カードキャプターさくら『苺鈴外伝』   作:狼と踊る男

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8話「苺鈴とブリジットと時空管理局」

黒髪の少年「ストップ!!・・・ここでの戦闘行動は、危険過ぎる!!・・・『時空管理局』執務官「クロノ・ハラオウン」だ。詳しい事情を聞きたいのだが・・・・・・」

 

突如現れた少年は、なのは・フェイト両者の激突をいともたやすく止めてしまった。苺鈴はユーノに知り合いかどうか尋ねるが、知り合いではないと答えていた。それよりも、ユーノ・フェイト・アルフの三人は『時空管理局』という単語の方に驚いていた。

 

クロノ「まずは二人とも、武器を引くんだ!!」

 

クロノと名乗る少年が二人と共に地に足を付けたと同時に、彼目掛けて二本の短剣を構えたブリジットが飛び掛かって来た。

 

クロノ「何!?」

 

ブリジット「だあぁぁぁーー!!」

 

クロノ「くっ!!」

 

クロノは、咄嗟にバリアを張り、その攻撃を凌ぐ。しかし、ブリジットに気を取られていた隙にアルフが魔法弾を打つ準備を終わらせていた。

 

アルフ「フェイト、撤退するよ離れて!!」

 

フェイト「あっ・・・・・・」

 

アルフの放った魔法弾は、なのは・クロノ・苺鈴を当てる事も無く、目くらましと、逃げるための隙を作るためのモノであるため、そこまでの威力が無かった。ブリジットも直前でかわし三人は後方に大きく下がってしまい、フェイトへの注意力が疎かになっていた。フェイトはその隙を狙い、ジュエルシードを回収しようと動くが、ジュエルシードを掴もうとした。

その時、彼女に向かって、青白い魔法弾が放たれ、ジュエルシードは回収できなかった。それどころか左腕をかすめて、怪我までしてしまう。

 

ブリジット「フェイトさん!!」

 

アルフ「フェイト!!」

 

アルフは、地面に激突する寸前でフェイトを自分の背でキャッチした。フェイトの表情はハッキリ言って悪かった。

 

アルフ「・・・・・・」

 

クロノ「・・・・・・」

 

アルフの視線の先には、クロノが冷たい視線を見せながら、更に追い打ちをかけようと杖の先にもう次の魔法弾を放つ準備をしていた。しかし、クロノにとって、思わぬ誤算が入って来た。

 

なのは・苺鈴「ダメー!!・待って!!」

 

クロノ「何!?」

 

なのは「止めて!!撃たないで!!」

 

なのはと苺鈴が体を張って二人の盾になっている隙に、アルフはこの場を立ち去ろうとしたが、それを見逃すほどクロノの「執務官」の肩書は伊達では無かった。なのはと苺鈴に当たらない位置に出てきたアルフに向けて魔法弾を放とうとしたが、ここでまた彼にとっての邪魔者が再び仕掛けてくる。

 

クロノ「逃がすか!!」

 

ブリジット「させませんよ!!」

 

クロノ「なっ!?ふっ!!」

 

アルフ「ブリジット!?」

 

ブリジット「アルフさん先に行ってください!!私は後から追いかけるです、はい!!」

 

アルフ「でもアンタ、そいつは・・・・・・」

 

ブリジット「いいから早く!!フェイトさんをお願いします!!」

 

アルフは歯を食いしばりながらも、ブリジットに背を向け、そのまま走り去っていく。それを後ろから何となく察知したブリジットは再びクロノに向き直り、再び短剣を構える。

両者が睨み合っていると、ブリジットが先に動き出した。

 

ブリジット「やあぁぁぁーー!!」

 

クロノ「・・・・・・」

 

クロノは微動だにしない。そして、ブリジットの勢いも止まらない。そのまま短剣がクロノを貫くかと思われたその瞬間、ブリジットの動きが止まってしまう。不審に思ったブリジットが自身の体を見てみると、自分の手首と足首に光の輪っかが浮かんでいた。俗に言う「バインド」の魔法であった。

 

ブリジット「これは、バインド!?いつの間に・・・・・・」

 

クロノ「あのままだと、真っすぐ突き進んで来ると思っていた。だから、設置型のバインド魔法を仕掛けて置いた。君はもう動けない。」

 

ブリジット「うぅ・・・・・・」

 

クロノが拘束したブリジットに近づこうとすると、苺鈴がクロノの前に立ちふさがる。苺鈴は敵意を剥き出しにし、反対にクロノは苺鈴を観察するかのように見ていく。

 

クロノ「・・・一応聞くが、何の真似だい?」

 

苺鈴 「決まってるでしょ!!いきなり現れて、訳の分からない相手に勝手にこの場を荒らされればこう動きたくもなるわよ!!」

 

クロノ「・・・・・・」

 

苺鈴 「なのはもあの金髪の子も、そして彼女も傷つけるようなら、私が相手になるわよ!!」

 

ブリジット「苺鈴さん・・・・・・」

 

なのは「苺鈴ちゃん・・・・・・」

 

クロノ「・・・ふぅ~君、何か勘違いしてないか?僕は君達を傷つけるつもりでここに来た訳じゃない。僕が捕らえたそこの魔導士の彼女もどうこうするつもりもない。」

 

苺鈴 「そんな話をさっきの金髪の子に怪我を負わせた後で信じろっていう訳?」

 

クロノ「僕も出来るだけ善処したさ。まぁ、それはそうと、そろそろその「ロストロギア」を封印、回収したいのだが、構わないか?「李 苺鈴」さん。」

 

苺鈴 「えっ!?」

 

なのは・ユーノ・ブリジット「えっ!?」

 

苺鈴 「あなた、なんで私の名前を?・・・・・・」

 

クロノ「君に関しては、ある人物達から聞いていてね。と言っても、僕が知っているのは名前と顔だけだけどね。」

 

 

 

 

 

同時刻、『時空管理局』航行艦「アースラ」メインブリッジにて、クロノ達の動向を見守っていた者達が居た。向こうでは少しのいざこざの後、クロノが無事、ジュエルシードを回収している様子が確認できた。

 

スタッフA「戦闘行動は停止。捜索者の一方は逃走。」

 

女性 「追跡は?」

 

スタッフB「多重転移で逃走してます。追いきれませんね。」

 

女性 「そう・・・まぁ、戦闘は迅速に終了、問題のロストロギアも無事回収出来た事ですし、そろそろこちらに来てもらいましょうか。」

 

 

 

 

 

女性 「クロノお疲れ様。」

 

突如、空中に映像が映し出され、そこには綺麗な女性の姿が映し出されていた。クロノはその女性の事を「艦長」と呼んでいた事から、この二人は知り合いで、恐らく彼は女性の上司か何かであることを四人は察した。

 

女性 「それでクロノ、そちらの「李 苺鈴」さん達にもちょっとお話を聞きたいから、「アースラ」にまで連れて来てくれないかしら?大丈夫、悪いようにはしませんから。」

 

クロノ「と、艦長がおっしゃっているのだが、同行してもらえるか?」

 

なのは「・・・苺鈴ちゃん・ユーノ君どうする?」

 

ユーノ「時空管理局なら確かに悪いようには絶対しないと思うよ。」

 

苺鈴 「・・・そうね。それに、私も個人的に聞きたい事も出来たしね。それに、ブリジットさんの事もあるし、私はまだあなたを信用している訳じゃないしね。」

 

クロノ「えらく嫌われたものだな僕は・・・・・・」

 

とりあえず全員「アースラ」と呼ばれる船に向かうことになり、その場から転移魔法を使い、その場から消えた。

 

 

 

 

 

苺鈴達は、クロノと言う少年についていき、「アースラ」と呼ばれている戦艦に転移して来ていた。なのはと苺鈴とブリジットはユーノから「時空管理局」について聞いていた。

しばらく歩くと先頭を歩いているクロノが何かを思い出したかのように振り返る。

 

クロノ「ああ、そうだ。そろそろバリアジャケットを解除しても大丈夫だ。」

 

そう言われるとなのははバリジャケットを解除すると、クロノがユーノに「君もだ。」と促すと、ユーノも何かを思い出し、体が光り出したと思ったら、次の瞬間なのはと苺鈴は目が点になり、絶句した。因みにブリジットは、全然動揺していなかった。

 

なのは・苺鈴「・・・・・・」

 

ユーノ「・・・そういえばなのはには初めて会った時に見せたけど、苺鈴さんには初めて見せましたよね?」

 

苺鈴 「えっ!?」

 

なのは「ええーー!?ユーノ君って、人間の男の子だったのーー!?」

 

ユーノ「あれ?なのは、僕って初めて会った時・・・この姿じゃなかったっけ?」

 

なのは「違う!!違う!!ユーノ君、会った時からフェレットだったよぉーー!?」

 

ユーノ「え?・・・ああっ!?」

 

ユーノの「なのはにはこの姿を見せた。」発言に思わず苺鈴はなのはの方に振り向くと、なのはも知らなく、ユーノが考え込み、そういえばこの姿じゃなかったのに気づき、二人があたふたしている間に、先に我に返っていた苺鈴は「要するに、お互いの勘違いがあった。」と話をまとめたのだが、此処であることを思い出す。

 

苺鈴 「ん?・・・(あれ?ユーノが人間の男の子だったということは・・・)あっ!?」

 

なのは・ユーノ「にゃっ!?・えっ!?」

 

苺鈴 「ユーノ!!あんたわぁぁ~~」

 

ユーノ「えっ!?何何!?」

 

なのは「苺鈴ちゃん!?」

 

苺鈴 「あんたねぇ、そうならそうと何で温泉の時にちゃんと言わなかったのよぉ~!!」

 

ユーノ「えっ!?あっいやその、えっとぉ~・・・」

 

クロノ「・・・・・・」

 

「自分はあまり踏み込んではいけないだろうな・・・」そう本能的に感じたクロノは、黙って事を見守っていた。でも中々終わりそうにないと察していた。

 

ブリジット「あのなのはさん、苺鈴さんどうかしたんですか?」

 

なのは「あぁ、多分この間の海鳴温泉で、ユーノ君が私達と一緒に温泉に入った時の事を言っているんだと思います。」

 

ブリジット「あ~そういえばそうでしたね、はい。」

 

なのは「あっでもあれは私が無理やり連れてったのが悪くて!!」

 

クロノ「・・・あの、もういいか?」

 

 

 

 

 

クロノ「艦長、3人を連れてきました。」

 

しばらくして、クロノに続いて部屋に入った三人は、部屋の中央にいた女性と、いきなり「和」で埋め尽くされた部屋に驚いたが、苺鈴だけはその女性以外にいた3人と一匹に目が行っていた。二人は、苺鈴と同じ位の歳の茶髪と黒髪の女の子と一人も同い年位の男の子。そしてもう一匹は、羽の生えたぬいぐるみのような者達であった。

 

苺鈴 「なっ・・・何で・・・」

 

なのは「苺鈴ちゃん?」

 

女性 「あなたが「李 苺鈴」さんね。あなたの事は彼女達から聞いています。」

 

艦長と呼ばれた女性が目を向けた三人と一匹は、苺鈴にとって、忘れる事なんて出来る訳が無い者達であった。

 

茶髪の少女「久しぶりだね、苺鈴ちゃん。」

 

少年 「・・・・・・」

 

黒髪の少女「お元気でしたか?」

 

ぬいぐるみ「よう小娘!!元気しとったかぁ~?」

 

苺鈴 「何であなた達がここにいるのよ木之本さん!?」

 

苺鈴の目の前にいたのは、かつての仲間「木之本 さくら」・「大道寺 知世」・「李 小狼」・「ケルベロス」の三人と一匹であった。

 

 

 

 

 

 

 

リンディ「なるほど、そうですか。あのロストロギア「ジュエルシード」を見つけたのはあなただったのね。」

 

ユーノ「はい。僕が見つけた物ですから、ちゃんと封印を施して、しかるべき場所に保管させるべきだと思いこちらの二人にも協力してもらいながら集めていました。」

 

リンディ「立派だわ。」

 

クロノ「だが、同時に無謀でもある。」

 

なのは・さくら「あのぉ~あっ!?・・・・・・」

 

リンディはユーノの行動を褒めたたえ、クロノは反対に「無謀だ。」と非難していた。そして、いったん区切りがついたと思いなのはとさくらが同時に手を上げて質問しようとしていた。

なのははさくらに先を譲ろうとして、反対にさくらはなのはに先を譲ろうとして、そのやり取りが合計2回ほど繰り返されながら、結局さくらから質問を始める。

 

さくら「あの~「ロストロギア」って結局何なんですか?」

 

リンディ「あら、クロノ説明していなかったの?」

 

クロノ「すみません。あの時は事態の収拾に努めようとしていましたし、この三・・・四人を「アースラー」に連れてきた直後にまた出撃でしたからまだ・・・・・・」

 

リンディ「あぁ、そうだったわね。では、改めて「ロストロギア」と言うのは様々な異質世界の強大な力を持った遺産・・・と言っても分からないわよね。えっと・・・・・・」

 

リンディが簡単に言うと、「ロストロギア」と呼ばれる物は、「様々な世界の技術が進化しすぎて、それが自分達の世界を滅ぼしてしまい、その後に残された、失われた世界の技術の遺産」の総称の事である。使用方法は不明で、使いようによっては、世界一つどころか、次元空間を滅ぼす事も出来るほどの力を引き出すことも出来る危険な物でもあった。

 

苺鈴 「要するに、「ロストロギア」っていうのは、下手をすれば世界を壊す事も出来るほどの力を持った危険物って事でいいんですね?」

 

リンディ「簡単に言ってしまうとそう。然るべき手続きを持って、然るべき場所で保管されていないといけない品物。あなたたちが探しているロストロギアは、次元干渉型のエネルギー結晶体、いくつか集めて特定の方法で起動させれば、空間内に次元震を引き起こし、最悪の場合、次元断層さえ、引き起こす危険物。」

 

クロノ「君とあの黒衣の魔導士が衝突した時に発生した振動と爆発・・・あれが次元震だよ。」

 

なのは「あっ・・・」

 

苺鈴 「あの時のね。」

 

ブリジット「あれですか・・・」

 

クロノ「たった一個の力でも、あれだけの力がある。複数個集まった時の影響は・・・計り知れない。」

 

ユーノ「聞いた事があります。旧暦の462年・・・次元断層が起こった時の事・・・」

 

クロノ「ああ、あれは酷かった・・・」

 

ケロ 「なぁ、黒い小僧の母ちゃん、その次元断層が起こった後、その世界はどうなったんや?」

 

リンディ「・・・隣接する平行世界が幾つも「崩壊」した・・・歴史に残るほどの悲劇だったわ・・・」

 

その言葉を聞いたこの場にいた全員が言葉を失い、静寂な時が流れたが、リンディが再び口を開いた。そして、緑茶に角砂糖を入れていたのを見た全員が「えっ!?」と目を見開き、心の中で小さく間の抜けた声を出した。

 

リンディ「繰り返しちゃいけない事なの。」

 

ブリジット(そんな危険物を、なんであの人はそこまで・・・)

 

さくら「何だか・・・初めて「クロウ・カード」の話をケロちゃんから聞いた事を思い出しちゃうなぁ~」

 

リンディ「「クロウ・カード」?」

 

クロノ「何だいそれは?」

 

さくらが「これだよ」と言いながら、ピンク色の長方形のカードを一枚手を伸ばして、座席の真ん中に置くと、それを手に取り、リンディはいろんな角度から観察していた。

 

リンディ「可愛らしいカードね。」

 

クロノ「そう言えば君は、このカードを使って、魔法を発動させていたね?」

 

さくら「うん。私の使う魔法は、この「さくらカード」に込められた力しか使えないんです。」

 

なのは「えっと、あの・・・どういうことですか?」

 

ユーノ「多分だけど、僕達の魔法と違って、彼女はあの「さくらカード」っていうカードに組み込まれた、「組み込まれている魔法」しか使えないって事だと思う。」

 

苺鈴 「でも、反対にカードの種類が多ければ多いほど、使える魔法も多くなるし、他のカードとの組み合わせも増えてくるわ。」

 

クロノ「っで、このカードと君の言う「クロウ・カード」とはどういう関係があるんだ?」

 

さくら「「クロウ・カード」は、ちゃんとした持ち主が居ないと、自由に動き回って、イタズラや悪さをして、ご近所さんに迷惑を駆けちゃう困ったちゃん達の事なの。」

 

クロノ「近所に迷惑って・・・そんなレベルの話なのか?・・・・・・」

 

知世 「カードさんの種類によっては、可愛らしいモノも多かったですわね。「フラワー」さんや、「グロウ」のカードなど・・・・・・」

 

リンディ「へぇ~そうなの。」

 

さくら「んで、散らばった「クロウ・カード」を全部集めて、私が新しい主になった後に、私の魔力を使って新しく作り直したのが、この「さくらカード」です。」

 

クロノ「成程ね。」

 

なのは「あの~さくらさん?一つ聞いてもいいですか?」

 

さくら「ん?何、なのはちゃん?」

 

なのは「「さくらカード」って、自分の名前を付けてますけど、自分の名前を付けるのって、抵抗なかったんですか?」

 

さくら「あっ・・・それは・・・・・・」

 

正直あったと思う。何せ当初は自分でも最初は悩んだくらいだったから・・・しかし、もういつの間にか皆そう呼んでいたし、自分でもいつの間にかそう呼んでいたし、今更変えるのも正直あれかなぁ~と言うのもあった。

 

知世 「可愛いので、OKですわ!!」

 

知世のその言葉一つで「もうこの話は終わるべきか・・・」と皆しつこく突っ込むのは止めようと思ったそうな・・・・・・

 

リンディ「まぁ、「さくらカード」の事はとりあえず置いといて、これよりロストロギア「ジュエルシード」の回収は、私達『時空管理局』が引き継ぎます。」

 

クロノ・リンディ以外「えっ!?」

 

クロノ「次元断層が起こりかねない案件だ。民間人が関わっていいレベルじゃない。」

 

なのは「でも!!」

 

リンディ「まぁ、いきなり言われても、気持ちの整理がつかないわよね?今夜一晩、ゆっくり考えて、答えを聞かせて頂戴。」

 

クロノ「送って行こう。元の場所でいいね?」

 

なのは「あっ・・・はい・・・・・・」

 

管理局側ではない人物全員が部屋を出ていこうとした時、クロノはさも当然のように出ていこうとしたブリジットの足を止めさせた。

 

クロノ「君の身柄はこちらで拘束させてもらう。」

 

ブリジット「あ・・・やっぱり、そうですよね・・・・・・」

 

苺鈴 「シロノ!!あんた!!」

 

クロノ「「クロノ」だ!!当然だろう。あの黒衣の魔導士の情報を誰よりも持っていて、尚且つこちらの仕事を妨害してきたんだ、「公務執行妨害」で、それだけでも拘束する理由には十分だ。」

 

苺鈴 「だからって!!」

 

クロノに食って掛かろうとした苺鈴を小狼が右肩を掴み、それを止める。ブリジットも、心なしかここに留まることを承諾しているようにも見えたため、それ以上は何も言わなかったし、何もしなかったが、納得している様子は皆無だった。

 

その後、さくら達は友枝町から転移していたため、直接友枝町に転移したため、元の場所には、なのは・苺鈴・ユーノだけであった。

 

なのは「えっと・・・ユーノ君、同い年位かな?」

 

ユーノ「うん。そうだね・・・怒ってる?」

 

なのは「ううん、全然!!」

 

ユーノ「ええっと・・・苺鈴さんは?」

 

苺鈴 「私も別に怒ってないわ。ただ驚いて、気が動転していただけだったしね。・・・悪かったわね。さっきは詰め寄ったりして・・・・・・」

 

ユーノ「ああいえ、僕もちゃんと話しておけばよかったんですから、苺鈴さんが誤る事なんて無いですよ。」

 

苺鈴 「ありがとう。・・・ふぅ~・・・帰りましょうか。」

 

なのは「うん。」

 

ユーノ「はい。」

 

そうして三人は帰路に着く。ユーノは、正体がバレタとはいえ、高町家の中ではやっぱりフェレットでなければならないので、フェレットの姿になり、なのはの肩の上に乗っていた。

 

 

 

 

 

三人は、高町家で、夕食を済ませ、ユーノは管理局に連絡を取っており、なのはと苺鈴は桃子と一緒に食器の後片付けをしており、士郎と恭弥・美由希が特訓のために出かけたのを見計らって、桃子にある相談をする。

 

同じ頃、友枝町の知世の自宅。知世もなのはの友人であるすずかやアリサに負けないほどのお嬢様であり、自宅もあの二人の家と似たような感じであった。そして、この日、夕飯を済ませ、知世の自室に集まっていたさくら・知世・小狼・ケルベロスの4人は、これからの事を話し合っていた。因みに、木之元家と大道寺家には、「「勉強会」で泊まり込みで集まった」と話していた。もちろん嘘である。部屋には、四人分のショートケーキと紅茶もテーブルの上に置いてあったが、ケルベロスを除いて誰も手を付けていない。今口の中にある分を飲み込んでから、ケルベロスが口を開く。

 

ケロ 「ジュエルシードかぁ~・・・幾ら「クロウ・カード」の時でも、世界そのものが滅ぶなんて大げさな事は無かったからなぁ~ハッキリ言って危険度は『無』のカードの時と同等かそれ以上と考えてもええかもなぁ。それでも行くんかさくら?」

 

さくら「・・・・・・」

 

知世 「さくらちゃん。私はさくらちゃんが真剣に考えて出した答えなら、私は全力で後押しいたしますわ。」

 

小狼 「さくら。あの「ジュエルシード」を俺達も集めるという事は、苺鈴達が戦っていた、黒衣の魔法使いや、獣に変化したあの女とも戦う事になる。それは、分かってるな?」

 

さくら「うん・・・でも、あの「ジュエルシード」っていう宝石は、使い方を間違えたらすごく危ない物だって事は、私にも分かる。・・・それに、多分あの子は・・・絶対にクロノ君達に協力すると思う。」

 

小狼 「あの子?・・・苺鈴と一緒にいたあの子か?」

 

知世 「気になるのですのね。なのはちゃんの事・・・・・・」

 

ケロ 「確かに、気になるなぁ~あの子・・・なんちゅうかぁ~昔のさくらみたく、危なっかしそうやったしなぁ~・・・・・・」

 

さくら「あの子が行くって事は、苺鈴ちゃんもきっとクロノ君達の処に行くはずだよ。あのユーノ君って子も・・・きっとあの三人は、クロノ君達のことが無くても「ジュエルシード」集めをしていたと思う。それも全力で・・・だから、私は、そんな三人を応援したい。支えてあげたいの!!苺鈴ちゃんも、苺鈴ちゃんを慕ってくれてたあの子も、私の大切なお友達だから。」

 

小狼 「さくら・・・・・・」

 

知世 「さくらちゃん・・・・・・」

 

ケロ 「さくら・・・そこまでさくらが言うなら、ワイはもう止めへん。ワイも手ぇ貸すでぇ!!」

 

さくら「ケロちゃん。」

 

知世 「及ばずながら、私もお手伝いさせてもらいますわ。実は、撮影用にさくらちゃんの新しいバトルコスチュームも何着か用意していましたの!!」

 

さくら「知世ちゃん・・・ありがとう!!」

 

小狼 「・・・・・・」

 

ケロ 「おっ!?なんや小僧、お前はこんのんかぁ?」

 

小狼 「そんな訳ないだろう!!俺も、さくらの事もそうだが、あいつらが無茶をしないように、俺達が支えてやろう。苺鈴は俺にとっても、大切な友人だしな。」

 

さくら「うん!!」

 

ケロ 「おっしゃ!!そうと決まれば善は急げや!!早速、ユノ助に連絡するで!!」

 

知世 「そう言うと思いましたので、既にもうお電話を掛けてありますわ!!」

 

ケロ 「おお、準備ええやんけ知世!!」

 

知世 「抜かりはありませんわ!!」

 

ケルベロスは、残った自分の分のケーキを一機食いして、意見がまとまったところで、ユーノに連絡を取ろうと、知世は苺鈴の携帯に連絡を入れると、ユーノが電話に出たのだった。

 

 

 

 

 

 

なのは「という訳で、私、お友達と決めた事を最後までやり遂げたいの!!・・・ダメかな、お母さん?」

 

桃子 「・・・正直に言うとね。なのはが迷っているんなら、「いっちゃダメ」って止めてたけど、もう決めているんでしょう?」

 

なのは「うん。」

 

桃子 「なら、私は止める事は出来ないわ。なのはがちゃんと考えて、自分で決めた事ならね。」

 

なのは「お母さん・・・・・・」

 

桃子 「それに、なのはが行くって言うんなら、苺鈴ちゃんも一緒なんでしょ?」

 

苺鈴 「はい。」

 

桃子 「なら、心配いらないわ。苺鈴ちゃん・・・・・・」

 

苺鈴 「はい。」

 

桃子 「なのはの事・・・よろしくお願いします。」

 

苺鈴 「桃子さん・・・はい!!なのはの事は、私が必ず守ります!!」

 

なのは「・・・ありがとう。苺鈴ちゃん!!」

 

高町家の方でも、なのはと苺鈴は桃子に自分達の決意と、魔法の事を伏せてのこれまでの経緯を話して、「高町 桃子」と言う強い後押しもあり、なのはも苺鈴も、時空管理局に協力することを決めた。

 

翌日の早朝、二つのチームはそれぞれ別の場所からアースラーへと転移して長いようで短いジュエルシード集めの旅に出たのであった。

 




ブリジット「アースラへと拠点を移し、ジュエルシード集めに大きな進展が見えている今日この頃。」

フェイト「かつての仲間たちの登場によって若干いじけてしまった苺鈴をよそに、今まで語られてこなかった私達とブリジットの出会いの物語がついに明かされる」

ブリジット「次回、『カードキャプターさくら外伝 ジュエルシード編』 第10話『ブリジットとフェイトと出会いと・・・』」

フェイト「あの・・・これやらないとダメ?」

ブリジット「駄目です!!皆さんやっているんですから!!それに私も見たいんですよフェイトさんの『アレ』を!!折角知世さんからビデオカメラ借りてきたんですからぁ~!!」

フェイト「あぅ~~・・・」

ブリジット「さぁ!!」

フェイト「・・・り・・・」

ブリジット「リ・・・」

フェイト「リリカル・マジカル・・・頑張ります!!」

ブリジット「フェイトさんのリリカル・マジカル来たぁーー!!」

フェイト「あぅ~~・・・」

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