ドラゴンボール ギニュー親子の物語   作:残月

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スーナの狙い

 

「貴方達も巻き込んでしまいましたね。申し訳ありません」

「ウホッウホッ」

「いくら桃香さんのした事でも許し難いですよ!」

 

 

セルの自爆の道連れとした界王、バブルス、グレゴリーと共に閻魔の所へ蛇の道を逆走しながら飛ぶスーナ。本来であれば界王を巻き添えにするのがスーナの狙いだったが、バブルスとグレゴリーを逃す時間が無かった為に両者も巻き添えとなった事を謝罪していた。

 

 

「まったく……とんでもない事をしてくれたものだ。ワシは界王だぞ?宇宙で一番……地球の神より偉いと言うのに地球と言う一つの星を救う為に利用して殺すなぞ許されんぞ」

「はい……界王様を殺害した重罪人の私は地獄行きでしょうね」

 

 

界王から怒りと呆れを含んだ発言にスーナは少々顔を俯かせながら頷いた。その仕草を見た界王は察した様に口を開いた。

 

 

「そうか……お前は地獄のフリーザの所へ行く為にワシを道連れにしたのだな。その罪で地獄へ行く為に」

 

 

地獄に居るフリーザ。生者のままでは地獄には行けないが死んで死者となれば、地獄への通行も可能となる。地球も救えて、自身は地獄でフリーザに会える。これがスーナが咄嗟に思い付いたプランだった。そこでスーナはハッとなる。

 

 

「地獄と言えば……ナマモノが居ませんね?地獄に直行したのでしょうか?」

「そう言えば……居ない!セルの魂が何処にもおらん!死ねば、どんな者でも必ず閻魔の所に行くと言うのに……セルは死んでおらん……生きておる……」

 

 

スーナの発言に界王も焦った様子を見せる。スーナも界王の発言にセルの気を探り……近くにセルが居ない事に冷や汗を流し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、地球では悟飯が泣き崩れ、悟空達も意気消沈していた。まさか、この場で悟飯の次に幼いスーナが、その身を挺してセルを倒すなど誰が想像、出来ただろうか?

 

 

「終わったな、お前と桃香がセルを倒したんだ。それは誇るべきだぞ」

「僕の所為だ……父さんの言う通り、セルに早くトドメを刺しておけば……」

 

 

見かねたクリリンが悟飯を立たせた。本来ならば悟空かピッコロがやるべき立場なのだが、悟空とピッコロは悟飯とスーナを戦わせるのを任せてしまった事に責任を重く受けとめ、悟空に至ってはセルの自爆を防ぐのもスーナに止められ、自分の不甲斐なさを叩き付けられた様な物だ。

 

 

「桃香も、あの時言っていただろ。桃香は自分の事で怒ってくれた、お前に感謝してたんだよ。悟空、桃香も言っていただろ……『もう一人のお父さん』って。桃香も孫家で過ごした事を幸せだって言ってたんだ。それに桃香はまだ一度も死んでいないんだからドラゴンボールで生き返れるんだ。早く神様の神殿に行って生き返らせてやろう」

 

 

クリリンは悟飯を立たせて、悟空とピッコロ。そして残された戦士達にも次の行動を促した。そしてクリリンはセルに吐き出され気絶していた18号を横抱きに抱えながら、歩こうとする。

 

 

「おい、その人造人間をどうする気だ?殺してしまえ」

「そんな……コイツはそんなに悪い奴じゃないんだよ」

「感謝する、クリリン……」

 

 

その様子を見たベジータはクリリンに18号を殺す様に言うがクリリンはそれを拒み、同じく庇われた16号は破損した体を引きづりながら感謝をしていた。その直後の事だった。

 

悟空達の背後から気の嵐が吹き荒れ、土埃が舞い上がる。驚愕に震える悟空達が振り返ると同時に一筋の光線が放たれる。

 

 

「ぐ……がはっ!?」

「くっくっくっ……当たったのはトランクスか?」

 

 

その一筋の光線はトランクスの胸を貫いた。そして土埃が収まり、姿を現したのは完全体に戻っていたセルだった。

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