息抜きで書いたイノベイター転生   作:伊つき

23 / 88
二人の理想

ガンダムスローネ アインとツヴァイに動きを封じられ、迫りくるスローネ ドライ。

GNハンドガンから放たれた粒子ビームが目前まで切迫していた。

 

『貰ったぁ!』

『くっ…!』

 

かなり苦しい状況だ。

だが、レナに援護を求めてしまうとカモフラージュが無駄になる。

せめて被弾に抑えて――っ!急速接近する機影!

同時にスローネ ドライの粒子ビームを的確に墜した射撃。

 

『なに!?』

『誰だ邪魔しやがったのは!』

『接近する機体…このスピードは…』

 

俺もセンサーの後視界に捉える。

黒の飛行機体、それが空中変形した。

リニアライフル――トライデントストライカーの銃口はスローネを狙っている。

 

『見つけたぞガンダム!やはり新型か…っ!』

 

空中変形してみせ、微塵の無駄すらショートカットする凄腕。

ガンダム4機の交戦場に場違いなカスタムフラッグが乱入してきた。

トライデントストライカーの2口から連射される銃弾をスローネ達が回避する。

しめた、プルトーネの拘束が解けたぞ。

 

『フラッグが1機…。他には連れていないか』

『兄貴!切り刻んでいいよなぁ!?』

『いいだろう。最優先すべきはアイリス社軍需工場の壊滅、現場の判断で謎のプルトーネだ。ネーナ、ラグナからの指示はあるか?』

『特にないわ』

『了解。各個撃破、敵の増援が来る前にミッションを完遂させる!』

『面白くなってきたぁ!俺はこっちの方が断然好みだぜ!!』

 

スローネ ツヴァイ、ミハエルはカスタムフラッグへと接近し、GNバスターソードを振るう。

 

『ぶっ殺してやるよ!』

『ぐうっ…!』

 

GNバスターソードの重い一撃をプラズマソード2対で防ぐカスタムフラッグ。

あの性能差で耐えるか。

やはりあの機体はグラハム・エーカー。

 

『お兄ちゃん』

『ミハエルがグラハムの相手をしてくれる。都合が良い、相手の数が減ったんだ。このまま戦闘を続行する』

『了解。私は待機するね』

『あぁ』

 

通信でレナと連絡を取り合う。

サハクエルは待機か。

仕方ないことだが、ガンダム2機を単騎で相手にするのは骨が折れるな。

 

『ネーナ、プルトーネは複合装甲を採用している。連携を駆使して打点を稼ぐぞ』

『了解!』

 

スローネ アインとドライが二手に分かれる。

また挟み撃ちか。

何度も同じ手は通じねえよ。

GNビームライフル、ハンドガンによる連射撃が左右から襲い来る。

最初はガンダムの機動性に慣れなかったが、2度目になればこれくらいは余裕で回避できる!

 

『なっ…』

『当たらない!?』

 

『能力の半分が死んでてもイノベイドなんだよ…!』

 

ヨハンとネーナが驚愕するがマイスタータイプのイノベイドを舐めてもらっては困る。

寧ろ能力がないと俺には何も残らないんだからな。

塩基配列パターン0000の能力が低かろうと初見でなければ。

 

『クソ!ちょこまかと…!』

『どれ程の性能差があろうとも…!』

 

スローネ ツヴァイとカスタムフラッグも交戦中だ。

GNハンドガンの弾道をグラハムはカスタムフラッグとは思えぬ動きで完全回避している。

ていうか反撃してないか?

蒼い弾丸はカスタムフラッグのトライデントストライカーから発砲されたものだよな。

あいつやっぱおかしいよ。

 

『こいつ…!』

『今日の私は阿修羅さえ凌駕する存在だっ!!』

 

隙に潜り込んでスローネ ツヴァイに接近できたカスタムフラッグがプラズマソードを振り翳す。

ミハエルは呆気に取られて反応が遅れた。

GNバスターソードを防御に回すことさえ敵わない。

 

『んなっ!?』

『うぐっ…もう一撃っ!!』

『てめぇ…!』

 

GNバスターソードごとスローネ ツヴァイの片腕を斬り落としたカスタムフラッグことグラハム。

さらにもう1本抜刀して2対を振り上げる。

GNバスターソードを拾わないのは質量の問題か。

本筋ではGNビームサーベルを拾い、スローネ アインに反撃したが、GNバスターソードを拾えば重さや遠心力の関係でタイムロスになる。

性能差のある機体での接近戦でより速く距離を詰めるなら拾わないのが得策か。

 

『野郎っ、調子に乗んじゃねえ!』

『一矢報いたぞ、ガンダムゥ!!』

 

スローネ ツヴァイがGNビームサーベルを抜刀したが遅い。

カスタムフラッグのプラズマソードは2対共にスローネ ツヴァイの左腕に入刀した。

弧を描いてツヴァイの両腕が消失される。

 

『馬鹿な…!』

『ガンダム…!!』

 

空中に放り出されたスローネ ツヴァイの左腕からGNビームサーベルを奪取したカスタムフラッグ。

蓄積されたGN粒子分は刀身が維持されている。

グラハムはGNビームサーベルを振るった。

結局奪うのな。

 

『ちっ…!当たるかよ!』

『くっ…』

 

ミハエルのやつ、躱したか。

劣勢だったがようやく態勢を立て直したようだな。

それだけじゃないか。

グラハムに限界がきた。

 

『ううっ!ぐっ…この程度のGに身体が耐えられんとは…っ!』

 

カスタムフラッグの動きが止まる。

ガンダム戦から墜ちたか、グラハム。

だが、ツヴァイを相手に凄まじい戦果だ。

絶対に相見えたくないな。

 

『レナ。GNバスターソードを内密に処理しておけ』

『そんなことよりお兄ちゃん。よそ見し過ぎだよ、スローネ2機来るよ!』

『……っ!』

 

レナに指摘されてしまった。

確かにグラハムの戦闘に目を奪われ過ぎたな。

スローネ アインとドライがGNビームサーベルを手に切迫してきた。

通用しないのはさっき証明したというのに、同じ手で来るのかよ。

 

『ふん!』

『やあっ!』

『……っ』

 

俺から見て左からアイン、右からドライがGNビームサーベルを振るうが後退して回避。

アイン、ドライ共にGNビームライフルとGNハンドガンで追撃してきやがった。

回避はできない、GNビームサーベルで薙ぎ払った。

 

『くっ…押し切れん!』

『ヨハン兄、ミハ兄が…!』

『分かっている。撤退だ』

 

ほう。深追いはしないのか。

スローネ アインとドライが後退し、ツヴァイと合流した。

まあ攻めきれてなかったしな。

しかし、2機相手だ。

あのまま戦闘を続行していたら危なかったかもしれない。

 

『ミハエル、撤退するぞ』

『兄貴!俺はまだやれる…!』

『武装なしでどう戦うつもりだ』

『フラッグ1機や2機くらい…っ!』

『そのフラッグにやられた始末だろう。パイロットの技量が上手のようだ。油断はするな』

『……分かったよ、兄貴に従う』

 

スローネ ツヴァイ、ミハエルはまだ戦意があったようだが前姿勢が解除されたのを見るにヨハンに丸め込まれたか。

スローネ アインに連れられてツヴァイ、ドライも戦場を去っていく。

 

『くそ…俺達ガンダムだってのに!』

『気に入らなーい!』

『ガンダム同士の対決だ、仕方ない。それにしてもあのプルトーネは一体…』

 

アイリス社軍需工場から姿を消すガンダムスローネ3機。

残ったのは俺のプルトーネ ブラックとグラハムのカスタムフラッグだけだ。

おっ、GNバスターソードは処理済みか。

さすがレナ。仕事が早い。

手のひら返し?知らんな。さすが俺の妹だ。

 

『……』

 

さて、どうしたものか。

アイリス社軍需工場で働くのは民間人、彼らを救うために飛び出したのはいいが…。

眼下にはスローネの撃退や自身の無事に歓喜する者達もいる中、ガンダムが助けてくれたことに首を傾げる者モいる。

仕方ない、意思表示ぐらいしておくか。

……まだ答えは見つけてない。

だが、どちらにせよ必要だ。

 

『ぐおっ!?』

『ふん』

 

カスタムフラッグを蹴り飛ばした。

グラハムは血反吐を吐き、疲弊しているのでたったこれだけでも相当な負担だろう。

ていうかじゃなきゃ蹴らない。

ミハエルの油断とかもあるんだろうが、なんか原作より強かったしできる限り戦いたくない。

機体の性能差も今回までだと考えるとここで殺した方がいいんじゃないかと思うくらいだ、まあ殺さないけど。

 

『ガンダム…!うっ!』

 

『レナ、俺達も帰還するぞ』

『分かったよ。お兄ちゃん』

 

ガンダムサハクエルが移動を開始する。

俺より帰還ルートが短いからって置いていくなよ。

なんて。

ガンダムが味方にはならないことも示せたし、ここにもう用はない。

グラハムも限界なのか、反撃をしてこない。

 

『プルトーネ ブラック、レイ・デスペア。帰還する』

 

一応レナに連絡し、俺もアイリス社軍需工場を後にした。

それにしても成り行きとはいえグラハムと共闘のような形になるとは思わなかったな。

利用しただけな気もするが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンダムプルトーネ ブラック。

ガンダムサハクエル。

共にドッグへの収容が完了し、コクピットからワイヤーを垂らす。

スーツをはだけ、ヘルメットを脱ぐと反射的に溜息が出た。

ガンダム戦は初めてだったからな。

 

「お疲れ、深雪」

「……レナだよ。何回間違えるの?」

「あぁ…悪い悪い。慣れてないんだよ。許せ」

「もう……仕方ないなぁ」

 

帰還するなり名前を間違えられて一瞬不機嫌になったが、昔のように頭に優しく触れてあげると呆れたように溜息をつき、ちょっとだけ微笑んだ。

最近はソーマにしてたことだけど元々はレナ…というよりは深雪によくしていたことだ。

懐かしくもあり、思い出す。

 

「ただいま」

「ん?あぁ…。特に損傷はないみたいだな」

「まあな。だがプルトーネは少しだけ接近戦になった。整備頼むよ」

「分かっている」

 

通りすがったデルに挨拶すると少し会話を交えられた。

原作キャラと話せるってのは心中かなり興奮してる。

まあ根っこはオタクだからな、俺。

関係ない話だが作業着だとデルは薄着になって…その、目のやり場に困る。

普段肌は見せないタイプだけに脱がれると女性を感じる。

まあレオがいるし、目で追わないようにはした。

整備に取り掛かろうとする子供達に指示を飛ばしているところを見るに優秀なようだ。

 

通り掛かるといえば子供達も失敗したとはいえ超兵機関出身者なんだよな、その割には脳量子波を感じない。

未熟で微弱でもコントロールが不十分だったり、障害があったりするものだと思っていたがレナの教育は行き届いてるようだ。

俺が知らないだけでレナはかなり努力したんだろうな。

そのレナが着替えて俺の元に戻ってくる。

 

「レナは整備しなくていいのか?」

「粒子の再蓄積と細かな整備だけならデル達でも充分だよ。みんな優秀だから」

「そうか。レナ、その…今回はありがとう」

「どういたしまして」

 

目を瞑り、それだけを返すレナ。

また格納庫と隣接している部屋へと戻っていくので俺もついて行く。

ガンダム戦で疲れたからな。

休養が必要だ。

 

「珈琲どうぞ」

「サンキュ」

 

差し出されるカップに注がれた黒の液体を口に含む。

程よい苦味、カフェインが俺の疲労を吹き飛ばす。

あぁ…戦いの後は特別美味いな。

レナは自分の分を卓上に置き、俺の前に座る。

 

「今回は。協力したけど、今のままじゃ次はないよ」

「あぁ…」

 

理解しているつもりだ。

レナが話を切り出すので俺も真剣な表情になる。

出撃前にこれから俺はどうするのか、その問いに答えろと約束した。

疲労していても当然の流れだ。

休んでいる間にも世界は動く、明日にしようは不可能だ。

 

「そもそも私は恩返しのためにガンダムを作っただけだし、正体を隠せる上でお世話になってる人の頼み事を聞くことはあるけどそれでソレスタルビーイングを助けることはあっても紛争に関わる気はないの」

「……」

 

ソレスタルビーイングを助ける、か。

協力者の存在はやはり監視者であることの可能性がさらに濃くなってきた。

レナの言いたいことはつまりガンダムを有しているからといって自分から武力介入に参加する気はないということ。

あくまでガンダムは恩返しの道具に過ぎない。

 

「これからも恩返しは続けるつもりだったけど…こうしてお兄ちゃんと出会えた」

「あぁ…」

「私はお兄ちゃんと一緒に居たい。だから、お兄ちゃんの選ぶ道に私はついて行こうと思ってるの」

「……」

 

どういう顔をしたらいいのだろうか、分からない。

でも妹が兄の後を追うのは前世から変わらない。

それにあるとは思ってなかった再会だ。

一緒に居たいと思うのは必然的で、俺が引きこもって小さな世界で周囲だけの平和を望むからレナは、深雪は一生寄り添ってくれるだろう。

 

「良い言い方じゃないかもしれないけどお兄ちゃんには決断してほしい。私のこれからのためにもね」

「ほんとに…酷いな。まるで自分のこれからを俺に擦り付けているようだ」

「そうだね。でも言葉の綾だよ。私はもう決断した、お兄ちゃんにずっとついていくって」

「深雪…」

 

深雪はこんなにも強い子だっただろうか。

暫く見ない間にとても成長している。

俺はどうだった?

これまで何をしてきて、これからは何をしたい。

自分を見つめ直す時がきた。

目を逸らしてはいけない、深雪の人生も左右してしまうのだから。

 

「俺は…深雪と…」

「『深雪と』はなしだよ。お兄ちゃんが本当にしたいことを考えて?私のことは考慮しなくていいから」

「深雪…」

 

どれだけを俺を尊重してくれるんだ。

見つめ合う色彩の瞳から暖かくて優しいものが流れ込んでくる。

視界がボヤけるのはきっと勘違いではない。

でも同時に迫られている選択はとても重い。

 

「俺は…」

 

再び悩む。

珈琲が熱気を失っていくのも見逃しながら様々な想いを巡らせる。

この世界に来て、リボンズのせいで強制的に軍人になった。

スミルノフ中佐やソーマ、ミン中尉や『超武』の仲間達。

様々な出会いを経て、戦場と関わりを持ち世界を見てきた。

もう画面の向こう側の世界ではない。

俺が今を生きる世界だ。

前世の知識も思い浮かべる。

さっき戦ったトリニティ、超兵のソーマ。

この世界は未だ歪んでいる。

全ては愚かな人類とリボンズ・アルマークのせい。

 

俺はこの歪んだ世界で生き続けるのだろうか。

深雪と一緒に何も知らない振りをして笑い合えるだろうか。

ソーマ…。

愛した彼女が救われると知っているかといって放っておくのか。

いや、改変が起こる今救われるかも分からない。

考えろ。

俺はこれからどのように生きたいのか。

何を為すのかを。

 

「……」

「……」

 

静寂の時間はいつまでも続く。

何時間掛かろうと深雪は黙って俺の答えを待ってくれた。

後は俺が答えを導き出すだけ。

目の前にいる最愛の妹と小さな幸せの中生活し続けるか、他になにか為すのか。

今は軍人だとか使命だとかの縛りはない。

己の意思で決断する時だ。

 

「レナ」

「……決まったの?」

「あぁ」

 

どれだけ時間が経ったか、レナを待たせた時間は分からない。

ふと暗視化が解かれた窓を見るとサハクエルの粒子蓄積作業とプルトーネ ブラックの整備はほぼ終わっていた。

その間、レナはずっと真剣な表情で対面くれている。

俺はそんなレナと目を合わせる。

 

「レナ、俺は戦う」

「……そう。なんで?」

 

導き出した結論にレナは尋ね返す。

 

「もちろんレナとずっと一緒に暮らせるなら…二人で昔みたいに楽しく幸せになれるならそうしたい。でも、この世界じゃ無理だ」

「どうして?」

「この世界は、歪んでいる。そしてこれからも歪み続ける。ソレスタルビーイングは一度壊滅し、歪みはさらに増す。そんな世界で深雪と…いや、レナと昔のように暮らしたくない」

「お兄ちゃん…」

 

レナは言っていた。

俺達は生まれ変わり、もう深也と深雪ではないのだと。

新しくレイとレナとしてこの世界に生を受け、再会を果たして二人で生きる。

でも折角二人でやり直せるというのに二人で暮らす世界がこんなにも歪んでいるなんて俺は耐えられない。

 

本筋通りならこの世界は良い結末を迎える。

だが、それでも無理だ。

それまでの間待つことはできない。

それに様々な犠牲の上に恒久和平は実現される。

その犠牲を知っていて見過ごすことはできない。

どうしても無視出来ない。

感情的だが、俺はもう介入することを止められない。

 

「俺は戦場で人が死ぬ姿を目の前で何度も見てきた。あの血の上に実現される平和な世界なんて要らない。そんな世界でレナと暮らすのも御免だ」

「……お兄ちゃんは世界の結末とその過程を知っているんだね」

「あぁ。そして、俺はそれを否定したい。知っているからこそもっといい世界を作りたい」

「それがどれだけ大変か分かってる?」

「勿論だ。これは、ソレスタルビーイングが為そうとしていることと同じだ。世界を変える…変革を求める。いや、俺の場合は――」

「改変…」

 

俺達は転生者だ。

世界の行く末を知っているのだからこれは変革ではない。

本筋を改変し、未来を変える。

 

「届くかもしれない手を伸ばさないなんて嫌だ。だから、俺は戦う。もう目を逸らしたりはしない」

「……そっか。助けたい人達がいるんだね」

「あぁ。例え画面に入らなかった人々でも目の前にいるならこの手を伸ばす。そして、理想の世界を作る」

 

夢物語かもしれない。

でも理想なんてそんなものだ。

それを実現するために行動を起こすのが人間だ。

イノベイターだって変わらない。

彼らは変革者なのだから。

変革は自身が動かなければ始まらない。

俺の話を聞いたレナは一度間を空けた後、微笑を浮かべた。

 

「うん。やっぱりお兄ちゃんならそう言うと思ってた」

「え?」

「昔からお兄ちゃんって黙って傍観してる性じゃないもんね。うん、私も協力するよ。お兄ちゃんの理想は私の理想…改変し、過程と結末を変える。犠牲のない平和な未来を作る。これはもう私達の理想だよ」

「レナ…」

 

俺の我儘が理想となり、俺の理想が俺とレナの理想になった。

もう取り消しは効かない。

口にしたその時から責任が生まれる。

俺は逃げてはならない、逃げない。

傍観を望み、戦場に送られても曖昧な気持ちだったがやっと覚悟を決めた。

使命でもなく、条件下で決めた理由でもない。

自ら戦いを望み、死ぬ筈だった者達を救い、戦いを終わらせる。

 

「じゃあこれからの方針は決まったね」

「あぁ」

 

既に珈琲は冷めていた。

味は落ちてしまったがそれでも美味しい。

微笑んでいるたった1人の妹はそれじゃあ、さっそく…と立ち上がる。

 

「お兄ちゃんは未来を知ってるんだよね?」

「あ、あぁ…まあ俺やレナ、ナオヤのせいで変わってしまうかもしれないが…」

「それでもいいから教えて。それと会わせたい人がいるの」

「会わせたい人?」

 

誰だろうか。

レナの知り合いがどれだけいるか知らないが、会ってないのは協力者とやらか。

一応聞いてみよう。

 

「誰に会うんだ?」

「ふふっ、うーん…そうだなぁ」

 

なにやら楽しそうに笑っている。

なんだ?さっきな真面目な空気とは一転、なんだか嬉しそうだ。

まだ色々隠してそうだし、何を考えてるのか分からないな…。

尋ねた結果、暫く楽しそうに悩んだ後、レナは自身の人差し指を柔らかそうな唇に当てた。

 

「やっぱり内緒かな。会うまでのお楽しみだよ、お兄ちゃん」

「結局教えてくれないのかよ…」

「えへへ、ごめんね」

 

先程とは違い、レナの頬は紅く染まっている。

嫌な予感がするのは何故だろうか。




カスタムフラッグにXLR-04とトライデントストライカーの二つのリニアライフルがあるのは分かるけどどっちがどっちか画像見ても分からない…orz
青いのがトライデントストライカーだと個人的に推測してます。
能力の違いはわかるんですけどね。単射と連射がトライデントですよね。

それはそうと途切れ途切れ時間を空けて書いたせいか最後の決断のシーンが雑になったするけど是非もないよネ!
とにかくこれから弱腰だった主人公が本筋に介入するってことさえ分かってもらえればオールOK。
次回は妹の協力者出すつもりチョリス。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。