・京都-とある神社にて。
「どうメリー。境界は見えた?」
「ううん。ダメみたい。全く変化なしね。」
その神社の周りをうろうろとしている少女が2人。一人はがっくしとうなだれており、もう一人は辺りに目を凝らしながらなにかを探しているようだった。そのまま数十秒。やがて彼女は目を凝らすのを止めた。
「ここ最近、歪みの感覚が短くなっている気がするわ。蓮子。これにはきっと意味があr」
「はいはい。そういうのいいから。境界のどうたらこうたらには興味あるけど、実際見れなきゃ意味ないしね。」
メリーと呼ばれた現代人離れしたパジャマのような服装をした少女の話を、現代人よりの服装をした蓮子と呼ばれた少女が遮る。
「……っとじゃあ、帰りますかぁ!」
「……そうね。もう夕暮れだしね。」
そういうと、二人は神社の鳥居を潜り抜け、階段を下っていく。
「…………にしても面白い超常現象でも起きないかしらねー。」
「別に面白くはならないでしょ……」
蓮子の呟きにツッコミをいれるメリー。これが、ここ最近の二人。秘封倶楽部なのである。
≧≦
・Chapter1.鋼色の狂気
蓮子とメリーの二人は神社を降りた後、暫く歩いた交差点で別れを告げた。ここでは蓮子sideで話を進めることにする。蓮子は一人、日が落ちかけた京都の街を歩き続けていた。
「……メリーには謝らないとね。」
蓮子は先程の自分の態度に後ろめたさを感じていた。蓮子がダメ出しをすることは多々あるが、メリーの言うことも至極全うなのである。しかも今回はメリーの言葉を遮り更にあしらってしまったのだ。こういう後ろめたさは二人別れた後に訪れるので、もどかしい気持ちになる。
「とりあえず明日、謝ろ。」
そう呟き、蓮子は早歩きで帰路につこうとする。
「ナニしテいるノ?オンなの子一リじゃ危ナひヨ?オ姉さンが家まで送ってあゲようか?」
後ろから声をかけられる。その声はどこか舌足らず……ではすまない。機械音声に近いような……蓮子がばっと振り向くとそこにいたのは女性だった。
「ひ…………!?」
片目が飛び出し左腕の皮が剥げ、服装がボロボロになり、その右手にはナイフを持った女だったが。
「ふフふ……なにヨ?オ姉さンのコトが気にナッチゃッタノ?ふフふ……」
「いやぁぁぁぁ!!化け物ぉぉ!!」
蓮子は全力疾走で走る。目の前の異形から逃げるために。蓮子が振り向くとソイツも走ってた。動きは速くないものの、ちゃんと明確な意志を蓮子に向けて走っていた。
「こないでえええええ!!誰かぁぁぁぁ!」
「テレナクテいいのヨ。早く身をアズけなさい。」
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
蓮子は振り向くまもなく逃げる。逃げ続ける。
≧≦
「ぜぇ……ぜぇ……。なんなのよ。」
その後、なんとか異形から逃れた蓮子は自宅へ帰還した。そして、あるスレッドを持っているスマートフォンで開いた。そのスレッドは、パラグラムというサイトのスレッドのひとつであった。サイトの一番上には、不審な現象を見かけたら投稿!と大きく書かれていた。そして蓮子はそのスレッドの掲示板を片っ端から見る。そして、その手はある場所で止まったのである。
Suled.120.ID.22eC47
昨日、女性の形をした化け物に襲われました。髪の毛は黒のロング。服装は赤いドレス状のワンピース。目や皮膚が欠損していて、舌足らずな口調で声をかけてきました。
返信6件
これだ。蓮子はすぐさまそのスレッドの返信をみる。そこにも興味深いことが綴られていた。
ID.31knn7
なにそれ怖い
ID.11pu55
それどこで逢いましたか?
ID.22eC47
詳しい場所は言えないんですが、関西です。帰り道に突然。
ID.11o410
関西か……((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ID.647b21
多分ですが、レ徒脳だと思いますよ。あまり知られてませんがね。女性の方ばかり被害にあわれるそうで。
レ徒脳.……蓮子は体を強ばらせ、そのスレッドに返信してみる。
ID.2LN011
因みに……それに遭ってしまったらどうしたらいいんですか?
すると、すぐに返信が返ってくる。
ID.647b21
そうですね。男性を連れて歩くのが効果ありそうですがね。ごめんなさい……こういう事象には詳しくないので。なにかご不安でしたら一応……下記URLへ
そこには、URLが綴られていた。蓮子はそこに迷うことなくアクセスする。
(。・ω・。)怖くなった。完全オリジナルストーリー、始動です!