問題児たちと天空の御子が来るそうですよ?   作:皐月の王

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YES! ウサギが呼びました!
箱庭に行くゲーマー


現在進行形、上空4000mから、天音を含めた3人と一匹は落下中である

 

「楽しいけど、このままじゃ……」

 

下に湖がある、天音は冷静に考えた

 

「(私は大丈夫だけど、ほかの3人と一匹が危ないよね?……なら助けるしか)」

 

天音は加速し、猫といる少女を抱き寄せ、もうひとりの、少女の腕をつかみ

、更に加速して、少年に向け光の鞭を飛ばし、引き寄せ着地する

 

「ふぅ……なんとかなった」

 

「「あの、放してくない?(くれませんか?)」」

 

猫を連れた少女と髪の長い少女が言う

 

「あっ……ごめん!うわ君もごめん解くの忘れてた」

 

少女達を放して少年につけた光の鞭も解く

 

「ああ、大丈夫だぜ、でもその前に」

 

「「「助けてくれてサンキュ(ありがとう)」」」

 

2人の少女と少年がお礼を言う、天音は頬を赤らめ

 

「き、気にしなくていいよ!当然の事をしただけだし」

 

「でも、信じられないわ!まさか、いきなり、空中に投げ出されるなんて」

 

「ああ全くだクソッタレ。あのままじゃ湖に落ちてびしょ濡れ一直線だ。石の中に呼び出される方がよっぽとマシだ」

 

「石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

 

「俺は問題ない」

 

「そう。身勝手ね」

 

「三毛猫は大丈夫?」

 

『ニヤゃー(助けてくれてなけりゃ水に濡れてたで……)』

 

「それにしても此処……どこだろう?」

 

三毛猫を抱えた少女が言う。

 

「さあな。世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねぇか?」

 

此処は確かに天音達が知る世界ではなく異世界だ天音はヘッドホンを首にかける。ヘッドホンをつけた少年が顔を向ける

 

「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。もしかしてお前達にも変な手紙が?」

 

「そうだけど、まずは"オマエ"って呼び方訂正して。ーーーーー私は久遠飛鳥よ。以後気を付けて。それでそこの猫を抱き抱えている貴女は?」

 

飛鳥は猫を抱えた少女に質問をする。

 

「……春日部耀。以下同文」

 

「そう。よろしく、春日部さん。さっき助けてくれた貴女は?」

 

耀が自己紹介を終えると次は天音の番だ

 

「私は八神天音よろしく。八神でも天音でもどっちでもいいよ」

 

手堅く、普通に自己紹介を済ませた

 

「分かった」

 

「分かった、よろしくね八神さん。最後に野蛮で狂暴そうなそこの貴方は?」

 

「見たまんま野蛮で狂暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれ」

 

「取扱説明書をくれたら考えてあげるは十六夜君」

 

「面白い自己紹介だね。天音ですよろしく十六夜君」

 

「おう、よろしくな天音、後、今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

心からケラケラ笑う十六夜

 

傲慢そうに顔を背ける飛鳥

 

我間せず無関心を装う耀

 

やりとりで楽しそうに笑う天音

 

メンバーは個性が豊かな人々だ

 

「で、呼び出されたのはいいけどなんで誰も居ねぇんだよ。この状況だと、招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明する人間が現れるもんじゃねぇのか?」

 

「そうね。なんの説明も無いままでは動きようがないもの」

 

「………。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」

 

「全くだよ、でも慌てても仕方ないだろうしね」

 

「仕方ねぇなぁ。取りあえず、そこに隠れている奴に話を聞くか?」

 

十六夜の言葉に反応して振り返る。

 

「なんだ、貴方も気づいていたの?」

 

飛鳥も気づいていたようだ

 

「当然。かくれんぼじゃ、負けなしだぜ。天音と春日部も気づいてんだろ」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「まぁ、出るタイミングを伺っているまではわかってたけど、殺気だったら出てこられないんじゃ……」

 

軽薄そうに笑う十六夜の目は笑ってない。天音を除く3名は理不尽な招集を受けた腹いせに殺気を込めた冷ややかな視線を気配の方にむける

 

「や、やだなぁ皆々様。そんな狼みたいな顔で睨まれると黒ウサギは死んでしまいます? ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵にございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

 

現れたのは、ミニスカートにガーダーソックスを履き、うさ耳を生やした15~16歳位の少女だった。だが3人の反応は

 

「断る」

 

「却下」

 

「お断りします」

 

「あっは、取り付く島もないですね♪」

 

バンザーイと降参のポーズをとるが、その目は冷静に4人を品定めしているようにも見える

 

「まぁまぁ、話くらいは聞こうよ。ここがどういう場所で、私達がなぜ呼ばれたのかも気になるしね。黒ウサギさん説明お願いできる?今の私達の状況も知りたいし」

 

「おお!……問題児様方の中にも常識と良心のある方がいらしたのですね!」

 

「うんうんよしよし。苦労するだろうけど、説明頑張ろうか」

 

3人とは違い天音は黒ウサギを支援した、そしてそんな天音に感動し涙を流す黒ウサギの頭を撫でて優しくそう言う。黒ウサギは天音の優しさに更に感動していた。

 

「それじゃあ気を取り直して説明お願い、黒ウサギさん」

 

「はい!任せてください! 張り切っていっちゃいますよ!」

 

 黒ウサギは両手を胸の前でぐっと握り、やる気に満ちた顔で天音にそう言った。こほんと咳払いをし、天音達に両手を広げて笑顔でこう言った。

 

「ようこそ、『箱庭の世界』へ! 我々は御四人様にギフトを与えられた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼントさせていただこうかなと召喚いたしました!」

 

「「「「ギフトゲーム?」」」」

 

「そうです! 既に気づいていらっしゃるでしょうが、御四人様は皆、普通の人間ではございません! その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』はその恩恵を用いて競いあう為のゲーム。そしてこの箱庭の世界は強大な力を持つギフト所持者がオモシロオカシク生活出来る為に造られたステージなのでございますよ!」

 

両手を広げて箱庭をアピールする黒ウサギ。天音達は興味深そうに話を聞く、神や悪魔や精霊や星といった物まで出てくるスケール、興味がわかないわけがない。

 

「まず、初歩的な質問からしていい? 貴方の言う我々とは貴方を含めただれかなの?」

 

「YES! 異世界から呼び出されたギフト所持者は箱庭で生活するにあたって、数多とあるコミュニティに必ず属していただきます」

 

「嫌だね」

 

「属していただきます! そして『ギフトゲーム』の勝者はゲームの主権者が提示した賞品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております」

 

「……主権者(ホスト)ってなに?」

 

「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティの力を誇示するために独自開催するグループもございます。

特徴として、前者は自由参加が多いですが主権者ホストが修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解なものが多く、命の危険もあるでしょう。しかし、見返りは大きいです。主権者次第ですが、新たな恩恵を手にすることも夢ではありません。後者は参加のためにチップを用意する必要があります。参加者が敗退すればすべて主権者のコミュニティに寄贈されるシステムです」

 

「後者は結構俗物ね……チップには何を?」

 

「それも様々ですね。金品・土地・利権・名誉・人間……そしてギフトを賭けあうことも可能です。新たな才能を他人から奪えばより高度なギフトゲームに挑む事も可能でしょう。ただし、ギフトを賭けた戦いに負ければ当然――ご自身の才能も失われるのであしからず」

 

「そう。なら最後にもう一つ。ゲームそのものはどうやって始めるの?」

 

「コミュニティ同士のゲームを除けば、期日内に登録すればOK!商店街でも商店が小規模のゲームを行っているのでよかったら参加してください」

 

「……つまりギフトゲームとはこの世界の法そのもの、と考えてもいいのかしら?」

 

お? と驚く黒ウサギ。天音も飛鳥と同じ疑問を思い浮かべていた

 

「ふふん? 中々鋭いですね。しかしそれは八割正解二割間違いです。我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、金品による物々交換も存在します。ギフトを用いた犯罪などもってのほか! そんな不逞の輩は悉く処罰します。しかし!先ほどそちらの方がおっしゃった様に、ギフトゲームの本質は勝者が得をするもの!例えば店頭に置かれている商品も、店側が提示したゲームをクリアすればただで入手することも可能だと言うことですね」

 

「そう。中々野蛮ね」

 

「ごもっとも。しかし"主催者"全て自己責任でゲームを開催しております。つまり奪われるのが嫌な腰抜けは初めからゲームに参加しなければいいだけの話でございます」

 

黒ウサギは一通りの説明を終えたと思ったのか、一枚の封書を取り出した。

 

「さて皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である皆さんを何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが……よろしいですか?」

 

黒ウサギが天音達に確認を取るように聞いて来る。そんな中、十六夜が手を挙げた

 

「待てよ。まだ俺が質問してないぜ?」

 

その声は威圧的でいつもの軽薄な笑顔が無かった。

 

「……どういった質問でしょう?ルールですか?それともゲームそのものですか?」

 

「そんなのは"どうでもいい"。腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。ここでお前に向かってルールを問いただしたところで何かが変わるわけじゃねえんだ。世界のルールを変えようとするのは革命家の仕事であって、プレイヤーの仕事じゃない。俺が聞きたいのは……たった一つ、手紙に書いていたことだ」

 

十六夜が目を細めて、天音達三人を見まわし、天幕に覆われた都市を見上げる。そして、何もかも見下すような視線で一言尋ねる

 

「この世界は……"面白いか?"」

 

『家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨てて箱庭に来い』

 

手紙にはそう書いてあった

十六夜の質問に黒ウサギはニッコリ笑いながら宣言する。

 

「YES。『ギフトゲーム』は人を超えたものたちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」

 

説明を聞いて楽しそうだと思ったがそれより天音が先に疑問に思ったのは黒ウサギの反応だ、十六夜がコミュニティに入らないと言っただけでのあの必死の形相・・・何かしらの大きな理由があるのかもしれない。

だがギフトゲームの話と箱庭の話が

話に聞いた世界だと分かり、天音は心を踊らせる。




次回は少し空くかもです

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