ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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界王神の目的

 

 

 

スーナの一言に驚愕を隠せなかったシンとキビト。

 

 

「な、何故下界の者が界王神様の事をご存じなのだ!?」

「私はあの世で北の界王様、ひいては閻魔大王の仕事を手伝っていますし……破壊神ビルス様とも面識がありますので」

「な……ビルス様と!?」

 

 

呆気に取られていたキビトが正気に戻り、スーナを睨むがスーナはサラリと答えて界王神は驚きを隠せずに冷や汗を流していた。

 

 

「私は北の界王様経由で破壊神ビルス様と会う機会がありました。その際に界王神様の事を伺っています。その上で問わせて頂きます。貴方程の方が何故、下界に……それも地球にいらっしゃるのですか?」

「それは貴様の様な下界の者には関係ない」

「いえ、キビト……ビルス様の名を知っている時点で彼女は只者ではありません。話した方が良さそうですね」

 

 

睨む様なスーナの視線にキビトは怯みながらも下界の者は関わるなと拒もうとしたが、界王神がそれを諫めた。

それから界王神から経緯の説明がされた。今から約500万年前に『魔人ブウ』と『魔道士ビビディ』によって全宇宙が崩壊しかけ、更に大界王神と東西南北の内、自身を除く全ての界王神が魔人ブウに殺されてしまったとの事だった。魔人ブウは活動する為に一定期間、封印という眠りにつかねばのらないのだが、その隙を突いて残らせた東の界王神がビビディを倒したが、その子であるバビディが地球に眠っていた魔人ブウを復活させようとしていると判明し、界王神とキビトはそれを阻止する為に地球に降り立ったのだと言う。

魔人ブウ復活の為には汚れていない純粋なパワーが必要との事で、その回収の為に部下であるヤムーとスポポビッチが天下一武道会に紛れ込んでいるのだと言うのだ。界王神はバビディの居場所を探る為にパワーの回収を終えたヤムーとスポポビッチの後を追跡してバビディのアジトに攻め込むつもりだったらしい。

 

 

「色々と言いたい事はありますが……それは破壊神であるビルス様の領分では?」

「それはその……ビルス様が目を覚まされないので私が動くしかなかったのです」

「界王神様は全宇宙の滅びの可能性を危惧されておいでなのだ」

 

 

スーナのツッコミに界王神は俯いてしまう。しかし、スーナには更なる疑問が生まれていた。

 

 

「ならば何故、このタイミングで?魔人ブウの一件以外にも現在、地球にはボージャック一味なる過去に東西南北の界王様が封印された悪党が来襲していますよ。恐らく、天下武道会に参加した連中がそうでしょうね」

「な、ボージャックだと!?魔人ブウ以外の脅威があると言うのか!?」

「ここに来て他の要因が……」

 

 

スーナがボージャックの一件を告げるとキビトと界王神は目に見えて狼狽し始める。

 

 

「そもそも下界のトラブルに対してビルス様にも界王様にも連絡していないんですか?まさかとは思いますけどご自身だけで動いて周囲の事も何も調べずに来たんですか?魔人ブウの封印が解かれる前にバビディを倒してしまえば、それで良いと」

「そ、それは……」

 

 

界王神の行動は神としては正しいのかも知れないが無計画とも言えた。その証拠に魔人ブウ以外の脅威をまるで把握していないのだから。

 

 

「今後は私を含めて悟空さん達にも協力を願うべきですね。ボージャック一味の方は元々私が対処するつもりでしたが、魔人ブウの件も含めると少々私の手には余る問題となりそうです。と、なると……魔人ブウへの対処は界王神様とキビトさんを中心に悟空さん達に任せて私はお父さんとボージャック一味の方の対処をしましょうか……後の事を考えるとクリリンさん達にも……」

 

 

ふむ、と悩む仕草を見せながら自身の手に余る問題だと判断すると悟空を含めた戦力で問題解決への対策を練っていた。

 

 

「わ、我々に協力すると言うのか?」

「界王神様達が何を考えておられるか存じ上げませんが、私は下界での生活を大切に思っています。大切に思う家族も居ます。大切なものを守る為に全力を尽くします。その為に一時的にあの世から下界に降りて来たんですから」

「ど、どうするつもりなんですか?」

 

 

スーナは高圧的な態度を取り続けたキビトに自身の大切なものを守る為に戦うと宣言すると武道会の会場へと歩み始める。

 

 

「ボージャック一味は武道会の参加者に紛れています。恐らくですが、ゲーム感覚で地球の強者を殺すつもりなんでしょうね。今から観客の避難を促しても無駄に終わりますし、却ってパニックになるので誰にもバレない様に処理する必要があります。今は武道会を円滑に進めましょう。ボージャックの事が済んだら魔人ブウへの対処は本格的に考えます」

 

 

自身の考えをある程度説明したスーナはスタスタと会場の方へと行ってしまう。スーナの頭の中ではフリーザ軍時代に培った作戦や攻防によって鍛えられた戦略がフル回転していた。悟空達への説明をどうしようか悩んでいると会場の方が騒がしくなっていた。

 

 

『クリリン選手、スポポビッチ選手の猛攻を掻い潜り一撃!見事、場外に叩き落としましたーっ!』

「もう試合も始まっていたんですね。例のバビディの配下も倒した様ですし……ピッコロさんと界王神様の試合を見ながら皆さんに事情を話すとしましょう」

 

 

既に始まっていた第一試合。スーナは実況されているコメントからクリリンがスポポビッチを場外に落として勝利したのだと知る。そして次の試合はピッコロと界王神であるのを利用して悟空達に先程の話をしようと考えていた。

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