ここは平行世界『仮面ライダーが実在する世界』の『おいしーなタウン』です。おめかししたここねちゃんが噴水の前まで小走りしてきて、そこで待っていた髪の長い男の子に声をかけていますね?
ここね「待った?」
???「ううん。わたっコホン。僕も今来たところだから?それじゃあ行こうか?」
ここね「うん」
ここねちゃんと一緒にいる男の子・・・う~~ん・・・どこかで見た事があるような気がしますね?あの子は確か・・・・・・あぁっ!?分かりました!?恰好は男の子ですけど、正体は『あの子』ですね?
時間を巻き戻してから話を戻しましょう?それはゆいちゃんから『仮面ライダーが実在しない世界』の苺鈴ちゃんが呼び出されて、それにみらいちゃん・リコちゃんにことはちゃんが一緒についてきたことから始まります・・・
ゆい 「苺鈴ちゃん。またあなたの力を貸してほしいの?」
苺鈴 「今度は何よ?また仮面ライダーの敵が現れたとか?」
ゆい 「えっ?ううん。違うよ?」
苺鈴 「じゃあ何?」
ゆい 「苺鈴ちゃん。男の子になってくれないかな?」
苺鈴 「はっ?」
あまね「ゆい?流石に言葉が足りないぞ?」
苺鈴 「どゆことなの?」
あまね「私から説明しようと思うが・・・いいかここね?」
ん?何でここねに確認取ったの?頷いたということはあまねの口から話していいって内容なんでしょうけど・・・なんだろう?
苺鈴 「告白されたの!?ここねが?」
あまね「そうなんだ」
みらい「でもさ?それと苺鈴に何の関係が?」
ここね「その・・・私その人の事何にも知らなくて、私自身もその・・・恋って良く分からないし?誰かを好きになるって、自分の場合になると良く分からなくなって・・・それで私断ったんだけど・・・」
あまね「その時の断り方がやんわりとした曖昧な感じだったらしい。それでその相手はまだ脈があると感じているらしくてよくここねに声をかけてくるんだ」
リコ 「それってまさかストーカー!?」
ここね「ううん!?違うの!?そういうんじゃないから安心して!?しつこくされているとかじゃないから!?」
らん 「らんらん達としてもやっぱここぴーが困ってるんなら力になりたいからさ?そこでみんなで考えたのだよ?」
ゆい 「苺鈴ちゃん。ここねちゃんの彼氏になってくれないかな?」
苺鈴 「あのさ?百歩譲ってここねと付き合うのは分かる。けど私女の子なんですけど?しかも平行世界の人間?分かってる?」
ゆい 「うん。だから苺鈴ちゃんなんだよ?」
苺鈴 「いやさ?言葉足んなくない?っていうか結局それってここねの彼氏を演じろって事でしょ?事情が事情なら訳を話して他の男の知り合いに任せられないの?例えばほら?ゆいの幼馴染の・・・」
ゆい 「あぁ拓海?それがさ?拓海にもお願いしたんだけど、何故か顔を赤くしながら絶対ダメってかたくなでさ?演技でいいんだけどなぁ~」
苺鈴 「あ~・・・それもそっか?」
ゆい 「なにが?」
相変わらずなのね?そりゃ本命の子の前で他の子の彼氏役なんてそうそう出来ないわよね?
苺鈴 「じゃあマリーさんは?」
マリー「私はそのほら?年齢差が・・・」
苺鈴・みらい・リコ「あぁ~」
ことは「それって駄目なの?」
苺鈴 「その話はちょっと難しい問題だから後でね?ってそういえばあまねってお兄さんが二人いたわよね?だったらその二人のどっちかに頼めば」
あまね「駄目だ」
苺鈴 「ぇっ?」
あまね「駄目だ」
苺鈴 「まだ何も言って」
あまね「駄目だ」
苺鈴 「ぁっはい」
いつの間にか顔のアップでそんな詰め寄らないでよね?っていうか目が本気なんですけど?
リコ 「まぁ事情は分かったけどそれでどうして苺鈴に白羽の矢が当たる訳?」
苺鈴 「そう!!そこ!!」
あまね「そこはゆいが君の名を出して、私が提案したんだ。君はいわば『この世界に存在しない人物』だからな?知り合いもいなければ余計なところから情報が洩(も)れる事も無い。ある程度はでっちあげることが出来る」
苺鈴 「な~んか最後の処聞くとだましてるみたいで気が引けるんだけど?っていうかそこで何で私の名前が出るのよ?」
ゆい 「だって苺鈴ちゃんならきっとここねちゃんを守ってくれるって信じてるから?」
苺鈴 「ぇっ!?いやまぁその・・・そりゃここねも私の大切な友達だけど・・・全くあなたってホント天然でそういうことあっさりと言ってくれるわよね?ちょっとむずがゆくなるじゃない?」
ゆい 「という訳で苺鈴ちゃん。なんとかお願い出来ないかな?」
苺鈴 「いやそれは・・・」
ゆい 「苺鈴ちゃん。やっぱりことはちゃんやみらいちゃん・リコちゃんがいるからダメ?」
苺鈴 「いやそういう事じゃなくて!?っていうか更っと何言ってる訳!?ん?」
ここね「お願いします」
苺鈴 「いや、その・・・」
ここね「お願い・・・」
苺鈴 「ぅっ・・・」
あらあら?ゆいちゃんに頼まれている横で苺鈴ちゃん、ここねちゃんに手を握られてお願いされちゃっていますね?しかも意識した訳ではないでしょうが、上目遣いで瞳をウルウルさせているここねちゃんに負けたのか、苺鈴ちゃんも「うん」と頷いています。苺鈴ちゃんの承諾を得られたここねちゃんとゆいちゃんも嬉しそうにはしゃいでますね?
あまね「なぁみらい?苺鈴ってそのなんだ・・・結構ちょろい?」
みらい「ぁっ分かる?苺鈴って割と女の子の涙に弱いんだよね?」
あまね「将来悪い女に騙されないといいんだが?」
みらい「全くだね?」
とまぁそんなこんなでここねちゃんと苺鈴ちゃんコホンッ!!『李 凛(り りん)』君はおいしーなタウンでデートをすることになりましたが、早速立ち止まってしまったようです?
苺鈴 「それで?ここねは何処に行きたい?」
ここね「ぇっ?」
苺鈴 「『ぇっ?』って・・・もしかして何も決めてなかったの!?デートなのに!?」
ここね「ごめんなさい!?何も考えてなかった。どうしよう・・・」
はぁ~参ったな?私も考えてなかったからアレだけど『おいしーなタウン』の地理にあんまり詳しくないから私も何があるのか良く分からないし・・・
仕方がない。とりあえずデートの鉄板といえばまず映画よね?一先ずここねに映画を提案してここねも承諾して、スマフォで映画館を調べてっと・・・
案外遠くないからラッキー!!歩き始めて10分ぐらいで着いたんだけど、結構大きな映画館なのね?
ここね「私、映画館って小さい時以来かも?」
苺鈴 「そうなの?」
ここね「うん。家の両親、忙しくてほとんど家にいないから?休みの日も一人でいることが多くて?」
苺鈴 「そうなんだ・・・」
ここね「ましてお友達と映画なんて初めて・・・」
苺鈴 「ちょっと?違うでしょ?」
ここね「えっ?」
苺鈴 「私達、彼氏と彼女。でしょ今日は?」
ここね「ぁっ!?そうだった・・・」
というやり取りがあって映画館に入ったのは良いけど、色々あって目移りしちゃうな?
苺鈴 「ここねはどれが観たい?」
ここね「ぇっ?私?ぇっと・・・」
これってデートなんだし、やっぱり恋愛モノの映画の方がいいのかな?でも苺鈴って特撮も好きみたいだし、どれがいいんだろう?私が勝手に決めちゃっていいのかな?苺鈴本当は観たいのがあるのかも?色々悩んでいるうちに後ろが混んできちゃって、一先ずデートの定番ということで良く知らない作品だったけど恋愛モノの映画のチケットを購入しちゃった・・・
あまね「恋愛映画か・・・男女のデートの鉄板だな?」
ことは「女の子同士のデートでも恋愛映画観るんじゃないの?」
あまね「まぁそれは人それぞれだと思うが?何故そんな事を?」
ことは「んん~なんか最近苺鈴とデートして恋愛映画観たような気がして?」
みらい「言われてみればなんか私もそんな光景を見たような・・・」
リコ 「苺鈴とはーちゃんがデート!?そんなのいけないわ!?破廉恥よ!?最後はキスしちゃってたじゃない!?」
らん 「何言ってんの?」
とまぁそんなこんなで映画も終了して、ショッピングモールで買い物を楽しんでいた・・・はずなのだが・・・
ゆい 「・・・なんかさ?回ってるだけだね?」
ゆいちゃんの言う事に皆もどこか納得しているみたい?苺鈴ちゃんとここねちゃんはデートの定番コースを回っているようですが、映画もお買い物もどこか楽しんでいるようには全く見えなかったようです?
ゆい 「結局何も買わなかったね?」
みらい「ぉっ!?ショッピングモールから出ていくよ?」
リコ 「追いましょう!!」
苺鈴 「ちょっとお手洗い行ってくるから?」
ここね「いってらっしゃい」
ショッピングモールでめぼしい物も見つからず、よくゆい達と訪れる公園に訪れており、一休みしていたらしい?
苺鈴 「ぁっ!?今私こっちじゃないのよね?」
あらあら苺鈴ちゃん。今は男の子の恰好だから女子トイレに入りかけたけど、気づいて男子トイレに入っていっちゃいましたね?それにしても抵抗なかったのかしら?
ここね「・・・デートってこんな感じなんだ・・・なんだか・・・疲れるものなんだ?・・・ん?」
おや?ここねちゃん・・・何に気づいたのかしら?その頃、苺鈴ちゃんもお手洗いを済ませて手を洗っていたところで今回のデートについて色々思うところがあったみたいね?
ふぅ~・・・今回のデート・・・なんなんだろう?なんかここねと私・・・互いに男女のデートを演じて、互いに合わせてるだけよね?折角なんだから楽しんでやりたいわよね?・・・ここねもなんか言ってくれればいいのに・・・
あれ?そういえばここねって・・・いつも何しているんだろう?ゆいは食べるの大好きで、運動も得意。おばあちゃんの言葉を大事に想ってきた優しい女の子・らんは聞いていなくても自分の事もよくしゃべってきて、自分の感じた食べ物のおいしさを伝えることが大好きな想像力豊かな女の子で・あまねは正義感も責任感も強い真面目で自分に厳しいけど、甘いものが好きで、人のために動ける信頼できるあの3人の良きお姉さんみたいなんだけど・・・
ここねは普段、口数も少ない・あまり自分の事を言うようで言わないような?どこか難しいところがあるような感じよね?なんやかんやで私・・・ここねと話す機会が少なかったからよく考えてみればほとんど知らない・・・
ここねが何を好きで、何がしたいのか?ここねの楽しいって・・・何なんだろう?あれ?それってここねからしたら私もそうなんじゃ・・・そっか・・・それじゃあ楽しい訳ないか・・・
苺鈴 「私・・・ここねの事知らないさ過ぎたんだ・・・・・・よし!!」
その頃、ここねちゃんは何故か木登りをしています。木のそばには小さい子供とおばあさんがいますね?子供とおばあさんは心配そうに木を登るここねちゃんを見つめています
ここね「もう少し・・・」
自由の利かない場所で懸命に手を伸ばす先には、木の枝に引っかかった風船がありますね?もう少し!!
ここね「採れた!!」
危ない!?風船を取った直後に枝がここねちゃんを支えきれなくなり、折れてしまいました!?悲鳴を上げる間もなく地面に落ちていきます。大怪我を覚悟したここねちゃんですが、下から跳びだして、空中で抱きかかえた黒い影がここねちゃんのピンチを救ってくれました!?その正体は・・・あらまぁ!?苺鈴ちゃん!?いえ今は『李 凛(り りん)』君と呼ぶべきでしょうか?
苺鈴 「大丈夫!?」
ここね「う、うん・・・」
苺鈴 「良かったぁ~・・・」
ここねちゃん。ほっぺたをほんのり赤くしているわね?無理もないわ?だってまるでドラマのワンシーンのようにピンチをお姫様抱っこで救ってくれたんですもの?まぁ助けた苺鈴ちゃんの方はそれどころではないらしいけれど?・・・
ここねちゃんの無事を確認すると、ここねちゃんを下ろして、心配して駆け寄ってくれた子供に風船を渡して子供は大喜びのようです?
苺鈴 「もう放しちゃ駄目だからね?」
子供 「うん!!」
苺鈴 「よしよし」
おばあさん「うふふっ素敵な人ね?あなたの彼氏さん?」
ここね「ぇっ?・・・はい!!」
子供の頭をなでながら微笑む苺鈴ちゃんの姿におばあさん男の子と勘違いしちゃってるみたい?男の子の恰好しているし、さっきの救出劇で苺鈴ちゃんかっこよかったから無理もないけど、おばあさんに褒められて、まるで自分の事のように嬉しくなったのかしら?ここねちゃん嬉しそうにお返事しているわね?
子供とおばあさんを見送った後、ここねちゃん苺鈴ちゃんに改まって頭を下げちゃったわ!?どうしたの!?
ここね「私、大怪我して皆を心配させるところだった・・・本当にありがとう!!」
苺鈴 「そんな頭上げてよ!?」
ここね「ううん。それだけじゃない・・・今日の事だって、私に付き合ってくれて本当にありがとう。私さっきから苺鈴の事色々気になってて?」
苺鈴 「『気になって』って・・・何が?」
ここね「苺鈴。私に合わせてくれているけれど、楽しいのかな?って・・・ただ何となく移動して何かをしているだけで『何やってるんだろう?』って思っているんじゃないかって気になってた・・・もしかして全く楽しくなかったのかもって思ったら私、苺鈴に申し訳ない事してるって思えて・・・」
あらあら?ここねちゃん、苺鈴ちゃんと同じ事思っていたみたいね?ここねちゃんの話を聞いた苺鈴ちゃんはどこかスッキリとした表情で口を開き始めたわ?内容は何故か急に自己紹介じみていたけれど・・・
ここね「急にどうしたの?」
苺鈴 「ここね?悪いんだけどデートはお終いにしましょう?」
ここね「えっ!?」
苺鈴 「だから改めて言うわ?ここからは『李 凛』としてじゃなく、『李 苺鈴』として改めてお誘いするわね?・・・『芙羽 ここね』さん。これから私とデートしませんか?」
えぇ~!?改めてデートのお誘い!?こんなアドリブ想定していないのに!?ここねちゃんもとっても困惑しているわよ!?どうするの苺鈴ちゃん!?
ここね「ぁっ・・・でも・・・その私・・・どうすれば?私苺鈴を楽しませられる自信も無いし・・・」
苺鈴 「だったらさ?・・・」
ここね「ん?」
苺鈴 「『ここねの好き』を『私の好き』にさせてよ?きっとそれが二人の好きになるし、楽しいになるからさ?」
ここね「二人の好き・・・うん!!」
それから公園を出た私と苺鈴は歩きながら『私の好き』を話した。だから私達はまず『プリティーホリック』に行っていろんなコスメや小物を見て回っていたの?私がお店に着くなりいろんなコスメを見た時に思わず話し込んでいた事に気づいて謝った時も苺鈴むしろ「本当に好きなのね?」と嘘が感じられない笑みを浮かべて私の話を聞いて、むしろぐいぐい入ってきてくれたの
ここね「この手帳も可愛い!!」
苺鈴 「ホントね?・・・記念に買っていく?」
ここね「記念って?」
苺鈴 「『私達が好きになった記念』」
あれ?ここねなんかすごく顔赤くなってない?私達が同じモノを好きになった記念に買っていこう。って話しただけなんだけどな~?
プリティホリックで手帳を購入した二人。ヒーローを目指す某(ぼう)プリキュアのあの子がプレゼントされたのと同じ手帳だけど、ふたりの使い道は『ヒーロー手帳』ではないわね?
小腹も空いた事で二人はここねちゃんがおすすめするパン屋『ハートベーカリー』へと足を進め、軽食を取るようです?
ここねちゃんが小さいお口で大きく頬張る姿に苺鈴ちゃん思わず笑顔になってるわね?
ここね「どうかした?」
苺鈴 「ゆいやことはもそうだけど、ここねもおいしそうに食べるな~って思ってさ?」
ここね「うん。私、パンが好き。このお店のパンもよく食べにくるから」
苺鈴 「そっか・・・まぁ私もパンは普通に好きだけど、今日もっと好きになったかな?」
ここね「『もっと好き』に?」
苺鈴 「ここねとの思い出が出来たから・・・かな?」
あらあらここねちゃん。お顔が耳まで真っ赤ね?多分これ天然で言っているんじゃないかしら?何気に苺鈴ちゃんもゆいちゃんや『木之本 さくら』ちゃんの影響を受けているのかもしれないわね?
ここね「良かったらこれも一緒に食べない?」
苺鈴 「ボールドーナッツ?」
ここね「おいしいよ?」
苺鈴 「それじゃあ頂こうかしら?あ~む・・・うん。一口サイズだから食べやすいし、おいしいわね?」
ここね「分け合うおいしさ。焼き付いたかな?」
苺鈴 「・・・ふふっ。ちょっと何よそれ?それ思いっきりスパイシーの時じゃない!?上手い事言うわね?」
ここね「ふふっ」
苺鈴 「はぁ~おいしかった。色々おいしい物教えてもらった事だし、今度私がご馳走でもしようかしら?」
ここね「ご馳走?何を?」
苺鈴 「そうね・・・私中華料理が得意だし『チンジャオロース』とか『ホイコーロー』なんてどう?」
ここね「チンジャオロース!?」
苺鈴 「ん?どったの?顔が少し青いわよ?もしかしてチンジャオロース苦手だった?」
ここね「ううん!?そうじゃないの!?私その・・・ピーマンが怖くて・・・」
苺鈴 「あらそう・・・それじゃあ克服しなきゃね?ピーマンたっぷりと、味濃いめにしてあげるから?」
ここね「ひぃっ!?」
苺鈴 「嘘嘘。冗談」
ここね「もぉ~!?」
『うふふっ』
みらい「上手くいってるね?苺鈴とここねちゃん楽しそう?」
リコ 「ここねってあんな風に笑うのね?」
らん 「う~んでも離れた茂みから覗いてるからここからだと何話してるのかさっぱり聞こえないね?」
ゆい 「あぁ~どれも美味しそうだなぁ~?腹ペコったぁ~」
あまね「ゆい。はしたないぞ?涎たらしながら指を唇に添えて目をウルウルさせるものじゃない?」
ことは「でもお腹すいたね?」
マリー「そういえばそろそろお昼だものね?私達もどこかでランチにしましょうか?」
らん 「さんせぇ~い!!『ここぴー』と『りんりん』のデート写真もい~ぱい撮ったしこれだけあれば十分っしょ?」
あまね「あぁ。後はこれを見せて、自然とここねをあきらめてくれるようにするだけだな?・・・ん?ゆいどうした?」
ゆい 「あれ・・・」
ゆいちゃんが指さす方と見ますと、そこには二人の席に近づく男の子が一人いますね?ゆいちゃんとらんちゃん・あまねちゃんの様子を見る限り、どうやら3人の知っている人みたいね?
あまねちゃんの説明を聞くと、どうやらその男の子がここねちゃんに告白してきた男の子みたいね?なんでもゆいちゃん達が通う中学校の3年生らしいわ?評判も良い人らしいけど、ここねちゃんにとってはよく知らない男の子だからしょうがないわよね?
ゆい 「何話してるんだろう?」
あまね「苺鈴もここねもボロを出さなければいいんだが?」
リコ 「苺鈴はともかく、ここねが上手くごまかせるかしら?」
マリー「とにかくここは苺鈴に任せましょう?私達は見守るしかないわ?」
茂みから除くゆいちゃん達が見ている様子では、悪い雰囲気ではないみたいね?一体どんな事を話しているのかしら?ではちょっと聞き耳を立ててみましょうか?
男の子「それにしても二人だけで食事に来ているなんて、まるでデートしているみたいだね?」
苺鈴 「デートだけど?」
男の子「ぇっ?」
苺鈴 「僕達、今デートしているところなんだ?何せ、僕はここねの彼氏だからね?」
男の子がここねちゃんに事実確認をしているけれど、ここねちゃんは黙って頷いています。これを『肯定(こうてい)』と受けとった彼は分かりやすく落ち込んでしまいました。狙い通りですけど、こう目の当たりにしてしまうと優しい二人は心を痛めてしまいますが、もう後戻りは出来ません。これでここねちゃんの問題が解決する。みんながそう思ったところでしたが、ここで思わぬ誤算があったようです!?
???「あれ?ここねに『苺鈴』じゃない?」
ここね・苺鈴「ユニ!?」
男の子「へっ!?『めいりん』?ねぇ君?『めいりん』って誰の事だい?」
ユニ 「誰って?そこの長髪の黒髪の『女の子』だけど?っていうか苺鈴?男装なんてして何してるニャン?」
あら大変!?前に知り合った『スター☆トゥインクルプリキュア』のメンバーの『ユニ』ちゃんが偶然にも『おいしーなタウン』に食べ歩きに来ていたみたい!?怪盗だった頃の経験があるせいか、あっさり苺鈴ちゃんの変装を見破ってしまいます!?事情を知らないユニちゃんが苺鈴ちゃんの事を暴露しちゃったからもう大変!?こうなったらもう隠しきれないわ!?
男の子「僕の事・・・そんなにも嫌だったのか・・・」
ここね「いや!?違っ!?」
男の子「どう違うっていうんだよ!?」
大変!?これには男の子も思わず声を荒げてしまっているわ!?だましていた事もあるから苺鈴ちゃんもどう言えばいいのか困っているみたいね?
ユニ 「ぇっと・・・この状況・・・もしかして私のせい?」
男の子「最悪だ・・・思い出のあったこの店のパンで、最悪の!!・・・あれ?俺『パン』なんかで何でこんなに熱くなったんだっけ?」
ここね「ぇっ?」
苺鈴 「ん?あれ?私なんでここでパンとボールドーナッツ食べてるんだっけ?」
ここね「これってまさか!?」
ここねちゃんの嫌な予感は的中したみたい?ハートキュアウォッチを見ると食パンの形をした『パン』と『ボールドーナッツ』のレシピッピが攫われたようね?思い出を奪われたということはこれは『ナルシストルー』の黒いお弁当箱の影響ね!?
苺鈴ちゃんはプリキュアじゃないから影響を受けたみたいで、今出来た思い出を奪われたようだけど、それでも明らかに不自然な記憶の消失に事情を察して、付近にいたナルシストルー目掛けて駆け出していくここねちゃんと一緒に追いかけていきます
ここね「ナルシストルー!!」
ナルシストルー「やれやれ?また君達か?」
ここね「パンだけじゃなくて、またボールドーナッツのレシピッピまで奪うなんて!?」
苺鈴 「しつこい人って嫌われるわよ?知ってる?」
ナルシストルー「はっ!!俺様の知った事じゃないね?俺様を受け入れない奴なんてこっちから願い下げさ?・・・混ざれ!!モットウバウゾー!!」
モットウバウゾー「モットウバウゾォォ~~!!」
マリー「デリシャスフィ~ルド!!」
ユニ「・・・あれ?私今回置いてけぼり?」
ナルシストルーがビニール袋とトングを混ぜ合わせたモットウバウゾーを生み出します。体は薄いビニール袋で両手に巨大トングが装備されています。
マリちゃんがデリシャスフィールドを張りましたけど、ユニちゃんはどういう訳か、置いてけぼりになり、おいしーなタウンに残ってしまいました?あらあら・・・
デリシャスフィールドの中ではゆいちゃん達とみらいちゃん達『デリシャスパーティー♡プリキュア』と『魔法つかいプリキュア!』の皆が揃い踏みです
みらい「ビニール袋のウバウゾー?」
リコ 「スーパーとかでお会計終わった後で小物を詰める時に使うぐらいの奴ね?」
ことは「なんか弱そう?」
ここね「でも何でビニール袋?いつもは大抵お料理に使う道具をウバウゾーにしているのに?」
ゆい 「あ~!!そっか!?最近ビニール袋をお料理に使うレシピが増えてるからそれだよ?」
『あ~・・・』
苺鈴 「って!?そんな事言ってる場合じゃないでしょ!?」
ゆい 「あぁそうだった!?行くよ皆!!」
『うん!!』
『プリキュア!!デリシャスタンバイ!!パァァ~ティィ~ゴォォ~~!!』
ゆい 「にぎにぎ!!」
コメコメ「コメコメ!!」
ゆい 「ハートを」
コメコメ「コメコメ!!」
ここね「オープン!!」
パムパム「パムパム」
ここね「サンド」
パムパム「パムパム」
らん 「クルクル!!」
メンメン「メンメン」
らん 「ミラクル」
メンメン「メンメン」
あまね「フルーツ!!ファビュラス・オーダー!!」
『シェアリンエナジー!!』
コメコメ「コメェェ~!!」
パムパム「テイスティィ~~!!」
メンメン「ワンタァァ~ン!!」
あまね「トッピング・・・ブリリアント・・・シャインモア!!」
プレシャス「あつあつご飯で、みなぎるパワー!!キュアプレシャス!!・・・おいしい笑顔で満たしてあげる!!」
スパイシー「ふわふわサンドで心にスパイス!!キュアスパイシー!!・・・分け合うおいしさ、焼き付けるわ!!」
ヤムヤム「きらめくヌードル!!エモーション!!キュアヤムヤム!!・・・おいしいの独り占め!!許さないよ!!」
フィナーレ「ジェントルに、ゴージャスに、咲き誇るスウィートネス!!キュアフィナーレ!!食卓の最後を、このわたしが飾ろう」
『デリシャスパーティー♡プリキュア!!』
みらい・リコ「キュアップ・ラパパ!!・・・ルビー!!・・・ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!!」
ことは「エメラルド!!フォリーチェファンファン!!フラワーレ!!」
ミラクル「ふたりの奇跡!!キュアミラクル!!」
マジカル「ふたりの魔法!!キュアマジカル!!」
フェリーチェ「あまねく命に祝福を・・・ふっ・・・・・・キュアフェリーチェ!!」
『魔法つかいプリキュア!』
苺鈴 「よし!!それじゃあ私も!!ふっ!!準備完了!!」
プレシャス「着替え早!?えっ!?どうやったの!?」
苺鈴 「クロウカード時代に私もすぐに動けるように小狼と一緒に練習してたんだから?」
変身を終えた二組のプリキュアに続くように苺鈴も男装を脱ぎ捨てたかと思うと、一瞬で式服に着替え、髪形までいつものお団子ツインテールに戻っていたのだ。この早業には思わず突っ込みが入るのも無理はない・・・
7人がビニール袋トングウバウゾーの出方を伺っていたが、最初に飛び出したのはヤムヤムだった
ヤムヤム「体が薄いビニール袋ならこれで一発だよ!!バリバリカッターブレイズ!!」
空中に跳んだヤムヤムが2発投げて放った『バリバリカッターブレイズ』の斬撃。しかし相手のビニール袋トングのモットウバウゾーは体を急速に絞りヤムヤムの技をあっさりとかわしてしまい、ビニール袋の口を大きく開き、空中でじたばたするヤムヤムをあっさりと丸呑みして体の中に取り込んでしまいます
プレシャス「ヤムヤム!?」
ミラクル「行くよ!!」
マジカル「えぇ!!」
ミラクルとマジカルが続くように跳びだし、ルビーの炎をまとった拳を振るっていくが、先のバリバリカッターブレイズのように体を絞り、のらりくらりとかわされていき、攻撃が当たる気配が全く無い
ミラクル「当たらない!?」
マジカル「これじゃあ折角のルビーのパワーが生かせない!?」
空中にいたままのミラクルとマジカルは自由の利かない状態である。だからこそそこをモットウバウゾーに漬け込まれ、両手に構えるトングを振り落とされ地面に激突する。体は砂に埋もれ、ダメージにひるんでいた二人はモットウバウゾーのトングに捕まれ、ヤムヤム同様モットウバウゾーの体内に閉じ込められてしまうのだ
プレシャス「3人を返して!!2000キロカロリィィ~~!!うぅっ~お昼ごはんまだだったから腹ペコって力が出ないよぉ~!?」
『2000キロカロリーパンチ』を放とうとしたプレシャスであったが、走っている途中でぐぅ~とお腹が鳴り、力が出ないと訴えている。途中で走るのもやめてしまったせいで、一瞬の間にトングで挟まれ、プレシャスもあっさりと捕まっていき苺鈴からもプレシャスに対して「そりゃないでしょ!?」とツッコミが来ていた
苺鈴 「まずいわね?早く助け出さないと!?」
ナルシストルー「あいつをやれ?モットウバウゾー!!」
ナルシストルーが苺鈴を見て不敵な笑みを浮かべると、モットウバウゾーに指示を出し、苺鈴に攻撃を仕掛けさせる。早い動きのモットウバウゾーに対応出来ず、振り上げられたトングに両腕を顔の前で交差させ防御にはいっているが生身の苺鈴では防ぐことはまず不可能であろう?
スパイシー「苺鈴!!」
咄嗟に苺鈴の前に出たスパイシーが『メロンパン型シールド』を展開し、苺鈴の窮地を救うが、代わりにシールドを破られ自分が吹き飛んでしまう。倒れるスパイシーに駆け寄る苺鈴はスパイシーの安否を気にかけ、ダメージはあるが大事には至っていない様子だ?
ナルシストルー「畳みかけろ!!モットウバウゾー!!」
苺鈴 「いったん下がるわよ!!ふん!!」
倒れるスパイシーを抱き上げる苺鈴は懐から小さい球を取り出し、勢いよく砂地にたたきつける。すると煙が二人を包み込み、煙が晴れると二人の姿が消えており、モットウバウゾーは標的を失い少し戸惑っているようだ?
ナルシストルー「煙玉とは味な真似を・・・探し出して始末しろ!!」
ナルシストルーの命令に従い、姿を消した二人を探そうとしたモットウバウゾーであるが、正面からダブルキックを放たれ、両腕のトングを交差させる事で防ぎ、はじき返すと砂地に着地するフィナーレと空中で静止するフェリーチェの姿がある
フェリーチェ「行かせません!!」
フィナーレ「私達が相手だ!!」
残った二人がモットウバウゾーと戦っている間に苺鈴はスパイシーを抱えて岩場に隠れてスパイシーの回復を待っている。どうにかすぐに回復してくれたようだが、戦況は良くない・・・
苺鈴 「もう大丈夫なの?」
スパイシー「ありがとう・・・それにしてもどうして煙玉なんて持ってたの?」
苺鈴 「親友の忍者から作り方と隠し武器の『アンキ』っていうのを教わっててね?いざって時のために持ち歩いていたのよ?それにしても厄介ね?あのウバウゾー・・・」
スパイシー「うん・・・早く皆を助け出さないと!!」
苺鈴 「問題はあの軟体な体ね?攻撃がそもそも入らない・・・悠長に考えてる暇も無いし参ったわね?」
スパイシー「パンのレシピッピもはやく助け出さないと・・・」
遠目から見てもビニール袋トングモットウバウゾーの透き通った体内では囚われた4人が所狭(ところせま)しともがいていたため身動きが取れていないのだ。今戦っているフェリーチェとフィナーレもいつまで持ちこたえてくれるかという感じだ?
スパイシー「どうやってあの体を破ればいいの?」
苺鈴 「こんな時ミラクルやマジカルがトパーズのスタイルだったらハサミとか刀とか出して中から切るか、足場を出してもらうんだけど・・・ヤムヤムも皆とごちゃごちゃになってブレイズが出せそうにないし・・・」
フェリーチェとフィナーレの戦いを見ながら戦略を練っている苺鈴は、フェリーチェがピンクトルマリンをバリアとして展開した時にふと、何かをひらめいたっぽい雰囲気があったようだ?
苺鈴 「スパイシー?」
スパイシー「ん?」
苺鈴 「結構危ない橋渡るんだけど、付き合ってくれる?」
スパイシー「分かった」
苺鈴 「即決ね?私が言うのもなんだけど?」
スパイシー「それはだって、苺鈴の事信じてるから?」
苺鈴 「・・・全く?あなたもゆいみたいなこと言うんだから?」
フィナーレ「がはっ!?」
吹き飛び、岩に激突するフィナーレ。倒れた隙を狙ってモットウバウゾーがトングでフィナーレを掴み、高々と持ち上げる。すぐさまフェリーチェがフィナーレ救出のために飛んでくるが、トングに挟まれてしまい身動きが取れない。そのままフィナーレはモットウバウゾーの体中に放り込まれ、口を閉じたモットウバウゾーは高らかに笑い始めるのだ
ナルシストルー「残るはキュアスパイシーだけか?まぁあと一人だけでどうにかできるはずもないだろうし、じわじわと追い詰めていきますか?」
などと余裕な事を言っているナルシストルーの前にいつの間に移動してきたのか?苺鈴とスパイシーが『ハ』の字になるように背中合わせに現れたのだ
ナルシストルー「へぇ?ようやくご登場かい?お仲間のプリキュア達も君を残して全員捕まえたよ?」
スパイシー「それがどうしたの?」
ナルシストルー「何?」
苺鈴 「全員助け出すんだから関係ないわね?」
ナルシストルー「はっ!!君達二人で何ができる?行け!!モットウバウゾー!!」
モットウバウゾーの突撃に前に二人は左右に避け、それぞれ分かれて走っていく・・・
苺鈴に視線を移したナルシストルーは不敵な笑みを浮かべ、モットウバウゾーに指示を出すと、もっとウバウゾーは苺鈴に狙いを定め、突撃してきたのだ
苺鈴 「来た!!スパイシー!!」
前を走る苺鈴の背後に着地してきたスパイシー。モットウバウゾーのビニールの口が開き、二人は呑み込まれ、二人共体内に飲み込まれてしまったのだ。飲み込まれた二人を心配するフェリーチェとは反対に、その光景を見たナルシストルーは「こんなものか?」と笑い飛ばしていたが、中に入った二人にとっては、今の状況に笑みさえ浮かべていたのだ
苺鈴 「今よ!!」
スパイシー「クラスティパンバリア!!」
モットウバウゾーの体内でメロンパン型シールドの強化版『クラスティパンバリア』を展開させたスパイシー。その大きさは約半径2メートル程度であったが、力を籠め、叫ぶとその大きさを一気に半径10メートル以上は巨大化させ、許容量を超えたためかモットウバウゾーのビニールの体は破かれ、フェリーチェを除く全員が下へと落下し、一応無事に脱出は出来たようだ?しかも体がちぎれたことでもう捕らえることは出来ないようだ?
ナルシストルー「なんて奴だ!?まさかあいつらわざと捕まったのか!?」
苺鈴 「そうよ!!あんたの性格なら絶対私を狙ってスパイシーに負担をかけさせようとするって思ったからね?逆に利用させてもらったわ!!」
ナルシストルー「ちぃっ!?だけどまだもう一人捕まっているままなのを忘れてる訳じゃ!?」
プレシャス「二人共お願い!!」
ミラクル・マジカル「飛べえぇぇっ~!!」
プレシャス「2000キロカロリィィ~パァァ~ンチ!!」
ナルシストルーが言い切る前に腕を合わせて組体操のように足場を作ったミラクルとマジカル。そしてその二人の腕の上にいるプレシャス。二人がルビーの力を持ってプレシャスを投げ飛ばすと、ロケットのごとく一直線に飛んでいき『2000キロカロリーパンチ』をフェリーチェを掴んでいるトングに向けて叩き込む。するとその威力に耐え切れずトングは破壊されフェリーチェは自由を取り戻し、技を叩き込んだプレシャスをお姫様抱っこで空中キャッチし、プレシャスはスパイシーに向かって名を叫んでいた
スパイシー「キュアスパイシー!!ハートジューシーミキサー!!・・・シェアリン!!・・・エナジー!!・・・ミックス!!・・・」
パムパム「パム!!」
スパイシー「プリキュア!!デリシャススパイシー!!ベイキン!!」
スパイシー・モットウバウゾー「ごちそうさまでした」
スパイシーがモットウバウゾーを浄化したことにより、レシピッピもハートキュアウォッチに入る事で無事保護され、ナルシストルーも一言つぶやいて撤退したらしい?デリシャスフィールドも解除されおいしーなタウンに戻った一同であったのだが、苺鈴はここねの手を取り、急ぎどこかへと向かっていくようだ?
マリー「あらら?何処行くのかしら?」
あまね「ハートベーカリーじゃないか?さっきの男とはまだ話が途中だった訳だしな?」
ゆい 「あたし達も行こう!!」
苺鈴 「ごめんなさい!!」
あまねちゃんの言った通り、レシピッピを取り戻して、ハートベーカリーに戻ってきた苺鈴ちゃんとここねちゃんはさっきの男の子ともう一度お話しようとしています。苺鈴ちゃんがいきなり頭を下げてきたのでここねちゃんも男の子も少し離れたところから見守っている皆も驚いちゃってるわね?
ここね「苺鈴!?」
苺鈴 「私、あなたの事をちっとも考えてなかった。あなたがどんな想いでここねと向き合おうとしていたのかも知らずにここねのためと思って勝手な事ばかりしてた・・・馬鹿だ私?こんな回りくどく、騙してまであきらめさせようとするなんて、ホントひどいったらないわ・・・好きになった人に振られるのがどんなに辛いのかも知ってたくせに自分が情けない・・・」
ここね「ぇっ?苺鈴それってあなた?」
男の子「えっと・・・その・・・君って本当に女の子だったのか?」
苺鈴 「えぇ。これが本当の私。『李 凛』じゃない。『李 苺鈴』なの。ここねは私にとっても大切な友達・・・だから幸せになって欲しいと思うけど、ここねはあなたの事をなんにも知らない。教えてほしいの?どうしてここねを好きになったのかをね?」
苺鈴ちゃんの言葉を聞いて男の子は語りだします。男の子はよくハートベーカリーに通っていたらしいのですが、よく一人でいるここねちゃんを目撃しているのです。最初の頃はそこまで意識はしていなかったようですが、ここ数か月前からここねちゃんが友達つまりゆいちゃん達とお友達になってよく笑うようになり楽しそうにしているところを見るようになってから徐々にここねちゃんの事が頭から離れなくなっていったそうです
自分にも笑いかけて欲しい・自分とも手を繋いで欲しい・何でもない話でも聞いて、話しかけて欲しい・・・そんな思いが込み上げてきたというらしいのです
苺鈴 「なるほどね・・・っで?ここねはどうしたい?」
ここね「えっ?」
苺鈴 「彼は自分の気持ちと向き合ってここねと向き合おうとした・・・だから今度はここねがきちんと向き合う番だと思う。告白の返事、きちんとしてあげなさい」
ここね「でも!?・・・その・・・」
苺鈴 「ここね?大事な事言うわね?」
ここね「うん」
苺鈴 「告白っていうのはね?言うのも、聞くのも勇気がいるのよ?」
ここね「・・・・・・」
苺鈴 「結果はどうであれ、ここねには答えを出さなきゃならない義務がある。向き合ってくれる相手がいるならね?もちろんよく考える必要もあるから改めてもいいと思うけど?」
ここね「・・・・・・うん。わかった。ちゃんと向き合う」
男の子「・・・・・・」
ここね「ごめんなさい!!私、あなたとはお付き合いできません!!」
苺鈴 「それがここねの答えなのね?」
男の子「その・・・理由を聞いても?」
ここね「私、苺鈴の言う通りあなたの事、何にも知らない。私の中でとっさにあなたの事が浮かんでこない・・・今の私じゃきっとお付き合いしてもあなたと『恋愛』がきっと出来ないと思う。だからあなたとはお付きあい出来ません」
男の子「そっか・・・」
ここね「だからその・・・お友達から始めませんか?」
男の子「えっ?」
苺鈴 「ふむ・・・」
ここね「私、恋愛ってよく分からない。私は一人が好きだけど、お友達と過ごす最近の時間も好き。だから・・・お友達から始めて、お互いの事を少しづつ一緒に知っていきましょう?」
ここねちゃんが笑みを浮かべながらした提案を男の子も了承したっぽいようね?苺鈴ちゃんもそれを感じ取ったからなのかしら?二人の手を取り、握手をさせています。当事者となった苺鈴ちゃんもここねちゃんなりに考えた答えを聞けてうれしいようですね?
苺鈴 「よく言えました。頑張ったわねここね?」
ここね「ぅぅぅっ~~!?」
苺鈴 「ん?どったの?顔真っ赤にして?」
ここね「いきなり頭撫でてくるから!?私苺鈴と歳変わらないのに子供扱い!?」
苺鈴 「ごめんごめん?でも嬉しくてついさ?」
ここね「もぉ~!?」
男の子「・・・・・・」
あら~?二人のやり取りを見ていた男の子、視線が苺鈴ちゃんに向いているような気が・・・これはまさか!?
男の子「芙羽さん」
ここね「はい?」
男の子「勝手な話でごめん。恋人として付き合って欲しいって話は無かった事にして欲しいんだ?」
ここね・苺鈴「えっ?」
男の子「本当にごめん!!でも、他に好きな人が出来たんだ!!どうしてもその人に気持ちを伝えたい!!」
ここね「ぇ!?えっ!?えぇとあぁはい。うん・・・わかりました?」
苺鈴 「にしてもこの流れでとんでもないカミングアウトね?そのただの興味で聞くんだけど?誰なの?その他の好きな人って?あぁもちろん言いたくなかったら別にいいんだけど?」
っと、体を90度倒して手を差し出す男の子の先にいたのは・・・
男の子「付き合ってください!!」
苺鈴 「・・・ぇっ?」
ここね「苺鈴!?」
苺鈴 「私!?」
ここね「どういうこと!?ねぇ!?」
苺鈴 「私に聞かないでよ!?私が聞きたいんだから!?本当にどゆこと!?」
男の子「芙羽さんのために、それだけじゃない。初対面の俺のことも考えてくれて、こんなに真剣に向き合って、俺や芙羽さんの勇気を認めてくれた。なんて優しい人なんだ・・・それに芙羽さんに向けたあの優しい笑顔が俺の中で離れない!!」
苺鈴 「その・・・長い事想ってたここねをあきらめてでも私が良いって事?」
男の子「そうです!!」
ここね「苺鈴・・・」
苺鈴 「・・・・・・私は・・・」
ことは「ダメぇぇぇっ~~~!?」
突如横から苺鈴に飛びついてきたことはちゃんが苺鈴ちゃんに抱き着き『苺鈴は私のなんだから!?』と宣言してきます。あらあら?男の子は『えっ?誰?』って顔をしていますが、苺鈴ちゃんはというと・・・あら?口元が軽く笑ってどこかスッキリとした表情をしていますね?しかもことはちゃんを抱き返しています?
苺鈴 「ごめんなさい。私にはこの子がいるから?」
言い切って、ことはちゃんの頬にキスまで見せちゃうものですからここねちゃんは口を押えながら顔を真っ赤にして、男の子は軽くカミングアウトを受けつつも「そっか・・・」とどこかすがすがしい気持ちになったようです?二人の仲に入る余地が無い事を感じ取ったからでしょうか?男の子は一言苺鈴ちゃんに祝福の言葉をかけてから「それじゃあ!!」とこの場を去っていき、ゆいちゃん達も苺鈴ちゃん達と合流したようです?
ゆい 「ねぇねぇ?頬にチュウってどんな味した?」
マリー「それ今聞く事?」
あまね「まぁなんにせよ、一応『終わりよければすべて良し』っでいいんだろうか?」
みらい「うぅっ~お腹すいたぁ~~!?」
ゆい 「腹ぺこったねぇ~・・・」
らん 「お昼食べる前だったもんね?『リコリコ』のお腹もぐぅ~って鳴ったし?」
リコ 「鳴ってないし!?」
リコちゃんを除くみんなの笑いの後、ハートベーカリーでお昼を食べることになりました。苺鈴ちゃんとここねちゃんも激しい運動の後だからもう一度パンを食べていますね?ハートベーカリーのカフェテラスには今パンのレシピッピがたくさん表れています
みらい「おっ!?パンのレシピッピだ?」
ゆい 「やっぱりみらいちゃん達にも視えるんだね?」
リコ 「結構可愛いわよね?」
苺鈴 「いいわよね皆はそういうの視えて?私『霊感』とかも無いからレシピッピみたいのも視える事ないんだろうなぁ~・・・」
ここね「・・・・・・」
苺鈴 「ん~・・・ここね?何してんの?」
ここね「引っ付けば苺鈴にも視えるかなって?」
急に苺鈴ちゃんのそばに椅子を寄せて肩をちょこんと当てるここねちゃん。どうやらここねちゃんなりに苺鈴ちゃんを気遣ったようですね?可愛い行動に苺鈴ちゃんも軽く吹いてお礼を言っていますよ?
お昼も食べて、しばらくは皆で『おいしーなタウン』を回っていましたが、そろそろ帰る時間となってしまいました
ゆい 「それじゃあ皆、またね?」
みらい「今度来る時はお見上げに苺メロンパン持ってくるね?」
ゆい 「ホント!?想像したら腹ぺこったぁ~!!」
リコ 「また大きなぐぅ~が・・・どんなお腹してるのよ?」
ゆい 「えへへ」
苺鈴 「まぁ今回はあんな事になっちゃったけど、その内またここねと向き合ってくれる男の子がきっと現れるわよ?大丈夫。ここねって自分が思っているよりも可愛いし、魅力的なんだから?」
ここね「そう・・・かな?」
苺鈴 「そうよ!!今日はデートした私が言うんだから間違いないって?」
ここね「うん」
苺鈴 「それじゃあまたねここね?」
ここね「ぁっ」
ここねちゃんに背を向け、歩き始める苺鈴ちゃん。けれど一歩進んだところで足を止めてしまいます。振り返るとここねちゃんが俯(うつむ)きながら苺鈴ちゃんの服の袖を摘まんでいたようです?
苺鈴 「あのここねさん?この手はどしたの?」
ここね「・・・苺鈴が・・・男の子だったら良かったのに・・・」
苺鈴 「はい?」
ここね「私・・・おばあさんに苺鈴の事『かっこいい彼氏』って褒められてすごく嬉しかった・・・帰っちゃう時間が近づくとなんだか帰って欲しくないって思っちゃって・・・それで気付いたら服の袖つかんでて、その・・・これって『恋』・・・なのかな?変だよね?苺鈴女の子なのに・・・」
苺鈴 「ここね・・・・・・ここね?」
ここね「ん?」
苺鈴 「私の事を一番好きでいてくれるのなら、性別なんて別に気にしないけど?」
あらあら?ここねちゃんお顔が真っ赤よ!?まるで完熟トマトみたい?頭からも湯気が出ちゃってるわね?おや?ことはちゃんが頬を膨らませてちょっと不機嫌気味かしら?
苺鈴 「また来るわよ?その時またデート。しましょうよ?いつでもウェルカム?」
ここね「うん!!約束!!」
苺鈴 「約束ね?・・・さぁ!!名残惜しいけどそろそろ戻りましょうことは!!って・・・あれ?ことは?みらい?リコ?・・・いない・・・」
あまね「その~・・・苺鈴。実は3人から君宛に手紙を預かっている」
苺鈴 「へっ?手紙?なんで?すぐそばにいたのに?」
と、一先ず手紙をあまねちゃんから受け取った苺鈴ちゃんが読んでいくとこんなことが書いてありました
ことは『苺鈴の浮気者!!』
リコ 『このスケコマシ!?』
みらい『頑張って!!』
あまね「なんか一人だけ応援してるな?という訳で君は置いて行かれたんだ。私も不機嫌になったことはに声をかけるのが怖かったモノでな?その・・・すまない」
苺鈴 「そっ・・・それはないでしょことはぁぁ~~!?」
おいしーなタウン中に響きそうなぐらいの絶叫の後、ハートキュアウォッチと魔法の水晶さん事『キャシー』さんを通して苺鈴ちゃんがことはちゃんとリコちゃんに何度も半べそ掻きながら平謝りをして、どうにか機嫌を取り戻し、許してもらう事が出来た苺鈴ちゃんだったのでした・・・
前回のデート回を書いている最中、ふとデリシャスパーティープリキュアのここねとのやり取りがふんわりとうかんだので書いてみました。
本当ならひろがるスカイプリキュアの本編2話ぐらいまでには書き終えたかったのですが、なかなか進まず、今に至ります。