ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

117 / 118
お待たせしました。


決着、コルドジャネンバ

 

 

 

バーダックとナッパは即座に戦闘態勢に入りコルドジャネンバに戦いを挑んだ。

 

 

「シャハハハハハハハハハッ!」

「ぐ、この野郎っ!」

「チクショウ、スピードだけじゃなくパワーもスゲェ!」

 

 

バーダックとナッパの同時連撃を片手で捌き切るコルドジャネンバ。地獄でのトレーニングでバーダックもナッパも生前の頃よりも遥かに強くなっていたが、コルドジャネンバの強さは更に上を行っていた。

 

 

「ほう……雑魚共も多少は役に立ちそうですね。それでスーナ、貴女にはパパを倒す算段があるんですね?」

「はい……ですが今の体力を消費した今のままでは……」

「ならば俺達が時間を稼ぐ。やってくれスーナ」

 

 

戦況を見定めていたフリーザはスーナがまだ力を隠している事を見抜いていた。しかし、今のままではそれすら叶わない。

そう思ったのも束の間、意識を取り戻したラディッツがスーナの肩にポンと手を置いた。

 

 

「ラディッツさん」

「俺達は地獄に堕ちた罪人だ。だが、そんな俺達が規律を持って過ごせているのも、トレーニング出来るのもお前のおかげだ。だったら恩を返すのは……今しかないだろう」

「………」

 

 

スーナとラディッツのやり取りを見てフリーザは自身が地獄の最下層に囚われている間に随分と絆されたものですね、とある意味感心していた。

フリーザが軍を纏めていた時はフリーザ自身のカリスマと恐怖政治で部下を手中に収めていた。

しかし、スーナは違う。その持ち前の優しさと聡明な知恵で諍いが起きない様に調整し、本人が知らぬ間に尊敬を集め誰もが従う様になる。

ある意味でフリーザとは違うカリスマの持ち主と言える。

 

 

「じゃ、頼んだぜ!」

「ラディッツさん……書類仕事や提出書類が遅かった人が立派になって……」

「何処に感動してるんですか。全く……忌々しいですが、あの三人の戦闘力が向上していますが勝てる見込みがないのも事実。ならば貴女に託すとしましょう」

 

 

バーダック、ナッパと同様にラディッツもコルドジャネンバへ戦いと旅出して行った。フリーザはスーナの内心に呆れつつも冷静に戦況を見ていた。フリーザは自身の力でコルドジャネンバを始末したいとは思っているが力の差を先程の戦いで見抜いていた。

 

 

「だからこそ、貴女の力を解放なさい」

「フリーザ様……はい!」

 

 

フリーザはニッコリと笑みを浮かべてスーナに力の解放を促した。そしてフリーザは接近戦を挑むバーダック達とは違い、離れた場所に陣取るとデスボール……否スーパーノヴァを貯め始める。

 

 

「では……フゥゥゥ……」

 

 

それを見たスーナは消費した体力でスーパーサイヤ人3で長期戦は無理だと判断し、一気に爆発させようと気を溜め始めた。

 

 

「ガハッ!?」

「チ、チクショウ!!」

「ナッパ、ラディッツ!チィ……舐めるな!」

「グギャハハハハハッ!」

 

 

当然ながら劣勢だがバーダック達は劣勢になっていた。ナッパとラディッツが殴り飛ばされ、バーダックも善戦はしていたがやはり基礎的な力の差が徐々に現れていた。

 

 

「ナッパさん、ラディッツさん……フリーザ様の近くで待機していて下さい。私が合図したらフリーザ様の攻撃に合わせて最大の技で援護を」

「ああん!?フリーザを援護しろだぁ?」

「俺達が奴にどれほど恨みがあるか知らん訳ではなかろう……」

 

 

静かに気を溜めていたスーナは殴り飛ばされ戻って来たナッパとラディッツに指示を出す。当然ながらナッパとラディッツから反発されるがスーナがキッと視線を送ると二人は何か諦めた表情になった。

 

 

「ったく……頑固な所は親父のカカロットどころかバーダック似だな」

「チッ……フリーザの事は気に食わんが……」

 

 

ナッパとラディッツは仕方ないな……っと言った表情だが、実際には可愛い姪の頼み事を断れない叔父の心境である。

クスリと笑みを浮かべたスーナは視線をフリーザへと移した。フリーザは既に特大のスーパーノヴァを形成しており、発射寸前だった。

 

 

「そろそろですね……ならば!」

「オオオオオッ!なっ、スーナ!?」

「ギャヒッ!?」

 

 

それを見たスーナは今しかないとスーパーサイヤ人2への変身をして、瞬間移動でコルドジャネンバの前に現れた。驚愕するバーダックとコルドジャネンバを尻目にスーナはコルドジャネンバの顔面に鋭い蹴りを放った。

相手の技を見切る事に長けたコルドジャネンバは避けるかと思われたが何故かクリティカルヒットした。先程まで戦っていたバーダック、ナッパ、ラディッツの攻撃は完璧に避けていたのに何故か今のスーナの蹴りは顔面に見事に突き刺さった。

スーナに蹴り飛ばされたコルドジャネンバはスーパーノヴァを形成していたフリーザの方へと飛ばされて行く。

 

 

「そして……かめはめ……波!」

「ホーホッホッ、頃合いですね。シャアッ!」

「ギャ……グワァァァァァァァァッ!?」

 

 

スーナはコルドジャネンバに向かって、かめはめ波を叩き込んだ。フリーザは待っていましたと言わんばかりにスーパーノヴァを解き放った。

スーパーサイヤ人2のスーナのかめはめ波とフリーザが渾身の力を込めたスーパーノヴァに挟まれたコルドジャネンバは初めて苦悶な悲鳴を上げた。

 

 

「フリーザの側に居ろってこう言う事かよ!」

「やるしかあるまい!」

「アナタ達程度でも今は重要な手駒……精々働きなさい」

 

 

更にフリーザのスーパーノヴァを援護する様にナッパはブレイクキャノン、ラディッツはウィークエンドを放った。

ナッパとラディッツの技が加算されたスーパーノヴァは勢いを増し、一気にコルドジャネンバを押し込む。更に反対側からはスーナのかめはめ波で板挟みにされていた。最大級のエネルギー波に挟まれたコルドジャネンバは逃げる事も叶わず、押し返す事も出来ずにやられるままだった。

 

 

「ゲ、ギャ……ギヒッ……」

 

 

ダメージが徐々に蓄積され、コルドジャネンバの体にヒビが入り始める。体を分裂して逃げようにも逃げ場が無い程にエネルギー波に挟まれた状態では分裂する事も叶わない。

実はジャネンバの肉体を分裂させる移動には弱点があり、ごく僅かな距離しか移動出来ない事と移動先を攻撃されたら大ダメージを負うと言うデメリットがある。

スーナがそれを見抜いていたかは不明だが広範囲に大出力のエネルギー波で挟み込むのは対ジャネンバ対策としては最大級の対策法と言えた。

 

 

「カ、ヒ、ギャァァァァァァァァァァッ!!」

 

 

惑星破壊級のスーパーノヴァとスーパーサイヤ人2で放った最大級のかめはめ波。この二つに挟まれて耐えられる者はそうはいないだろう。

徐々に体が崩壊していったコルドジャネンバは最終的にコルド大王の姿に戻り、地面に叩き落とされた。

 

 

「ハァ……ハァ……ギリギリでした。なんとか元のコルド大王様に戻った様ですね」

「ホーホッホッ、お見事ですねスーナ」

「ああ、あんなバケモノを倒すとかスゲぇな」

「大したもんだ」

 

 

ギリギリの戦いだったと仰向けに倒れてるコルド大王に集まるスーナ達。するとフリーザの体が透け始めていた。

 

 

「成る程……バケモノになって結界を張っていたパパが元に戻ったから地獄のシステムも元に戻った様ですね。私はまた最下層に行かねばならない様です。強くなった貴女を見る事が出来て嬉しかったですよスーナ」

「フリーザ様……こうして再び会えた事を喜ばしく思います」

 

 

消えて行くフリーザは最愛とも言える部下にニコリと笑みを溢し、その姿は塵となって消えた。

スーナも深々と頭を下げてナッパとラディッツは苦々しく見ていたりする。

 

 

「やっと消えやがったか」

「親父」

「バーダックか。何処に行ってやがった?」

 

 

フリーザが消えた所でバーダックが姿を現した。先程まで実はスーナのかめはめ波に合わせてエネルギー波を放っていたバーダックだったが形だけとは言ってもフリーザに協力するなんて虫唾が走る行為だった。だからフリーザが消えるまでバーダックは顔を出さなかった。先程のタイミングで顔を出せば嫌でもフリーザと顔を合わせる事になるし会話なんかもっての外である。

 

 

「これ以上、フリーザと協力なんかしてたまるかよ」

「ま、そりゃそうだな。そういやスーナ。さっきのコルド大王はどうして動きを止めたんだ?」

「ああ、確かに気になるな」

「あー……えっとですね」

 

 

フン、と鼻を鳴らしたバーダックに同意したナッパは気になっていた事を口にした。

天才的な先読みをしてスーナ、フリーザ、バーダック、ナッパ、ラディッツの攻撃を避け続けたコルドジャネンバが何故、顔面への蹴りを受けたのか。

 

 

「中身がコルド大王様だって事はわかっていたので、隙を見せるとは思ったんです。セクハラもされましたし……そ、それでですね。私がこの格好のまま顔面にキックすれば……」

「ああ、スーナのパンツに見惚れたって事か」

「最低だな……おい、バーダック!?」

「…………」

 

 

少しモジモジしてスカートの端を押さえながら説明するスーナにラディッツ、ナッパは納得した様に呆れていた。コルド大王の酒癖とセクハラは地獄では有名だからだ。

バーダックは無言と無表情で仰向けで気絶していたコルド大王の顔面を踏み抜いた。その際、バキボキと歯が折れ、顎も砕けた様だが誰一人として同情しなかった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。