リリカルな戦闘民族 (ドラゴンボールZ×リリカルなのは)   作:顔芸の帝王

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※今回からSts編になります。皆さんご存知かとは思いますが、前話から10年後のお話で、時系列的にはStsの数日前から始まります。
ここからは設定が多く分かりづらい箇所も多くなってしまうかもしれませんが、単語の解説等は基本的には省略していきますのでご了承ください。


Sts編
第一話 再会


「はぁ…」

 

 

管理局内のロビーで小休憩を取っていたフェイトは、長い金髪を揺らし小さくため息をこぼす。そんな様子を見かねたなのはは、顔をのぞき込みながら彼女に問いかける。

 

 

「どうしたのフェイトちゃん?さっきからため息ばっかりついてるけど…何か心配事?」

「うん…そんな事はないんだけど…はぁ…」

 

そんな事はない。そう言いつつも今日の彼女はどこか上の空で、窓の外をじっと眺めたままだった。

 

「…もしかしてバーダックさんの事?」

「うん…あの人が……あっ…」

「ふふっ…図星だね。やっぱりそうだったんだ」

「ははは…まぁそう…なのかな。でもどうして?」

「そりゃ分かるよ。だってフェイトちゃん、あの話を聞いてからずっとあの調子なんだもん」

「そ、そんなに顔に出てたかな?」

「出てる出てる。シグナムさん達も心配してたよ」

「そ、そうだったんだ…ごめんね…心配かけちゃって…」

「気にしないでいいよ。でもなんでそんなに悩んでたの?もしかして久しぶりに会うから緊張してるとか…」

「そういう訳じゃ…いやそれも少しはあるけど、久しぶりに会えるのは楽しみだし、強くなった所も見てもらいたいんだけど…」

「だけど…?」

「ほら、あの人ってあんまり局とか好きじゃないからもしかして…」

「ああ…そっか。もしかしたら断っちゃうかもって事か…」

「うん…」

「大丈夫だよ!はやてちゃんも必ず説得するって意気込んでたし…それにバーダックさんなんだかんだで優しいし!」

「うん…そうだよね…あの人ならきっと…」

 

そう呟くフェイトはまだ少し上の空であったが、再び窓の向こうを眺めつつ再会を待ち望むのであった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「こっちだ!早くしろっ!」

「くっ…う、腕が…」

「援護!援護はまだか!?」

 

とある世界、局員達はガジェットと呼ばれる兵器に急襲されていた。局員達は陣形を組んで応戦していたが現在この部隊にはBランク以上の魔導師がおらず、大量のガジェットに徐々に追い詰められていた。

 

「うっ…うう…」

「おい!しっかり───ぐはぁっ…!」

 

ガジェットの執拗な攻撃に局員達は次々と地に伏してゆく。戦闘を続けている者も限界は近く、明らかに攻撃の質が下がってきていた。

 

「隊長!こっちはもう持ちません…!」

「くそっ…ここまでなのか…!」

 

次々に襲いかかって来るガジェットを見て誰もが死を覚悟した───その時だった。

 

「な、なんだ!?」

 

ドンッという爆発音が聞こえたかと思うと、目と鼻の先まで迫っていた大量のガジェットの半数以上が粉々に粉砕されながら吹き飛ばされていく。

 

「チッ…このガラクタ共、どこにでも湧きやがって…」

「あ、あなたは…」

「喋っている暇があるなら吹き飛ばされねぇようにしゃがんでろ!」

 

男はそう一喝すると、残ったガジェット達に手をかざす。

 

「…くたばれっ!」

「なっ…!?」

 

一瞬の出来事だった。翳した手の平から眩い光が見えたと思った刹那、山のようにいたガジェット達は全て消滅したのだ。辺りに残されていたのは僅かなガジェットの残骸と、風圧によって大きく抉られた地面だけであった。

 

「…全く、手応えのねぇ連中だ」

「すごい…」

「どうなってるんだ…」

「おい、お前が隊長か?」

「は、はい!」

「…他の管理局の部隊が来るまで待っていてやる。またガジェットが来たら呼べ」

「りょ、了解です!」

 

突然の出来事に唖然としていた部隊長であったが、少しづつ落ち着きを取り戻し改めて男を見る。男の頬には十字の古傷があり、目付きは狼のように鋭い。体は羽織っているボロボロのマントで殆どが隠れているが、それでも肉体が鍛え上げられているのがはっきりと分かる。

 

「あの…つかぬ事をお聞きしますが…もしかしてあなたは…バ、バーダックさんでしょうか?」

「…だったら何だって──

「や、やっぱり!あっ申し遅れました。私この隊の部隊長を務めている〇〇〇〇です。この度は危ないところを助けていただきありがとうございました!」

「…礼はいい。それより何故俺のことを…」

「強力な敵のいる任務の時にふらっと現れて敵を蹴散らして行く人がいるって噂が広まってるんです。ここ最近じゃ局員で知らない人は殆どいないと思いますよ。なんせ管理局の上の方でも貴方のことを探してるとか…」

「チッ…相変わらず面倒な連中だ。これからミッドチルダに行くって時に…」

「これからミッドに行かれるんですか?」

「ああ。呼ばれて仕方なくだがな。全く…急に呼び出しやがって一体何の用だ?」

 

 

バーダックは空を見上げて小さく呟く。しかし、面倒だと言いつつも言葉とは裏腹に彼の声色は明るいものであった。

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

バーダックを呼びつけた人物である八神はやてとその一家は、自宅で彼の到着を心待ちにしていた。

 

「バーダックさんは来てくれはるかな…?」

「きっと大丈夫だ。あいつは何だかんだで約束は守る男だからな。だがあの話を受けるかどうかはなんとも言えんがな…」

「…だな。あいつ十年前もこういうのは嫌だって言ってたしな」

「だが奴の力は本物だ。もし我らと共に戦ってくれるのならこれ程心強いことはない」

「はやてちゃん、バーダックさんってどんな人なんですか?」

「そっか。リインはバーダックさんに会うの初めてやもんな。ブロリーは小さい頃会ってるんやけど覚えてない?」

「…記憶にないな」

「うーん…そうやなぁ…なんて説明すればええんやろ…第一印象で言うたら、ちょっと怖い人って感じやな」

「怖いと言うより、愛想が無いって感じかしら?」

「自分にも他人にも厳しい男なのだろう。寝ても覚めても鍛錬に明け暮れていた」

「そんでもってアイツはシグナムやフェイト以上の生粋のバトルマニアだからな。なのはやフェイトはよく付き合わされてボロボロになってた」

「うう…やっぱり怖い人ですぅ…」

 

シグナム達が好き放題に話したおかげで、リインの中でのバーダックのイメージはとんでもない怪物になってしまった。

 

「こらこら、皆言い過ぎや。せっかくこれから来てくれるんやから滅多なこと言ったらあかんよ。…まぁ否定はできないんやけどな」

「…なんだか会うのが怖くなってきたです…」

「心配ないで。確かにちょっとぶっきらぼうな人やけど…根は優しい人や」

「そ、そうなんですかぁ…?」

 

そんな会話をしていると、不意に玄関のチャイムが部屋中に響きわたる。はやて達はバッと立ち上がると、小走りで玄関に向かって行く。

 

「はーい!今出ます!」

 

そう言いながらはやては勢いよく扉を開ける。するとそこには懐かしい姿があった。服の上からでも分かる鍛え上げられた筋肉、ツンツンと一部が重力に逆らう髪、まさしくあの男であった。

 

「いらっしゃいバーダックさん!わざわざ来てもらってありがとうございます」

「…はやてか。少し見ない間にでかくなったな」

「ふふっ…とりあえず立ち話もなんですから上がってください」

 

バーダックははやてに言われるまま室内に入ると、そこにはシグナム達八神家一同が揃って出迎える。その中には、数年前には見なかった顔もいくつか混ざっていた。

 

「なんだ…全員いやがるのか」

「久しぶりだなバーダック。数年ぶりだな」

「…そんなに会っていなかったか?」

「そうだよ…ったくお前アタシ達が呼ばないと永遠に来ねぇんじゃねぇか?」

「用事もねぇのに来る奴がいるか。それよりそのガキは…」

「ブロリーです…」

「ほう…こいつも前より随分でかくなってやがるな」

「それだけ月日が経ったということだ。戦闘力の方もなかなかだぞ。戦ってみるか?」

「へっ…おいパラガス、しばらく見ねぇ間に親バカが進んだんじゃねぇか?」

「そんな事は無い。実際パワーだけならば俺よりも数段上だ」

「本当か?」

 

バーダックはシグナムの方を向きながら尋ねる。

 

「ああ。私も時折見ているが信じられん力を秘めている。まぁ、コントロールの方はまだまだだがな」

「(やはり天才児という噂は本当だったか…)それともう一人その小さいガキは何者だ?」

「は、はい!わ、私はユニゾンデバイスのリインフォースⅡ《ツヴァイ》ですうっ!あのっ…よろしくお願いしますっ!」

(…!こいつが…)

 

懐かしい強敵の姿が蘇る。十年前の姿や雰囲気からは随分変わっていたが、よく見ると随所に面影が見られる。

 

「あの…バーダックさん?」

「…なんでもねぇよ。知ってるだろうが俺がバーダックだ。面倒だから忘れるんじゃねぇぞ」

「は、はいですっ!」

(フッ…このチビがあいつか…こっちは随分と縮んだじゃねぇか)

「おっと…話が逸れたな。それで?俺に何の用だ」

「…ええ。用事というより今回は是非お願いしたいことがあってお呼びしたんです」

 

バーダックが本題に入ろうとすると、はやては達は真剣な表現を浮かべる。そんな様子を見たバーダックも今回の件の重要さを感じ取り、睨むような鋭い目付きではやてを見つめ返す。

 

「…一応聞くだけ聞いてやる」

「バーダックさんは四年前ミッドチルダで起こった大火災…覚えてますか?」

「大火災…?あの空港が丸ごと潰れたやつか」

「そうです。それで…ああいう事件は本来ならミッドチルダの管理局部隊が動く事になってるはずなんです。それなのにあの時実際に救助に当たったんは初動の陸士部隊と災害担当、それからたまたま居合わせた私やなのはちゃんやフェイトちゃんなんです」

「………」

「この時みたいな災害救助は勿論、犯罪やロストロギアの対策も、何につけても地上の管理局部隊は行動が遅すぎるんです」

「…何が言いたいんだ?」

「あの時思ったんです。私が部隊を指揮して成果を挙げれば、上の方も少しは変わるかもしれへんって…そして今回、やっとその夢が実現できたんです。正式な部隊名は時空管理局本局、遺失物管理部…通称“機動六課”」

「おい…まさか…」

 

 

 

「バーダックさん。貴方の力を私達に貸して欲しいんです」

 

 

 

 

 




どうも顔芸です。
今回Sts編を書くにあたってアニメやwikiを見返したのですが…とにかく設定が多い!皆さんにすればそうでもないのかもしれませんが、私の脳ミソでは明らかにキャパオーバーです。

…さて、そんな事はさておきバーダック達の現在の状況について書いておこうと思います。

バーダック・・・闇の書事件解決後はしばらくフェイト達と行動を共にしていたが、リンディが艦長職を退いてからは元の世界に帰るため一人旅に出る。なのはが負傷した時などには駆けつけた事もあったが、基本的にはあまりフェイト達と会うことはなかった。彼女達との関わりで少し丸くなったが、相変わらず粗雑な性格。

パラガス・・・はやて達と共に管理局の仕事に従事し、頑強な肉体と高い戦闘能力で様々な事件の解決に当たってきた。そのため階級は魔力を持たない戦闘員としては異例の3等空尉。(ヴィータと同階級)
性格も今ではサイヤ人の凶暴さはすっかり抜けきり、戦闘以外では気のいいおじさんである。

ブロリー・・・DB本編では破壊の限りを尽くす悪魔と成り果てていたが、こちらの世界では凶暴性も抑えられ、はやて達と共に穏やかな日々を過ごす。性格は極めて物静かで穏やか。純粋にはやて達の助けになりたいという思いからエリオと同じ短期訓練校に通っていたが、今現在は特に面識はない。同年代の普通の人間どころか同じサイヤ人と比較しても破格の戦闘力を誇り、今回六課での活躍が期待されている。しかし何やら悩みを抱えているようで…
階級はエリオやキャロと同じく3等陸士。

こんな感じです。パラガス親子は随分とキャラが変わっていますが、平和に生きられたらこんな感じだったのではないかと思います。
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