現世に戻る日を決めてからスーナは定期的にしていた修行を更に本格的にしていた。鍛錬を怠っていた訳では無いが天下一武道会に参加する以上、本気で優勝をしたいと思ったからだ。もう一つの理由としては自身の事を悟空達を通してクウラに伝わった場合、『腑抜けが』と言われるのを避ける為である。
尤も定期的に脱獄騒ぎを引き起こす地獄の住人の相手をしているので、それ自体がトレーニングとなっているのだが。
トレーニングを一通り終えたスーナは地獄へと来ていた。スーナがあの世から現世に行く事は既に周知の事実であり、それを機に脱獄騒ぎをしでかそうとする者達への牽制をする為である。
「とは言ってもこの何年間で大半の皆さんは大人しくなりましたね」
「スーナに逆らう方が怖いと理解しているからな。逆らうのはセルやターレス達みたいに懲りない連中だけだ」
パイクーハンと共に地獄に来たスーナだが地獄は大分大人しくなっていた。それと言うのもスーナが地獄に来てから今まで以上に厳しい刑罰を与える様になり、セルやターレス、スラッグと言った懲りない者達以外は大人しく刑罰に服する様になっている。その結果、罪の浅い者や反省した者は早々に転生していく事となる。そして残った者達はギニュー特戦隊、ドドリア、ザーボンを筆頭にスーナに逆らえない者達ばかりで、これにより地獄は以前の様にピリピリした雰囲気ではなくキッチリと反省を促す場へとなっていた。
「と言う訳で……私は一日だけ現世に戻る予定です」
「おーおー、羨ましいね。俺達は地獄から抜け出せないってのによ」
スーナは地獄に落とされた者達が集う集落へと来ていた。そこではギニュー特戦隊やザーボン、ドドリアが揃っている。彼等は今や地獄でも模範的な囚人として扱われており、暴動が起きた際には鎮圧の手伝いも行う。
生前と比べると生き様が変わりましたよね、スーナは思っていた。今も脱獄騒ぎを考えようと集まっている訳ではなく、ザーボン、ジース、バータ、リクームは麻雀卓を囲って麻雀をしており、スーナが現世に戻る事を羨ましそうにしていた。
「俺達は地獄で刑罰を受けている身だからな。現世に戻るなんて出来るはずも無いだろう」
「でも、流石に暇だぜ。罰を受ける以外じゃ麻雀くらいしかやる事が無いんだからよ」
「だったら罰ゲームでもしようぜ、脱衣ルールでその局面で一番点数が低い奴が一枚脱いでいくってルールでよ」
「雅な遊びに下衆なルールを盛り込むな。大体、我々は戦闘ジャケットを着ているのだから脱いだら終わりだぞ」
ジース、バータ、リクーム、ザーボンの順にコメントを溢していく。ジースとバータはスーナの現世に行く事を羨ましそうに呟き、リクームは暇潰しに脱衣麻雀を提案して知的なザーボンにツッコミを入れられていた。
「ギャハハ、確かにな。俺、インナーの下は生装備だし」
「履いていないのか!?ギリギリだぞリクーム!」
本来なら下着の上からインナーを着て、ジャケットを纏うのが戦闘ジャケットの正しい装着の仕方だがリクームは下着を履かずに直でインナーを着ているらしく、インナーを脱いだら生装備となってしまう状態らしい。
その証拠にナメック星での戦いでベジータと戦ったリクームはベジータの攻撃で戦闘ジャケットは全壊し、インナーも所々破れた状態になった際に尻の部分が破れた際には生装備が見えていた。それは即ち、リクームは戦闘ジャケットを着ている際には下着を履かずに生装備で過ごしていたと言う事になる。
「……皆さんももう大人なんですから指摘もしたくなったんですけど、ちゃんと履いてくださいね?」
「安心しろ、そんな奇抜な事をするのはリクームくらいだ」
話を聞き終えたスーナはリクームにエネルギー弾を叩き込み、ザーボン、ジース、バータは数歩退いた位置でオシオキされたリクームを見ていた。
シュウシュウと煙を上げて倒れるリクームに威圧感が凄まじいスーナ。ギニュー特戦隊とスーナの関係性はあの世でも相変わらずである。