ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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スーナ、ギニューとの再会

 

 

 

 

孫一家との感動的な再会を済ませたスーナはグルグル巻きにされているギニューの下へと歩み寄る。縄を解くとギニューはスッと立ち上がるとスーナと視線を合わせた。身長差的にもスーナを見下ろす形になるギニューと見上げる形になるスーナ。妙な静けさが辺りを包んでいた。

 

 

「俺の記憶にあるスーナよりも背が伸びたな。俺がこの体で最後にあったのがお前が12歳の頃だから……尚更そう感じるんだな」

「そうですね……ナメック星で別れたのが最後。それから私は3年間を孫家で過ごして更に精神と時の部屋で+2年。今の私の肉体的な年齢を言えば17歳ですから」

 

 

自分の記憶を探り記憶との相違を口にするギニューとナメック星以降ギニューとマトモな親子関係では無かった事を口にするスーナ。父親がカエルになってしまい、更に自身は死んだ身の上であの世で歳を取らずに生活をしていた。世界中はおろか宇宙中を探しても先ず無いであろう経験をしたスーナは改めて自身の置かれた環境に苦笑いしてしまう。

 

 

「だが……こうして、またお前を抱擁出来る事を……俺は嬉しく思うぞ、スーナ」

「それは兎も角、鼻を拭いてお父さん」

 

 

優しく、それでいて力強くスーナを抱擁するギニュー。一見して感動的ではあるがギニューの垂らした鼻血がスーナの頬から顎に掛けて滴っていた。

 

 

「じゃあ24時間後に迎えに来るからの」

「ありがとうございます、占いババ様」

 

 

再会の流れを見守っていた占いババはタイミングを見計らって声を掛ける。その後、スーナと悟天の初対面を経てから、ピッコロに促されて天下一武道会の受付を済ませた一行は大人の部に参加できない事に不満を口にする悟天とトランクスを見送って予選会場へと向かった。スーナは別室で着替えを済ませた後、悟天やトランクスに話し掛けようとしたのだが二人はサッサッと行ってしまい肩を落としていた。その道中で18号がスーナに話し掛ける。

 

 

「こうして話すのは初めてだね。アタシは16号から話は聞いてたけどさ」

「初めまして18号さん。クリリンさんとのご結婚おめでとうございます」

「たはは……桃香に言われると照れるな」

 

 

18号から挨拶をされたスーナはクスリと笑みを浮かべてクリリンと18号の結婚を祝福した。18号は16号からスーナの話を再三聞いていたらしく呆れ顔になっていたものの悪い印象は持っていない様子だった。そして実を言うとクリリンと18号の間にマーロンと言う娘が産まれているのだが、人造人間である18号に子供が出来るのか……それを解明したのはドクターゲロの研究室から持ち出した設計図を解明した結果、17号も18号も無機物との融合を果たしたもののおよそ人間とは変わらぬ人体構造である事が判明し、超パワーを持つ以外は普通の人間と変わらない事が判明したのだ。

 

 

「今日、16号は少し遅れるらしいよ。なんでも、気になる事があるらしくてね」

「姿が見えないとは思っていましたけど、そう言う事でしたか。後程合流するのであれば楽しみに待つとしましょう」

 

 

18号から姿の見えない16号の話を聞いたスーナは安心した表情となり、予選会場へと赴いた。本戦に上がるにはパンチングマシーンで好成績を残したミスターサタンを除く上位15名が勝ち上がる事になる。

悟飯やスーナ達が本気で戦える様にとピッコロが気で会場中のカメラを破壊し、学校にバレる可能性を下げた上で存分に戦えと告げる。マスコミ抜きな事に文句を言うミスターサタンがデモンストレーションで行った一撃で137を記録した。要はこの記録に近い者が上位15名に選ばれる事になるのだがスーナ達は手加減をした一撃で200前後の記録を叩き出し、苛ついていたベジータがパンチングマシーンを完全に壊して、スーナが武道会のスタッフに謝ったりと忙しくなっていた。

 

予選を済ませたスーナ達は結果を待つ間、暇潰しにトランクスや悟天の少年の部を見に行く事になった。その間もスーナは孫家の農家の生産データを確認したり、カプセルコーポレーションの研究データを見たりと忙しくしていた。会場へ向かう最中、予選待ちをしているグレートサイヤマンに変装した悟飯とビーデルとすれ違う。ビーデルは先ほどの事もあり、スーナをキッと睨むがスーナはパソコンから視線をビーデルに移すがニコリと毒気の無く微笑んだ。

 

 

「暇だから悟天とトランクスの試合見てくっぞ。悟飯も早く予選済ませちまえ」

「問題は無いでしょうが、弟達の試合には間に合う様にしなさい……それと、お父さん同様にファイティングポーズを取っている件には話がありますから覚悟しておきなさい」

「は、はい……」

 

 

悟空とスーナの発言に悟飯は背筋が凍る思いになる。スーナは元々ギニュー特戦隊のスペシャルファイティングポーズは良く思っていなかった。スーナの生前にポーズを決める事は無かった悟飯だがギニューとの交流で悟飯もスペシャルファイティングポーズをする様になってしまい、スーナからの粛清を招き入れてしまう事態となってしまったのだ。

 

 

「悟飯君……あの人、何者なの?それにさっき悟飯君……その、あの人と抱き合って……」

「あ、うん……あの人は孫桃香。僕の姉さんなんだ」

 

 

ビーデルの若干冷たい目線に悟飯は後に行われるであろうスーナの説教に身を震わせながらもビーデルよ疑問に答えた。悟飯からの返答にビーデルは以前、孫家で見た写真の人物がスーナである事を思い出した。

 

 

「え、でも……悟飯君のお姉さんは……」

「うん、だから頭の上に輪っかがあったでしょ?」

 

 

先ず死んだと聞かされた姉が生きている事もそうだが悟飯が此処まで震える事に首を傾げていた。どんなに悪人と戦おうが勇敢に戦っていた悟飯が姉からの宣言に恐怖し、震えているのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっふっふっ……強そうな連中が揃っているではないか。侵略のしがいがあるじゃないか」

「我々の敵ではないでしょう。地球侵略の暇潰しには丁度良いかと思います。ボージャック様」

 

 

武道会の会場の片隅では頭にバンダナを巻いた宇宙人が悟空達を見て息巻いていた。

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