考査とか受験でですがw
「ジン坊ちゃ―ん!新しい方を連れてきましたよ―!」
黒ウサギが元気一杯に手を振りながら一人の少年に近づく。見た感じ小学校5年から中学校1年くらいだろうダボダボのローブに跳ねた髪の毛が特徴的の少年だ
「お帰り、黒ウサギ。そちらの2人が?」
「はい、こちらの御四人様が――」
ジン言った人数と黒ウサギの言った人数が会ってない。黒ウサギが確認する
「……え、あれ?もう御二人いませんでしたっけ?ちょっと目つきが悪くて、全身から"俺問題児!ってオーラを放っている殿方と良心のあったあの人は?」
「ああ、十六夜君と八神さんのこと?彼らなら『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』と言って駆け出して行ったわ。あっちの方に」
あっちの方に。と指さすのは上空4000mから見えた断崖絶壁。
飛鳥の言葉に黒ウサギがウサ耳を逆立てる。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
「『止めてくれるなよ』と言われたからよ」
「なら、どうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」
「『黒ウサギには言わないで』と言われたから」
「嘘です!絶対嘘です!実は面倒くさかっただけでしょう御2人さん!」
「「うん」」
打ち合わせをしたかのような息の合い具合がいい。黒ウサギは前のめりに倒れ、ジンはというと顔面蒼白になって叫ぶ。
「大変です!世界の果てにはギフトゲームのために野放しになっている幻獣が!」
「幻獣?」
「は、はい。世界の果てには強力なギフトを持った幻獣がいます。出くわしたら最後、人間じゃ太刀打ちできません!」
「あら、なら彼らはもうゲームオーバー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?……斬新?」
「冗談を言ってる場合じゃありません!」
ジンは必死に事の重大さを訴えるが、二人は肩をすくめるだけだ。黒ウサギはため息を吐きつつ立ち上がった。心無しか怒っているように見える
「…ジン坊ちゃん。申し訳ありませんが、御2人様のご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「わかった。黒ウサギどうする?」
「問題児を捕まえに参ります。ついでに――――"箱庭の貴族"と謳われるこの黒ウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
その瞬間、黒ウサギの青い髪が桜色に染め上げ、外門の柱に水平に張り付くと
「一刻程で戻ります!皆さんはゆっくり箱庭ライフを御堪能ございませ」
淡い緋色の髪を戦慄かせ踏みしめた門柱に亀裂を入れる。全力で跳躍した黒ウサギは弾丸のように飛びさり、あっという間に3人の視界から消え去った
ーーーーーーーーーーーー
天音と十六夜は森の中を走っていた。
常人のそれより否、人間にとっては有り得ないほどの圧倒的なスピードで二人は走る。
「ヤハハハハ、結構早く走れるんだなぁ天音!」
「そっちこそ!私と同じスピードで走る人なんて初めてだよ、でも全力じゃないんでしょ?」
「やっぱわかるか。まぁもっと速く走ることはできるぜ、そういう天音もそうだろう?」
「勿論!行けるよ!」
と喋りながら走っていると滝が見えてきた
「ふーん、良い景色じゃねぇか」
「世界の果てはまた絶景だねぇ」
二人はその景色を見ながら感嘆の声を漏らす、森に囲まれた湖とそこに落ちている滝が幻想的な風景を作り出していた。その景色を眺めているそれほどに見応えのある景色だった
「ここに人間が来るのは何年ぶりだぁ、さぁ人間共よ試練を選べ!」
巨大な蛇が湖から出てきた。通常、このようなことが起こればたいていの人は腰を抜かしてしまうだろう。しかし、その蛇の前にいるのは常識が一切通用しない問題児と同じく常識の通用しない少女。驚くことなく
「そうかじゃあ俺を試せるか、試させろ!」
「あっ……出遅れた」
十六夜が蹴り抜いた、その巨躯は十六夜の蹴りにより飛ばされる
「はぁ、十六夜手を出すのが早いよ!私も試したかったのに」
「ヤハハ、こういうのは早い者勝ちだろ?」
「それはそうだけど」
「この辺のはず……」
声の方向に向くと、髪の色が桜色に変色した黒ウサギが立っていた
「黒ウサギ?髪の色が違うように見えるけけど」
「あれ、おまえ黒ウサギか?どうしたんだその髪の色」
「もう!一体どこまで来ているんですか!」
「世界の果てですよー」
「世界の果てまで来ているんですよ、っと。まぁそんなに怒るなよ黒ウサギ」
十六夜は小憎らしい笑顔を向ける。
天音はむぅーっと膨れてる。黒ウサギの心配は杞憂に終わったようだ、違うところは半刻前は濡れていないが、現在は濡れている事だ
「しかし、いい脚だな。遊んでいたとはいえ短時間で俺達に追いつけるとは思わなかった」
「ほんとにすごいよねぇ」
「む、当然です!私は箱庭の貴族と謳われる優秀な貴種です黒ウサギ……え?」
黒ウサギは首を傾げる。
「(黒ウサギが半刻以上もの時間追いつけなかった!?)」
ウサギは箱庭の世界、創始者の眷属である。その力は生半可な修羅神仏では手は出せない程だ。その黒ウサギに気づかれることなく姿を消し、半刻程追いつかせなかった人物が目の前にいる。
「まあ、ともかく!十六夜さんたちが無事でよかったデス。水神のゲームに挑んだと聞いたのでキモを冷やしましたよ」
「「水神?ーーーーーーああ、あれのこと?」」
え?と硬直する黒ウサギ。天音と十六夜が指さしたのは川面にうっすらと浮かぶ白くて長いモノだ、黒ウサギが理解するよりも早く
「まだだ…まだ試練は終わってないぞ小僧ォ!!」
天音達が指さしたそれは、身の丈30尺強はある巨躯の大蛇。黒ウサギはひと目でわかった
「蛇神……!って何をどうしたらこんなにも怒らせられるのですか!?」
「なんか偉そうに『試練を選べ』とか上から目線で素敵なことを言ったからよ、俺を試せるかどうか試したんだ。まぁ結果は残念なやつだったが」
『貴様ら……!付け上がるなよ人間風情が!我がこの程度のことで倒れるものか!!』
蛇神の甲高い方向がひびきわたる、牙と瞳を光らせる。巻き上がる風が水柱を上げ立ち昇る。周りはねじ切れた木々が散乱している。あの水流に巻き込まれたら、人間の体は考える間もなく千切れる飛ぶだろう
「十六夜さん!天音さん!さがって!」
黒ウサギは二人を庇おうとするが、十六夜の視線が鋭くそれを阻む
「何言ってやがる。下がるのはテメェだ黒ウサギ。これは、俺の喧嘩だ、手を出したら潰すぞ」
本気の殺意を込めた声音だった、天音は
「ううん、違うよ十六夜」
「はぁ?何言ってんだ」
十六夜の"俺の喧嘩"だというのを否定した天音、天音そのまま言葉を続ける
「これは、私達の喧嘩だよ!」
天音が言ったのは、十六夜だけではなく、自分もその喧嘩に入っているという宣言だ
「はっ!おもしれぇじゃねぇか天音!」
『心意気は買ってやる。それに免じ、この一撃を凌げば貴様達の勝利を認めてやる!』
「寝言は寝てから言えよ。決闘は勝者を決めて終わるんじゃねぇ、敗者を決めて終わるんだよ!」
その傲慢なセリフに黒ウサギも蛇神も呆れて閉口した、天音だけが心底楽しそうに笑みを浮かべる、その笑は獰猛なのかもしれない
『フンーーーーその戯言が貴様ら貴様の最後だ!』
蛇神は雄叫びに応えて嵐のように川の水が巻き上がり、竜巻のように渦を巻いた水柱は蛇神の丈より遥かに高く巻き上がり、何百トンのも水を吸い上げる。竜巻は3本唸りをあげ生物のように迫る、その力は時には生態系を崩す力を振るう"神格"のギフトを持つものだ。
「十六夜さん!天音さん!」
黒ウサギが叫ぶがもう遅い。竜巻く水柱は川辺をえぐり、木々をねじ切り、十六夜達を呑み込む……
「ハッ!しゃらくせえ!!」
十六夜は激流の中腕を振るうい、嵐を薙ぎ払う
「嘘!?」
『馬鹿な!?』
驚愕する二つの声それは最早人智を越えてた超越した力である……しかし、十六夜の近くにいた天音の姿が無いの黒ウサギが気づく、遅れて放心していた蛇神も気づく
「まぁ、なかなかにすごかった……よ!」
足に集約した雷がとてつもなく轟き、大地を踏み砕く爆音と共に蛇神の胸元を蹴りあげる、雷は蛇神を撃ち抜き蛇神は空中に打ち上げられ、川に落下する、衝撃で川が氾濫し、水で森が浸水する。さらに濡れる天音と十六夜。黒ウサギはそれを見てその雷が
「あれは!神雷!?しかも……あの方と酷似しています……十六夜さんもそうですが、天音さんも何者なのですか……」
その時黒ウサギは思い出す。彼らを召喚するギフトを与えた"主催者"の言葉を『彼らは間違いなく、人類最高クラスのギフト保持者よ、黒ウサギ』
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