ところで皆さんは前回の話で苺鈴がスマフォで動画を見ていたシーンに不自然な所があったのにお気づきですか?
『電池』です。そんなに長く持つ訳がないのにこの世界で遊びに使っている余裕があるのか?と不自然に考えた人もいる事でしょう。その謎もこの話で明らかになります。
そんなこんなで苺鈴対お婆さんの対決が始まる事となった訳だが、ルールは苺鈴は倒されたり、降参すれば負け・お婆さんも降参か両肩のプリズムをどちらかを砕かれれば負けとなるルールだ。
時間制限もなしというのが挑戦者側にはメリットしかないような気もするが、その条件で試合は始まる
苺鈴 「・・・・・・」
数秒の静寂が続いたが、それを先に破ったのはお婆さんの方であった。見た目とは裏腹に足が速く、直接対峙している苺鈴がなんだかんだ言って一番驚愕しており更に繰り出されるパンチの猛攻も風を切る感じが一発一発が早く・重く感じさせられた。最後に一発をバックステップで避け、更にバック転を数回して距離を取り両者が再び構えるとまた数秒の間を置き今度は苺鈴から仕掛けていく
苺鈴「はぁっ!!」
今度は苺鈴の正拳突きの連撃を放っていくが、お婆さんもそれに負けじと連続のパンチを繰り出していき苺鈴の拳にぶつけ相殺する
みらい「あのお婆ちゃんすごい・・・パンチをパンチで相殺してる!?」
ブリジット「これはすごい試合です、はい!!」
リコ 「一体・・・何者なのよ!?あのお婆さん!?」
両者の拳と拳がぶつかり続けて最後に互いの右拳がぶつかると互いにバックステップで距離を取り再び構える。するとお婆さんは驚愕の言葉を苺鈴に語った
お婆さん「そろそろ本番行こうか!!」
苺鈴 「本番ですって!?」
お婆さんは一気に駆け出し左ストレート・右ストレートを放つ
苺鈴 「ふっ!!」
更に続けて宙に一瞬浮かび右→左で蹴りを繰り出されそれも何とか回避する。すると今度はしゃがんで足首を狙った回し蹴りを放つがそれも何とか反応して小ジャンプで回避する。
お婆さん「ふっ!!」
苺鈴 「ぐぅっ!?」
更に追撃に両手正拳突きを繰り出しそれは斜め十字受けで直撃は防いだ苺鈴であったが、その『力』は大きく引きづるように後ろに下がってしまい若干の腕のしびれに耐えながら再び構える。そしてまた駆け出して右ストレート・左ストレートを放ち攻撃の手を緩める事はしなかった。その猛攻には苺鈴も中々反撃の隙が見えず防戦一方であった・・・
リコ 「・・・ねぇ気付いてる?」
みらい「何に?」
ブリジット「お婆さんの動きですよね?」
リコ 「えぇ。一見怒涛の攻めみたいな感じで攻めてるけど動きが同じなのよ」
みらい「同じ?」
ブリジット「攻撃のパターンが同じなんですよ」
ブリジットが言うには苺鈴に叩き込む攻撃には同じ動作が繰り返されている様子があった・・・
左ストレート→右ストレート→宙からの右→左蹴り着地して回し蹴り最後に両手で正拳突き。その動作が終わるとその順番で繰り返し攻撃を仕掛けているのだ。しかもご丁寧に最後の両手突きの後は一瞬の間を置いて・・・
あのお婆さんは相当の実力者のはず、しかし何故同じ攻撃を繰り返すのか分からないがそれに気づく事が出来れば必ず隙を見つける事が出来るはず・・・声を掛けたいのをこらえて3人は苺鈴の勝利を信じてこの試合を見つめていくのであった・・・
苺鈴 (よし!!・・・だんだん動きが読めてきた!!)
どうやら苺鈴もお婆さんの動きには気づけたようでカウンターを狙う隙を伺っていた。最後の『突き』の後次の攻撃に移るのにほんの少しのインターバルがあるのにも気づきそこを狙った
お婆さん「なっ!?」
苺鈴 「はあぁぁっー!!ハイッ!!」
苺鈴は最後の突きを繰り出される瞬間、ジャンプして急降下の勢いも利用して左手でお婆さんの右肩にチョップを叩き込み肩の宝石を破壊する。
肩のプリズムを砕かれた事で負けを認めたお婆さんは両手を上げこれで終了と意思表示をする。
勝負に勝った苺鈴は、お婆さんから箱を渡され早速箱を開けると、箱にすっぽり入るくらいの何か機械のような物が入っていた。取り出すと、箱の底には2枚の紙が封入されておりその紙は何故か『日本語』で書かれた取扱説明書と黒くて小さいカードのような部品が張り付けられていたのであった
みらい「えっと、何々?・・・」
覗き込んだみらいが読み上げていき、簡単に説明するとこうであった
この商品は『災害用手回し式充電器』でレバーを回していけば電気を溜められ、小さいが太陽光パネルもついている。そしてラジオも聞けるし、ライトもついているし、ケーブルさえあれば携帯電話の充電も出来る品物であったということだった。因みにこの世界のみらいが日本語を読めたのは『和の国』出身だったからである
リコ 「ケーブルって、この紐の事かしら?」
リコは箱の中にまだケーブルが2本とが入っていた事を伝え、取り出すとご丁寧に『USBケーブル』と『イヤホン』までついていたのだ。試しに苺鈴が自身のスマフォにはめてみるとぴったり刺さり、充電器にも繋いでみるとスマフォの充電のランプが付き、充電が開始された模様であった
苺鈴 「やった!!電池が復活した!!」
みらい「そうなの?」
苺鈴 「これでスマフォの電池を気にする事もないわ。ところでお婆さん。何でこんな物をって・・・いない?」
箱の中身を見てふとある疑問が浮かんだ。「何故『こんな物』を持っていて、更に自分が必要としている知っていたのか?」この世界の事を詳しく知っている訳ではない苺鈴でも判るのは、この世界では魔法はあるが、科学的な物いわゆる『機械』に関する物が、無い訳ではないようだが元の世界ほど広く存在していないようでしかも『USB』に関する機能まで付いていると来て、元の世界での技術に近い物だったため、色々ツッコミたいところがありお婆さんを探すがいつのまにか姿を消していてもう気配すら感じられなくなっていたのだった
ブリジット「何だったんでしょうね?」
苺鈴 「さぁ・・・あれ?」
ブリジットが「どうかしましたか?」と尋ねる。再び機械を見ていた苺鈴は機械の端についていたロゴマークを見ていたようでそのマークには見覚えがあるらしかった。
どこかで見たのかを思い出そうとしたが、思い出す事は無かった・・・
それはそれとしてこの時点では解けていない謎をまとめるとこうであった。
『何故スマフォに使える物を複数持っていたのか?』
『何故最初にこの先の未来で苺鈴が必要とすると分かっていたのか?』
『そしてあたかも苺鈴が『スマートフォン』を持っていたのを知っていたかのような素振りも見せていた事』
これらの3つの謎が残されたままあのお婆さんは消えてしまった。本当に何者であったのか?まるで苺鈴にこれらの物を渡すのが目的だったかのようでもありますます何故が深まっていくのであった・・・
苺鈴 (これってマイクロSDよね?・・・試してみるか・・・)
そして苺鈴は紙に張り付いていたマイクロSDカードをスマフォに取り付けそのデータを確認してみると一つの写真のデータが入っていた。そこに写っていたのは苺鈴を含めた4人と一匹であった・・・
苺鈴 「どういう事なのこれ?・・・」
ブリジット「どうしました?」
苺鈴 「見て」
苺鈴が見たのは月峰神社をバックに撮影されたさくら・小狼・知世そして苺鈴(しかもIFのコスプレ衣装着用)ついでにケルベロス(仮)の写真であった。しかも背丈なんかは小学生時代ぐらいではなく今の苺鈴と同じ位の状態であった
ブリジット「さくらさん達ですよね?」
苺鈴 「えぇ。でもこんな写真撮ったかしら?・・・あれ?」
ブリジット「またどうしたんですか?」
苺鈴 「いやね。さくらって、こんな杖持ってたっけと思って・・・」
写真に写っていたさくらは一つの杖を持っていた。それは今まで見てきた『月の杖』や『星の杖』ではなく、キラキラとしてまるでクリスタルのような杖であった。苺鈴が知る限りではそんな杖を持っている話など聞いた覚えはなく、そもそもそんな杖を持っている時にこの写真を撮った覚えも無かったのだ。
謎だけが残されたまま一同はとりあえず深く考えるのを止め買い物に戻る事にしたのであった。なんにしても時間は待ってはくれない。今日中に旅の準備を終わらせなければいつまで経っても『ヴィントラント王国』へは行けないのだから・・・・・・
苺鈴 「・・・・・・」
ブリジット「・・・あれ?何見ているんですか?・・・苺鈴さん?」
時と場所は変わり夜遅い時間の孤児院の苺鈴とブリジットの部屋にて、
ブリジットの呼びかけに苺鈴は答えない。というか気づいてすらいない様子だ。スマフォをじっと見ていたようで、一度間を置いてもう一度呼ぶが反応がない。とりあえず肩を軽く叩いて呼ぶと今度は流石に気付いたようで「ん?何?」とブリジットに向き直る。「『何?』じゃありませんよぉ~」と若干あきれたようにしていたが、それより熱心に何を見ていたのか気になっていたのでぬぅ~と苺鈴のスマフォを覗いて見るとそこにはかなり刺激的な『者』が映っており、「見なきゃよかった」と落ち着いた後に思ったそうだ
苺鈴 「あ~ぁ、だから言ったのにぃ」
ブリジット「言ってませんでしたよねぇ!?言いませんでしたよねぇ!?止めませんでしたよねぇ~!?」
苺鈴 「ごめんごめん。でも、勝手に見たのブリジットさんでしょ?」
ブリジット「うっ!?それは確かにです、はい・・・っで、何なんですかこれ?すんごく、グロテスクなんですけど・・・」
ブリジットが覗き込んだスマフォには一人の男性が苦しみながら皮膚が血管でも見えているかのように露出し、徐々にその姿が緑色の人間サイズのバッタになったかのような『者』が現れていくところであった。微妙に眼も口も顔の皮膚も動かし、その姿はまるで『怪人』と呼ぶのに差し支えないような雰囲気であった
苺鈴 「『真』・・・」
ブリジット「はい?」
苺鈴 「『仮面ライダー真』よ。まぁグロテスクなのは認めるけど・・・」
苺鈴の言った『真』とは13番目の『仮面ライダー』の名前である。苺鈴は日本の特撮にはまっていてかつて日本に居た頃にもよくウェイに頼んでレンタルビデオ店の会員になってもらい少ないお小遣いの中でも惜しみ事無くDVDも借りていたぐらいだ。因みに香港で日本に行く前にも再放送の『仮面ライダー』を見た時からのファンで、アクションの動きを拳法の応用と日本語の勉強に使っていたぐらいだ。昼間の勝負の景品でスマフォが充電出来ることが分かってふと欲が出て来た。この世界に来てから色々あって押さえられていたが久々に仮面ライダーの話を見たくなったのだ。それがたまたま『仮面ライダー真』だっただけなのだが・・・
ブリジット「『かめんらいだー』でしたっけ?こんなにグロテスクだったとは・・・」
苺鈴 「まぁ初見で『真』を見ちゃうとしょうがないかもだけど・・・他のライダーはもっと子供にも見せられるデザインですからね」
ブリジット「ほんとですかぁ~?・・・」
どうにもブリジットは苺鈴の言葉を信じていないようだ。「じゃあ、一緒に見る?」と外していた片方のイヤホンをブリジットに渡す。あまり長くないからか自然と二人の顔が、体が密着して苺鈴が思わず「んっ!?」と何かに驚いた様子があったが、「何でもない!!」とブリジットには誤魔化した。
苺鈴 (あったかいし・・・やっぱ、柔らかい・・・)
スマフォの画面に注目するブリジットをよそに苺鈴の顔はほんのり赤くなっていた。実はブリジットが体を密着させた時に苺鈴の体にブリジットの豊満な胸がギュっと当たり思わずドキッ!!としたのだ。ちゃっかり「ラッキー!!」と心の中でガッツポーズをとりながらスマフォを操作していく・・・
苺鈴 「まずはやっぱりこのライダーでしょ!!」
苺鈴は一つのファイルを開く。そこには8人のどこかバッタを思わせるグローブ・ブーツそしてマフラーの色が異なる者達が映っていた
画面の中の1号 「一文字行くぞ!!」
画面の中の2号 「おおっ!!とおっ!!」
画面の中のショッカーライダー1~6「ギィッ!!」
仮面ライダー1号と2号はその場で反転ジャンプをして、ショッカーライダー達はそれを追いかけるかのようにジャンプするもエネルギーの中心に飛び込み、互いに衝突して、空中で大爆発を起こすのであった
苺鈴 「これが『仮面ライダー1号・2号』よ」
ブリジット「えっ~と~・・・どれですか?」
そして次に再生されたのは『仮面ライダーV3』の物語2編『カマクビガメ』と『サイタンク』戦である。
カマクビガメ「『結城 丈二』はどこだ!?貴様の正体は何だ!?」
ライダーマン「カマクビガメ!!」
カマクビガメ「貴様の仮面を剥(は)いでやる!!」
ライダーマン「・・・・・・」
カマクビガメ「逃げ道は無い!!」
V3 「私が逃がす!!」
カマクビガメ「ライダーV3どうしてここに!?」
V3 「戦闘員の口を封じて上手に消えた。しかし、私には『V3ホッパー』がある!!行くぞ!!とぉっ!!・・・」
ブリジット「何です『V3ホッパー」って?」
苺鈴 「レーダー装置みたいな物よ。ほら私のレーダーハンドみたいな感じ」
ブリジット「あぁ~」
ライダーマン「ロープアァァーム!!」
サイタンク「ブェェッ!?・・・ブェェッ!?」
ライダーマン「V3今だ!!」
V3 「おうっ!!とおっ!!・・・・・・Vスリィィきりもみキィィック!!」
ブリジット「この技ってこの間血桜に放った技でしたね?」
苺鈴 「そう。カッコイイでしょ?」
『V3』の次と言えばやっぱり『仮面ライダーX』である
ヘラクレス「Xライダー!?何処だ!?」
スクラップ工場に何度もヘラクレスを呼ぶXライダーの声が4回ほど山彦(やまびこ)のようにこだまする・・・
Xライダーを探すヘラクレスは辺りを見渡すが中々見つからない。「出てこい!!」と急かすヘラクレスに対してXライダーのマシン『クルーザー』が自動操縦で走って来て、更に「ここだ!!ヘラクレス!!」と自身の居場所を声を上げて示す。
そして、ヘラクレスを始めとして他の者達も工場の屋上を見上げると、そこにはXライダーが勇ましく立っておりヘラクレスを睨み付ける。
ヘラクレス「ライダーX!?」
X 「行くぞ!!ヘラクレス!!とおっ!!」
ブリジット「おぉっ!!来ましたよXライダー!!」
苺鈴 「まだまだここからよ!!」
そして、『X』の次は必然的に『アマゾン』となる
アマゾン(R)「・・・ケェェェ~~!!」
起き上がらないアマゾン(R)に近づくゲンゴロー獣人だったが、死んだふりで油断を誘っていたアマゾン(R)は腹部に向かって蹴りを放ち、思わぬ不意打ちに思わず後ずさってしまうゲンゴロー獣人に向かって、アマゾン(R)は右脚から左脚で蹴りを2回放ち、更に一回転して薙ぎ払うかのように腕のアームカッターで切り裂く。切られた個所を押さえるゲンゴロー獣人の体勢が整う前におよそ1メートル程度のジャンプをして右腕のアームカッターを構え、それを力いっぱいゲンゴロー獣人に向かって振り落とす。
アマゾン(R)「ケェェェ~~!!」
ゲンゴロー獣人「コォォッォォ~~!?・・・」
アマゾン(R)「・・・・・・」
ゲンゴロー獣人「ドンガ・ドンガ・べスベス・バンドラエ!!・・・」
アマゾン(R)「・・・逃げた・・・」
ブリジット「ずいぶんとワイルドな戦いをするんですね?アマゾンライダーって?」
苺鈴 「それがアマゾンよ!!上品な戦い方したらアマゾンじゃない!!」
ブリジット「言い切りますね、はい・・・」
そしてそれから二人は『仮面ライダーストロンガー』の話を見はじめ、そこから『スカイライダー』をはじめとした『仮面ライダー』の話を見だしていきブリジットが一度お手洗いに立とうとてイヤホンを外してふと窓を見ると朝日が差し込んでいるのが見え、すっかり明るくなっていた・・・
ブリジット「もう・・・朝なんですけど?・・・」
苺鈴 「へっ?・・・」
ルーア「お世話になりました」
ハヤウェイ「近くに来た時はまた顔を見せに来ます」
テレサ「皆さんお気をつけて。ブリジットさん達も、元の世界に戻れるといいですね」
ブリジット「ありがとうございますです、はい」
苺鈴 「それじゃあお元気で」
テレサ「えぇ」
苺鈴・ブリジット「ふわぁぁっ~~・・・」
孤児院にて朝食を済ませた苺鈴達は荷物の確認・使っていた部屋の掃除を終わらせてテレサをはじめとした孤児院の者達に別れを告げて孤児院そして、メディアードを後にする。
メディアードを出てからというもの苺鈴・ブリジットは何度もあくびをして心底眠そうであった。
ルーア「お二人共眠そうですね?」
ハヤウェイ「眠れなかったの?」
苺鈴 「いやまぁ・・・えぇ・・・」
ブリジット(遊んでて寝てないなんて言えませんものねぇ?)
苺鈴 (まぁね)
二人はまるで念話で話しているかのようにアイコンタクトを取り完璧な意思疎通をしていた二人であり、そうして一同はヴィントラント王国へと旅立つのであった・・・・・・
苺鈴 「さよならメディアード・・・そしてやってきたヴィントラント王国!!」
ブリジット「懐かしいですねぇ~敵国だったというのに里帰りした気分ですはい!!」
苺鈴 「次回『騎士達の学園(はなぞの)前編』輝け!!心のプリズム!!」