バビディの宇宙船に入った一同はバビディが用意した戦士と順番に戦い、最下層に居るバビディとダーブラ、そして魔人ブウを倒さねばならない……のだが既に悟空達は三階まで来ていた。
それと言うのも一階ではベジータがプイプイを瞬殺。二階では悟空が魔獣ヤコンを難なく撃破していた。
因みにだがその戦いを見ていたギニューは「惜しいな……奴等がバビディなどに仕えずにフリーザ様に忠誠を誓っていれば良い兵士になっただろうに……」とその強さをある程度は評価していた。
更に言うなら『フリーザ程度ならワンパン』発言をしていた界王神だが明らかに格下のヤコンにビビっていた為にベジータは『コイツ本当に強いのか?』と疑問を更に深めていた。
そして苦労する事なく、三階にたどり着いた一行だったがバビディ陣営で最も強いダーブラが姿を現した。対するは悟飯であり中々に苦戦を強いられた。
ダーブラの強さはセルに勝るとも劣らない程であり、修行を怠らなかった悟飯とは言えど実力は拮抗し、倒しきれずにいた。
「チッ……イライラさせやがる。倒せない相手じゃないだろうに……」
「セルとやらと違いダーブラはツバや剣を生み出すなど魔術も併用している。警戒しながら戦っているから踏み込みきれてない様だな」
「悟飯も修行はしてたけんども実戦からは遠ざかってたから勘が鈍ってんぞ。鍛え直さなきゃだな……でもチチに止められちまうしなぁ〜」
「アンタ等……絶対に変……」
その戦いを見物していたベジータ、ギニュー、悟空はそれぞれに悟飯の戦い振りを評価し、そんな悟空達をザンギャは引き気味に見ていた。界王神に至っては既に言葉も出ない程である。
その後、ある程度の戦いをした悟飯とダーブラだったがダーブラが距離を取るとスッと階下へと逃げてしまったのだ。
「ふん……敵わないと見て怖気付いて逃げたか?があっ!?」
「悟飯と互角の戦いしてた見てぇだけども……逃げた様には見えなかったぞ」
「去り際の奴の顔は何かを企む悪どいものだった……よからぬ事を考えてるやもしれん……ぬぅ!?」
ベジータ、悟空、ギニューがダーブラが逃げた理由を考え話し合っていた直後、ベジータとギニューが突如苦しみ始めた。
「こ、これはまさか……バビディの魔術です!バビディが悪い心を増幅しダーブラ同様に操ろうとしている筈!無心になりなさい!何も考えてはいけません!」
「く、くそったれ……それが出来りゃ苦労はない……」
「ぐ、う……これは……」
「頑張って下さい!ベジータさん、ギニューさん!」
界王神はベジータとギニューがバビディに操られるのを阻止しようとアドバイスをするが状況は変わらない。悟飯は声を掛け、応援しようとしたが効果は薄いだろう。
「ぐ、がァァァァァァァァッ!!」
「ベ、ベジータさん……」
「あの額のマークは……ベジータさんはバビディに洗脳されてしまった……」
狂った様に叫び声を上げ、スーパーサイヤ人2に変身したベジータ。その額にはバビディの支配下の証である『M』のマークが刻まれていた。
「ぐ、うお……ぬぅゥゥゥゥゥっ!」
「や、ヤバいギニューさんも!?」
「お、おいアンタ!何負けそうになってんのさ!?アタシに人の道って言うのを教えてくれるんだろ!?」
そしてベジータ同様に苦しんでいたギニューの額にもMのマークが刻まれてしまう。その様子に悟飯もザンギャも焦りを隠せなかった。
しかし、その瞬間。悟空はハッとなり口を開いた。
「ギニュー、桃香にその姿を見せられんのか!フリーザじゃなくてバビディの手下になったオメェを見て桃香はなんて言うと思う!?」
「ハッ……カァッ!!」
「と、桃香さんを思ってバビディの支配から逃れた!?そんなバカな!?」
「凄い、流石ギニューさん!」
悟空の叫びにギニューは一瞬の間を起き、覚醒した。気合いの咆哮と共に気を解き放てば、額に刻まれつつあったMのマークも四散して何も無くなっていた。
界王神もまさか親バカが起因してバビディの支配を跳ね除けるとは思わなかった為に顎が外れるくらい口を開けて驚愕していた。
「ふ……愛の力だな」
「取り敢えず鼻を拭きな」
戦闘ジャケットの中から鼻血を出しながら恍惚の笑みでスーナの写真を見つめるギニューにザンギャはハンカチで鼻を拭った。