少し連載小説(?)の方で息が詰まったので、口直しに執筆。
日野茜がヒロインの小説よ、増えろ!
あ、作者の担当は星輝子ですが、今回彼女はヒロイン向きの性格でないためお休みです。ごめんよ輝子……。

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登場人物
・高森陽斗
 19歳 高森藍子の兄 受け
・日野茜
 17→18歳 一途純情可愛い 攻め
・本田未央
 15歳 NG・PPの巨乳な方 不憫言うなし
・姫川友紀
 20歳 今回の戦犯 サンキューユッキ
・プロデューサー
 2?歳 性別不詳 青春は闇へ葬り去った
・高森藍子
 16→17歳 世界一可愛いド(ry 今回は空気


茜ちゃん可愛いヤッターな短編

 時は夕暮れ――地平線に沈む太陽が辺りを(だいだい)色に照らす中、僕は大学からの帰路を歩いていた。既に入学して1年と半年を迎えようとしており、大学の生活にもやや慣れ始めた頃である。

 今歩いているのは河川敷の横……堤防の上部、天端(てんぱ)に作られた道だ。なので、道の(へり)に寄って少し下を見てみれば高水敷(こうすいしき)で親子が投球練習(キャッチボール)を楽しむ姿が確認できた。

 その姿を眺めていると、誰かの駆ける音が聞こえてくる……いや、凄い勢いで近付いてきている……?

「トラーーイッ!!」

「えっ」

 全力疾走で来たその少女は、そのまま僕に物凄い勢いで向かってきて――途中で勢いを緩め、ポスッという軽い音を立てて僕に抱き付く。

「――えへへ♪」

「……やっぱり、(あかね)ちゃんだったんだね。仕事の帰り? お疲れさま」

「はいっ! 陽斗(はると)さんもお疲れさまです!」

 この、抱き付いてきた彼女は日野(ひの)茜。高校の頃、僕によく(なつ)いてきた元後輩の少女だ。僕はもう高校を卒業し、大学に進学したので接点は減っていたのだが……()()()を境にして、再び交流を深めることになったのだ。

「ほら、早く帰宅しましょう! 皆さんお待ちです! 主役よりも遅れるなんて許されないんですよ!!」

「主役というのは……ああ、今日は茜ちゃんの誕生日だもんね。皆というのは藍子(あいこ)未央(みお)ちゃん、それに統括職(プロデューサー)さんのことかな?」

 そう、今日は8月4日――茜ちゃんの誕生日なのである。茜ちゃんの希望により今日は僕の家で、仲の良い『ポジティブ・パッション』の高森(たかもり)藍子と本田(ほんだ)未央、そして僕と統括職(プロデューサー)さんという少人数でのお祝いを催すことになったのだ。

「はい! そうですよ!! ほら、夕日に向かって全力ダッシュです!!」

「家に向かって、じゃないんだね……ほら、これを着けてね」

 そう言って、僕の愛用している風船(キャスケット)帽と伊達眼鏡を茜ちゃんに着けさせる。

「……?」

「一応アイドルでしょ、少しは変装しなきゃね」

 僕が微笑みかけると、茜ちゃんは(しば)(ほう)けた顔をしたのち、満面の笑みを浮かべた。

「ありがとうございます! これ、私が貰っても良いですか!!?」

「安物だし、僕のお下がりだけど……それでも良いなら、もちろん構わないよ」

「んんん……ボンバァーー!!!」

「ちょっ……全く、いつまで経っても子供だね」

 僕の返答に、茜ちゃんは何故か最高潮まで気分(テンション)を上げて走っていく。それを僕は少し微笑ましく思いながら、ゆっくりと追いかけて行った。

 

「陽斗さんのお下がり……えへへ♪」

 

☆  ★  ★

 日も暮れた頃、家に到着して居間(リビング)に向かうと、既にお祝い(パーティー)は始まっているようだった。すっかり場の雰囲気に酔ってしまっている未央ちゃんに絡まれる。

「遅いよ、ハルにーさん♪ もう始まっちゃってるんだからね!」

「うん、ごめんね未央ちゃん」

「全くだよ! 主役の茜ちんより遅れたハルにーさんには、罰ゲームが必要かもな~♪」

「……うん?」

 様子がおかしい。未央ちゃんは陽気な性格ではあったものの、年上の僕に此処まで遠慮をしない振る舞いをすることはなかったはず……。

「やっほー! 陽斗さん、一緒に呑もー!」

「誰なんですか、この場に友紀(ゆうき)さんを招いたのは!?」

 麦酒(ビール)瓶を片手に持った彼女は、姫川(ひめかわ)友紀。よく言えばおおらか、悪く言えばガサツ……お祝い(パーティー)の雰囲気の中へ放り込めば、未成年者だろうがその場のノリで酒を呑ませようとする危険人物なのだ。

「うん? ああ、未央ちゃん達のこと? だいじょーぶ、ビールは一口しか呑ませてないから!」

「天誅」

 ズビシッ、という音と共に友紀さんの頭部を手刀(チョップ)で叩く。痛みに悶絶する友紀さんを放置し、立ったまま船を漕ぎはじめてる未央ちゃんを横抱きにする。

「おやすみ未央ちゃん」

「ん、んん……」

 ゆっくりと寝息を立てはじめる未央ちゃんを()(かか)えたまま歩き、二階にある客室、その中の寝台(ベッド)に寝かせてあげる。

 居間(リビング)に戻って周りを見てみると、既に友紀さんの被害に遭った未成年者は皆寝てしまったようで、統括職(プロデューサー)さんだけが無事なようである。

「こんばんわ、僕だけ遅れてしまいすいません」

「いえ、大丈夫ですよ。遅れたのは……ああ、陽斗さんは大学生でサークル活動をされていたんでしたね」

「ええ、映画研究同好会に所属してますね」

 とは言え、実際の活動としては好きな俳優や役者(タレント)について語るだけとなっているのだが……。

「大学、ですか……私も懐かしく感じますね」

「まだ二十代後半に差し掛かったばかりだと伺ったんですが……」

「フフフ、陽斗さんも大人になれば分かりますよ……」

 そう呟く統括職(プロデューサー)さんからは、溢れんばかりの悲壮感を感じとることができる。どうやら、統括職(プロデューサー)さんの闇に触れてしまったらしい……。

「じ、じゃあ僕は藍子と茜ちゃんを部屋に運ぶので……」

「そうですか。では、私も手伝いましょう。私は藍子さんを運ぶので茜さんは任せてもいいですか?」

「構いませんよ」

 統括職(プロデューサー)さんは少しだけ酔いを覚ましてから行くと言ったので、僕はお先に茜ちゃんを横抱きにして、ゆっくりと二階へ上がっていった。

 

「……うまくいってくれると、嬉しいですね」

 

☆  ☆  ★

 自分の家は他の家庭よりも少しだけ大きく、二階には複数の客室が存在する。未央ちゃんを寝かせた客室は既に鍵をかけられた後みたいなので、別の客室を茜ちゃんを運ぶことになった。

「よいしょ……っと」

 茜ちゃんを寝台(ベッド)に寝かせると、僕は大きく伸びをする。茜ちゃんが重かった訳ではないが、それでも二度も人間を運ぶことをしたら、少しばかり疲れが出てくる。

「それじゃ、僕は自室に戻ろうかな――」

「はると、さん……」

 僕が(きびす)を返そうとすると、茜ちゃんが寝惚(ねぼ)けてなのか、服の裾を掴んでくる。

「えっと、茜ちゃん……?」

「ダメなんです……」

 茜ちゃんは、まだ目が開ききっていない。どうやらこの行動も無意識なのだろう……。仕方ないので寝台(ベッド)の近くに座り、茜ちゃんの目が覚めるまで(しばら)く待つことにする。

「――あれ、陽斗……さん?」

「こんばんは、茜ちゃん。目が覚めたなら、手を離してくれるとありがたいかな……」

「へ? 手、ですか? ……!?」

 茜ちゃんは自分の手元を見ると、一気に顔を赤く染める。どうやら、自分の行動に気付いたらしい。

「あ、あの、これはですね……!」

「落ち着いて、茜ちゃん。あと、手を……」

「あっ、はい!」

 焦ったように茜ちゃんは手を離し、何かを思い出したような顔をして赤くなった顔をより赤くしながら、再び僕の服の裾を控えめに握った。

「えっと……?」

「陽斗さん……1年前の約束、覚えていますか?」

「1年前……?」

 1年前と言えば……僕が高校を卒業して、茜ちゃんと疎遠になり始めた時期だろうか? 茜ちゃんとの約束で、何かあっただろうか……。

「今日、その約束の日を迎えたんです……」

「えっと……?」

「――陽斗さん、付き合ってください」

「……はい?」

 ……はい?

「陽斗さんは、1年前……私が18歳を迎えても気持ちが変わらなかったら付き合ってくれる、と約束してくれました!」

「へ!? そんな約束……」

 ――

『茜ちゃん、君はもうアイドルになったんだ。この気持ちを受けるわけにはいかないよ……』

『それなら……陽斗さん! もしも、私の気持ちが1年後……18歳を迎えても変わってなかったら――私を陽斗さんの彼女にしてください!!』

『うーん……仕方ないなぁ(まあ、そんなに続くことなんてないよね……)』

 ――

「……やってた!」

「はい! 既に藍子ちゃんとプロデューサーさんの許可も貰っています!!」

「しかも外堀埋められてた!!」

 大変だぞ、高森陽斗。このままでは本当に茜ちゃんを彼女にすることになる……そうなると、彼女のアイドル生活にも支障が……、

「ダメ……ですか?」

「――」

 茜ちゃんが、泣きそうな顔をする。本当に、僕は何をやっているんだろうか……茜ちゃんがアイドルを始めると言ったとき、僕は何て言った?

 ――

『茜ちゃんの活躍を、僕は最前線で見守ろう。茜ちゃんのために、僕は全力で力を貸そう。だから、幾らでもワガママを言ってくれていいからね?』

 ――

「……本当に、茜ちゃんには敵わないなぁ」

「!」

「こんな僕で良ければ、宜しくね――茜」

 茜ちゃん……いや、茜に手を差し出す。多分、僕の顔は彼女に負けず劣らず、真っ赤に染まっていることだろう。それでも良いと思えるのは……惚れた弱み、というやつかな?

「うぅ……ボンバ――」

「あ、大声は近所迷惑になるから駄目だよ」

「……ぼんばぁー///」

 

 このあと滅茶苦茶セ

Fin.


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