リリカルな戦闘民族 (ドラゴンボールZ×リリカルなのは)   作:顔芸の帝王

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第二十話 大団円

「バーダックさん、お疲れ様でした」

「…エイミィか」

「それにしてもバーダックさん早かったですね。お昼頃までかかると思ってたんですけど」

「前にパラガスがいろいろと話しているからだろう。それにしても奴らなんで今頃になって事情聴取なんてしやがるんだ…」

「それはバーダックさんが活躍したからですよ。本局でも魔力を持たない民間協力者が凄い戦果を挙げてるって結構噂になってるんですよ」

「チッ…全く面倒な奴らだ…」

 

五月某日、バーダックは事情聴取を受けるために本局にやって来ていた。あれから民間協力者としてアースラに留まっていたバーダックは行く先々で大きな戦果を挙げ、管理局でもちょっとした有名人になっていた。

 

「まぁまぁそう言わずに…今日はフェイトちゃんの入局の日ですから、どの道本局には来ないといけなかったんですよ」

「そういやそのフェイトはどうしたんだ?入局の手続きだけならもう終わってもいい頃だろ」

「今日は入局の手続きの他にデバイスの調整がありますからね。でもそろそろ来る頃だと思いますよ。…あっ、噂をすればなんとやらですね」

 

エイミィが見ている方向に目を向けると、なのはとフェイトが歩いているのが見えた。しばらくすると向こうもこちらに気がついたようで、小走りでこちらに駆け寄って来た。

 

「こんにちは!エイミィさんにバーダックさん!」

「なのはちゃん久しぶりだね!あっ、制服届いたんだ〜!二人ともかわいいねぇ〜!」

「えへへ…そうですか…?」

「ふふっ…ありがとうエイミィ」

 

二人の姿は普段着ではなく、上着はパリッとしたジャケット、スカートも局員のものと同じタイトスカートを着用していた。本来なのはの世界では九歳が着るような服ではないのだが、大人びた二人が着ると案外様になっていた。

 

「うーん、まだなんか緊張します…」

「すぐ慣れるよ。これからちょくちょく着ることになるからね。」

「先輩、こっちもできました!」

 

そんな会話をしていると、マリーがはやてや騎士達を連れてやって来た。はやて達もそれぞれ制服を着込み、すっかり管理局に馴染んでいた。

 

「どうもですー…あっ!バーダックさん!」

「はやてか、久しぶりだな」

「久しぶりどころじゃないですよ…なのはちゃん達は来てくれるのにバーダックさんちっとも来てくれへんからいつまでもお礼が言えないまんまで…」

「別に礼などいらん。それよりお前達管理局に入るのか?」

「ああ。クロノ執務官がそう取りはからってくれたのでな」

「今回の事で管理局には迷惑かけてしまいましたし、せっかくあの子がくれた力ですから」

「…そうか」

「バーダックさんは管理局入らないんですか?」

「…俺はそう言うのは性に合わねぇんだよ。それに俺はお前達と違って魔力がねぇからな。入ろうと思っても無理だろ」

「そんなことないですよ。実際パラガスさんも入れましたし…」

「なっ…!あいつ管理局に入るつもりか!?」

「ああ、その通りだ。」

 

バーダックが驚きの声を上げると、背後からパラガスに声をかけられる。振り返って見るとそこには管理局の制服を着たパラガスがこちらに笑いかけていた。

 

「あっ、パラガスさんお疲れ様です。制服のサイズはどうでしたか?」

「うむ…丈はいいのだが如何せん肩周りや太股がきつくてな…」

「どれどれ……うわっ、パンパンじゃないですか…よく履けましたねこれ…」

「シャマル…お前もそう思うか。やはりあとでサイズを変えてくるよ。…それよりバーダック、久しぶりだな」

「パラガス…まさかお前が管理局とはな…」

「意外だったか?まぁ俺はこの世界で生きる事にしたからな。そうなるといつまでも無職ではやて達に迷惑をかける訳にもいかんと思ってな」

「あれ?パラガスさん魔力無いのにどうやったんですか?」

「本来なら魔力を持たない人間は試験を受けられないそうだが…その辺りはレティが話をつけてくれた。魔法の知識もシグナム達に教えてもらってな。使えるわけではないが一応知識としてはお前達と同等ぐらいのつもりだぞ」

「なるほど…そうだったんですか。」

 

そんな雑談をしていると、マリーの通信機にデバイスの調整完了の知らせが届いた。

「あっなのはちゃん、レイジングハートの再調整と補強終わったって!それとシュベルトクロイツのバージョン8が来てるみたいだからそっちは私が取って来るね」

「はい!ありがとうございます!」

「マリーさんおーきにですー」

「そうだ、預けたブロリーを引き取って来なければ。俺も少し行って来る」

 

こうしてなのは達部屋を出ると、今度はシグナムがバーダックに話しかける。

 

「バーダック、私と少し話さんか?」

「別にかまわねぇが…何か用でもあるのか?」

「いや、そう言う訳ではないが…よく考えてみるとあまり話していなかったと思ってな」

「…そうかもしれねぇな」

「まずはヴォルケンリッターの将として改めて礼を言わせてくれ。お前が居なければ主はやての命を絶ってしまうところだった」

「…だから礼はいらねぇって言っただろうが」

「そう言うな。私が言わないと気が済まないのだ」

「…そうかよ」

「ところで話は変わるんだが…」

「ん…?」

 

「先程デバイスの調整が終わったところなんだが…私と少し手合わせしてはくれないか?」

 

手合わせの話題になると、シグナムの表情がにこやかになり声色も明るく変わる。

 

「なんだと…お前…最初からそのつもりだっただろ…」

「ふふっ…いいではないか。お前も戦いは嫌いではなかろう。それとも負けるのが怖いか?」

「ほう…言ってくれるじゃねぇか…大事なデバイスがぶっ壊れても知らねぇぞ?」

 

(全く…シグナムもバーダックもとんだバトルマニアだ…)

 

バーダックはシグナムに焚き付けられ模擬戦を行うことになった。そんな様子を見ていたヴィータ達は苦笑いを浮かべるのであった。

 

***

 

(話には聞いてたけど無限書庫ってこんなに広いんだ…)

 

レイジングハートを受け取ったなのはは、ユーノの仕事場である無限書庫に立ち寄っていた。長年放置されていた無限書庫を整理するため多くの局員が飛び回っていたが、膨大な資料や本を前に苦戦しているようだった。

 

「あっユーノ君!」

「あれ、なのは?」

「今お仕事忙しいかな?」

「うーん…まぁぼちぼちかな…それより今日はどうしたんだい?」

「今日はレイジングハートのフレーム再強化と微調整が終わったから受け取ってきたの」

「それ少し前もやってなかった?」

「なんでもピーキーだし性能が独特だから調整が一苦労なんだって」

「ああそっか…カートリッジシステムも入ってるもんね」

「もしよかったら手伝うよ?お昼いっしょに食べたいし」

「ありがとう…正直助かる…」

 

〜〜〜

 

「…………」

(…ユーノ君?)

なのはがしばらく仕事を仕事を手伝っていると、ユーノが少し暗い顔をしている事に気付いた。

「どうしたのユーノ君…?暗い顔してるけど何かあった?」

「ああごめん…ちょっと時々考えちゃうことがあってさ…」

「考えちゃうこと…?」

「なのはも今じゃ立派な魔法使いだけど…もし去年の春僕がなのはと出会ってなかったら魔法と出会うこともなくて…そしたらなのは達や僕はどんな生活をしてたのかなって…」

「ユーノ君…」

「バーダックさんやパラガスさんだって運良くこっちの世界に来られたから助かったけど…状況を聞く限りもしこっちの世界に来られなかったら……なんていろんな“もしも”を考えると少し怖くなるんだ」

「うん…そうだね…私もそう思う……でも私は魔法に出会えて本当によかったと思ってるよ。ユーノ君を助けられる力があって、フェイトちゃんとも心を交わし合うこともできたし、闇の書解決のお手伝いもできてはやてちゃんとも友達になれて…本当によかったと思ってるの。みんなあの日ユーノ君に会えたからだもんね。それにユーノ君には教えてもらいたいことたくさんあるし、今もいっしょに居られるのがすごく嬉しいから!」

 

そう言ってなのはは屈託のない笑みを浮かべる。そんな顔を見ていると、ユーノも改めてなのはとの出会いに感謝するのであった。

 

「うん…そうだね…なのはの言う通りだ。僕もなのはに出会えて──」

 

ユーノがそう言いかけた時、ポケットの中の携帯が軽快な音楽で着信があったことを知らせる。

 

「はいもしもし……ええ大丈夫ですけど…はい……えっ?分かりました。それじゃあすぐ行きます。」

「ユーノ君誰から?」

「シグナムさんから。なんか練習用の結界を張れないかって連絡が来たんだ。なのはも一緒に来てくれない?」

「うんいいよ。でも急にどうしたんだろう…」

 

こうして二人は事の全容を把握しないまま、シグナム達の元へと向かうのであった。

 

***

 

「バーダックよ…がっかりさせてくれるなよ?」

「へっ、そうやって笑っていられるのも今だけだ!」

「バーダックさんと張り合った実力…試させてもらいます!」

「ふっ…お手柔らかに頼むよ」

 

「えっ…なにこれ…?どういう状況?」

なのは達がシグナム達の元へやって来ると、バトルジャンキーの四人が二組に別れて火花を散らしていた。

「あっ、なのはちゃんにユーノ君。なんか最初は調整後の慣らしって話だったんだけど…どういう訳か模擬戦になっちゃったみたいで…」

「なのはとヴィータもどうだ?」

「アハハ…私は今日は遠慮を…」

「アタシもパス。無駄な戦いは腹が減るだけだしな」

「…と言って主やブロリーの前で負けるのが嫌なだけだったりはしないか?」

「な、なんだとこのヤロー!やったろうじゃねぇか!」

まんまとシグナムに乗せられたヴィータは、何故かなのはに掴みかかる。

 

「ええっ!わ、私!?」

「そうだ!ととっとやるぞ!」

 

こうしてやる気のなかった人間まで巻き込み、慣らしという名の模擬戦が開始されるのであった。

 

***

 

「それにしても若い子達は元気ねぇ…」

 

クロノから模擬戦を聞きつけたリンディとレティは、優雅にコーヒーを飲みつつバーダック達の戦闘を別室から見ていた。

 

「そうねえ…とは言ってもあの二人はあんまり若くなさそうだけど」

「あの二人は別よ。なんでもサイヤ人って初老ぐらいまでは老けないらしいわよ?」

「えっそうなの?…ちょっと羨ましいわね」

「それはそうと今回の事件ってさ、第一級ロストロギア関連事件なのに終わってみれば死者0人。おまけにレア能力持ちの魔導師一人と即戦力レベルの配下四人、さらに未知の力を持った戦士まで仲間に引き入れて…リンディ提督はどんな奇跡を使ったんだって噂になってるわよ」

「あらまぁ……でも奇跡かどうかはわからないけどあの子達は本当に頼もしいわ。あの子達が大きくなって部下や教え子を引き連れて一緒に事件や捜査に向かって行くようになったら…世界はもう少し平和で明るくなるかもね」

「それはいいけど…今現在の訓練室がかなり危なくない?」

 

〜〜〜

 

 

「こいつでまとめて吹っ飛ばしてやる!お前らも会わせろよ!」

「「はい!」」

「や、止めろバーダック!それ以外気を高めるなぁ!」

「なのはちゃんとテスタロッサちゃんもこれ以上は───」

「こっちも準備完了や!私にも空間攻撃Sランクの意地がある!」

「は、はやてちゃん!?」

 

バーダック達四人はパラガス達の心配を他所に特大攻撃の準備に入る。

 

「…ユーノ」

「結界展開完了。大丈夫、訓練室は壊れない」

 

「これで最後ぁぁぁぁぁっ!」

「ディバイン…バスタァァッ!!」

「ファイアァァァァッ!」

「これでどうやぁぁっ!」

 

「お、終わった…」

 

二人の叫び声とパラガスの断末魔と共に訓練室は光と轟音に包まれてゆく。しばらくして視界が晴れると、そこには髪やバリアジャケットがボロボロになっている皆の姿があった。

 

「えへへ…やりすぎちゃった…」

「そうだね…」

「私もちょっとやりすぎてしもた…」

「はぁ…やっぱりこうなるのか…」

「全くお前達は危機管理能力が無さすぎる…」

しばらくすると、外でブロリーを預かっていたマリーが駆け寄って来た。

「皆さん大丈夫ですかー!?」

「ああ…なんとかな。」

「あーうー…」

ブロリーもボロボロな一同を見て心配したのか、はやて達に手を伸ばして声を上げる。そんな様子をみたはやてはブロリーを抱き抱えると優しく声をかける。

「大丈夫やでブロリー。ちょっとやりすぎちゃっただけやからな。ほら!私もこんなに元気や!」

「あーうー!」グイグイ

「痛い痛いっ!だから髪を引っ張るなっての!もう一歳になったんだからいい加減覚えろって!」

「「「ははははははっ!」」」

 

 

 

そんな微笑ましい様子に全員が揃って顔をほころばせる。今回はバーダックもその例外ではない。一同は明日も明後日も十年後もこんな笑顔でいられるように、未来へと向かって行くと心に誓うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも。顔芸です。
今回が最終回でしたがいかがだったでしょうか?
どうまとめていいか分からずに書くのに苦戦してしまい時間がかかってしまいました…

内容についてですが今回は闇の書事件から半年後のお話でした。
いろいろとツッコミどころは多いと思いますが、最後なので強引に詰め込んでしまいました。

今回初めての投稿だったので至らない部分もあったかもしれませんが、最後まで読んでいただいた方やコメントや指摘をくださったには本当に感謝しています。
また私が投稿した時は見てくださると嬉しいです。









はい、紛らわしい言い方でごめんなさい。A's編が終わっただけです。
DB風に言うなら、「最終回じゃないぞよ。もうちっとだけ続くんじゃ」ってやつですね。

次回からはsts編になります。
A'sよりもキャラや設定が多いので上手く書けるかは分かりませんが、大して期待せずに待っていてくださると嬉しいです。
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