ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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前話のラストの会話を少し修正しました。

スーナ/桃香の名前ですが、地の文での名前はスーナと記し、呼び名はそれぞれ別となります。


悟空の帰還。未来から来た青年トランクス

 

 

フリーザとコルド大王を倒した青年は、悟空が3時間後に地球に帰還する事を告げると悟飯達を連れて悟空が帰ってくる場所へと移動した。スーナはチチやブルマに支えられながら移動したが、目は虚ろな物となっていた。

 

悟空が帰還するまでの3時間もの間、青年はカプセルコーポレーションの冷蔵庫から飲み物を出したり、自身の事を少々話したりと時間を潰したがスーナの事もあり、気まずい時間が長かった。

 

 

「桃香ちゃん、大丈夫だべか?」

「…………はい」

 

 

チチやブルマ、悟飯がスーナを気遣うがスーナの表情は曇っていた。失われていた記憶や今、目の前で起きた事態に思考が追い付いていないのだ。

その原因を作ってしまった青年はベジータとスーナをチラチラと窺っていたが、それ以上は踏み込めずにいた。

 

そして3時間後、青年が言っていたとおり、悟空が地球に帰還した。ブルマやクリリン達は悟空が帰って来た事を喜んだが悟空は青年の事を知らず、スーナの事にも首を傾げていた。

青年は悟空と話がしたいとクリリン達から離れた位置へと移動して会話を始める。

 

 

「………チチさん。私に気を使わずに悟空さんの所へどうぞ。私は……大丈夫ですから」

「そんな訳にはいかねぇだ。悟空さは、あの人と話があるみたいだし、今の桃香ちゃんを放っておけねぇだよ」

 

 

スーナはチチに悟空の所へ行くように促すが、チチはそれを拒みスーナを抱き締めた。今のスーナは憔悴しきっているし、冷静ではないのだろう。その証拠にスーナは先程まで『お母さん』と呼んでいたチチの呼び名が、『チチさん』に変わっているのが何よりもの証拠である。

 

 

一方の悟空と青年は二人きりで話を始めていた。

 

 

青年の名はトランクス。彼は自分が約20年後の未来からタイムマシンに乗って来た事。

父ベジータの血を引いているためスーパーサイヤ人になれる事。

3年後に訪れる人造人間の強さ。

その時の戦いで戦士のほぼ全員が亡くなってしまい、ピッコロが死んだ為にドラゴンボールも使えなくなった事。

悟飯が自身に戦いを教えてくれたが、4年前に人造人間に敗れ、悟飯も亡くなった事。

悟空自身は戦えず心臓病で亡くなってしまった事。

 

 

掻い摘んで短く纏めた話を悟空に話したトランクスだったが、悟空は「そんな強い奴らと闘えなくて悔しい」と言ったのだ。トランクスは今まで純粋なサイヤ人に会った事が無いので、その志に驚きながらも希望を抱いていた。

 

 

「そういや、スーナはどうなんだ?アイツはギニューの娘って言ってたけどフリーザの部下でサイヤ人だから、結構強くなったんじゃねーのか?」

「桃香さ、スーナさんは……僕に勉強や生きる術を教えてくれました……スパルタでしたけど……」

 

 

スーナの話題になるとトランクスは少々目が泳いだ。その仕草に悟空は首を傾げる。

 

 

「厳しかったんか?」

「以前、料理の手伝いをした時に僕が鍋を焦がしてしまって……罰としてタワシで背中を引っ掛かれました……いつも優しくて……時に厳しい人でした」

 

 

その時の事を思い出しているのかトランクスは苦笑いになっていた。未来でのスーナは悟飯やトランクスにとっては姉の様な存在だったという。

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