ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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フリーザとスーナの戦い

 

 

 

「フ、フリーザ様……」

「ふむ……久しぶりですね、自由に動けるのも」

 

 

膝をついたままフリーザを見上げるスーナは信じられないモノを見る目でフリーザを見上げていた。フリーザは地獄の最下層で力を封印された上で身動きが取れない様にされていた。それが何故かこの場に居るのだから。

対するフリーザは自身の手を握ったり開いたりと感覚を確かめていた。

 

 

「フリーザさ……」

「恐らく私がこの場に来れたのは……この地獄を覆っている妙な結界の所為でしょうね。それが地獄の最下層に捉えられていた私の封印にも影響を及ぼしたのでしょう」

 

 

スーナが疑問を口にしようとしたがフリーザが先に自身の推測を口にした。その推測はほぼ正解であり、コルドジャネンバが張った結界は地獄のシステムそのものに影響を及ぼしており地獄の最下層の力も弱まった。それ故にフリーザは最下層から解き放たれ、それに気付いたフリーザは地獄からの脱出を図った。だがその最中で戦いの気配を感じ見に行ってみればスーナと思しき人物が何者かと戦っているのだ。そしてよく見ればスーナと戦っていたのは自身の父であるから怒りを覚えた。

スーナは自分の部下だ。それを殺そうとは何を考えているのかと。

 

 

「さ、立てますかスーナ……っと?」

「ありがとうございますフリーザ様」

 

 

フリーザは驚いた。膝を着いていたスーナを立たせようと手を差し伸べたフリーザだったが、いざスーナを立たせてみれば自分よりも背が高くなっていたのだから。フリーザの記憶の中では自身とほぼ背丈は同じだったスーナを見上げる様になってしまったのはフリーザにとっては耐え難きものでもある。

 

 

「随分……成長しましたねスーナ。さて、この状況を説明してもらいましょうか?」

「申し訳ありませんフリーザ様。あの怪物はお察しの通りコルド大王様です。地獄の邪気を吸収し以前よりも遥かにパワーアップしています。私も及ばずながら戦いましたが……この様です」

 

 

フリーザはスーナの成長を喜ばしいと口にした。だがスーナは見抜いていた。フリーザは元々自身の背の高さを気にしていた事を。その証拠によく見てみればフリーザの肩は僅かに震えていた。が、その感情を押し殺しているフリーザにスーナはそれ以上は言及しなかった。

そしてスーナはフリーザにコルドジャネンバの事を簡単に説明した。

 

 

「成る程……私が地獄で苦しみを味わっている間にそんな事になっていたなんてね。そして私の見間違いでなければ貴女もスーパーサイヤ人に成れるのですね?」

「はい……私も下界に居た頃に修行を重ねてスーパーサイヤ人に至りました。そしてあの世に来てから界王様や……ビルス様にも師事を受けました」

 

 

フリーザは様々な状況を確認していた。スーナも孫悟空同様にスーパーサイヤ人になれる事や今のスーナの強さも。しかし続くスーナの一言に固まった。

 

 

「ビルス……様にですか?」

「はい。とある事情からビルス様の方から私に接触があって、その際に指導を受けました」

 

 

まさかの事態にフリーザはギリギリの所で踏み止まった。破壊神ビルスはフリーザが頭が上がらないごく極めて珍しく僅かな人物と言える一人。まさかスーナと接触があるとは夢にも思わなかったからだ。

 

 

「説明なさい、スーナ!ビルスが貴女になんの用事で……」

「残念ながらフリーザ様。もう時間が無いようです」

「グギャギャギャギャァァァァァァァァッ!!」

 

 

ビルスとスーナの関係を問いただそうとしたフリーザだったがコルドジャネンバが襲いかかって来た為、迎撃せざるを得ない状況になってしまった。

 

 

「仕方ありません。話は後で聞くとしましょう……私が居た最下層の地獄での苦しみを貴方にも味合わせてあげますよパパ。生前での貴方の行いの恨みも込めてね!」

「グギャァァァァァァァァッ!」

 

 

フリーザの目が血走り、フリーザの指先からコルドジャネンバへデスビームが放たれる。コルドジャネンバは放たれたデスビームにより貫かれ苦痛の悲鳴を上げた。

 

 

「コルド大王様への恨み……軍の経費を競馬に使った事ですか?それともキャバクラに使っていた事でしょうか?」

「どっちもです!そして最下層の地獄は正に地獄でしたよ!力を封印されミノムシのように吊るされ、偶に妖精やぬいぐるみのパレードを見なければならない……それがどれ程の苦痛だったか!」

 

 

コルド大王への恨みや地獄での苦しみを溢すフリーザ。スーナはそれを聴きながら『妖精やぬいぐるみのパレードは私の案です』と心の中で呟いた。

 

 

「さあ、死になさい!そして私に赦しを……がはっ!?」

「フリーザ様!きゃあ!?」

「ゲギャギャァァァァァァァ!」

 

 

フリーザの放っていたデスビームを掻い潜ったコルドジャネンバは片手でフリーザの首を締めながら地面に叩き付けた。今までのデスビームが大したダメージになっていなかった事にショックを受けていたフリーザは地面に叩き付けられ身動きが取れなくなった。その直後、スーナはコルドジャネンバの延髄に蹴りを見舞ったが逆に足を掴まれ、振り回された。

 

 

「スーナ!?下りな……ぐわぁっ!!」

「フリーザさ……あうっ!!」

「ギャーハッハッハッ!」

 

 

コルドジャネンバはスーナの足を掴んだままフリーザにその身を叩き付けた。

 

 

「この……波っ!」

「喰らいなさい!」

「ヒャーハッハッハッ!」

 

 

スーナとフリーザは立ち上がると、かめはめ波とデスビームを放つがコルドジャネンバは体を分解させ避ける。更にスーナとフリーザの背後に回り込むとそれぞれを左右に吹き飛ばす。

 

 

「あう……うあっ!」

「おのれ……ってスーナに何をしてくれてますか!」

「ヒーヒッヒッヒッ!」

 

 

コルドジャネンバは左右に吹っ飛ばしたフリーザとスーナの内、スーナの方に距離を詰めると正面からスーナを抱き締めていた。正しくはベアハッグなのだが傍目にはコルドジャネンバがスーナにセクハラと言うか文字通り襲っている様に見えるだろう。

 

 

「死になさいっ!」

「待ってください、それは私にも当た……キャアっ!?」

「ヒュウ……ヒャアァァァァァァァァッ!!」

 

 

フリーザは怒りと共にデスボールを放つ。だが軌道と距離を考えればスーナにも直撃するのは明白だった。しかしコルドジャネンバはスーナを抱き上げたまま片手でデスボールを弾き飛ばした。弾かれたデスボールは明後日の方に飛んで行った。

 

 

「この……セクハラ大王!」

「ギャウッ!」

 

 

スーナはその隙にコルドジャネンバの顔面に一撃を与えて脱出を果たした。

 

 

「流石腐ってもコルド大王様ですね。強さが更に増しています」

「性根は腐り切ってる気がしますがね……さて、どうしますかね」

 

 

スーナとフリーザのタッグでもコルドジャネンバには決定打となる様な一撃が与えられていないのだ。そんな時だった。二つの影がスーナとフリーザと対峙するコルドジャネンバの後ろに降り立った。

バーダック、ナッパ、ラディッツが現れたのだ。ただしラディッツはナッパの肩に担がれていたが。

 

 

「皆さん……と言うかラディッツさんはどうしたんですか?」

「こっちに向かってる途中でエネルギー弾が俺らの方に飛んできてな。ラディッツに直撃した」

「しょうがねぇから俺が連れて来たんだよっと……」

「ホーホッホッホッ!流れ弾に当たるとは流石雑魚。それで貴方達はなんの用ですか?見ての通り私とスーナは忙しいんですよ。まさか雑魚の貴方達如きが我々の手助けをしようとでも」

 

 

スーナの疑問にバーダックとナッパが答え、ナッパはラディッツを投げ捨てた。フリーザは流れ弾に当たったラディッツを笑うと更に雑魚認識であるバーダックとナッパとラディッツが増援等とはあり得ないと笑った。

因みにスーナは先程のデスボールがラディッツに直撃したのだと思っていた。

 

 

「誰がテメェの手助けなんかするか。俺は孫を助けに来たんだよ」

「ま、俺も叔父としてやらん訳にはいかんわな」

「皆さん……」

「待ちなさい、貴方達がスーナの祖父と叔父!?私が死んでる間に何があったと言うのですか!?」

 

 

コルドジャネンバを睨みながら気を解放するバーダックとナッパ。戦闘体制に入ったバーダックとナッパに感動しているスーナだが地獄の最下層に囚われていたフリーザはスーナを取り巻く環境を知らなかった為、困惑するしかなかった。

 


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