魔法少女リリカルなのはViVid ooo ~欲望を司る魔王女~   作:ハナバーナ

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カウント10

前期試験が終了した後日

 

「それで、どうだったかねエーリ? テストの結果は?」

 

コウガミがエーリにテストの結果を聞いてくる。その表情は、まるで結果を分かっているかのような、嬉しそうな表情だった。エーリがふふーんと誇らしげな表情で、結果表を見せる。

 

「じゃじゃ~ん! 今回も花丸好成績です♪」

 

結果は良好だった。5科目受けた試験で、100点が3科目。残りの2科目も90点後半と、優等生の点数だった。

 

「ほほう、さすがはエーリだ。これだけの点数を取れるとは、私も誇らしいよ。」

 

「でもコロナなんて、オール100点だったからね。負けたのは悔しいなぁ。」

 

と、あははと笑いながらエーリは言う。オール100を目指すあたり、本当にエーリは勉強熱心だとコウガミは思う。

 

「しかしこの点数だ。数日勉学に取り組まなくともお釣りが来るだろうね。」

 

「それじゃあ…‥!」

 

「うむ、行ってきなさい。異世界旅行へ。」

 

「やったああああああああああああ!!」

 

コウガミから旅行の許可を得たエーリは、ピョンピョンと跳ねて大喜びするのだった。

 

・・・・・・・・・・

 

着替えをはじめ最低限必要なものをリュックに入れたエーリは、アンクとともに廊下を歩いていた。

 

「どんな合宿になるのかな~…‥楽しみだねアンク?」

 

『そうだな。どんな強い奴がいるか考えると楽しみでしょうがねぇや。』

 

と、明らかに楽しむ方向を間違えているアンクだが、エーリはそんなことを気にせず、ルンルン気分で玄関を開ける。

 

「よっ、エーリ。」

 

「こんにちは。」

 

門の前には、バッグを持ったノーヴェとアインハルトの姿があった。

 

「ノーヴェさん。もしかして、アインハルトさんも一緒に合宿ですか?」

 

「はい。ノーヴェさんに誘われまして……。」

 

「わあ、よかったです! 一緒に楽しみましょうね、アインハルトさん!」

 

エーリはそう言ってアインハルトの両手を包む。アインハルトは驚いたのかポカーンとなり、コクコクとうなづく。

 

「まっ、立ち話もなんだ。これからヴィヴィオ達と合流するから、歩こうぜ。」

 

ノーヴェの提案に二人はうなづき、歩き始める。

 

・・・・・・・・・・

 

ピンポーンッ

 

ヴィヴィオの家の前に来た三人は、インターホンを鳴らす。それに反応し、玄関を開けたのはヴィヴィオである。

 

「ノーヴェ、エーリ、それに…‥アインハルトさん!?」

 

アインハルトが来ることは知らされてなかったのか、ヴィヴィオが驚きの声を上げる。

 

「ノーヴェさんからお誘いをいただきまして…‥同行してもよろしいでしょうか?」

 

「はい! もー全力大歓迎です!!」

 

ヴィヴィオは先程のエーリに負けない勢いでアインハルトの手を取る。心なしか、その瞳には星が写っているように見えた。

 

「ほらヴィヴィオ、上がってもらって。」

 

「あっ、うん。アインハルトさん、エーリ、どうぞ。」

 

「お邪魔します。」

 

「お邪魔しま~す♪」

 

三人はヴィヴィオに言われ、靴を脱いで上がる。エーリは真っ先に、先ほどヴィヴィオに声を開けた金髪ロングの女性に挨拶する。

 

「こんにちは。ヴィヴィオの友達の、エーリ・コウガミです。」

 

「ヴィヴィオの後見人の、フェイト・T・ハラオウンです。ヴィヴィオやスバルたちから話は

 聞いてるよ。仲良くしてあげてね?」

 

フェイトと軽く握手を交わすエーリ。さらに奥へ進むとそこはリビングで、ヴィヴィオの他にもコロナやリオが来ており、明るい茶髪の女性がアインハルトに挨拶していた。

 

「あっ、ママ。この子が同級生のエーリ。」

 

「あら、あなたがエーリちゃんね? ヴィヴィオの母の高町なのはです。娘がお世話に

 なってます。」

 

「は、はい! よろしくお願いします!」

 

エーリは固くなりながら、なのはと握手する。固くなっている理由は、なのはである。小学生の母親にしては、明らかに若すぎるのである。どう見てもなのはは、十代後半から二十代前半の顔立ちをしているのだ。そんな本人からしてみれば失礼すぎる考えをしていたエーリは、笑顔で対応するなのはにドキッとしながらも、元気に挨拶する。

 

「さて、みんなそろったことだし、途中コロナちゃんやリオちゃんの家に寄って、そのまま

 出かけちゃおっか?」

 

フェイトの提案に、小学生組がはーいと元気良く手を上げる。

 

・・・・・・・・・・

 

私服にも着替え、コロナやリオの家にも寄り終えた。合計8人を乗せた車は、旅行で乗る船の港に向かっていた。エーリは車の一番後ろの座席で、アインハルトの隣にウキウキしながら座っていた。よほど合宿が楽しみなのだろうか? アンクはクリスとともに、窓の外を見ている。そんな時、前の席に座っていたヴィヴィオが、エーリたちの方を振り向く。

 

「エーリ、アインハルトさん。これから四日間、よろしくお願いしますね。」

 

「はい。軽い手合わせの機会などがあればお願いしようかと。」

 

「はいは~い、あたしもあたしも~♪」

 

「こちらこそ!」

 

二人はヴィヴィオと、そんな会話を繰り広げるのだった。そして港である次元港へ着いた御一行。入り口前にはスバルとティアナが手を振っていた。

 

「スバルさん、ティアナさん、しばらくぶりです!」

 

「うんうん、エーリも元気そうで何よりだよ♪」

 

エーリとスバルが笑顔でハイタッチし合う。ティアナとスバルも同行することになった事を、直後にノーヴェから聞くエーリであった。

 

・・・・・・・・・・

 

旅行先である無人世界カルナージへは、臨行次元船で4時間のフライト。機内ではメンバーは寝ている者が多く、子供たちに至っては全員眠っていた。それはエーリも同じで、チェアに背を任せ、ヴィヴィオの隣で眠っていた。

 

「うゅ…‥‥。」

 

不意に体勢が横に傾き、ヴィヴィオの腿に頭が置かれる。その衝撃にヴィヴィオはビクッと目を覚まし、エーリの方を見る。

 

『悪いな、うちの馬鹿王様が起こしちまったみたいでよ。』

 

様子を見ていたアンクが、ヴィヴィオに謝る。ヴィヴィオはううんと顔を横に振る。

 

「エーリも眠いみたいだし、わざとじゃないんだから別にいいよ。それにエーリの寝顔、

 こうやって近くで見ると、なんか、癒されるしさ。」

 

言ってヴィヴィオが、優しくエーリの頭をなでる。しばらくしているうちにヴィヴィオに再び眠気が訪れ、ゆっくりと眠りにつく。そんな微笑ましい光景を見ていたノーヴェは、とても穏やかな表情をしていた。

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