Rouge et Noir   作:隠神刑部

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どうも、隠神刑部です。留年しないか心配でなりません。
それではどうぞ。


第5話

俺は歩きながら自分の戦闘服(コスチューム)を確認する。ぴったりしたダークレッドの上下に鈍色に輝くライトアーマー。鎧は胸当、腰当、籠手、脚絆だけ。機動性重視のスタイルだ。あ、漢字で書いてるけど西洋風ね。更にその上から目の覚めるような真紅のマントを羽織っている。こんだけ。そこはかとなくコスプレ感が漂うが、まぁいいだろう。これくらいしないとヒーロー感出ないし。などと自分に言い聞かせているうちにグラウンドに着いた。

 

なんかざわめいてる。最初の感想はそれだった。俺はざわめきの中心を見て、

 

 

 

 

 

 

 

絶句した。

 

 

 

 

 

 

 

そこにいたのは2人の少女。それ自体にはなんら不思議なことはない。問題は、その格好だった。

かたや胸から臍までを大胆に露出したレオタードに、スカートとも言えない短い腰巻姿。それを着ている本人が高校生離れしたプロポーションの持ち主だから尚悪い。

 

そしてもう1人。

俺としてはこっちの方がショッキングだった。

黒を基調にしたビキニアーマー…いや、ドレスアーマー?そっち方面の知識はないのでよくわからないが、それっぽいもの。

随分と面積の小さい胸当と腰布。腰布には大胆にスリットが入っており、チラチラと覗く素肌が目に毒だ。肩から二の腕を覆う物は無く、肘から振袖の様な物が伸びている。腹と脛は黒タイツに包まれ、片方よりは露出が少ない様に見える。しかしこちらも負けず劣らずのナイスバディ。健全な男子高校生には劇物だろう。

 

それより気にする所は

 

 

 

 

それを着ているのが

 

 

 

 

 

 

霞だということだ。

 

 

 

 

 

「あ、血早」

霞がこちらに気付き、声を掛けてくる。こちらに振り向くことで、霞の姿を正面から見ることになってしまった。

 

心臓が激しくビートを刻む。

 

顔に登ろうとする血液を気合いで押し留める。こんなことに己の個性を使うことは、俺のプライドが許さない。

 

「どう?似合うかな?」

霞はその場でくるりと一回転し、花が咲く様に微笑んだ。

 

前言撤回。

 

俺は全力で個性を発動。さっきの何倍もの力で登り詰めようとする血液を押し戻す。結果的に頭に血が足りずフラフラしてきたが問題ない。プライド?ナニソレオイシイノ?

 

「あ、ああ。似合ってるぞ、霞」

声が多少上擦ったのは仕方がなかったと思う。

 

周りを見渡すと、殆どの男子生徒が顔を赤くしてそっぽを向いていた。若干一名血走った目で凝視していたが。どうしたのだろう。霞は俺に微笑んだだけであってクラスメイトに微笑んだ訳では無いというのに。

 

そうか!そういうことか!

 

俺は名探偵コ○ンのテーマを脳内再生しながら頭に浮かんだことを整理する。

考えてみれば簡単なことだ。回転したことによって霞の腰布がフワリと浮き上がった。そのせいだ。尤も、最後まで見えたら鼻血を出す奴がいたっておかしくは無い。だから、ギリギリまで見えたという所が妥当だろう。違うか男子諸君‼︎」

 

ふと周りを見ると、男子生徒達はよりそっぽを向き、女子達は呆れた様な目をしていた。

 

「あの、血早さん。まったくもってその通りだと思うのですが、あまり大声で言うことではないかと…」

 

ゑ?

 

「もしかして、声に出てた?」

 

コクリ、とクラスメイト達が首を縦に振る。

 

しまった、赤黒血早一生の不覚ッ…と脳内反省。と同時に個性で血液を操作。なんか最近こんなことにしか使ってないな。許せ…

 

「大丈夫。ちゃんとスパッツ履いてるから…」

 

そういう問題じゃない、とクラスの(ほぼ)全員が思った。

 

「世界は、残酷だッ…!」

1人だけ歯を食いしばり涙を流し、五体投地して拳を振り下ろすブドウ頭の少年の名は峰田 実。後に【性欲の権化】と称される、変態の中の変態であった。

 

Eli,Eli,Lema,Sabachthani?(神よ、何故私を見捨てたのですか?)

「響香ちゃん、いきなりどうしたの?」

 

 

出久が走ってきた。これで全員揃ったな。

 

 

 

「始めようか有精卵共!!! 戦闘訓練のお時間だ!!!」

 

オールマイトの一声で授業が始まる。

 

「良いじゃないか皆。カッコイイぜ!!」

 

「先生! ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」

流線形のヘルメットに白いアーマーを装着した生徒が手を挙げて尋ねた。てかあれ天哉だったのか。

 

「いいや!!もう二歩先に踏み込む!! 屋内での対人戦闘訓練さ!!」

統計的にも、屋内の方が凶悪敵出現率は高く、真に賢しい敵は屋内(やみ)に潜む、とオールマイトは続ける。

敵組とヒーロー組に分かれて2対2の屋内戦を行うことが今日の授業内容の様だ。

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

「ブッ飛ばしてもいいんスか」

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか……?」

「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」

「このマントやばくない?」

「チーム名は自由に決めていいのですか?」

 

「んんん〜〜聖徳太子ィィ!!!」

生徒達から機関銃(マシンガン)のように質問を浴びせられる新米教師・オールマイト。頑張れ!一流教師への道は遠いぞ!

 

「いいかい!?状況設定はーーー」

○ヒーローの勝利条件

・敵を捕まえる

・核兵器を回収する

 

●敵の勝利条件

・ヒーローを捕まえる

・核兵器を守る

 

◎コンビ及び対戦相手はくじ

 

オールマイトがカンペを見ながら言ったことをまとめると大体こういうことだ。

 

コンビは以下の通り。

 

A.緑谷出久 麗日お茶子

B.轟焦凍 障子目蔵

C.八百万百 峰田実

D.飯田天哉 爆豪勝己

E.赤黒血早 芦戸三奈

F.砂藤力道 口田口司

G.耳郎響香 上鳴電気

H.御東霞 常闇踏陰

I.葉隠透 尾白猿夫

J.切島鋭児郎 瀬呂範太

K.青山優雅 蛙吹梅雨

 

「最初の対戦相手はこいつらだ!!」

オールマイトが箱から二つのボールを取り出す。

 

「Aコンビが『ヒーロー』!!Dコンビが『敵』だ!!」

敵チームが先に入ってセッティングし、五分後にヒーローチームが潜入するようだ。俺らはモニタールームで観察しよう。

 

〜地下モニタールーム〜

出久とお茶子ちゃんを見守っていると、いきなりイガg…爆豪君が曲がり角から飛び出してきた。そのまま右手を振り抜いた。爆発が起こり、コンクリートの壁が砕け散る。出久はお茶子ちゃんを抱えて飛び退く。

 

「爆豪ズッケぇ!!奇襲なんて男らしくねえ!!」

「奇襲も戦略!彼らは今実戦の最中なんだぜ!」

「緑くんよく避けれたな!」

「オールマイト先生、それを言うなら戦術では?」

 

爆豪君は右手を大きく振りかぶって殴りかかるが、出久はその腕を抱え込み、背負い投げの要領で投げ飛ばす。格闘技をやってるような動きじゃなかったから、きっと爆豪君の動きの癖とかを知ってたんだろう。

 

オールマイトの説明によると、事前に渡されている確保テープを巻きつけると「捕らえた」証明になるとのこと。

ヒーローが圧倒的不利だと言う生徒に、オールマイトは何を答えるかと思ったら

「相澤くんにも言われたろ?アレだよせーの! Plus U「あ ムッシュ爆豪が!」…まぁいいや

 

爆豪君は両手の爆発を推力にして、飛び蹴りを放つ。出久は両腕をクロスしてそれをガードし、その隙にお茶子ちゃんが走って戦場を離れる。出久はいつのまにか確保テープを取り出し、逃れようとした爆豪君の爆撃を地面に転がって避ける。そのまま角を曲がって消えた。なんか爆豪君イラついてる。目を釣り上げ、敵もいないのに両手から爆発を迸らせている。

 

あ、5階の真ん中、天哉がいるフロアの定点カメラにお茶子ちゃんが映った。柱の陰に隠れて動かないということは、出久が来てから仕掛けるつもりか。

と、いきなりお茶子ちゃんが噴き出す。そのせいで天哉に見つかってしまった。何やってんだ。

よく見たらフロアに物が全く無い。どうも天哉が片付けたらしい。触れた物を浮かすお茶子ちゃんには厳しい戦いになりそうだ。

一方、物陰に隠れていた出久も爆豪君に見つかってしまった。

爆豪君は出久にマンg…手榴弾を模した籠手を向けてレバーを引き、ピンを抜く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地獄の業火が地上に顕れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




霞のコスチュームは、【神界のヴァルキリー】の【憂王 カラミティ】を参考にしました。というかパクりました。霞本人の方もカラミティそのまんまです。
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