側転いや、転がるような側転をして回避した苺鈴だが、続けて血桜はまた2つ・3つと次々と仕込み手裏剣を投げては爆発も起こり苺鈴を翻弄する
血桜 「・・・むん!!・・・・・・ふんっ!!」
苺鈴 「えっ!?ちょっ!?どこ触ってんのよ!!」
血桜は手裏剣を投げるのを辞めるとジャンプし苺鈴の後ろに着地すると同時に苺鈴に抱きいやしがみつき、自身の両手をはがされないようがっちりと掴み苺鈴ごと空中に跳び二人の頭部を地に向けさせて一気に降下を始めた。
血桜 「『いずな落とし』!!」
苺鈴 「はがれない!?」
血桜 「このまま死ね!!」
苺鈴 「まずい!?」
???「『アクアストリーム』!!」
突如血桜と苺鈴目掛けて水の塊が飛んできて直撃すると、思わず血桜は苺鈴を放してしまい二人は地面に転倒する。しかし苺鈴は血桜の拘束から開放されたため咄嗟に受け身をとる事が出来たので頭から激突することはまのがれたのでむしろ運がよかったのだ。その直後苺鈴の名前を叫びながら駆け寄ってくる人物がいた。
苺鈴 「リコ!?」
リコ 「間に合ってよかった!!大丈夫?」
苺鈴 「えぇ。おかげで助かったわ・・・みらいは?」
リコ 「みらいはブリジットさんの方に回ってる。そろそろ片付く頃よ」
苺鈴 「分かった。ありがとう!!」
血桜 「・・・・・・援軍か?分が悪いか・・・娘、向こうのあの娘は必ず我らがいただく!!それまで拾ったその命、大事にしておくことだな・・・影忍術『ミカゲの幕』!!」
苺鈴・リコ「ぅっ!?」
苺鈴 「・・・消えた?・・・」
血桜は『向こうのあの娘』事ブリジットを「必ずいただく!!」と不吉な言葉を残して懐から煙玉を取り出し、自身の足元にたたきつけると同時にウィンッ!!という妙な効果音のような音を発しながら血桜の姿が消え、カットが変わったかのように代わりに白い煙が周辺を包んだが、またもやまるでカットが変わったかのように今度は白い煙も一瞬で消え、その場には苺鈴とリコだけが残っていた・・・
「おぉっ~~い!!」と二人を呼ぶ声に反応し、振り返るとそこにはみらいとブリジットが駆け寄ってくるのが見え、合流した4人はひとまずブリジットをバイト先に送り届け、バイト先の店長に事情を説明してブリジットを急遽休みにして安全な場所にて保護することになったのであった・・・・・・
クディス「何ぃっ!?失敗しただと!?」
血桜 「思わね邪魔が入ったのでな」
クディス「いい訳なんかいるか!!わざわざ高い金を払って雇ってるんだぞ!!いい結果だけを持ってこい!!次はないぞ!!」
場所は不明だが、どこかの地下のようで、暗く音がよく響く部屋であった。どうやら『影の爪』を動かしているのはクディスのようであり、ブリジットの誘拐に失敗したことを頭ごなしに怒鳴りつけていたようだ。人の話もろくに聞かず、怒鳴るだけで失敗が成功に変わる訳もない事を知らずただひたすらけなし・傷つける・・・
失敗してほしくないようであれば、むしろ共に考え行動を示すぐらいのことが出来れば部下や周りにも『公私』共々信頼され、効率等も上がっていくであろうに・・・
血桜 (せいぜい吠えているがいい)
案の定、内心血桜もクディスの事はかなり見下しており、正直金もそこそこ稼げているので潮時と考えて居た頃であった・・・
テレサ「なるほど。それでブリジットさんは今、騎士団の宿舎に・・・」
苺鈴 「えぇ。あそこなら腕の立つ騎士がたくさんいますからそうそう襲ってくることもないでしょうし、仮に襲ってきても何とか対処できるはずですから・・・」
時刻は夕方、『影の爪』の狙いがブリジットと判明している以上下手な場所に置いておく訳にもいかず、あれからバイトを休みにしてもらってすぐひとまずメディアードの騎士団宿舎に身を隠す事にしたのだ。実力という点では騎士団よりもハヤウェイ・ルーア・テレサのいるこの孤児院にいた方が安心ではあるが、仮にここを襲われでもした時に子供達を人質にでもされたら対処しようがないと考え、少しでも子供達への被害を抑えるための選択である。狙いはあくまでもブリジットであるのだから。
しかし、それでもこの孤児院が狙われる可能性はやはり残っていたのも事実である。何故なら『影の爪』はブリジットの行動を把握している可能性があったからだ。そう考えられたのはブリジットをバイト先まで送り届けた時の事である。ブリジットが戻ってきた時、他の従業員が予備で置いておいたはずの備品が隠されていたのを見つけ、更には発注ミスは「この店の職員から連絡を受けた」と身に覚えのない連絡があったという事が発覚し、ブリジットが一人になるようあらかじめ仕込んでいた可能性があったからだ。そんな事をわざわざする相手となると昼間に襲ってきた『影の爪』以外に考えられない・・・
そう判断したからこそ孤児院も狙われる可能性があり、今に至る訳である。
因みに苺鈴はブリジットと自分の着替えを取りに来たのと、この世界での『影の爪』とブリジットとの接点がないかをテレサとハヤウェイに尋ねていたところであった・・・
結論で言えばテレサはそもそもこっちの世界のブリジットがヴィントラントに潜入していたかどうかすら知らず、ハヤウェイも学生時代に『影の爪』と戦い、そののち全員捕らえた訳だが、その間に一度もブリジットに出会ったこともないため正確な接点は分からないそうであった。過去にブリジットから聞いた元の世界で捕らえられた時にはジュダスとの関係があったため捕らえられたが、今はこの世界のジュダスもハヤウェイとルーアが最後の戦いで倒してしまったためはっきり言ってもう関係がないはずである・・・
ジュダスがひそかに生き残っている可能性をハヤウェイに尋ねたが「それはない」と断言もされるほどだ。そうなるとジュダスの絡みでは無いと考えられ、おまけに統領である血桜自身もジュダスに忠義がある訳でもないため敵討ち等の可能性も薄く、そもそもハヤウェイとルーアが学生時代に戦った時は『影の爪』を動かしていた依頼者は別の人物たちである訳からしてジュダスやその別の人物達の線はかなり薄いことが分かったのだ
苺鈴 「となると・・・あいつら何でブリジットさんを狙うのかしら?暗殺が目的じゃないようだし・・・」
ハヤウェイ「ブリジットでないとダメな目的か・・・なんだろう・・・」
テレサ「そうなりますと、見方を変えてはどうでしょう?」
苺鈴 「見方を変える?・・・どんなふうに?」
テレサ「『影の爪』は聞けば闇ギルドのような物、とすれば依頼者がいるはずです。その依頼主が何のために彼女を狙うのかを考えてみてはどうでしょう」
ハヤウェイ「なるほど」
苺鈴 「とは言ってもどんな風に?正直あまり検討が・・・」
テレサ「そうですね・・・何か関連がありそうな・・・いえ、案外『無関係そうな何か』が絡んでいるかもしれません」
苺鈴 「『無関係そうな何か』・・・」
テレサの言葉に苺鈴はメディアードに来てからの事を思い出していく・・・ブリジットが黒ニンジャに襲われた時の事・みらいやリコから聞かされた行方不明事件の事・昨日発覚したかもしれない『誘拐』事件の事・ブリジットがバイトしていた時の様子・行方不明になった人物達の事・・・・・・
苺鈴 「ぁっ!?」
すべての事を思い出していた時、一つ引っかかったことがあった。それはブリジットがバイトをしている時の事であった・・・巡回と称してブリジットのバイト先にちょっと覗きに行った時の事だ。あの時、ブリジットに絡んでいたメディアードの貴族のわがまま息子『クディス』が最後に言った言葉だ・・・
「その女も必ず僕の物にしてやるからなぁー!!」
あのタイプは金に物を言わせて力を行使するタイプだ。それが犯罪であろうとなかろうと・・・しかも明らかに欲望に素直そうで女好きであろうと見た目や態度で何となくだが容易に想像できた・・・もしこれまでの事件がすべて『影の爪』の仕業で、それを依頼していたのがあの貴族の男『クディス』であったならば、親の力や金の力でもみ消されていたりしていたら・・・・・・
そこまで考えた苺鈴は子供達やプレシアの事をハヤウェイ達に任せて騎士団の宿舎へと再び向かっていくのであった・・・・・・
ブリジット「いらっしゃいませ!!」
翌日、ブリジットはバイトに復帰した。昨日の今日でもちろん護衛付きだが彼女も路銀(ろぎん)を稼がなければならないのと店をそうほいほい休み他のみんなに迷惑を掛けたくないからである・・・護衛についたのは彼女と個人的にも知り合いのため有事には連携を取りやすい苺鈴・みらい・リコの三人が変装をして護衛についた。
みらいとリコは私服・苺鈴はコートをテラス席の三人で座っている席の4人目の席の椅子にコートをたたんでおいておき、黒のシャツと短パンの状態で3人はサングラスをかけ、リコと苺鈴は髪もおろしてベレー帽もかぶっている状態である。
みらい「ねぇ本当に大丈夫なのかな?表に出して・・・やっぱり危険だと思うけど?」
苺鈴 「それはそうだけど、『影の爪』は今まで狙っていた人は人気の無い時に襲っていたからこんな人が多い時間に襲ってくることは逆にないと思う」
みらい「あぁなるほど」
リコ 「まぁ仮に出て来た時は私達の出番・・・でしょ?」
苺鈴 「そういう事。それに・・・こっちも手は用意してきた」
みらい・リコ「手?・・・」
ブリジット「お待たせしました!!」
客A 「来た来た!!」
ブリジットが客Aの注文した商品を届けた直後だった。商品から出火して他の客の商品までもが連鎖的に火が上がった・・・
ブリジット慌てふためく客達を落ち着かせようと声を張るが、皆逃げるのに必死で誰も耳を傾けない。客が減った頃合いにテーブルとテーブルの隙間から黒ニンジャ達が下からぬぅっ~と姿を現し、ブリジットはすぐに懐から護身用短剣を取り出し構える。苺鈴達も変装をバッと脱ぎ捨て、苺鈴はコートの袖を通し付近の黒ニンジャを倒しながらブリジットへと近づこうと駆け出す・・・・・・
苺鈴 「あっ!?」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「血桜!!」
血桜 「拾った命を大事にしておけと忠告したはずだが?」
苺鈴 「お気遣いどうも・・・でもね、あんた達の狙いが身内だってわかっているのに黙ってる訳ないでしょ!!」
血桜 「ならば死ね!!」
苺鈴 「誰がぁ!!」
ニンジャA「むんっ!!」
苺鈴 「ふっ!!はぁっ!!てやぁ!!」
ニンジャB「むぅ!?」
苺鈴 「・・・はあっ!!」
血桜 「ふん!!」
ニンジャAが横から正拳突きの要領で剣を突きを放ったが、放った右腕にチョップを放ちそのまま左足で腹部を蹴り、右にいたニンジャBを右足で蹴飛ばし、椅子を血桜目掛けて投げるが見事に切断され残骸が血桜の付近に落ちる。
苺鈴 「・・・ハイ!!ぅっ!?」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「ふぅぅっ!!」
血桜 「おぉっ!?・・・」
苺鈴は跳び蹴りを放つが難なくかわされ反対にカウンターで蹴りを一発受けるが、踏ん張り更に繰り出された一閃をしゃがみながらすり抜け、血桜の背後を取り、後ろに向けて蹴りを放ちまともに背中に攻撃を受けた血桜はそのまま「おっとと!?」とでも言いそうな勢いで前に進んで行く・・・
血桜 「ふん!!」
苺鈴 「とおっ!!」
血桜 「ごぉっ!?」
苺鈴 「ふんっ!!・・・ふんっ!!・・・はあっ!!」
血桜 「むっ!?・・・・・・」
振り返ると同時に左腕でまた突きを繰り出すが狙いが少しズレ外れる。左足で蹴りを一発入れると血桜は一瞬怯みそのまま血桜の頭部を狙って何発も交互に右フック・左フックの攻撃を放ち最後の右フックを受けると後ろに転がりながら転倒し、立ち上がると懐から別の武器を取り出しそれを高く上げながら振り回していた
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「・・・・・・ふっ!!・・・」
血桜 「むん!!」
苺鈴 「あっ!?」
血桜 「・・・むん!!」
血桜は鎖鎌(くさりがま)を苺鈴に向かって投げつける。左腕に絡みついた鎖が苺鈴を離さないためか血桜はまるで鞭(むち)を扱うかのように更に振り回し、反動で苺鈴は転倒する。更に血桜は空高く振り上げ苺鈴を空中へと飛ばし、飛ばされた先の整備された硬い地面だったり、花壇を作る予定だったのか土の地面だったりと3回ほど同じことが繰り返されつつも何とか受け身を取りダメージを最小限にとどめるが、されでも受けたダメージはそれなりに大きく、立ち上がった時には若干ふらつきも見えて状況は不利であった・・・・・・
苺鈴 「・・・ふんっ!!」
苺鈴はファイブハンドをスーパーハンドからパワーハンドへと換装し、鎖を無理やり引きちぎるとそのパワーに一瞬動揺を見せた血桜ではあったが、すぐに正気を取り戻し鎖鎌の残骸を放り捨て再び剣を取り出し構え苺鈴を睨む・・・
ニンジャA「むん!!」
苺鈴 「ぁっ!?ふっ!!たぁ!!」
ニンジャA「むぅ!?」
苺鈴 「ふぅぅん!!くぅっ!!・・・」
一人の黒ニンジャAが隙を狙って縦曲切りを放ってきたが咄嗟に反応した苺鈴はそれもかわし背中にチョップを気絶しない程度に手加減もしつつ叩き付け黒ニンジャAを地に伏せさせる。
右腕で黒ニンジャAの首を絡め、左腕で黒ニンジャAの左腕を引っ張り身動きできないようにしてある問いをしていた
苺鈴 「答えて!!あなた達の依頼人は誰?」
ニンジャA「むぅっ~!?・・・」
苺鈴 「言わないと緩めないわよ!!」
ニンジャA「むぅっ~~!?」
血桜 「ふがいない奴め。死人に口無しだ!!ハァッ!!」
ニンジャA「むぅ!?」
苺鈴 「ぁっ!?ふっ!!」
ニンジャA「むうぅぅっ~~!?」
血桜は懐から『起爆手裏剣』を取り出し、それをあろうことか仲間であるはずのニンジャAに向けて投げたのだ。それが胸のあたりに刺さると苺鈴は咄嗟に放し、ニンジャAから離れるとニンジャAは苦しみながら倒れ、まるでカットが変わったかのように体が消えて代わりに爆発が起こりその黒ニンジャAは確実に死亡したようであった
苺鈴 「なんて事すんのよ!!あなたの仲間でしょ!?」
血桜 「ふがいない部下などわしには不要・・・役に立たんのであれば『死』あるのみ・・・」
苺鈴 「まるで『ショッカー』みたいな事言ってくれるじゃない・・・『仮面ライダー』もこんな気持ちで戦ってたのかな?・・・あなたには絶対に負けない!!」
血桜 「威勢がいいのは構わんが、貴様の相手もこれまでだ。あれを見ろ!!」
血桜の指さす方へと視線を移すと黒ニンジャ達に囲まれ、鎖で体を拘束されていたブリジットの姿があった。囲んでいるニンジャ達全員が投げた鎖ゴチャゴチャに絡んでいるせいで抜け出すことが出来ない様子だ。どうやらみらい・リコも他のニンジャ達の数が多いのと他の逃げ遅れた人間の誘導などで手が回らないようで、黒ニンジャ達が一斉に煙玉を爆発させ、煙がまるでカットが変わったかのように一気に晴れるとブリジットもニンジャ達も姿を消してしまうのであった・・・
苺鈴 「しまった!?」
血桜 「貴様の足では我らの後は追えまい!!・・・『ミカゲの幕』!!」
血桜は初戦の時と同じ消え方をしてその姿を完全にくらます。すぐに周辺を見渡したが黒ニンジャ達も一人も残っておらず倒されたニンジャですら消えてしまっていた・・・
苺鈴 「逃がさない!!・・・チェェ~~ンジ!!レーダハンド!!・・・・・・行って!!」
レーダーハンドへと換装して、レーダーミサイルを発射し、上空へと飛んだミサイルから送られてくる映像を見てブリジットを発見する。こんなこともあろうかと実はブリットに自分のスマフォを預けて送られてくるリアルタイムの動画撮影の映像を送り、それを発信機としていたのだ。それとは別にGPSのような反応も送られてきているためこれで後を追うことは可能である
苺鈴 「うまくいった!!見てなさい!!」
レーダーハンドでスマフォの反応を追ってきた苺鈴がたどり着いたのはいかにも貴族でも住んでいそうな屋敷であった。
苺鈴 「ここか・・・・・・」
同じ頃屋敷のどこかの部屋・・・おそらくクディスのと思わしき部屋でブリジットを抱えた血桜が本棚の前に立っており、血桜が少し厚めの変わった目印がついた本を指で引っかけて取り出そうとする動作を行うと、カチッと音が鳴ったかと思ったらその横の本棚の一つが動き出し隠し階段が現れ、血桜はその階段を下っていく。階段の入り口の壁のレバーを引くとまた本棚が元の位置に戻り階段を隠し、部屋は元の状態へと戻ってしまうのであった。いや訂正が一つあった。本棚の前にはブリジットがよくつけている髪飾りが落ちていたのであった・・・・・・
苺鈴 「・・・・・・」
ニンジャA「むん!!」
ニンジャB「むん!!」
苺鈴 「んっ!?ふんっ!!てやっ!!」
ニンジャB「むうっ!?」
どこか入れそうなところがないか探していた苺鈴の場所に見張りだったのかニンジャ二人が上から降ってきて苺鈴の前後に着地する。すかさず右足で前方のニンジャを蹴飛ばし、そのまま後ろのニンジャも蹴飛ばすと、その場を後にして侵入口を再び探し始めた・・・
コン・コンとまるで地下道でも歩いているかのような高い足音が鳴りながら血桜と降ろされていたブリジットは階段を下っていた・・・階段は終わり、まるでいや牢屋と呼んで差し支えない場所に連れてこられそこには数人のニンジャ達とクディスであり、更に鉄格子(てつごうし)の中にいるのは何人もの女性であった。
ブリジット「この人達はまさか?・・・」
血桜 「貴様同様、そこの男が命じて我らがさらってきた娘達だ」
ブリジット「やっぱり」
クディス「おい!!もう少し丁重(ていちょう)に扱えよ!!僕の女だぞ!!」
血桜 「無傷で捕らえろとは言われていない。それにこの娘もかなりの使い手だ。無理を言うな」
クディス「ふん!!雇われている分際で・・・まあいい。今日の夜に発散させてもらうとしようか・・・」
クディスは舌なめずりしながらブリジットを舐めまわすように見て、激しい悪寒がブリジットを襲う。門番の役目を持っていたのか、ニンジャ二人が血桜の命(めい)で扉を開けようとした瞬間何かが階段の方から転がり落ちてくるのであった
苺鈴 「はあっ!!」
ニンジャA「むぅ~!?」
ブリジット「苺鈴さん!!」
突如階段から黒ニンジャが転がって階段に倒れこみ、苺鈴はブリジットのそばにいたニンジャ2人も倒しブリジットの両腕の手錠をこんなこともあろうかとあらかじめ換装していたパワーハンドの状態で引きちぎり破壊して投げ捨て、ブリジットを自身の後ろに下げさせ二人で血桜を睨んでいた
血桜 「娘!!どうしてここが!?」
苺鈴 「私の固有魔法とでも言っておこうかしら?こんなこともあろうかとあなた達を追跡できるように彼女にも細工をしてもらっていたのよ!!」
ブリジット「苺鈴さん。後ろの皆さんは行方不明になっていた人達です!!」
苺鈴 「うん!!・・・血桜!!それにあの時のスケベ貴族!!彼女達は返してもらう!!・・・あなた達を誘拐・監禁の現行犯で拘束します!!」
血桜 「かかれ!!」
ニンジャB・C「むんっ!!」
苺鈴・ブリジット「とお!!・だぁ!!」
血桜が号令をかけるとニンジャ達は一斉に臨戦態勢に移り、ニンジャB・Cが同時に苺鈴とブリジットに横曲切りを仕掛けたが難なくかわされ逆に蹴りのカウンターをもらいそこから更にそれぞれが黒ニンジャ達と交戦する。
クディス「おぉぉおぉい!?早く僕を守れ!!」
血桜 「それは契約には入っていない」
クディス「はっ?」
血桜 「依頼料は確かに受け取った。もうお前には用はないどけ!!」
クディス「んぎゃっ!?おっおい!?」
血桜 「自分の身ぐらいは自分で守るんだな・・・ふんっ!!」
苺鈴 「とぉっ!!ふっ!!あいつ逃げたわね!!」
ブリジット「苺鈴さん追ってください!!ここは私が何とかします!!」
苺鈴 「ふっ!!うんっ!!頼みます!!」
ニンジャF「・・・・・・」
ブリジット「待て!!」
ニンジャF「・・・むぅ!?・・・」
ブリジット「でや!!」
血桜は報酬の入った箱を抱えたまま「ミカゲの幕」で消え、ニンジャDの頭部を右フックで倒し、ニンジャEの首に自身の右腕を絡ませ、左手でニンジャEの左腕を引っ張り捕まえながら血桜が消えるのを見ると、ブリジットがこの場を自分に任せるよう指示を出して苺鈴は捕まえていたニンジャEの拘束を解き自身の正面に向かせて頭部を右フックで殴り倒してから下ってきた階段を上っていく。それを追いかけようとしたニンジャFの後ろからしがみつき少しの間の後ブリジットが体ごと振り回して放したと同時に右フックで攻撃してニンジャFも気絶する・・・
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「・・・・・・」
ニンジャG「むんっ!!」
ニンジャH「むんっ!!」
苺鈴 「ぁっ!?・・・ハイッ!!ふっ!!・・・ふん!!待ちなさい!!」
血桜を追って玄関を出たところでニンジャ二人が襲い掛かってくる。すかさず反応した苺鈴は左にいたニンジャGに左チョップを一発繰り出し、そのまま左蹴りを繰り出す。それでニンジャGは倒れたが、ニンジャHには右蹴りを一発・左蹴りを一発そのたびに当てているはずなのになかなか倒れない。当たった直後バック転をしてダメージを押さえているようだ。しかし最後の頭部に向けての右フックでとどめになったようでニンジャHも倒れ再び血桜を追って駆け出す。
ブリジット「おっとと!?・・・てやっ!!
ニンジャA・B「むぅ~!?」
ニンジャD・E「むん!!」
ブリジット「ふん!!ちぃっ・・・」
ニンジャF「・・・・・・」
ブリジット「ぅぅっ!?・・・」
牢屋にてニンジャの蹴りを受け後ろに下がってしまい、鉄格子に背を付けるブリジット。蹴ったニンジャAと更に後ろから迫ってきた2人のニンジャに対して後ろの鉄格子を勢いを付けて握り、体を浮かせて半回転蹴りを放ち、まともに受けたニンジャ2人は倒れ、また鉄格子に背を向けた状態に戻ると、ニンジャC・Dが剣を振りかざし切込むが咄嗟に逆手で構えた短剣で十字受けをして防御したが、後ろに押されてしまいまた鉄格子に背がつく
みらい「ふん!!やぁっ!!」
リコ 「遅くなりました。・・・苺鈴は?」
ブリジット「私がここを引き受けて、血桜を追っています!!」
リコ 「苺鈴一人で!?」
みらい「分かった!!ブリジットさん、ここは私達に任せて苺鈴のところに行ってください!!」
ブリジット「しかし・・・」
リコ 「私達二人だけで十分よ!!だから早く!!」
ブリジット「分かりました。頼みます!!」
少しの間、つば競り合いが続いたが、突如現れたみらいとリコがそれぞれ一人づつニンジャを倒した。みらいが後ろからニンジャに跳び付き正面を向かせて蹴りを一発・リコは駆け出していた勢いでそのまま跳び蹴りを放ったのだ。ブリジットを背で囲むように立つと、苺鈴の事を聞き、ブリジットを行かせてくれようとしてくれた。
二人も彼女の実力を知りつつそして苺鈴との連携もかなりのものと知っているからだ。ブリジットが行った後、二人も残りのニンジャと交戦しようと動き出した直後だった・・・
画面の横からぬぅ~と一人のニンジャが現れる。そのニンジャは深い青色であった・・・
中忍 「我が名は『中忍』!!貴様らの相手は我が務めよう!!」
みらい「『中忍』・・・って事は・・・」
リコ 「『影の爪』の幹部って訳ね!!」
中忍 「行くぞ!!むんっ!!」
みらい・リコ「はぁ~!!」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「待ちなさい!!」
血桜 「むっ!?・・・えぇいしつこい奴め、いつの間に先回りした!?」
苺鈴 「あんただけは絶対逃がさない!!」
血桜 「ふん、よかろう。ここで貴様との決着をつけてくれる!!」
苺鈴 「とおっ!!」
同じ頃血桜はメディアードの外の草原へと出ていた。しばらく走っているとそこにはいつの間にか先回りしていた苺鈴がいたのであった・・・
苺鈴は高くジャンプして空中で一回転してから血桜とは距離を取って着地するが、再び同じようにジャンプして今度は血桜の後ろに着地する。
苺鈴 「・・・はあっ!!・・・とぉ!!・・・とぉ!!・・・とぉ!!・・・てやっ!!」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「とぉ!!」
血桜 「ふん!!」
苺鈴 「・・・・・・」
血桜 「むん!!」
苺鈴 「っ!?・・・」
着地した苺鈴は振り返り血桜も正面を向くと同時に腹部に向けて蹴りを一発・その後血桜の腕を掴みその場で血桜を一回転させてから続けて右フック・左フックを交互に2回づつ放ち、転倒したのを見ると跳び蹴りを放つがしゃがんでかわされ、苺鈴は右正拳突きを放つが血桜も自身の右腕をX字になるようにぶつけ防ぎ、カウンターで右蹴りを受けて苺鈴は後ろに転倒する。膝立ちになると迫ってきた血桜は更にもう一撃蹴りを放ってきてまた転倒してしまう。
血桜 「むんっ!!・・・」
苺鈴 「ふんっ!!」
倒れて地に背をつけていた苺鈴を切りつけようと迫る血桜だが、勢いがつきすぎて苺鈴が腹部を蹴るとそのまま苺鈴を通り越して前転してしまう。お互い立ち上がると少しずつ円を描くように回りながらほんの少し走ってお互いの位置を入れ替えを一回行ってまたお互い3・4歩分の距離を開ける。
苺鈴 「・・・・・・」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「・・・・・・」
苺鈴と血桜は横に向かってお互いを追うかのように走り出す。止まったかと思ったらお互いに跳び蹴りを放つ工程を2回繰り返すと3回目は苺鈴だけがほんの少しだけジャンプして右足蹴りを放ちそれを受けた血桜は一度は転倒するがすぐに立ち上がり再び苺鈴を睨み・構える
血桜 「ふん!!」
苺鈴 「ふっ!!ぅぅっ!!・・・・・・はあっ!!」
血桜 「むうっ!?・・・・・・」
苺鈴 「・・・はあっ!!」
血桜は右正拳突きの形で剣を突き出すが出された右腕を掴み、血桜に背を向ける体制を取った苺鈴は少しの拘束の後、その右手首にチョップを叩き付けるとそのあまりの衝撃に剣を落としてしまい苺鈴の拘束が解け後ろに後ずさってしまうが、そのまま追撃に左手に持っている剣に向けて左蹴りを放つと残ったもう一本の剣は宙を舞い遠くに落ちてしまう。
苺鈴 「はぁっ!!」
血桜 「むん!!小癪な!!・・・・・・」
苺鈴 「ぅっ!?・・・ぅっ!?・・・」
血桜 「むんっ!!」
苺鈴 「ふっ!!とおっ!!」
血桜 「むぅっ!?」
武器を無くした血桜であったが、苺鈴の蹴りを両手を咄嗟に軽く握って苺鈴の足にぶつけ防御し、そのまま右・左フックで攻撃を何発も仕掛ける。何発か続いたのち、最後の右正拳突きを苺鈴は右手首と腕を掴み背負い投げを放ち血桜は転倒してそのまま距離を取るかのように転がっていく。立ち上がると右手をかざし、魔法陣を展開させるとその先から勢いよく炎(ほのお)が噴射されていく
血桜 「影忍術・・・『火遁放射(かとんほうしゃ)』!!」
苺鈴 「んっ!?」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「ふっ!?ぅぅっ!?・・・」
血桜 「・・・・・・」
苺鈴 「ぁぁっ!?・・・ぅっ!?」
血桜の放ったまさに現代の世界で言えば火炎放射のような炎攻撃を魔法陣越しに繰り出され転がるような側転やちょろちょろするかのように避ける事で何とか避けている苺鈴・・・
しかし、このままで終わるような彼女ではなかった。彼女にも同じような『手』があるのだから・・・
苺鈴 「ふっ!!・・・チェンジ!!『冷熱ハンド』!!・・・同時発射!!」
血桜 「ぶぉっ!?・・・・・・面白い技を使う。忌々しいものだ・・・」
苺鈴 「おあいにく様。あなたみたいなのからそう思われるのはかえって誉め言葉よ。あなたこそまさか魔法を使うなんてね?」
血桜 「この程度の芸当が出来ずにして『影の爪』統領は務まらん!!」
苺鈴 「あっそう・・・なら次はこれでどう?・・・チェェ~~ンジ!!『エレキハンド』!!エレキ光線!!」
血桜 「むっ!!はぁ!!・・・むんっ!!・・・」
苺鈴 「・・・・・・」
血桜 「・・・はぁっ!!」
苺鈴 「ぁっ!?」
『冷熱ハンド』の炎・冷気の同時発射攻撃には思わず血桜も魔法をやめて後ろに転倒して回避する。そこから更に『エレキハンド』へと換装した苺鈴はエレキ光線を2発ほど放つがそれは難なく回避され地面に小規模の爆発が起こる程度だった・・・血桜は鎖鎌(くさりがま)を構えて鎌がついていない逆の個所の鎖を振り回し投げつけると、苺鈴の左腕に絡まり硬直状態になってしまう・・・
中忍 「ふんっ!!ふんっ!!ふんっ!!・・・おぉぉっ~~!!」
みらい「ふっ!!」
リコ 「はぁっ!!」
苺鈴との特訓により素手での戦いも元々素質があったのか中忍に遅れをとることもなく戦っていた。
中忍は二本の逆手短剣を振り回した後、みらい・リコに向かって突進を仕掛ける。向かってくるみらいに向けて足元を狙って剣を横一線放つが、少しジャンプすることであっさりかわされ、リコは持っていた短剣でつば競り合いとなり、中忍はリコを振り払うかのように剣を振り下げリコそしてみらいは同時に前転する。
中忍 「ふんっ!!」
リコ 「はぁっ!!」
みらい「でぇい!!」
中忍 「おぉっ!?・・・」
そのまま仕掛けようと剣を振り落とした中忍の剣を逆にリコが短剣をぶつけ中忍の剣を地面にぶつけさせ、その隙を狙ってみらいは蹴りを一発放ち、まともに受けた中忍は高くない位置ではあるが宙を1~2回ほど回って転倒する。すかさず二人は構えて中忍の出方をうかがう
中忍 「ぬぅぅ~・・・ぐぅっ!!」
リコ 「はぁっ!!」
中忍 「おぉっ!?おっ!?くそぉ!!」
みらい・リコ「・・・はあっ!!」
中忍 「おぉっ!?・・・ぐぉっ・・・」
よろよろ立ち上がった中忍は再び短剣を構えると、リコは簡易プリズムの風魔法を放ち、中忍の左手の短剣をはじき、続けてみらいが右手の短剣を蹴りで弾き飛ばす。悔しがっている隙を狙い、二人で同時にジャンプしダブルキックを決めるとまともに入ったようで、一度立ち上がるがすぐに倒れこんでしまった。これで中忍もどうやら倒したようであった
リコ 「やったわね」
みらい「うん!!・・・後は苺鈴とブリジットさんに任せよう」
リコ 「そうね。あの二人ならきっとやってくれる!!」
二人は、血桜の事を苺鈴・ブリジットに任せ捕まっていた少女達の保護と残りのニンジャ達の拘束に向けて行動を開始したのであった
苺鈴 「ぅぅっ!!・・・」
血桜 「・・・むぅ~・・・」
苺鈴 (そうだ、こんな時はあの技で・・・)
血桜が絡めた左腕の鎖のせいで身動きが取れない苺鈴であったが、突如苺鈴は左腕を天に向けて突き出し、今度は右手をこすりつけるように鎖にぶつけながら叫んだ
苺鈴 「エレクトロファイヤー!!」
血桜 「ぶおぉっ!?がぁぁ・・・」
苺鈴 「上手くいった。本当はストロンガーの技だけどまいっか」
血桜 「ぬぅぅっ~!!」
苺鈴 「同じ手はくわない!!」
血桜 「その威勢がいつまで続くかな?『ミカゲの幕』!!」
鎖に電流が流れ、感電した事で思わず鎖を手放した血桜は、今度は煙玉を足元にたたきつけるとその煙が苺鈴を包み、視界が奪われた直後であった。背後から苺鈴はしがみつかれ空中に何かと共に跳ばされていたのだ。その時、武器の一つとして持っていた『ロープアーム』を落としてしまい、頭から地面に向かって落ちていく。
これは初戦にも血桜が放った技『いずな落とし』であった。あの時同様苺鈴の体は力が入りづらいように拘束され抜け出せないでいた
血桜 「『いずな落とし』!!」
苺鈴 「またこれ!?」
血桜 「仲間のいない今の貴様一人ではこの技からは逃れられまい!!」
苺鈴 (まずい!?このままじゃ・・・そうだ・・・プレシアさんの時のあの技なら・・・)
血桜 「終わりだ!!」
苺鈴 「それはどうかしら!!・・・エレキ光線、放射!!」
苺鈴はエレキハンドから周辺にエネルギーを放出して、その電気エネルギーをもろに受けた血桜は思わず苺鈴を放してしまい、苺鈴はうまく受け身を取りながら着地後(のち)転がりながら側転を、反対に血桜は受け身をうまく取れずに転倒してしまい立ち上がった時にはふらついていた・・・
苺鈴 「言ったでしょ?同じ手は食わないって、もう観念しなさい!!」
血桜 「むぅぅ~・・・・・・ふんっ!!」
苺鈴 「ん!?・・・なぁ!?ぁぁっ!?・・・」
立ち上がった血桜は両手を広げチィッ!!という効果音が響き、画面全体がマゼンタ色(仮面ライダーディケイドのメインカラーである)に包まれ外から見ると球体の中では息苦しそうに膝をつき眼の下が真っ青になった苺鈴の姿があり、反対に血桜には何の影響も見られないでいたようだ。
苺鈴 「何よこれ?体が?・・・」
血桜 「この戦闘結界にいる者は徐々に毒に侵される仕組みになっている。我ら忍びはこの結果内で修行に励むための物だが、同時に毒に耐性を持たむ貴様らへの切り札の一つだ」
苺鈴 「やられたわね?」
血桜 「切り札は最後まで取っておくものだ・・・今度こそ死ね!!」
苺鈴 「ぅっ!?」
血桜が今度は恐らく予備であろうと思わしきただの短剣を取り出し逆手に構えて振りかざすが、急に画面のマゼンタ色が晴れ流石に動揺を見せた血桜と反対に毒の効果が一気に消え失せた苺鈴。こうなるとこっちのものである。咄嗟に苺鈴は「はいっ!!」と叫びながら血桜の腹部に思いっきり正拳突きを放ちまともに受けた血桜は腹部を押さえながら後ろに後ずさり、苺鈴はその様子を見ていた・・・
ブリジット「・・・ロープアーム!!」
血桜 「うぅっ!?」
苺鈴 「ブリジットさん!?」
ブリジット「苺鈴さん今です!!・・・」
苺鈴 (あっこの状況・・・サイタンクの話のV3とライダーマンのシチュエーションみたい)
ブリジット「苺鈴さん!!」
苺鈴 「はっ!?・・・とおっ!!・・・・・・V3きりもみキィィック!!」
血桜 「ぶおぉっ!?・・・ごふっ!?・・」
突如現れたブリジットは『イズナオトシ』の際に落とした『ロープアーム』を拾ってフックを飛ばしそれが血桜を拘束する。その状況をあるシーンと同じに感じた苺鈴は「今の私ならあの技が使えるかも?」と苺鈴は跳び、空中で何回転かはわからないが激しいきりもみ回転を行い両足を突き出す技『きりもみキック』を放ち、それを受けた血桜はその衝撃のためか拘束も外れ、後方へと大きく吹き飛び転倒して何とかよろよろと立ち上がったが、そのまま倒れてしまう。流石に怪人ではないので爆発なんかはしないがこれで血桜を倒したのは間違いないであろう・・・
ブリジットは苺鈴に駆け寄り勝利を分かち合っていた
ブリジット「やりましたね!!」
苺鈴 「おかげで勝てたわ。ところでさっきの毒の結界はまさかブリジットさんが?」
ブリジット「えぇ。前にもあれを解いたことがあったので苦労しませんでしたよ」
苺鈴 「なるほどね」
ブリジット「それはそうとさっきのV3って何のことですか?」
苺鈴 「あはは・・・あれは『仮面ライダーV3』の必殺技の一つよ。つい使っちゃった・・・」
苺鈴は右手をブリジットに差し出し、その意図が読めたブリジットも自身の右手を握り返すことで返答した。二人は固い握手を交わし、まるでお互いの健闘を称えているかのようであった・・・
クディス「はぁ~はぁ~はぁ~うげっ!?」
団長 「これまでだ。おとなしくしてもらおう!!」
クディス「くぅぅっ~~!!」
その頃、屋敷の敷地から出ようとしていたのかまるで林のような草むらからクディスが飛び出たが、その先にはメディアードの騎士団長が数名の部下と共にすでに先回りしていたためあっけなく様々な罪の容疑で拘束され、他の団員のところにはみらいとリコが逃がし・先導してきた女性達が保護されており、ほどなくして女性達も身元が判明し簡単な事情聴取だけして家へと帰っていくのであった。
それから数日後。今日は苺鈴もブリジットも丁度仕事が休みとなっていて二人でメディアードを散策していた事であった。助け出した女性達の家族や友人とのやり取りが遠目から見えてそれをほほえましく見ながら二人はゆっくりとその場を後にしていく。
苺鈴 「無事に家族のところに戻れてよかったわね」
ブリジット「ですね。今回苺鈴さん大活躍でしたもんね」
苺鈴 「そんなことないわよ。あれはブリジットさんやみらい・リコもいたからこそよ。そろそろ行きましょうか?」
ブリジット「ですね」
CV・中江 真司「復活を果たした組織『影の爪』は苺鈴達の奮闘により壊滅し、メディアードに再び平和が戻ってきた・・・囚われていた少女達も無事解放され家族と無事に再開する事が出来、その時の家族の笑顔を苺鈴達は忘れないであろう・・・
しかし、元の世界に帰るまで、二人は残してきた者達とあのように笑い合うことはないのだ・・・・・・」
みらい「二人のおかげでメディアードもすっかり平和になったね?」
リコ 「ホント。でもそろそろお別れの時が来たみたいね・・・」
みらい「無事に元の世界に帰れるといいね。ね、さくらちゃん」
さくら「あっはい。無事に帰ぁっ!?」
みらい「どしたの?」
さくら「なんでもないです!!」
みらい「そう?ならいいけど・・・」
リコ 「それじゃあ今回は予告お願い」
さくら「あっはい。次回『カードキャプターさくら外伝』「ジュエルシード編」第21話「騎士達の旅立ち(前編)」輝け、心のプリズム!!・・・はぅ~・・・何とか上手く出来たぁ~・・・」
みらい「さくらちゃんどうしたんだろ?」
リコ 「このコーナー何回かやってるはずなのに・・・」
おまけに血桜に関するオリジナル設定を紹介いたします
『起爆手裏剣(きばくしゅりけん)』・・・手裏剣型の手りゅう弾で小さいため火薬が大量に詰めれないため殺傷にはなかなか至らないが数を用意できる利点がある
『火遁放射(かとんほうしゃ)』・・・炎魔法を前方へ向けて放つ火炎放射である
武器に鎖鎌(くさりがま)が出てきましたが、この小説オリジナルです。
更におまけで『中忍』はアニメには未登場・ゲームのみの登場
因みにみらい・リコ対中忍のシーンはXライダー・アマゾン対デルザー軍団のヨロイ騎士との初戦を参考
苺鈴対血桜の最後の毒結界のシーンはV3対カニレーザーを参考