俺はみんながイチャコラしてるのを見ていたいだけ   作:ルーニー

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漫画版でのフライ捕まえるシーンいいですよね。さくらちゃんの優しさがあふれてて悶えますよね。


(つばさ)』持つカード 1

学校。それは言われたことをやってればほとんどなにも言われない至福の時間。

しかも小学校となれば授業内容はめちゃくちゃ楽だから気楽な小学生ライフを満喫している。いやまぁさすがにあの家族の中にいたら怠惰に過ごすのは申し訳なさ過ぎるから桃矢兄から中学校の教科書をもらって復習したりこっそり高校の教科書を見て復習したりしている。小学生なのに中学高校の復習とか我ながらおかしいことになってるな。

 

「……体育いいなぁ」

 

小学生ライフを満喫しているとはいったが、さすがに小学生の授業内容をやり続けるのは精神的にくる。体育と音楽、家庭科、図工といった実技系の授業が楽しいぐらいで他のは退屈でしかないからよく校庭の体育を眺めていたりする。これでも目はめちゃくちゃ良くて、隣の高校の校庭の中の様子を見れる位には視力はいい。測ったら2.0を越えていたぐらいだ。これ以上はやる必要なしということで厳密な視力はわからないのが地味に悔しい。

まぁ視力のことはともかく。今日も授業の合間に校庭を眺めていると、どうやらさくらのクラスの体育の時間ようでさくらが跳び箱を軽々と飛んで拍手をもらっていた。

さらに隣の高校の校庭では桃矢兄がサッカーで大活躍しているのが見えた。うちの家族はホント運動神経抜群しかいないな。

ボーッとしながら黒板をちらりと見て、簡単すぎてため息をはいて再び外を眺める。いくら私立とはいえさすがに小学生の授業はわかるからやる気がいまいち上がらないのだ。無双ゲーやってるのとはまた違う感じで、あきる。

 

そんな感じでボーッと外を眺めていたら、鳥の鳴き声のような音が聞こえる。聞いたことのない甲高い声になんの鳥かを考えていると、突如校庭にかなり強い突風が吹き荒れた。

 

「んお?」

 

その強さはかなりのもので結構離れているはずの校舎の窓にも強風が叩きつけられガタガタと窓を揺らす。クラスの全員が何事かと外を眺めるなか、俺は風の中に大きな鳥のような飛んでいたように見えた。

 

「なに?今の風?」

 

「窓壊れちゃうかと思ったよ」

 

「すごかったね。まるで台風みたいだった」

 

急に強い風が吹いたせいか、教室内がざわつき始める。さっきの風のことを話しているのにもかかわらず、あれだけ大きな姿だったのに誰も鳥のことを話していない。ただ単に砂が鳥の影を映しただけでの俺の勘違いか見間違いなんだろうか。

 

「……でも、気のせいにしては違和感あるな」

 

木之本家に生まれたからか、さくらや桃矢兄とおなじように霊的なものを見ることができる。今回の大きな鳥のようなもどうもそれに引っ掛かるような感じがしてならない。

何か知っているような、思い出せないけどなにか引っ掛かるぐらいの……。ん?

 

「……え?あれ?ん?」

 

ん~?ちょっと待てよ?大きな鳥ってな~んか覚えがあるぞ?人が吹き飛びそうなぐらいに強い風出すでっかい鳥?ん~?

あとちょっと何かのきっかけがあれば思い出せそうなのに、いまいち思い出せないこのもどかしさにイライラしながら校庭を眺める。不幸中の幸いというべきか、さくらたちにケガはないようでみんなぴんぴんしていた。

……ん?さくら?さくら……。

 

「……っ!」

 

そうだ!さくらだ!これ絶対カードの仕業だろ!鳥ってことは『(フライ)』のカードだな!

 

「あ~。スッキリした。思い出せてめちゃくちゃスッキリした」

 

……あれ?でも『(フライ)』のカードって確かさくらが本を開けたその日の夜にカードに戻すんじゃなかったっけ?あれ?それはアニメの方か?アニメと漫画は違うってのは覚えてるんだけど、内容まではさすがに覚えてないわ。

 

「……しかし、一応クロウカード編は始まったってのはわかったけど、どうするかねぇ……」

 

さすが私立に通う小学生たち。先生が静かにするよう指示すればガヤガヤがすぐに収まり、授業が再開される。カツカツとチョークが黒板をたたく音と解説する声が響く中、俺はクロウカードのことについて考える。

正直に言えばクロウカード編で起こる事件はみんな見たい。近くで眺めたい。でもそのきっかけをどうするのかがわからない。知世ちゃんはビデオで録画していたから説明して協力するようになったけど、俺はそんなきっかけを作れるかわからないし、内容はもううろ覚えだからどこで何が起こるのかさっぱりわからないから待ち伏せとかできない。いや待ち伏せとかしてたらさくらはともかく知世ちゃんに怪しまれることは間違いない。あの子頭の中覗いてるんじゃないのかって思うぐらいに気が利く子だから絶対にどこかで疑われる、というか疑問に思われるようなことになる。

 

「……あ~。このジレンマ」

 

疑われてどうなんだと言われたら、正直あんま影響はないのかもしれない。でも小狼みたいに奪い合いになる、みたいに思われるのも嫌だしなぁ。……さすがにそれはないか。

結局、あれやこれやと時間かけて考えてはみたが、どう転がっても俺から接触していくのはやめた方がいいという結論になってしまう。正直俺がなにかして変な感じにならる可能性があるから何もしない方がいいんだろう。運が良ければクロウカードの方からなにかくるだろうし、それで色々聞くようにしたらいいかなもう。いや、クロウカードの起こす事件に巻き込まれるのは運が悪いのか?

まぁ、もうなるようにしかならないってことだ。うん。

 

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