時間を遡ったシンデレラ達は魔法使いに何を想うのか 作:エスト瓶
ここ最近になってシンデレラプロジェクトルームの雰囲気は悪くなっていた。部屋に居るメンバーの殆どがピリピリとした雰囲気を出し、クール組に至っては顔にまで不機嫌が出る程にピリピリしていた。その原因はプロデューサールームに居る、プロデューサーが原因だった
最近になってプロデューサーは美城専務から呼び出され、美城専務が抱えていたクローネのプロデュースを任せられたのだ。その事に関してはシンデレラメンバーも特に気にしていなかったがクローネのメンバーである鷺沢文香が隙を見ては彼が居るプロデューサールームに忍び込み、そのまま読書をすると言った行為が多く目撃された
最初の方はプロデューサーやちひろが注意していたが文香は一向に止める気配が無かったせいか二人も注意をする事は無くなった。そしてプロデューサールームでは問題がもう1つ発生していた
「プロデューサーさん………」
「鷺沢さん、止めてください!」
頬を紅くし、プロデューサーに迫る文香にプロデューサーは必死に抵抗しながら後ろに下がっていた。何故こんな事態になっているのかと言うと、普段の彼は仕事に集中していると周囲の事が頭に入ってこない、それを知っていた文香は彼が仕事に集中しているタイミングを見計らい、声を掛けて生返事の事を確認してから文香は彼に色々としてきた。内容は……伏せておくとして文香にとって本の次にこの行為は大事な時間だった
そして何時もの様に彼に対して色々としている最中に此方に気付き顔を真っ赤にしながら距離を取られてしまった文香は一瞬だけポカンと表情を浮かべてから、ニンマリと笑いながらプロデューサーにゆっくりと近付く
「ふふ、プロデューサーさんは本当に素敵な人ですね…」
「さ、鷺沢?」
「今のプロデューサーさんの顔、とっても素敵です。恐怖や羞恥心に染まった顔がとても素敵です」
ジリジリと距離を詰められ、プロデューサーの背に壁があり、それ以上後ろに下がれない事が分かり、顔を青くするプロデューサーを見て文香は更に頬を紅くした
「もっともっとその顔を見せてください。プロデューサーさんが恐怖に染まった顔を私に見せてください」
貴方が恐怖に染まれば染まる程に私は貴方を愛してしまう。貴方が私を見て恐怖に支配されればされる程に私も貴方を愛してしまう
お互いが愛し合うのは確かに素晴らしいけど、その愛は何時か冷めてしまう。でも怒りや恐怖と言った感情は対象が存在するだけでその相手の事を考えてしまう。それは何て素晴らしい愛なんだろうか………
何時か冷めてしまう愛よりも永遠に怒り、恐怖する方が永遠に相手を想える愛ではないのか?
「プロデューサーさん………」
「鷺沢さん、止めてください!」
私はプロデューサーを愛しています。だからプロデューサーさんも私を恐怖(愛)してくださいね?
久々に描いたら何故か文香が変なキャラに………。加虐心のある文香も好きですけどね!