カードキャプターさくら『苺鈴外伝』   作:狼と踊る男

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久々の投稿+ついに新章突入です。(フェリーチェ編から『魔法つかい!プリキュア』編へと変更)

構成は決まっているというのに、実際に書くとなかなか進まないというこの矛盾がもどかしいこの頃です。

新章がすべて書き終わってから順次投稿の予定でしたが、3話までは完成・残りの話もそこそこ書き終わっているのですがまだまだ時間が掛かります。3話までは毎週この時間か日曜日午前中に予約投稿でお送りする予定です。

感想も頂けれると嬉しいです。


『魔法つかい!プリキュア』
『苺鈴と不思議な少女』


 

先生 「今回の期末の結果は『十六夜(いざよい)』が学年で1位だ!!」

 

ここは苺鈴も通っている中学校。季節は夏になり、期末テストが終わると同時に一学期がほぼ終了した事で、残すはテストとそれまでの通知表の返却・その他の連絡等のみである

 

みらい「今、一番って言いました!?」

 

クラス中から『十六夜 リコ』に注目が集まり、その中には苺鈴も含まれていた

 

苺鈴 「あぁっ~!!また負けた!!」

 

リコ 「そんな事無いわよ?体育と家庭科の実技含めると総合じゃ苺鈴が勝ってるわよ?」

 

苺鈴 「そうかもしんないけど、やっぱり悔しい物は悔しいのよ!!」

 

みらい「やったね?リコ」

 

リコ 「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ご無沙汰しています。色々大変だったと聞きましたが元通りになったようですね?」

 

同じ頃、場所は変わりここは『マホウカイ』に存在する魔法学校の校長室。ここに一人の若い男性が薬膳茶を飲みながら目の前に置いてある水晶玉に向かって話しかけていた。

この人物が魔法学校の校長で見た目は20代に見えるほど若いが実は年齢不詳のおじいさんである。そして別に何の変哲(へんてつ)も無い鏡に話しかけて、誰かとおしゃべりしている痛い人という訳ではなく、スマフォのTV電話のようなモノであり、水晶の向こう側では片眼鏡を掛けた男性と背景に砂漠が映っていた

 

校長 「薬膳茶(やくぜんちゃ)のおかげじゃ」

 

メガネの男性「それで『リンクルストーン・エメラルド』はどうなったんですか?」

 

校長は語る。『ナシマホウカイ』で言えば6月の終わり頃に『マホウカイ』で起こった出来事を・・・それ以来そのエメラルドと一人の妖精の子が行方不明となってしまった事・・・

 

校長 「とにかく、そちらに関してはこちらに任せなさい」

 

メガネの男性「分りました。私は引き続き、こちらの調査を進めます・・・ところであの子・・・『リコ』は元気にしていますか?」

 

校長 「心配はいらん。今は良き友に出会い、しっかり成長しておる。君と同じ『ナシマホウカイ』でな?」

 

メガネの男性「そうですか・・・」

 

校長 「気になるのなら娘に会ってみてはどうじゃね?丁度同じ世界にいるのじゃし?」

 

リコの父「お気遣いありがとうございます。ですが、今こちらを離れる訳にもいきません。それはまたの機会にしようかと?」

 

校長 「そうか・・・苦労を掛けるな?」

 

リコの父「気になさらないでください。私も使命をないがしろにするつもりはありませんので?」

 

 

 

 

 

 

 

 

苺鈴 「ふぅ~・・・毎日に暑いわねぇ~?・・・」

 

季節はもう夏かぁ~・・・・・・日差しがもう暑いったら無いわね?まぁ香港やサブルムよりはマシなんだけど?・・・あれからもう一ヶ月以上も経つのよねぇ~・・・

 

『ジュエルシード』を巡る事件が終わり、『アルハザード』から帰還して早一ヶ月・・・苺鈴はいつもの日常に戻っており、いよいよ待ちに待った夏休みに突入した。1つの心残りと1つの心配事を残して・・・

 

みらいとリコ・・・一ヶ月ぐらい前からあの二人どこか上の空だったけど、ホント何があったのやら?折角日常に戻ったと思ったらそのすぐ後にこれだもの?喧嘩・・・って訳じゃ無さそうなのよね~あの二人割とヒートアップしていく方だし?聞いても教えてくれないし?・・・まぁでも、話せたらとっくに聞いた時には話してるだろうし、今はそ~としておくべきなのかしらね?近いうちに『友枝遊園』にでも遊びに誘ってそれとなく聞き出してみようかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・『お前はいずれ、『災い』と『希望』と戦う事になる』・・・・・

 

 

 

 

 

『Hguっと!プリキュア』の世界で『ゼネラルシャドウ』に占ってもらった事があれからずっと頭から離れない・・・

 

あれから拳法の修行も欠かさずやってるけど、流石にもう普通に戦ってたら『なのは』にももう敵(かな)わないし、なぎささんやほのかさん達には程遠いわよね?・・・『災い』って一体何の事なの?それに何で私が『希望』と戦う事になるのかしら?『希望と一緒に戦う』じゃなくて?・・・もう一ヶ月は経つのにそれらしき事なんて何にも起こらないけど、外れたのかしら?

 

苺鈴 「ぁ?気持ちいい風ね~・・・んんっ!!・・・・・・んっ?」

 

風に当たっていた苺鈴に一際強い風が吹き、思わず目をつぶり、髪を抑える仕草を見せる苺鈴。スカートがめくれない程度だったのが男性視聴者には残念・・・

 

風が止まると、苺鈴は林の中に人の気配でも感じたのか林の中に視線を移す・・・

 

苺鈴の視界の中には林の中にたたずむ一人の少女が目に留まり、苺鈴はその光景に何故か強く惹かれ、数秒は立ち尽くし、足を一歩進めると思わず小枝を踏みその音で少女は苺鈴の存在に気付いてしまった

 

少女 「・・・・・・」

 

苺鈴 「ごめんなさい。覗くつもりじゃなかったの!?」

 

少女 「ううん。大丈夫。気にしてないから?」

 

苺鈴 「そう・・・あなたこの辺の子?」

 

少女 「う~~ん・・・さぁ?」

 

『さぁ?』って何よ?『どこの学校か?』って聞いても要領得ない返事だし・・・

 

苺鈴 「私は『李 苺鈴』っていうの。あなた名前は?」

 

少女 「名前?・・・う~~ん・・・分かんない!!」

 

はっ?・・・いやいや仮に誤魔化すにしても『分かんない』は変でしょ?名前聞いてるのに?・・・これって・・・いやぁ~な予感がするんだけど・・・

 

苺鈴 「ねぇ?・・・」

 

少女 「ねぇねぇ?私って・・・『誰』だっけ?」

 

あぁ~・・・やっぱり・・・嫌な予感的中だわ・・・これって絶対面倒事に巻き込まれるパターンよね?はぁ~聞いちゃった以上ここでほったらかすと後味悪いしなぁ~・・・

 

苺鈴 「はぁ~・・・」

 

少女 「『はぁ』?」

 

苺鈴 「あっ!?ごめんなさい。ついため息だしちゃって!?大変なのに失礼(しつれい)だったわよね!?」

 

少女 「は~・・・はぁ~・・・はぁー・・・・・・はぁぁっーー!!」

 

苺鈴 「えっ!?何?」

 

少女 「思い出した!!『はー』だよ!?『はー』!!」

 

苺鈴 「はっ・・・『は』?」

 

はーちゃん「『はーちゃん』!!私の名前!!思い出した!!」

 

苺鈴 「『はーちゃん』?・・・それが名前なの?あだ名じゃなくて?」

 

はーちゃん「はぁぁー!!」

 

苺鈴 「・・・・・・な~んか、『ぽややん』とした子よね?あなた?」

 

はーちゃん「えへへ」

 

苺鈴 「それで?他には?」

 

はーちゃん「はぁ?」

 

苺鈴 「『はぁ?』じゃなくて?他に思い出した事は無いの?あなた記憶喪失・・・なんでしょ?」

 

はーちゃん「う~んと・・・分かんない!!」

 

苺鈴 「はぁぁ~・・・記憶喪失の人のテンションじゃないわ・・・」

 

はーちゃん「えへへ」

 

苺鈴 「褒めてないから?」

 

はーちゃん「そなの?」

 

苺鈴 「当たり前でしょ?っていうかため息で名前思い出して、『はーちゃん』って、一体どういう事なのよ?」

 

はーちゃん「う~んとね?なんだか・・・ずっとそう呼ばれてた気がするの?」

 

苺鈴 「ふ~ん・・・ねぇあなたこれから」

 

『これからどうするの?』って聞こうと思ったけど、『ぐぅぅっ~』?・・・思いっきりまじかで聞こえたんですけど、このパターンは・・・案の定この子お腹押さえて座り込んじゃったし?

 

はーちゃん「お腹すいた~・・・」

 

苺鈴 「あぁ~・・・とりあえず・・・家来る?」

 

はーちゃん「えっ?いいの?」

 

苺鈴 「まぁ・・・このまま放(ほう)っておけないしね?」

 

はーちゃん「ありがとう!!あなた優しいんだね!?」

 

苺鈴 「そっ・・・そんな事無いわよ!?」

 

あんまり素直に褒められるってのもなんか落ち着かないわね?

 

苺鈴 「ほら行くわよ?こんな所にいつまでも居たら熱中症になっちゃうし?」

 

はーちゃん「はぁ~い!!」

 

何故に腕を組む!?あっ?柔らかいし、いい匂い・・・汗一つかいてないからみたいだけど、いつからここにいたのかしら?ホント不思議な子・・・・・・『災い』と『希望』か・・・

まさかこの事じゃないでしょうね!?『災い』=『記憶喪失』・『希望』=『この記憶喪失者らしからぬ明るさの続く時間』つまり『時間との勝負』とでも言うの!?冗談じゃないわよ!?

 

はーちゃん「ふっふふ~ん!!」

 

まぁでも・・・いいか?好かれてるっぽいし?悪い気はしない・・・かな?それに・・・かわいい子だし・・・って何思ってるのよ私!?これじゃ思春期の男子じゃない!?

 

などと自問自答を繰り返しながら、知らず知らずのうちに一人百面相(ひゃくめんそう)を披露していた苺鈴は暑さも忘れて、『はーちゃん』と名乗った少女と共に一先ず『喫茶翠屋』に向かい軽食を取る事にするのであった

 

この記憶喪失の少女『はーちゃん』こそが、『みらい』と『リコ』の元気の無い理由そのものとも知らずに・・・・・・

 

 

 

 

 

時刻は夜遅い時間・・・ここは『朝比奈 みらい』の実家である。リコはみらいの家にホームステイしており自室まである。リコは何かを考えていたが、「良し!!」の一言の後、部屋を出ようと扉に手を掛けると、丁度みらいがノックしようとしていたところで二人共思わぬ出会いでびっくりしていたようである

 

リコ 「どうしたのよ?こんな時間に?」

 

と言っているリコだが、リコもみらいの部屋に行こうとしていたのでこの問いは矛盾している気がする

 

みらい「ねぇ?ちょっと外に出ない?」

 

 

 

 

 

 

同時刻。『はーちゃん』と苺鈴はと言うと・・・

 

はーちゃん「ふぅ~わあぁぁっ~シャボンがいっぱい!!」

 

苺鈴 「こらっ!!動かないの!?泡が目に入っちゃうでしょ?」

 

はーちゃん「えへへ、ごめん」

 

のんきに入浴を楽しんでいた。どうやら『はーちゃん』は苺鈴に髪を洗われているようだ?その泡に優しく息を吹きかけて泡をシャボン玉のように飛ばしたようだ

 

 

 

 

 

 

時間は少し進みみらいとリコは海鳴市が見渡せる丘にやってくる。いや『降り立つ』と言った方が正しいかもしれない・・・

 

二人はその夜景で目の保養をして、リコはみらいの元に行こうとしていた目的を口にしていった

 

リコ 「私・・・丁度二人に話そうと思ってた事があるの?」

 

『二人』と言うリコ。ここにいる『人間』は確かに『みらい』と『リコ』だけだが、それだとリコが『二人に』と発言するのはおかしい。この場にいるのはみらいとリコだけではない。

みらいが抱きかかえる小熊のぬいぐるみ『モフルン』も一緒だ。モフルンは『生きている』

 

今年の春の事・・・ある事件がきっかけでモフルンは『生きたぬいぐるみ』いやこの場合『妖精』とも言える存在となり、それから3人はいつも一緒であった。それゆえにリコの『二人に』という発言である

 

リコ 「私・・・『マホウカイ』に帰ろうと思うの?」

 

3人はここ一ヶ月前からどこか元気がない・・・理由は赤ちゃんの時から育て、いつも一緒にいた妖精『はーちゃん』が行方不明となったからだ。リコは故郷である『マホウカイ』で魔法の勉強を頑張り、それの上達によって『はーちゃん』の行方を掴む手掛かりを得られるかもしれないという一つの望みを賭けて、帰郷(ききょう)するという事であった。

 

まさかその『はーちゃん』が身近にすでに帰ってきているとも露(つゆ)知らず・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。その『はーちゃん』はというと・・・

 

TVの中のヘラクレス「うぅぅっぅっ~~!?どっどうしてわかった俺の位置が!?」

 

TVの中のX「車にぶつかった反動で逆の方向に跳ぶ。目の錯覚は私には通用しないのだ!!ヘラクレス、私の力が分かったか!!」

 

TVの中のヘラクレス「きっ貴様を甘く見ていた俺の負けだ。しかし『GOD』は必ずお前を倒すぞ。ヘラクレスの剣を受けよ・・・行くぞ!!Xライダー死ねぇぇ!!」

 

TVの中のX「おっ!?」

 

TVの中のヘラクレス「俺の死にざまを見よぉぉ・・・ぐぉっ・・・」

 

TVの中のX「・・・・・・」

 

TVの中のヘラクレス「・・・ぐぉっ・・・」

 

はーちゃん「はぁー!!カッコいい!!Xライダー!!」

 

苺鈴 「でしょ!?いやぁ~気に入ってもらえてよかったわ?ホント何度見ても飽きないのよねぇ~」

 

はーちゃん「ライドルホイップ!!ライダーX!!どう?似てた?」

 

苺鈴 「おっ!!良い構えね?でもあんまり動き回ったら駄目よ?」

 

はーちゃん「はぁ~い!!」

 

苺鈴 「ねぇ?折角だから続き見る?」

 

はーちゃん「あっ!!観たい観たい!!」

 

苺鈴 「そう来なくっちゃ!!」

 

はーちゃん「わぁっ!!」

 

TVの中のX「仮面ライダァァーーエェェーークス!!」

 

なのは「はーちゃんさんも苺鈴ちゃん同様すっかり仮面ライダーの虜に・・・」

 

のんきに苺鈴の中で再ブームが来ていた『仮面ライダーX』のDVDを観て夜更かしをしていたのであった。みらいとリコの気も知らずにあんた達・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日へと時間が進み魔法学校の校長室へと場所も変わりそこで校長はキャシーと名乗る水晶から3つの予言が告げられていた

 

水晶 「『今再び、忌まわしき災い蘇る。地に降り立つ災い世界を破壊と混沌(こんとん)に導く』」

 

校長 「災いが蘇る・・・して二つ目は?」

 

水晶 「はい。『災いが目覚め、世界に降り立ちし時、輝きを伴い、強き『命』舞い戻る』と」

 

校長 「『強き命』・・・それが示すモノとは『リンクルストーン・エメラルド』の事なのか?それとも別の何かか・・・して、最後の予言とは?」

 

水晶 「はい。『災いと希望にぶつかり者。『託された愛』を希望へと変える』と」

 

校長 「『災いと希望にぶつかりし者』とな?また謎の多い予言じゃな?」

 

水晶 「えぇ・・・彼女達にまた危機が迫っているのでしょうか?」

 

校長 「かもしれん・・・予言が示す中心にいるのはいつも『みらい』君と『リコ』君であったからな?ワシも出来る限りの事はするつもりじゃが、『闇の魔法』に打ち勝った彼女達であればきっとどんな困難も乗り越えてくれると、ワシは信じておる」

 

水晶 「そうですね?・・・きっと彼女達なら・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苺鈴 「みらいとリコ、もう出かけちゃったんですか?」

 

みらいの母「ごめんなさいね?今日は二人で出かけるって朝早くに家を出ちゃったのよ?」

 

苺鈴 「いえ。いいんです。約束していた訳じゃないので?ふらっと誘いに来ただけなので?」

 

みらいの母「そう・・・」

 

苺鈴 「それではお邪魔しました」

 

その日、苺鈴は『はーちゃん』を連れてみらいの自宅に足を運んだ。『はーちゃん』の記憶を取り戻すきっかけがどこかにあるかもしれないので、それを探す事を込みでついでに美術の宿題で『写生』があったためそれを一緒にやろうと誘いに来たのだったが、あいにく二人が先に家を出ていたため空振りになったのだ

 

はーちゃん「ぉっ?友達いた?」

 

苺鈴 「残念。もう出かけちゃったみたい?」

 

はーちゃん「はぁー、それは残念」

 

苺鈴 「仕方がないわよ?約束してた訳じゃなかったし?じゃあ行きましょうか?」

 

はーちゃん「はぁ~い!!・・・何処行くんだっけ?」

 

苺鈴 「街を適当に案内する訳だし、あてもなくぶ~らぶらかしらね?ついでに宿題が出来そうな所」

 

はーちゃん「うん!!分かった!!」

 

苺鈴 「それじゃあレッツゴー!!」

 

はーちゃん「おぉー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、関東上空・・・・・・ここに一人の人物が突如現れ宙に浮いていた・・・その人物は肌は焼けていて、小太りの男であり、雰囲気で言えば『アラジン』に出てきそうなランプの魔人を連想させる感じである

 

ランプの魔人?「ふぃ~ここまで移動すりゃあの氷娘(こおりむすめ)ももう追ってこんやろ?それはそうと確かこの辺りやったなぁ~?どれどれ・・・おっ!?あれか?」

 

ランプの魔人?は地上に高度を下げていき、林の中に消えていく。ランプの魔人?が木々の根元に黒い絵の具のチューブが落ちていたのを見つけてそれに向けて指パッチンをすると黒い絵の具のチューブが別の形へと具現化されていき、まるでピエロのような雰囲気を思わせる人物が現れ、地に伏せっていた体を起こしていき、自身が肉体を持った事に不信感を抱いていたようだ

 

ピエロ男「これはどういう事でしょう?」

 

ピエロ男は思い出していた・・・かつて、自分の主と一体化してその身を消滅させた。しかし、その主は・・・『皇帝ピエーロ』は『スマイルプリキュア』によって浄化され、死の間際に『皇帝ピエーロ』の怨念のほんの一かけらを『黒い絵の具』として分裂させ、復活の時をうかがってはいた・・・しかし、欠片は本当に小さく復活には気の遠くなるほどの時間がかかるはずだった。

 

ピエーロの分身ともいえる存在『ジョーカー』の姿を具現化させるだけでも相当の時間がかかると言うのに、それが『こんなにも早く?』と復活できた事が信じられないでいた

 

ジョーカー「プリキュアに敗れてそれから私は、ピエーロ様は・・・・・・なぜこんなにも早く復活を?・・・一体なぜ?」

 

ランプの魔人?「そりゃ俺様の力よ?」

 

ジョーカー「誰です!?・・・あなたは?」

 

ラブー「俺様の名は『ラブー』。お前さんを復活させたのはこの俺さ?」

 

ジョーカー「それはそれはありがとうございます。それで?何が目的でこの私を?」

 

ラブー「なぁに、別に理由なんざありゃせんわい。ちょいと面白そうな怨念の力を感じたんで復活させただけさ?まぁこうやって復活させてやったことだし、お前さん行く当てが無いのなら俺の手伝いせえへんか?」

 

ラブーの提案にジョーカーは何処から取り出したのか、レイピアを構え、ラブーに一撃放つ。「おぉ怖!?」とワザとらしくリアクションを取りながら数歩分後ろに下がりジョーカーを見つめ、対するジョーカーは冷たい視線とレイピアの切っ先を向けながらラブーの提案をきっぱりと断った

 

ジョーカー「復活させてくださった事には感謝します。ですが、得体の知れない者と手を組む気はありません」

 

ラブー「俺様からしたら、お前さんも十分得体が知れへんのやけどな?」

 

ジョーカー「復活した以上、私も忙しいのです。それでは失礼します」

 

ラブー「ほぉ~トランプの中に消えおった?派手な技使いおるな?にしても『プリキュア』か・・・確かあの氷娘も『プリキュア』言うたかな?まぁピエロは後回しやな?次行こかっと」

 

ジョーカーはトランプの舞う中に姿を消し、ラブーは再び指パッチンでこの場から完全に姿を消し、更に別の場所に姿を現す・・・

 

『ナシマホウカイ』から『マホウカイ』へと・・・・・・

 

 

 

 

 

ラブー「ここか?確かこの辺からも怨念の声が聞こえた気がしたんやけどな?・・・おっ?あれか?」

 

ラブーがやってきたのは『マホウカイ』の中心に存在する大木である。そこに切れたヤモリの尻尾が落ちていて、ラブーがそれに向けて指パッチンすると、尻尾が再生していき、ヤモリ人間にも見える怪人が姿を現し、ヤモリ人間も自身が復活している事に最初は疑問をもったが、すぐに自分の事よりも大事な事があったのか、そっちに意識を持っていき、周辺は海だったのか、それとも海と勘違いできるほどの広い湖だったのか・・・水中から抱けた骨が集まり、5本の骨がヤモリの前に集まった

 

ヤモリ「ドクロクシー様!?なんというお姿に・・・・・・プリキュア・・・イ~ドウ!!」

 

ラブー「おやっ?消えちまった?それにしてもまた『プリキュア』か?どこにでもおるんかいな?」

 

ヤモリ怪人の名は『ヤモー』。かつてこの『マホウカイ』で『闇の魔法』を極めた者『ドクロクシー』の僕(しもべ)であり、ヤモーは瞬間移動の魔法『イードウ』を発動させ、復讐のために『ナシマホウカイ』へと旅立つ。苺鈴の友人である『朝比奈 みらい』と『十六夜 リコ』を求めて・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モフルン「クッキーおいしいモフ!!」

 

みらい「あぁ!?モフルン!?それはお家のお見上げ用に買ったのに!?」

 

モフルン「モフッ!?ごめんモフ!!」

 

リコ 「仕方がないわね?3人で食べちゃいましょう?あむっ・・・」

 

場所は変わりとある公園・・・買い物を済ませた『朝比奈 みらい』と『十六夜 リコ』そして、『モフルン』が一休みしていたところだ。

 

一同がベンチに腰掛け、クッキーを食べていたところに何故かなのはが訪れていて、みらいとは顔見知りだったなのははみらいに挨拶をしに寄ってきた

 

なのは「みらいさん!!」

 

みらい「んんっ!?なのはちゃん!?」

 

なのはが近寄ってくると同時にモフルンはみらいのバッグに隠れ、決して喋らないように口を押え、最初は慌てたみらいであったが、モフルンがなのはが駆け寄ってくるまでの間に隠れ切れた事に安堵して冷静さを取り戻し、挨拶を返す

 

リコ 「『なのは』・・・みらい、ひょっとしてこの子が『高町 なのは』ちゃん?」

 

みらい「あっそっか?二人は初対面だっけ?そうだよ?この子がなのはちゃん。苺鈴の妹みたいな子だよ?」

 

なのは「初めまして。『高町 なのは』です」

 

リコ 「『十六夜 リコ』よ?よろしくねなのはちゃん?」

 

なのは「こちらこそ!!」

 

リコ 「あっそうだわ?なのはちゃんもよかったらクッキー食べる?」

 

なのは「良いんですか?」

 

リコ 「いいのよ?お見上げ用に買ったんだけど、我慢出来なくて開けちゃったの。ここで食べきっちゃわないといけないから遠慮しなくていいわ」

 

なのは「でしたらいただきます!!」

 

みらい「そういえばなのはちゃん一人?」

 

なのは「はい。本当はアリサちゃんとすずかちゃん・・・私の学校の友達とお出かけする予定だったんですけど、急に家の用事が入っちゃって、一人ぶらついていたところです。そういえばみらいさんは苺鈴ちゃんと一緒じゃなかったんですか?」

 

みらい「えっ?苺鈴と?どゆこと?」

 

なのは「はい。今朝、街をぶらぶらするついでに宿題の写生をするからみらいさんとリコさんを誘っていくって出かけたんですけど・・・」

 

みらい「あちゃ~」

 

リコ 「私達も早めの時間から出かけたものね?すれ違っちゃったのよきっと?」

 

なのは「あぁ~それでお二人だけだったんですね?・・・あっ!!そういえばお二人にちょっと聞きたい事があるんですけどいいですか?」

 

なのははみらいとリコに苺鈴と出かけた『はーちゃん』の事を何か知らないか聞こうとしていた。

 

だが、それはほんの少し前から空中でその様子を見ていたヤモーによって妨げられる事になった。ヤモーは復讐の相手である『みらい』と『リコ』を見つけ、回収した骨を一本掲げながら周辺を曇らせていき、嫌な雰囲気を周囲にまとわせていた

 

ヤモー「ドクロクシー様・・・私にお力をお貸しください!!魔法、入りました!!・・・大いなる闇を纏(まと)い・・・いでよ!!ヨクバァァール!!」

 

セミヨクバール「ヨクバァァ~ル!!」

 

ヤモーは骨を中心に魔法陣の中に公園の中にあった『滑り台』と『セミ』を取り込み合成すると、以前ブリジットがフェイト・アルフと戦った怪物『ヨクバール』のパワーアップしたモノ『スーパーヨクバール』が姿を現し、セミの特徴を強く外見に出し、滑り台はロケットの役割を持っているようだ

 

みらい「空が暗くなった!?」

 

リコ 「この感じ・・・まさか!?」

 

なのは「あっ!?あれ!!」

 

なのはの指さす方を見ると、セミヨクバールが急降下してくる姿が視界に入り、セミヨクバールはその鋭い鎌(かま)のような腕をなのはを含めた4人に向けて振り落とす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はーちゃん「はぁ~!!・・・あっ!!トンボ!!」

 

苺鈴 「ふあぁっ~・・・平和ねぇ~・・・」

 

見る物すべてが珍しいのか、はーちゃんははしゃぎ・苺鈴は日陰に入りながら写生をしていたが、少し眠気がきたのかあくびをしてしまい、一度中断して後頭部に組んだ両手を枕にして寝転び、日陰にいる事で心地いい状態で昼寝をし始めようとしていた丁度その時であった。少し離れた所で空が暗くなっているのが見え、しかもそこから大きな音が聞こえてくるのである。そここそが偶然にもなのは達がいる場所であった

 

はーちゃん「何だろう?」

 

苺鈴 「分からない・・・でもただ事じゃなさそうね?あなたはここにいて?私が様子を見てくるからここを動いちゃ駄目よ!!」

 

はーちゃん「ぁっ!?」

 

行っちゃった・・・でもなんでだろう?『動くな!!』って言われたけど・・・行かなくちゃいけない気がする・・・・・・苺鈴ごめん!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みらい「ぅぅ・・・ん?」

 

リコ 「なのはちゃん!?」

 

セミヨクバールの攻撃を避ける間も無く受けてしまったと思ったみらいとリコは目をつぶっていたが、いつまで待っても何にも起こらない事に不信感を覚え、恐る恐る目を開けると二人の前に出て両手を前に突き出し、バリア系の魔法陣を展開していたなのはが視界に映るのであった

 

なのは「ぁっ!?二人共!!下がって!!」

 

なのはの叫びに思わずみらいとリコは後ろに跳び引いてモフルンもみらいが咄嗟に抱えたため一緒に下がる。なのはも咄嗟に張ったバリアに亀裂が走り、限界まで粘り切ると同時に後ろに跳び引きセミヨクバールの腕が地面に突き刺さり、地面がえぐれる

 

なのは「時間が無い!!お二人共!!後でちゃんと説明しますから一先ず逃げてください!!レイジングハート!!セェェッート!!アァァッープ!!」

 

みらい「えぇっ!?なのはちゃん!?」

 

リコ 「今のって魔法!?でもあんな魔法見た事無いわ!?」

 

なのはがバリアジャケットを装着し、空中に飛んだ様子を見て二人にとって見た事が無いタイプの魔法であったため、驚愕を隠す事が出来ずに思わず叫んでいた。なのははそんな二人にお構いなしにセミヨクバールに向かって行き、空中戦を繰り広げていた

 

なのは(攻撃が重い・・・前に戦った肉弾戦の『天使』ぐらいの重みがあるかも?)

 

なのはの思った天使は『ザクェル』の事であり、腕力に物を言わせるタイプの敵であった。その『ザクェル』クラスの攻撃となればまともに受けるのは避けたい処である。しかし、なのはは目の前のセミヨクバールの攻撃を割と冷静に避けられており、こうとも思っていた

 

なのは(フェイトちゃんに比べたら遅い!!)

 

なのはは魔法弾を数発連続で放つ技『アクセルシュート』を放つ。しかしそれはセミヨクバールの腕の薙ぎ払いであっさりかき消されてしまい落ち着いて対処すれば『相手の攻撃は当たらない』・・・しかしこっちの攻撃は致命傷には簡単には至らない・・・・・・

 

これがなのはとレイジングハートの見解(けんかい)であり、ジュエルシードと違って封印も出来ず・天使と違って明確な弱点も分からない以上この場を潜り抜けるのは簡単では無かった

 

ヤモー「ヨクバール!!そんな得体の知れない魔法を使う小娘など放(ほう)っておいて!!早くあの二人を叩きなさい!!」

 

セミヨクバール「ギョイ!!」

 

なのは「うぅっ!?あぁっ!?」

 

なのはは咄嗟にバリアを展開してセミヨクバールの突進に備えたが、かすっただけでも相当の衝撃だったため、吹き飛び、まともに受けた訳では無かったため、すぐに体勢を整える事が出来たがセミヨクバールは一直線にみらい・リコに向かって行く。この時点でなのはは二人を助けるために出来る事が時間的に無くなっていたが、二人は一つの宝石を取り出し構える。

 

しかし、二人は側面から飛び出してきた人影に助けられ、九死に一生を得るのであった

 

苺鈴 「危なーい!!」

 

セミヨクバール「ヨク?・・・」

 

みらい「痛た・・・」

 

苺鈴 「間一髪・・・二人共大丈夫?」

 

みらい「苺鈴!?」

 

リコ 「どうしてここに!?」

 

苺鈴 「騒がしいと思って様子を見に来てみれば・・・大変な事になってるみたいね?」

 

攻撃を外してしまったセミヨクバールは視線を苺鈴達に移し、苺鈴も二人の安否を確認したと同時にセミヨクバールを睨み、なのはも3人のそばに着地する。そしてヨクバールの外見に『ある特徴』を思い出していた事でこの怪物の正体に目星をつけていた

 

苺鈴 「サイアーク似の髑髏の顔の怪物・・・もしかしてこれが前にブリジットさんが戦ったって言う『ヨクバール』?」

 

なのは「『ブリジットさんが戦った』ってどういう事?」

 

苺鈴 「前に聞いたのよ。フェイトと初めて会った時に戦ったって・・・なのは!!みらいとリコを安全な場所まで逃がして!!」

 

みらい「ちょっ!?苺鈴!?」

 

リコ 「何言ってるのよ!?あなたまさかあれと戦う気!?」

 

苺鈴 「私の事を思うなら、早く二人を逃がして来て!!大丈夫。時間稼ぎぐらいなら出来るから!!ついでに弱点の一つでも見つけておくわ!!」

 

なのは「分かった!!」

 

苺鈴は単身セミヨクバールに向かって行く。苺鈴目掛けて横なぎに腕を振るうセミヨクバールだが、苺鈴は反転ジャンプで避け、着地。しかしすぐに頭上から何発も腕を振り落とされ大振りな攻撃で狙っている場所が分かっていたためか足場に気を付けながら避けていき、何とかみらい・リコの避難の時間を稼いでいた

 

苺鈴 (一発でも当たるとアウトね?)

 

何とか避けられてはいる。しかしそれは『避ける』だけに専念しているためであり、反撃の隙が無い・・・相手は以前戦った『オシマイダー』と同等の敵であるが、今の苺鈴はあの時に比べてパワーアップアイテムが無い状態のため、まともに戦うなんてまず無理であった。『サイクロード』装着状態であれば多少の無茶は出来たが、今攻撃をまともに受ければ大怪我は間逃れない・・・

 

ヤモー「そんな小娘に何をてこずっているんですか!!逃げられなくしてしまいなさいヨクバール!!」

 

ヤモーの指示に従ってか、セミヨクバールは苺鈴をわざと外して周辺に腕を突き立てていきその様子には苺鈴も目を開き「何をやってるの?」と顔に出していた

 

苺鈴 「うぅっ!?目が・・・ぁっ!?」

 

なのは「危ない!!」

 

セミヨクバールの攻撃は地面を何度もえぐり、その度に砂煙が上がっていく。その砂煙が苺鈴の周辺を覆い、苺鈴の視界が完全に奪われ、下手に動く事が出来なくなっていた・・・

 

そんな中、苺鈴の頭上から腕を振り落とそうとしているセミヨクバールの姿が見えたためなのはは咄嗟に苺鈴の前に立ち、バリアを展開させると、ひとまず攻撃を防げたが、ほんの数秒でバリアには亀裂が入り、砕け・二人は衝撃波で吹き飛んでしまい、地面を転がっていきながらも苺鈴は反射的になのはを抱きかかえ、地面にぶつかった衝撃はすべて苺鈴が引き受け痛みをこらえながらもなのはの安否を気に掛けていた

 

苺鈴 「何て無茶すんのよ?」

 

なのは「ごめん」

 

苺鈴 「でもおかげで助かったわ。ありがとう」

 

なのは「うん!!」

 

ヤモー「あなた達。部外者であれば早々にこの場を立ち去りなさい。邪魔はしません。私の目的はそちらの二人ですからね?」

 

苺鈴・なのは「無関係なんかじゃない!!」

 

ヤモー「はぁ?」

 

苺鈴 「私の友達に何の用か知らないけど!!ろくでもない事だけは分かる!!」

 

なのは「みらいさんとリコさんは苺鈴ちゃんにとって大事な友達なんだ!!それに私にとっても大事なお姉ちゃん達だって事にも変わらない!!」

 

苺鈴 「私達の大事な人達に手を出してタダで済むとは思わないで!!」

 

なのは「お二人は私達が必ず守って見せる!!」

 

ヤモー「・・・うっとおしいですね?あなた方も?・・・お望みどおりにして差し上げますよ?ヨクバール!!そこの死にぞこないから始末してしまいなさい!!」

 

セミヨクバール「ギョイ!!」

 

セミヨクバールが苺鈴・なのはに止めを刺そうと向かって行こうとしたが、それよりも先にみらいとリコが苺鈴となのはを庇うかのように立ちふさがり、セミヨクバールも思わず動きを止めてしまっていた。

 

二人の様子には苺鈴・なのはも「早く逃げて!!」と促(うなが)すが、そんな二人に対してみらいとリコは二人を安心させるかのように軽く笑みを浮かべながら「後は任せて」と告げ、思わず苺鈴・なのはも「ぇっ?」と唖然としていた

 

みらい・リコ「キュアップ・ラパパ!!・・・ダイア!!・・・ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!!」

 

苺鈴・なのは「嘘!?」

 

ミラクル「ふたりの奇跡!!キュアミラクル!!」

 

マジカル「ふたりの魔法!!キュアマジカル!!」

 

二人 「魔法つかい!!プリキュア!!」

 

なのは「お二人が変身した!?」

 

苺鈴 「『魔法つかい!プリキュア』・・・みらいとリコが?」

 

モフルンの胸にダイアモンドをはめ込むと、二人は変身してみらいは『キュアミラクル』・リコは『キュアマジカル』へと変身を遂げる。目の前で変身を披露されて、なのはは驚愕し、苺鈴は魔術師のプリキュア『魔法つかい!プリキュア』の正体がこんなにも身近にいた人物達だった事に驚愕を通り越して呆然(ぼうぜん)としていた

 

ミラクル「二人共、ここまでありがとう」

 

マジカル「ここからは私達が戦うわ。二人は少し休んでて?」

 

苺鈴 「お願いするわ」

 

二人 「うん・・・・・・」

 

ヤモー「やっと現れましたねプリキュア?」

 

ミラクル「これ以上、私達の友達に手は出させない!!」

 

マジカル「覚悟してもらうわよ!!」

 

ヤモー「ふん!!大人しく『エメラルド』を渡していればこんな事にはなりませんでしたよ?ヨクバール!!」

 

セミヨクバール「ギョイ!!」

 

マジカル「一気に行きましょう!!」

 

ミラクル「分かった!!」

 

二人 「リンクルステッキ!!・・・プリキュア!!ダイアモンド!!エタァァーナル!!」

 

苺鈴 「良し!!」

 

なのは「決まったね?」

 

ヤモー「ぐぬぬ・・・ヨクバール!!しっかりなさい!!ドクロクシー様のお力はそんなものですか!?」

 

ヤモーの罵声とも取れそうな声にセミヨクバールは反応し、ミラクル・マジカルの放った必殺技『プリキュア・ダイアモンドエターナル』のダイアの中で踏ん張り、次の瞬間亀裂が入り、『ヨクバ~ル!!』の掛け声とともに技が破られセミヨクバールは浄化され事無く健在であった

 

ミラクル「そんな!?」

 

マジカル「私達の魔法が通じないの!?」

 

ヤモー「当然です。ドクロクシー様のお力が備わったヨクバールです。あなた方に勝ち目はありませんよ?ん?」

 

プリキュアの技を破ったヨクバールはその衝撃を利用して風圧でミラクルとマジカルを吹き飛ばし地に叩きつけられる。苺鈴はなのはが咄嗟にバリアを張った事で吹き飛ぶ事はなかったが、あれだけ強力な技を破ったヨクバールに不安を隠しきれない視線を向けている。しかし、ミラクルは徐々に立ち上がろうとしていた。心にたまっていた不安や悩みを吐き出しながら・・・

 

ミラクル「もう・・・嫌なの・・・大切な人とお別れするのなんて・・・嫌なの!!」

 

マジカル「『あの子』は・・・あなた達を止めるために居なくなったのよ?・・・私は絶対魔法を上達させて、絶対また会おうって決めたのよ!!それを今度は邪魔するの!?」

 

ヤモー「何を言っているのです?」

 

苺鈴 「『別れ』?それに『止めるために居なくなった』って・・・」

 

モフルン「モフッ!!」

 

二人の話に『ある事』が頭によぎった苺鈴。そしてモフルンはヨクバールの攻撃で散乱した荷物に混じっていた『リンクルスマフォン』と呼ばれる小さい本のような物に青い宝石『リンクルストーン・アクアマリン』をセットするとかき氷(ブルーハワイ)のような食べ物が出てきてそれを一気に飲み干し鼻の下に泡の髭を作り、ミラクル・マジカルの前に立ち、二人を守るかのようにその両手を広げる

 

モフルン「二人を悲しませちゃ駄目モフッ!!」

 

ミラクル「モフルン?」

 

マジカル「その髭?」

 

モフルン「二人が笑ってないときっと帰ってきた時に皆しょんぼりするモフ?」

 

苺鈴 「『皆しょんぼり』か・・・」

 

なのは「ん?」

 

モフルンの言葉に苺鈴はつぶやきながらなのはの方を見る。苺鈴は『時の庭園』での事を思い出しており、ミラクル・マジカルいや『みらい』と『リコ』に何があったのかはわからないままであったが、恐らく二人に以前なのはに感じさせていた暗い気持ちと同じモノを抱えているのであろうと感で察して二人のそばに歩み寄っていた

 

苺鈴 「なのは。あの時は本当にごめん」

 

なのは「あの時?」

 

苺鈴 「『時の庭園』で私が『アルハザード』に行っちゃった時の事よ?」

 

なのは「何で今それ謝るの!?とっくにもう謝ってくれたのに!?」

 

苺鈴 「あ~何と言うか・・・改めて他人の視点から見たら酷い事しちゃったなぁ~って二人を見てて思ってさ?」

 

ミラクル「酷い事?」

 

苺鈴 「私がなのはをしょんぼりさせたって事よ?多分二人が感じてる暗い気持ちと同じようなね?」

 

マジカル「えっ!?苺鈴私達の事をどこまで知って?」

 

苺鈴 「詳しい事情なんて知らないわよ?ただの感。でもその子の言葉聞いて私にも思うところがあってね?」

 

モフルン「モフルンの事モフ?」

 

苺鈴 「そうよ?何があったかは知らないけど、二人がそんな悲しい顔してると皆しょんぼりしちゃうわよ?もちろん私もね?」

 

ミラクル「苺鈴・・・」

 

マジカル「・・・そうよね?私達が笑顔でないとね?」

 

ミラクル「うん!!」

 

二人が笑みを浮かべたと同時に苺鈴は二人に手を差し出し、二人はその手を掴んで立ち上がる。3人は目の前のヤモー・ヨクバールを睨みヤモーも苺鈴達のやり取りを「何という茶番」と鼻で笑うような素振りを見せ、ヨクバールにとどめを刺すように指示を出し、ヨクバールは再び臨戦態勢をとり、それに対抗するかのように3人も一歩も引かず手をつないで立っていた

 

セミヨクバール「ヨクバァァッ~~ル!!」

 

ヨクバールが一度宙に飛び、一同目掛けて突進してくる。3人は手をつないだまま放さずむしろつなぐ手の握力を増した。その瞬間『リンクルスマフォン』からピンク色の光が溢れ出し、ヨクバールも思わずその動きを止めてしまっていた

 

モフルン「くんくん・・・甘い匂いモフ!!とぉぉっても甘い匂いがするモフ!!」

 

苺鈴 「『甘い匂い』?この辺にはちみつでもあったの?」

 

なのは「ん?・・・あぁっ!?」

 

なのはの視線の先には体から若干光を放ちながらこの場に足を運んできている者が映っており、苺鈴となのははその人物を知っていた。『はーちゃん』である。そしてその『はーちゃん』の元に『リンクルスマフォン』が飛んでいき『はーちゃん』の前で止まり宙に浮く・・・それを手に取った『はーちゃん』は意識が一瞬吹き飛び、脳裏に様々な事が一度にフラッシュバックされていった。今年の春からのみらいとリコ・モフルンと過ごしたあの日々を・・・・・・

 

はーちゃん「・・・思い出した・・・全部・・・思い出した!!・・・リンクルストーン『エメラルド』?・・・良し!!」

 

マジカル「えっ!?あれってリンクルストーン『エメラルド』!?」

 

ミラクル「どうしてそれを!?」

 

はーちゃん「・・・エメラルド!!フォリーチェファンファン!!フラワーレ!!」

 

フェリーチェ「あまねく命に祝福を・・・ふっ・・・・・・キュアフェリーチェ!!」

 

マジカル「キュアフォリーチェ・・・」

 

ミラクル「エメラルドのプリキュア?」

 

なのは「はーちゃんさん?」

 

苺鈴 「は-ちゃん・・・あなた、何者なのよ?」

 

ヤモー「エメラルドのプリキュアですと!?ヨクバール!!」

 

セミヨクバール「ギョイ!!」

 

キュアフェリーチェへと変身したはーちゃん。そんな中セミヨクバールが再び突撃してくる。それを迎え撃とうと構えるミラクルとマジカルであったが、二人よりも前に出てセミヨクバールの突撃を手を添えてあっさりと止めてしまい、更に空高く打ち上げてしまっていた・・・

 

セミヨクバールはかなりの高度まで吹き飛んでしまい、何とか体制を整えるが、その頃フェリーチェの持つ『リンクルスマホン』から光が溢れ、フェリーチェはその光の意味を察したのか、一度頷き次の一撃で勝負を決めたようだ

 

フェリーチェ「フラワーエコーワンド!!」

 

小さいタッチペンのような物がフェリーチェの指に挟まれ、それが大きくなりそれから花びら型の懐中電灯のような物へと変わると、それは『フラワーエコーワンド』と呼ばれるアイテムのようで、それに向かって「キュアーアップ!!」と叫ぶとまるで山彦(やまびこ)のように何度か叫びが返ってくる

 

フェリーチェ「プリキュア!!エメラルドリンカネーション!!」

 

セミヨクバール「ヨク・・・バ~ル・・・」

 

ヤモー「エメラルドのプリキュア・・・ですが・・・私にはドクロクシー様のお力があります。見てなさい・・・」

 

ラブー「・・・あの力、ただもんじゃなねぇな?さてと、どうしたもんかね?そういやあのピエロこんかったな?どれ、様子見てみるか?」

 

フェリーチェの必殺技『プリキュア・エメラルドリンカネーション』の直撃を受けたセミヨクバールは浄化され、元のセミと公園の滑り台へと戻り、えぐれた地面もビデオやDVDを巻き戻したかのように元に戻っており、それを上空から見ていたヤモーはおもしろくない様子で見て瞬間移動でこの場から姿を消し、ヤモーよりも高い位置で一同の戦いを観戦していた『ラブー』もフェリーチェに厄介さを感じながらこの場から姿を消してしまうのであった

 

フェリーチェ「ふぅ~・・・」

 

マジカル「キュアフォリーチェ!!」

 

フェリーチェ「はい?」

 

マジカル「あなたその力一体何処で手に入れたの!?」

 

フェリーチェ「それはですね?」

 

苺鈴 「ちょい待ち!!」

 

マジカル「何よ苺鈴!?悪いけど今取り込んでて!!」

 

苺鈴 「それはいいけど、一旦場所変えない?周辺元に戻ってるとはいえ人が集まると込み入った話し出来そうにないし?」

 

苺鈴の言葉にマジカルそしてミラクルも我に返り、3人は変身を解き、なのはもバリアジャケットを解除したと同時に一同は場所を変え、噴水の方へと場所を移す。そして今度こそリコははーちゃんに『キュアフェリーチェ』の秘密について問いかけようとしたが、先に苺鈴が質問を始めてしまった

 

苺鈴 「ここならいいでしょう?それにしても『はーちゃん』。あなたプリキュアだったのね?」

 

みらい・リコ「えっ?」

 

はーちゃん「うん!!なっちゃった!!」

 

苺鈴 「『なっちゃった』って・・・ずいぶん軽いノリね?」

 

リコ 「苺鈴、今その子の事なんて呼んだ?」

 

苺鈴 「はいっ?」

 

みらい「今その子の事・・・『はーちゃん』って言いました?」

 

苺鈴 「そうだけど・・・えっ!?何?もしかして二人の知り合い!?」

 

はーちゃん「そうだよ!!私だよ?わ・た・し!!・・・・・・『はーちゃん』だよ?」

 

『はーちゃん』・・・みらいとリコがその言葉を聞くと、目の前の少女と赤ちゃんの時から成長を見て来た妖精のはーちゃんの姿が重なっていき、最終的に今の『はーちゃん』が目の前で自分達の知っている『はーちゃん』と同一人物であることを理解した二人の目尻にはうっすらと涙も浮かんでいるようで、二人とはーちゃんは同時に駆け出していた

 

二人 「おかえり!!はーちゃん!!」

 

はーちゃん「ただいま!!みらい!!リコ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、場所はエジプトにあるとある遺跡・・・前日同様リコの父が訪れていていて、今日の分の遺跡調査をするために宿からやってきた訳だが、目の前の光景に目を疑っていた。ここが南極や北極であれば大して不思議に思う事も無かったであろう・・・

 

リコの父「凍り付いている!?そんなバカな!?たった一日の間に何が起こった!?」

 

エジプトの砂漠のど真ん中・・・灼熱の世界であるにもかかわらず、訪れていた遺跡周辺は地面まで凍り付くほどの気温の低下が見られ、吐く息も少し白くなるほどだ。その異常な光景に目を奪われていたが、偶然立っていた場所の足元に何かあるのを見つけ、それを氷越しに見てみると、それは割れたランプであった・・・・・・

 

 

 




次回『しんしんと降り積もる清き心』
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