息抜きで書いたイノベイター転生   作:伊つき

44 / 88
めっちゃ長くなっちゃったので、時間のある時に読んでください。


撃ち砕く野望

飛び交うGNファングと大型GNファングの粒子ビームがぶつかり合う。

黄金の壁により、ガンダムの放つビームは全て弾かれてしまった。

それでも無駄ではない。

現にヨハンとレナの射撃でアレハンドロは俺から意識を割いている。

 

『貰った…っ!』

『なに!?』

 

サハクエルとアインが前方から攻撃している隙にプルトーネブラックはアルヴァトーレの背後に回っていた。

GNブレイドを手に奇襲を掛ける!

 

『背後からの不意打ちだと!?フッ、しかし…ファング!!』

『なっ…!?』

 

ツヴァイのGNファングに対応していた大型GNファングから2基、俺に迫ってきた。

大型GNファングはビーム射撃の機能しか用いていないため、2基から粒子ビームが放たれる。

だが、それだけでプルトーネブラックは阻まれる。

GNシールドで我が身を守りつつ後退するのが精一杯だ。

 

『クソ…!』

『塵にしてくれるわ、プルトーネ!!』

『冗談!』

 

大型GNファングから放たれる粒子ビームを避け続ける。

なんだ?

やけに下方から攻めてくる。

大型GNファングは上空から迫ってきたくせにわざわざプルトーネブラックより高度を下げてきた。

何が狙いだ…待て、まさか!?

 

『しまった!』

『フハハハッ、そこは射程範囲だ!!』

 

アルヴァトーレの両側面に11門ずつ、計22門を内蔵されたGNビーム砲の射程範囲に意図的に誘導されていたのか。

プルトーネブラックはその為に迫り上げられたと。

やられた!

 

『くっ…!』

『粉砕してくれる…!!』

『お兄ちゃん!!』

 

22門の砲口から放たれる粒子ビームの雨がプルトーネブラックに迫る。

クソ、虚をつかれた今防御手段に出るしかない。

 

『ぐああああああああっ!?』

『ハハハハハハッ!果たしてその貧弱な盾で守り切れるか!否、貴様はここで死ぬのだ、プルトーネ』

『ふざ…ける、なっ!』

 

とは言ったもの守りで精一杯だ。

GNシールドを構えて今のところは防いでいるが、どんどん削られている。

このままじゃGNシールドももたない。

 

『翼持ちも落ちるがいい!』

『レナ…!!』

『……っ』

 

プルトーネブラックに向けられたものとは別に半数の砲門がサハクエルを狙う。

あいつ、レナを…!

 

『そんなの当たらない!』

 

だが、サハクエルは双翼を羽ばたかせて旋回し、粒子ビームの散弾を避ける。

上手い。

 

『ほう。機動力も優れているというのか…。いや、パイロットの技術と機体の機動力、武器は二つか。素晴らしい、パイロットごと頂くとしよう!!』

『なんだと!?』

 

アレハンドロが身を乗り出して興奮を露にする。

こいつ、自身の計画にレナを利用する気か。

――ふざけるな。

俺の妹を、深雪を。

てめぇの手で汚すんじゃねえ!!

 

『ああああああああああああああーーーっ!!』

『なに!?機体の損傷を気にせず突っ込んできただと!?』

 

前進するとプルトーネブラックの身を守っていたGNシールドは粒子ビームの集中攻撃を受けて大破した。

奴の言う通り、塵となり捨てる。

だが、それでも加速を止めない。

なに。ただ馬鹿正直突っ込むわけじゃない。

感情に駆られようと今の俺は奴に何らかの方法で痛手を受けさせないと気が済まないんだよ!

 

『貴様にレナはやらねえっ!!』

『馬鹿な…!』

 

俺の双眼が色彩に輝く。

プルトーネブラックは左足を損傷し、失ったがそれでも接近を止めない。

視界に映り、前方から迫る雨の如く粒子ビーム。

それら全ての機動を肉眼で読み取り、プルトーネブラックを操る。

左から来れば右に、右から来れば左に機体を傾けて躱すが、その度に他方面から来た粒子ビームに機体を抉られる。

それでも進撃を止めるわけにいかない。

俺はこの命に代えても深雪を守る。

 

『そこだ!』

『GNフィールド!』

 

ボロボロのプルトーネブラックでアルヴァトーレに突っ込む。

しかし、その進撃も黄金のGNフィールドによって阻まれた。

だが、それがどうした。

今の俺ならアイアスだって貫ける!

 

『貫けっ!!』

『馬鹿な…!フィールドを!?』

 

GNフィールドに突き刺さるGNブレイドの剣先がフィールド内へと侵入していく。

そして、俺の叫びと共に貫通した。

 

『はあっ!』

 

GNブレイドを砲口に差し込み、GNビーム砲を二門破壊する。

アルヴァトーレの後部から損傷により爆発も起きた。

その衝撃に俺の機体は吹き飛ばされるようにアルヴァトーレから離れる。

 

『ぐぅ…っ!』

『お兄ちゃん…!』

 

前方に飛んでいったプルトーネブラックをサハクエルが受け止めてくれた。

片足がなく、機体バランスの取りにくくなったプルトーネブラックをサハクエルは支える。

 

『ありがとう、レナ。でも大丈夫だ。俺に気にせず戦ってくれ』

『ダメだよ。私、お兄ちゃんを放っておくなんてできない』

『そうか…。じゃあ、俺も戦うから退いてくれ』

『……そういうことなら仕方ないかな』

 

レナは渋々といった様子でサハクエルからプルトーネブラックを解放してくれる。

悪いな、深雪。

帰ったら何かしてやる。

 

『ちょっと!その機体で戦う気!?』

『あぁ。まだ負けてないだろ。それにお前達と一緒に戦うと約束した。最後まで協力させろ』

『レ、レイ…』

 

ネーナも俺を心配してドライで駆け寄ってくれたが、どいつもこいつも戦闘中に俺に構うなっての。

どうも過保護が多い。

ま、心配してくれるのは素直に嬉しいけどな。

 

戦況は、俺が二門破壊したもののアルヴァトーレのGNビーム砲はまだ20門残っているため、広範囲の散弾が繰り広げられている。

それをヨハンはアインのGNシールドで、ミハエルはツヴァイのGNバスターソードを盾代わりに防いでいる。

大型GNファングが見当たらないな。

一度粒子供給を目的にアルヴァトーレに収容されたか。

ならばGNビーム砲で迂闊に接近できない今、最も警戒すべきなのは…。

 

『熱源反応…!あの砲門に蓄積されてる!』

『大型キャノンか!誰が狙い――クソ、俺かよ!!』

『そんな…!』

 

そりゃそうか。

損傷してるもんな。

一番ダメージがでかく、行動が制限されてるのはプルトーネブラックだ。

この機体状況じゃ大型GNキャノンの粒子ビームを避けるのは困難だろう。

だが――。

 

『舐めるな!!』

『なに!?』

 

俺の双眼が色彩に輝き、アレハンドロは驚愕する。

予想通りの反応だ。

なぜなら大型GNキャノンの砲口に向けて自ら突っ込んでるんだからな。

 

『死ぬ気か、プルトーネ!』

『殺せるもんなら殺してみやがれ!!』

 

大型GNキャノンの砲口が(きら)めく。

発射直前の状態なのは見て分かり、プルトーネブラックは当然射程内だ。

距離も30mとない。

だが、ここまで接近すれば…!

 

『はあっ!』

『馬鹿の一つ覚えとは……なにぃ!?』

『あれは…!』

 

レナは俺の狙いに即座に気付いた。

アレハンドロすら予測していなかった俺の行動は、GNビームサーベルを至近距離で大型GNキャノンの砲口に投げ刺すこと。

かなりの賭けだったが、GNブレイドを手放し、装備されていた二本のビームサーベルを投げ刺すと大型GNキャノンの砲口に見事刺さり、蓄積されていた粒子エネルギーが爆発した。

 

『ぐおおおおおおおおっ!?』

 

大型GNキャノンが大破、そこを中心に起こる大爆発でアルヴァトーレのコクピットも激震する。

アレハンドロの苦しむ声はハッキリと聞こえた。

どうやら効果的だったようだな。

 

『たかがプルトーネ1機如きに…っ!ぐうっ!?』

 

アレハンドロが俺を睨むが、アルヴァトーレのダメージがでかく、コクピットに衝撃が伝わる。

かなりの粒子を溜め込んでいた大型GNキャノンをぶっ潰したんだ。

この程度じゃないはず…。

と、アルヴァトーレの機体前方から粒子ビームが溢れ出し、機体の亀裂という亀裂から粒子ビームが散開した。

 

『ま、まさか…!』

『墜ちろ』

 

俺の一言共にアルヴァトーレの機体前方が大爆発。

疑似GNドライヴ7基でやっと浮上していたその巨体は煙を上げて地上に落下した。

 

『ガンダム1機にこの私のアルヴァトーレがあああぁぁぁぁぁぁあーーーっ!!』

 

そんな叫びも地上の激震に吸い込まれていく。

GNビームサーベル二本をお釈迦にした甲斐があったな。

 

『流石だ。レイ・デスペア…!』

『すげぇ!あんなでけぇMAをあっさりとやりやがったぜ!』

『やーん、レイかっこいい!!』

『……まだ終わってないぞ』

 

お褒めに預かり光栄だが、あの程度で終わるアレハンドロではない。

アルヴァトーレも高度の維持ができなくなっただけだ。

大型GNファングと何門かのGNビーム砲も生きてるかもしれない。

地上に墜ちてもあれは要塞だ。

GNフィールドもある。

大型GNキャノンが確実に消えたのはかなり好展開だけどな。

 

どちらにせよ、油断はできない。

未だ接近の難しい地上の要塞か、あるいは――。

 

『レナ。どっちで来ると思う?』

『……今のところは分からないかな。ただどっちで来てもおかしくないよ』

『あぁ。要はアルヴァトーレの機体状況次第だな』

 

眼下の焼ける景色を見下ろす。

墜落と爆発が影響で煙が蔓延し、アルヴァトーレの姿は見えない。

奴がどういう出方をするか。

未知だ。

 

『こっちから攻めちまえばいいんじゃねえのか?』

『ミハエル、それは愚策だ。返り討ちに合うだろう』

『でも、反応なくない?』

 

確かにネーナの言う通り、まだ相手に動きはない。

アルヴァトーレの損傷が激しいのか?

手間取っているならミハエルの言葉もあながち捨てたものではない。

如何せん、煙で全貌が見えねえ…。

 

『一度、GNランチャーとツインバスターライフルで牽制か。GNファングや各々の射撃で煙を晴らすか――――がはっ!?』

『お兄ちゃん!?』

 

思考の最中、突然()()からの衝撃に襲われた。

間違いなく後から何かに撃たれたような感覚、プルトーネブラックが損傷し、高度が降下しているのを感じる。

やられた…!

 

『レイ・デスペア!』

『まさか…!』

『お前ぇぇぇええーーっ!!』

『プルトーネブラックが…!』

 

ヨハンが降下する俺に驚愕し、レナはサハクエルでプルトーネブラックを追いかけ、手を掴もうとするが僅かに掠るだけで空振る。

俺は重力に支配されたまま落ちていくのを続けるしかない。

操作も効かないようだ。

クソ……ッ。

 

そして、ミハエルとツヴァイの視線の先には黄金のMSがGNビームライフルを二挺構えて空に浮いているのが見える。

なるほど…あれに後から撃たれたのか…。

めっちゃ痛てぇ。

それにしても正確な射撃だ。

プルトーネブラックの背部装甲の殆どを抉られた。

ネーナが怒りに任せてドライで加速しているが、奴は間違いなく手強い。

だから、単独でぶつかるのは危険だ。

 

『レ、レナ…相手は疑似太陽炉搭載型のMS1機、だ…。連携を乱す…な…っ。俺はいいから…、ネーナを……』

『……っ!』

 

必死にプルトーネブラックを追い掛けるサハクエルに手を伸ばしながら訴えた。

上手く話せたかは分からないが、レナなら汲み取ってくれる筈だ。

実際にサハクエルが旋回して戻っていくのが視界に映っている。

よし…、後は衝撃に備えて…。

 

『うぐっ…!!』

 

再度機体の爆発が起きて転がるように墜落した。

通信で何やら騒いでるが、壊れてよく聞こえん。

ま、俺が死んだとかどうとか俺の名を叫んだりしてるのだろう。

本当にしんどいが、まだ意識を失うわけにはいかない。

 

『はぁ…はぁ…、あれは…っ』

 

なんとかプルトーネブラックのメインモニターを走らせると俺の捨てたGNブレイドが地面に突き刺さって落ちていた。

プルトーネブラックの機体状況は…左足の損傷と腰部のGNコンデンサーが片方使い物にならなくなっている。

背部の複合装甲もだな。

そうか、こいつのおかげで俺は生きてるのか…。

武装はなし。

だが、目の前にGNブレイドがある。

 

『俺は、まだ戦える…』

 

ヨハンにミハエル、ネーナもレナも信じている。

決して託してないわけじゃない。

でもここでじっとしてる程俺は我慢強くないんでな。

なにせ、無謀にもヴァーチェに突っ込むような男だ。

あの時は仲間の死に耐えられなくなって、みんなを守りたいと思って行動した。

 

それと同じだ。

俺は生きいる限り、理想と約束の為に戦い続ける。

だから、動いてくれプルトーネブラック……!

 

『頼む。俺と一緒に戦い続けてくれ、ガンダム!』

 

瞬間、プルトーネブラックの双眼に光が戻る。

モニターを動かすのが精一杯だったプルトーネブラックが強い意志を持つかのように片手をつき、片足でなんとか這い上がる。

GNドライヴも再び粒子を散布させ、残ったバーニアを噴射した。

まずは機体を浮上させ、態勢を安定させる。

 

『プルトーネブラック、レイ・デスペア。目標を蹂躙する…!』

 

一気に加速、道すがらGNブレイドを抜き取って、空高く飛翔した。

 

『……っ』

 

夕陽が眩しく機体を照らす。

そして、遥か上空には黄金のMS――アルヴァアロンが君臨していた。

対する4機の機体は各々苦戦している。

ドライはアルヴァアロンと接戦したかと思えば突き飛ばされ、交代するようにツヴァイが接近しようとすると下方からGN大型ファングが迫り、阻まれている。

アルヴァトーレが単一で動いているのか。

 

地上を見遣るとどうやらアルヴァトーレを遠隔操作か何かで支援機のように扱ってるらしい。

まさかタテガミが実現するとは…。

ちょっと驚いたが、中々脅威だ。

大型GNファングとGNビーム砲が15門生きてるらしい。

ネーナとミハエルの後方支援に徹していたヨハンとレナはアルヴァトーレによって狙撃タイミングを何度も失っている。

 

レナはサハクエルの機動を活かしてアルヴァトーレの攻撃を躱し、アルヴァアロンに射撃で攻めているが、その度にアルヴァアロンがGNフィールドを展開し、防いでいる。

頼みの綱であるバスターソードを持つツヴァイが接近できてないのは痛いな。

さて、俺も加勢するか。

 

『きゃあっ!?』

『フッ、所詮は道具か。我が剣の錆となれ、ネーナ・トリニティ!』

 

アルヴァアロンの蹴りがドライの懐に命中し、ネーナが機体のバランスを崩したところをアレハンドロはGNビームライフルを1挺捨て、GNビームサーベルを抜刀して斬り掛る。

だが、その間にプルトーネブラックを滑り込ませ、GNソードでアルヴァアロンの斬撃を防いでみせた。

 

『アレハンドロ・コーナー!』

『プルトーネだと!?まだ生きていたというのか!』

『レイ…っ!』

 

ネーナが見て分かるほど歓喜してくれる。

それ程までに俺達の間に絆が生まれたのだろう。

出会った頃では考えられない、共に戦った仲間だからこそ生まれたものだ。

そして、未来へ歩み始めたこいつらの命をこんな奴に奪わせはしない!

 

『はああっ!』

『ぐっ…、オリジナルの太陽炉もなしで…!パイロットが優れているとでも言うのか!!』

『俺には信念と意地がある!!』

『なに!?』

 

GNビームサーベルとの競り合いの末、残った右脚でアルヴァアロンの懐を蹴り飛ばし、想いを叫んだ。

勢いに圧されたアルヴァアロンに余裕を与えず、さらにGNブレイドで斬り掛り、アルヴァアロンはGNビームサーベルでそれを防ぐ。

攻守逆転だ。

 

『必ず理想に辿り着くと!あいつらに自由を与えてやると、誓った!その為に俺は戦う!』

『そんなものは私にもある…!それにしてもトリニティに自由を与えてやるだと?ハッ!奴らは我が計画の一部に過ぎない。もはや不要となった道具だ!道具に自由などと…片腹痛いわ!!』

『ぐっ…!』

 

徐々に圧されていく。

やはり機体ダメージが…!

 

『どうした?苦しくなってきたようだが…限界か!!』

『ぐあっ…!?』

 

プルトーネブラックごと蹴り飛ばされる。

クソ、身体にもガタが来てるせいで衝撃がかなり響く!

だが、俺はひとりではない。

己の為に戦っている俺達だが、敵は共通している。

 

『俺達はてめぇの道具なんかじゃねえ!!』

『ミハエルか!まさか貴様の分際で自由を吠えるとはな…!』

『うるせえぞ、このナルシスト野郎!』

 

プルトーネブラックと交代するようにツヴァイがバスターソードでアルヴァアロンと衝突する。

対するアルヴァアロンもGNビームサーベルで対応しつつGNビームライフルの銃口を零距離でツヴァイに向けた。

 

『しまった!』

『まずは貴様から葬ってくれる!創造主に逆らったことを後悔するがいい!!』

『クソ!まだまだっつーの!』

『なんだと!?』

 

ミハエルはわざと形勢を緩め、GNバスターソードの角度を変えた。

GNビームサーベルを受け止めつつも腰部をバスターソードの刀身で隠し、引き金が引かれたアルヴァアロンのGN粒子ビームを受け止めた。

至近距離での射撃故に機体の距離も一旦置く事ができる。

上手い。

 

『俺も兄貴みたいに…!』

『なんの…っ!ファング!!』

『ファングなんだよぉ!』

 

アルヴァトーレから放たれた大型GNファングがツヴァイに向けて粒子ビームを発射する。

だが、全てツヴァイのGNファングが放った粒子ビームで相殺され、大型GNファングも3基程サハクエルの射撃で破壊された。

 

『俺だってたまには信念とやらを持って戦ってやんよ!』

『道具の成長など…!』

『GNフィールドかよ!』

 

ツヴァイがGNハンドガンで放った粒子ビームはアルヴァアロンのGNフィールドで防がれる。

それでもミハエルは諦めずにGNバスターソードを手に攻め続ける。

 

『まだまだ行くぜぇ!』

『貴様、ファングを…!』

 

ミハエルの叫びと共に残りの大型GNファングはツヴァイの刃を形成したGNファングにより、貫かれて破壊された。

これでアルヴァトーレにはGNビーム砲しか残されてはいない。

 

『おらぁ!』

『新世界の主役であるこの私が道具如きに苦戦することなどあって溜まるものか!!』

『うおっ…!』

 

振り下ろされたGNバスターソードをアルヴァアロンは躱し、回転蹴りをツヴァイに叩き込む。

ミハエルが受け身を取ったおかげでツヴァイにダメージはあまりない。

そして、アレハンドロが舌打ちをした時。

 

『はああっ!』

 

アインがGNビームサーベルを手に斬り掛る。

 

『次は長男か!私を倒そうとするなど…、新世界に最も重要な私の価値を理解できぬか!フッ、所詮は道具!』

『私達は今を生きる人間だっ!!』

 

アルヴァアロンのGNビームライフルから放たれる粒子ビームを避け、一度距離を取るスローネ アイン。

GNランチャーの砲口がアルヴァアロンを捉え、至近距離から粒子ビームを的確に撃ち込んだ。

しかし、黄金の壁によってそれは阻まれ、アルヴァアロンには届かない。

 

『やはり手強い…!』

『当然だ。私は貴様を作り出した創造主、敵う訳がないのだよ』

『そうだとしても、私は抗う!!』

『身を弁えないとはなんと醜い!』

 

アインの粒子ビームがヨハンの想いに応えるかの如くアルヴァアロンに吸い込まれていくが、全てGNフィールドで防がれる。

一方のアルヴァアロンのGNビームライフルは的確にアインを捉え、噴射した粒子ビームはアインに命中する。

 

『ぐあ…っ、パイロットの腕が…優れている…!しかし!』

『まだ来るか!諦めの悪い…!』

『我が願いのために、諦めなどしない!ミハエルとネーナの為に!!』

『良かろう。ならば貴様から先に新世界の手向けとしてくれる…!』

 

損傷しようとも縋り付くように斬り掛るスローネ アインに、GNビームサーベルで競り合うアルヴァアロン。

衝突する2機の中で叫びがぶつかる。

 

『我々を生み、戦わせ、そこまでして何が望みだ!?』

『破壊と再生。ソレスタルビーイングの武力介入により世界は滅び、統一という再生が始まった。そして私はその世界を、私色に染め上げる!』

『まさか、支配しようというのか!?この世界を!』

『正しく導くと言った!だが、その新しい世界に貴様らの居場所はない!』

『ふざけないで!!』

『ぐうっ…!翼持ちか!』

 

スローネ アインと衝突していたアルヴァアロンを上から蹴り飛ばした機影、サハクエルがGNツインバスターライフルでアルヴァアロンを捉える。

 

『私欲に染まった貴方が導く世界なんて絶対に認めない!!』

『フッ、他人の許可など要らんよ!』

 

サハクエルの射撃もGNフィールドで防がれる。

やはり、実体剣でなければ効かないか。

 

『世界は貴方の所有物じゃない!ヨハンさんも、ミハエルも、ネーナも!みんな今を生きてるの…!』

『やがて私のモノとなる。世界はな!』

『貴方という人は…!GNガンバレル!!』

 

レナの叫びと共にサハクエルから展開された新装備、4基のGNガンバレル。

それぞれ二門の機関砲を持つGNガンバレルはレナの手動で自在に動く。

 

『くっ…!こんなもの!――当たらないだと!?』

『いっけぇ!』

 

砲門とは別に、GNガンバレルに内蔵されGNマイクロミサイルが発射される。

4基から4門ずつ放たれたGNマイクロミサイルは計16弾がアルヴァアロンへと集中砲火する。

レナの配置したGNガンバレルは四方八方にあり、レナ自身もサハクエルのマシンキャノンを連射した。

実弾兵器の嵐がアルヴァアロンを襲う。

 

『ぐおおおおっ!?GNフィールドを…!』

『今だよ、ミハエル!お兄ちゃん!』

『おうよ!』

『あぁ!』

 

GNフィールドを貫通したGNマイクロミサイルにより、アルヴァアロンがダメージを受ける。

レナの掛け声に俺とミハエルは前に出て、プルトーネブラックはGNソードを、スローネ ツヴァイはGNバスターソードを手にアルヴァアロンに接近する。

アレハンドロは急いでGNフィールドを再展開しようとするが実体剣の前には無意味だ。

 

『くっ…!アルヴァトーレ!』

 

アレハンドロが支援機と化したアルヴァトーレに指示を出す。

しかし、期待していた反応はどうやら返ってこないようだ。

 

『なっ!?馬鹿な、まさかアルヴァトーレが…っ!待て、スローネ ドライはどこに…』

『いっただきぃ!』

『背後に…!?』

 

アレハンドロが俺達に意識を割いている間にアルヴァトーレを破壊し、背後から迫ったネーナが現れる。

そして、GNフィールドにドライの手を無理矢理突っ込んで内部に侵入、そのまま背部のウイングを鷲掴みする。

さらにそこを掴まれるとアルヴァアロンは背後を振り向けない。

 

『ま、待て!よせ、ネーナ…!』

『あたし達を散々道具扱いして、止めるわけないでしょっ!!』

『よせぇぇぇええええーーっ!!』

 

アレハンドロの叫びは虚しく、ドライは背部のウイングを二枚共に剥がした。

同時にアルヴァアロンのGNフィールドが消える。

 

『終わりだ、アレハンドロ・コーナー!!』

『ちくしょおおおおおおおおおおーーっ!!』

 

一閃するプルトーネブラックとスローネ ツヴァイの斬撃。

四分等に切り刻まれたアルヴァアロンはアレハンドロの野望の終わりを告げるように爆散した。




長過ぎましたね。もっと読みやすくします。
というかもっと一話一話短く楽に書いて繋いでいきたい。
ちなみに今回は次回予告っぽいポエムねえーです。
1stは次の回だけは骨組みしかできてないので。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。