ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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スーナ、戦闘訓練でダウンする

 

 

トレーニングルームでスーナとリクームが戦っていた。

 

 

「せいっ、やあっ!」

「甘い、甘いぞスーナちゃん!」

 

 

スーナの繰り出す拳や蹴りをリクームは笑いながら捌く。

 

 

「はあっ!」

「効かないねぇ!」

 

 

リクームの顔面にスーナの蹴りが命中するがノーダメージだった。

 

 

「あらよっと!」

「え……きゃあ!?」

 

 

リクームはスーナの脚を掴むと乱暴に振り回し始めた。

 

 

「ほぅら、メリーゴーランドだぞぅ!」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

リクームはスーナの脚を掴んだまま回転を始める。リクームは回転する速度を少しずつ上げていく。

 

 

「楽しいねぇ、そらそら!」

「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

スーナが目を回してダウンしそうになってもリクームはその速度を落とさなかった。と言うよりは調子に乗ってスーナの異常に気付いていないだけなのだが。

 

 

「止めんか馬鹿者!」

「痛っ!?」

「きゃう!?」

 

 

そんなスーナの異常を感じ取ったギニューがリクームの頭を殴りスーナを受け止める。

 

 

「おい、スーナ!大丈夫かスーナ!?」

「はぁ……ふ……」

 

 

ギニューはスーナの体を揺すり、安否を確認するがスーナは目を回して意識が定まっていなかった。

 

 

「ありゃー。やり過ぎちまったかな?」

「だから貴様等に戦闘訓練は任せられんのだ。やはり当面はドドリアやザーボンに任せるしかないか……」

 

 

殴られた頭を撫でながらリクームが呑気に話し掛けてくる。手加減が苦手なリクームがスーナの戦闘訓練をやってみたいと言うので、ギニューは自身の監視の下、戦闘訓練を見る事にした。結果は先程までのやり取り通りで、とても訓練にならず、寧ろリクームがスーナをいたぶっている様にしか見えなかった。

 

 

「スーナよぉ、パワーが無いんだよパワーが。肉食え肉」

「それ以前の問題だ馬鹿者!」

 

 

反省の色が無いリクームをギニューは蹴り飛ばした。スーナを両腕で抱いているのでギニューは蹴りを選択したのだ。

 

 

「それよりも隊長、スーナにも技を教えた方が良いんじゃないッスか?俺のクラッシャーボールを教えますよ」

「いやいや、やっぱスピードでしょう」

「へ、やっぱスーナはギニュー特戦隊に相応しくなさそうだな」

「貴様等、減給だ!」

 

 

ギニューと同じく戦闘訓練を見学しに来ていたジース、バータ、グルドが口出しをしてくる。だが、その態度は真面目な戦闘訓練を推すと言うよりもスーナを構いたいだけの様な感じである。

 

 

「やはりリクーム達にはスーナは任せられんな……だがドドリアやザーボンはフリーザ様の側近。あまり長く任せてはフリーザ様の迷惑になってしまうな」

 

 

スーナを任せる事よりもギニューのスペシャルファイティングポーズの方が迷惑なのだが、ギニュー本人が知るよしもない。

 

 


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