ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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悟飯とスーナのスーパーサイヤ人2

 

 

地獄での騒動が起きている一方、グレートサイヤマンVSキビトの戦いが切って落とされようとしていた。しかし、二人の戦いはまだ行われていなかった。キビトが悟飯にスーパーサイヤ人になる様に促し、悟飯がそれを躊躇う事で試合が始まらないのだ。

 

キビトはこれから起こるであろう戦いに向けて戦力が欲しいと思う気持ちがあり、悟飯は学校へ通う為に正体がバレる訳にはいかない為にスーパーサイヤ人にはなれなかった。お互いに譲れないものがあるが故の葛藤であるがそんな事情を知らない者達からしてみれば「なんで戦わないの?」と言った次第である。睨み合いが続く最中、動きが見えた。

 

 

「いつまで戯れあっている!武道会というから楽しめるかと思ったが……これ以上つまらん事に付き合う気はない!纏めて吹っ飛ばしてくれる!」

「なっ!?」

「なんだと!」

 

 

バンダナを巻いた男ボージャックがこの大会を退屈と感じたのか、舞台上へと上がったのだ。しかも、その手にはエネルギー波が溜められている。あまりにも急な事態に驚愕し悟飯とキビトは対処が遅れた。

 

 

「フハハハハーっ!貴様の相手は俺だろうが!」

「ふんっ!雑魚が……がはっ!?」

『おーっと、突如乱入しようとしたボージャック選手に対して本来の対戦相手であったギニュー選手が殴り込みだー!辺りは土煙が舞って何も見えません!』

 

 

エネルギー波を放とうとしたボージャックを殴り飛ばしたギニュー。その勢いでボージャックの手の中にあったエネルギー波が地面に着弾し爆発が起きた結果、土煙が舞い上がり辺りは何も見えなくなってしまう。舞台の上が何も見えなくなってしまった為、アナウンサーがわかりやすく解説をしていた。

 

 

「ギニューさん!?」

「ふ……アイツがスーナが言っていた界王に封印されていた連中だろう。中々の実力の持ち主と見た。だが悟飯、お前が戦えば学校に通い辛くなってしまうだろう。ならばここは俺に任せろ。ぬぅん!」

「なっ……貴様ーっ!?」

 

 

驚愕する悟飯にギニューはグッとサムズアップをした後でジャイアントスイングでボージャックを空の彼方へと投げ飛ばし、自身も後を追って空を飛んで行ってしまう。更にエネルギー波を一発地面に放ち、更に土煙を巻き上げる。

嘗ては悪の帝王フリーザの腹心であったギニューだが悟飯の学校へ通う為の気遣いや周囲を巻き込まない為ボージャックを遥か彼方に投げ飛ばし、被害が出ない様にするなど、すっかり平和な地球に染まりつつあると改めて実感させられるものである。

 

 

『おーっとギニュー選手、ボージャック選手を空の彼方へと投げ飛ばし、後を追って行ってしまいました。戦いの行方は気になりますがルール上、二人は失格となってしまいます!しかし舞台の上はまだ土煙で何も見えません!中で一体何が起きているのでしょうか!?』

「今なら問題なかろう。奴の気遣いもあるだろう。なってみせろスーパーサイヤ人とやらにな」

「ギニューさん、感謝します。見たいなら見せてあげますよ……ただし、限界を超えたスーパーサイヤ人の姿を」

 

 

土煙の中からボージャックが飛び出してギニューが後を追って行った事で場外乱闘が確定したギニューとボージャック。そしてギニューが追加で巻き起こした土煙で未だに土煙が治らない舞台の上でキビトが悟飯にスーパーサイヤ人になる様にと促していた。土煙がまだ晴れない状態ならばスーパーサイヤ人になっても問題ないだろうと指摘してギニューが場を整えてくれた事に感謝しながら悟飯はスーパーサイヤ人2になる決意を固めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、あの世でセルとスラッグを沈めたスーナは閻魔の館の前へと瞬間移動で移動した。

 

 

「閻魔大王の館にコルド大王とターレスさんの気を感じて来たのは良いものの……お二人の気が感じられませんね。それに此方にはパイクーハンさんが来た筈では?」

 

 

キョロキョロと辺りを見回すが閻魔の館の周辺に漂う妙な空気の所為なのかコルド大王とターレスの姿は無く気も感じらず、そして対応に来た筈のパイクーハンの姿も無いのだ。

 

 

「それに静か過ぎますね……あの人達が反逆を企てていればもっと騒がしい筈。一先ず、閻魔大王に話を……ひゃん!?」

「漸く来たな、スーナ。待ち侘びたぜ」

 

 

閻魔の館に入ろうとしたスーナの背後にスッと何者かが姿を現した。スーナが警戒をする前に背後を取ったターレスはスーナの胸をスーツ越しに揉み始めた。

 

 

「何を……してるんですか!なっ!?」

「おっと……今の俺には通じないぜ」

 

 

スーナは即座にターレスをブッ飛ばそうと振り返り様に裏拳を放ったがターレスはそれを受け止めた。いつものターレスであれば戦闘力の差から間違いなく仕留められた筈だがターレスはスーナの一撃を受け止めたのだ。そしてターレスはスーナの手を握る。

 

 

「今の俺達は閻魔の館に保管されていた地獄行きの魂を浄化する装置に溜まった悪の気の塊を吸収し今までとは比べ物にならない程の強さを手に入れた。理性を保つギリギリまでパワーを吸収しただけだがそれだけでも神精樹の実よりも凄まじいパワーアップを果たした」

「成る程……いつもの反抗騒ぎと違うと思いましたがスピリッツ・ロンダリング装置が目的でしたか。確かにあの装置に溜め込まれた邪悪な気を貴方達が吸収すれば凄まじいパワーアップをするでしょうね。もっとその辺りを警戒するべきだと反省しました」

 

 

コルド大王とターレスの狙いは単なる反旗を翻す事ではなく地獄行きの魂の浄化装置であるスピリッツ・ロンダリング装置が目的だったのだ。コルド大王とターレスは邪悪な気をその身に浴びる事でパワーアップを果たしたのだった。

 

 

「悔やんでも、もう遅い……さあ、今度こそお前を俺の物にしてやろう」

「お断りします。そして私の胸を弄んだ罪の重さを思い知らせてあげましょう!」

 

 

ドヤ顔と共にスーナを手に入れようとしたターレスだったがスーナがターレスの手を打ち払うとスーナの体から金色の気が溢れ出し、その身を黄金の戦士たるスーパーサイヤ人へと変身させた。

 

 

「スーパーサイヤ人か。だが今の俺はそれすら上回る戦闘力が……なっ!?」

「貴方は私を…‥怒らせました。特別に直接地獄に送って差し上げましょう……はっ!」

 

 

ターレスが驚くのも無理は無かった。スーナの姿はスーパーサイヤ人には違いないのだが、その体は稲妻が走った様に触れる事すら許されないかの様な力が秘められていた。スーパーサイヤ人2である。

スーナは拳を握ると狼狽えているターレスのボディに突き上げる様な拳を叩き込んだ。ターレスの着ていた戦闘ジャケットが貫かれ、その衝撃が腹から背中まで突き抜かれた。

 

 

「かめはめ波ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

ボディに受けたダメージに身動きが取れなくなった所にかめはめ波をマトモに浴びたターレスはそのまま地獄へと落ちて行った。天国と地獄の狭間にある雲を突き破り、地獄へと落ちていったターレスを見届けたスーナは一息ついた。

 

 

「ふぅ……思わずやり過ぎて……ではありませんね。女性の敵は死すべきです。さて、先程のターレスさんの話から察するにコルド大王様もパワーアップをして……」

「ジャネン……バ……」

 

 

ターレスを仕留めて多少溜飲が下がったと感じたスーナだったが背後から聞こえた声に警戒心が跳ね上がった。ターレスと戦っていたとはいっても、この邪悪な気の接近に気付かなかったからだ。振り返るとコルド大王に良く似た怪物が立っていたのだ。

 

 

「逃げ……ろ……スーナ……コイツは……正真正銘の化け物だ」

「パイクーハンさん!?」

「グギギギギギギッ!」

 

 

しかもその手にはボロ雑巾に成り果てたパイクーハンが捕らえられていた。その姿から戦いを挑んで敗れたのだと想像に難く無い。コルド大王はパイクーハンを放り投げると奇声を発する。

 

 

「パイクーハンさんを此処まで痛め付けるとは余程の戦闘力を得た様ですね。それに伴って理性まで失った様ですが……本当にコルド大王様なのでしょうか?」

 

 

スーナはパイクーハンを一方的に倒す程に強い怪物がコルド大王なのか疑問に思った。見た目こそコルド大王の様だが本人の姿とはかけ離れているのだ。

コルド大王をベースに体が赤くなっているが角が真っ直ぐになっていて、いつもの戦闘ジャケットではなく外皮が進化した様に迫り上がっているのだ。

 

 

「バ……ケン……」

「間違いなくコルド大王様ですね。それはさておき油断は出来ませんね」

 

 

コルド大王改めコルドジャネンバが発した一言に間違いなく目の前の怪物がコルド大王なのだと確信し、油断のならない相手である事も確信していた。

 

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