ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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強くなり過ぎたコルド大王

 

 

スーパーサイヤ人3になったスーナはコルドジャネンバを睨みながらも動かなかった。

 

 

「この形態は消耗が激しいので一気に決めさせてもらいます。ハァ!」

「ギャヒィ!?」

 

 

スーナは一瞬でコルドジャネンバに間合いを詰めるとボディに拳を叩き込んだ。重い一撃に初めて怯んだコルドジャネンバは悲鳴を上げながら硬直する。その隙をスーナが見逃すはずもなく、スーナはそのまま空中で回転しながら勢いを付け踵落としをコルドジャネンバに叩き込んだ。

 

 

「ギャハッアアアアアアアアアアア!?」

 

 

奇声を上げながら閻魔の館の中域から地獄へと一直線に落ちていくコルドジャネンバ。コルドジャネンバを地獄へと叩き落としたスーナは瞬間移動で後を追い、地獄へと降り立った。

 

 

「先程から気になっていましたが、閻魔の館も地獄も妙な結界が張られてますね。下界へ妙な影響が出なければ良いのですが」

「スーナ様!地獄に張られた結界の影響で地獄の一部が下界へと繋がってしまった様です!亡者共が脱獄を企てましたがザーボン様達が食い止めております!」

 

 

地獄へと降り立ったスーナは地獄全体に張られている結界の影響で地獄の一部が下界と繋がってしまったと地獄でスーナの仕事の補佐をしていたアプールが報告した。しかし逃げ出そうとした亡者達はザーボンをはじめとしたフリーザ軍の幹部が指揮をしつつ食い止めているらしい。

 

 

「あら、皆さんが頑張ってくれてるんですね。善行を積んでる様ですし刑期を少し短くする様に閻魔大王に進言しておきましょう」

 

 

フリーザ軍の兵士達が他に逃げ出そうとしている亡者を食い止める役を買って出てくれた事に喜びを感じながら彼らの地獄での刑期に融通を利かせようと考えていた。

当然ながらフリーザ軍の兵士達は逃げ出したら後々スーナの怒りを買う事に恐れを成していた。特にギニュー特戦隊やザーボン、ドドリアはそれを身を持って実感しているので真っ先に指揮に参加していたりする。

 

因みに逃げ出そうとした亡者とはレッドリボン軍の兵士やドクターウイローのバイオ戦士達だったりする。

 

 

「さて!心配の種が無くなり……これで心置きなく戦えますね」

「グヒヒヒッ……ギャーッハッハッハッ!」

「ひ、ひいっ!?」

 

 

スーナが笑みを消して真面目な顔になるとドサッと何かが倒れる音が耳に届く。そこにはコルドジャネンバによって叩きのめされたリクーム、バータ、ジース、グルドの姿が。フリーザ軍の中でも大幹部のギニュー特戦隊の隊員達がこの僅かな時間で倒された事にアプールは悲鳴を出した。更にコルドジャネンバの手にはサウザーが首を絞められた状態で捕えられており、その後ろではドーレとネイズが頭から地面に突き刺さっていた。

 

 

「アプール。ザーボンさんとドドリアさんに地獄と下界が繋がる道の死守をお願いしますと伝えてきて下さい。ギニュー特戦隊とクウラ機甲戦隊が全滅した以上、守りの要はお二人に任せますので。私はここでコルド大王様を倒しますから」

「は、はいぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 

 

スーナの提案にアプールは弾かれた石の様に逃げ出した。スーナとコルドジャネンバの戦いに巻き込まれたら間違いなく死ぬ思いをすると確信出来たからだ。

アプールが逃げ出した事が合図になったかの様にスーナとコルドジャネンバは同時に構えた。

 

 

「ハアッ!」

「ヒャアッ!」

 

 

スーナの放った拳をコルドジャネンバは受け止めると、その拳を捻りあげようとするがスーナは体を浮かして膝をコルドジャネンバの顔の側面に叩き込む。体勢を崩したコルドジャネンバだがスーナの足を掴むとその場で回転し、スーナを投げ飛ばした。

投げ飛ばされたスーナは空中で体勢を整えると即座にかめはめ波を放つ。しかしコルドジャネンバはかめはめ波を右手で弾き飛ばすと左手を仰ぐ様に振るう。すると地獄に設置されていた拷問道具が吹き飛ばされスーナに襲い掛かる。スーナはそれらを避けたがコルドジャネンバはその隙に急接近しスーナを拷問道具の貼り付け台に押し付けた。更にコルドジャネンバはスーナのストッキングに包まれた脚を撫でながらニヤニヤとしていた。

 

 

「くっ……パワーに頼った戦い方しか出来なかったコルド大王様と違いますね。絡め手で来るなんて……それはそうとセクハラは辞めなさいと言ったでしょう!」

「ヒャアッーハッハッハッハッ!ヒーッヒヒヒヒヒッ!!」

 

 

スーナは拘束を破りながら撫でられていた脚でコルドジャネンバの顔面を蹴り飛ばすがコルドジャネンバはノーダメージで奇声を上げるばかりだった。

それどころかコルドジャネンバは良い物を見たとばかりに笑い声を上げ続けた。

 

 

「そう言えばコルド大王様の部隊の決算書類に接待費やコンパニオン代がやたらと高く記載されてましたね……経費で女性と遊んでましたね、あのセクハラ大王……」

 

 

スーナはフリーザやコルド大王がまだ生きていた頃、コルド大王の周辺の接待費がやたらと掛かっていたと思い出していた。その頃スーナはまだ子供であり、そんな書類を処理させる訳にはいかないとザーボンやドドリアが処理をしていたのだが大人になった今、コルド大王のギャンブル狂いとは違った軽蔑する部分を更に見る羽目になってしまっていた。それも最低な形で。

スーナは元々良い印象を持っていなかったコルド大王の評価を更に下方修正しつつ罪の加算を考えていた。

 

 

「ヒャハ……ヒヒヒッ!」

「っ……きゃあ!?」

 

 

スーナがコルドジャネンバを叩きのめした上で拷問を追加しようと考えた所でコルドジャネンバは落ちていた金棒を手にする。するとその金棒は赤い剣へと変化する。その剣をコルドジャネンバがスーナに向けて振るうと鋭い閃光が走り、スーナの体を切り裂いた。あまりにも速い剣筋を捉える事が出来ず、スーナは肩を切られた。着ていたスーツは裂かれ、血が吹き出す。咄嗟に距離を空けようとするスーナだったが、それを許さないとばかりにコルドジャネンバは剣を振るい続けて数多の閃光が走り続ける。

 

 

「ぐ……あ、ああああああああああああああっ!!」

「ヒャハハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

 

閃光を避ける事が出来ずに白い肌を赤く染めていくスーナにコルドジャネンバは楽しすぎて仕方ないとばかりに笑い続けた。一時は互角に見えた戦いもスーナは劣勢に立たされていた。

動きが止まってしまったスーナに一気に接近したコルドジャネンバはスーナの髪を掴み動きを止めてから膝を叩き込み、腹部にダメージを与えた後にスーナを血の池地獄へと落とした。

重なったダメージにスーナはスーパーサイヤ人3が解除されてしまい、血の地獄を力無く漂っていた。

 

 

(マズいですね……まさか、ここまでコルド大王様が強くなっていたなんて……)

 

 

ゴポッと吐いた息が気泡になり息苦しい感覚がスーナの思考を鈍らせていた。血の池の中で身動きが取れないスーナにコルドジャネンバはいよいよトドメとばかりに剣を構え……最後の一閃を放った。しかし、その最後の一閃はスーナに命中する事はなく寸前で軌道が変わった。その軌道を捻じ曲げる様に別の場所から一筋の光線が放たれたからだ。

 

 

「ぷはっ……けほっ……けはっ……」

「まったく……やっと自由の身になれたかと思えば。僕のスーナに何をしてるんだいパパ?」

 

 

血の池から解放されたスーナが意識朦朧となりながらも顔を上げるとそこには地獄の最下層に捉えられている筈のフリーザがコルドジャネンバを睨んでいた。

 

 

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