時間を遡ったシンデレラ達は魔法使いに何を想うのか 作:エスト瓶
あの日を境に文香は少し変わった。今までは誰かが話し掛けてきても本に夢中だったが今はプロデューサーが少しでも動けば本から視線を外し、じっとプロデューサーの動きを見守ることが多くなった。部屋を出る時は必ずと言って良い程に文香は彼の後ろに付いて回った。カッターや鋏を使う際はプロデューサーが使う前に文香が回収して先にやる程に文香はプロデューサーに対して過保護になった
「あの、鷺沢さん、流石にトイレにまで付いてくるのは………」
「……プロデューサーさんの事が心配で……。迷惑でしたか?」
文香とプロデューサーの身長差がかなりあった為に文香は見上げるか達になったのだがプロデューサー視点から見れば上目遣い+涙目の姿が入ってくるのだ。普通の男なら即落ちてしまうのだが、このプロデューサーは常人よりも遥かに硬い理性で本能を押さえ込んだ
「……こほん、流石にトイレで何か起きるはずありません」
「ですが心配で……」
プロデューサーが何を言おうが文香にとっては全てが自身のプロデューサーを死に至らしめる物に見えてしょうがなかった。その影響かプロデューサーの周りにはカッターや鋏と言った刃物関係は全て文香が処分していたのだ
「それに最近少し距離が近いような……」
「いえ、これは普通です」
今現在文香はプロデューサーに抱き付いてる様な感じで彼に触れているのだ。端から見たら文香がプロデューサーを誘惑している様な光景に見えてしまう
「最近、橘さんや速水さんから鷺沢さんの様子が可笑しいと伺っております。何か悩みがあるのでは?」
「いえ、悩みなんて何もありません」
「ですが」
ギューー
プロデューサーが更に何かを言いたそうな顔を浮かべていたが文香が抱き締める力が少し強くなり何も言えなくなってしまった
「はぁ、分かりました。何か悩みがありましたら何時でも相談してください」
「…はい」
「それでは私はこれから外回りに行って参ります。鷺沢さんはこれからボイスレッスンの筈ですよね?」
「はい」
プロデューサーが外回りに行くと言ったので咄嗟に付いて行こうとしたが流石にそれはプロデューサーに迷惑が掛かるので止めることに
最近になってプロデューサーさんから色んな女性の匂いがします。その中にはありすちゃんや奏さんと言ったクローネのメンバーも全員プロデューサーさんに最低1度は彼に抱き付いたのだ
グシャ
手に持っていた次のお仕事に使う台本がグシャグシャになってしまったがそんな事はどうでも良かった。私のプロデューサーさんに気安く抱き付いてくる者達に対して感情に出来ない程の憎悪が芽生えたのが分かった。プロデューサーさんは私だけの存在なのだ。私だけの為に存在しているプロデューサーさんを他のアイドル達に奪われてたまるか
「ふぅ、少し落ち着きましょ」
黒くなってしまった思考を1度クリアにする為にソファーに座り直して入れたお茶を飲む
特にプロデューサーさんから強く臭ったのはシンデレラプロジェクトとクローネに所属する渋谷凛さんとアナスタシアさん、他には新田美波さんに神崎蘭子さん、クローネではありすちゃん、奏さん、周子さん、フレデリカさんと言ったメンバーの香りが確りと残っていた。だから最近はずっとプロデューサーさんに付いて回り、私の臭いを確りと着けた
ああ、そう言えば一ノ瀬志希さんもプロデューサーさんにベッタリだったですね。確かCP結成前からの知り合いだとか………
何故プロデューサーさんの周りにはこんなにも邪魔な存在ばかり存在するのですかね?この物語には私とプロデューサーさんだけが存在していれば良いのに………、この世界には主人公(プロデューサー)とヒロイン(私)だけが存在すれば良いのに、サブヒロインやモブは何故私達の仲を邪魔するのか
再び思考が黒く染まり掛かった所で携帯のタイマーが室内に鳴り響いた。このタイマーの正体はボイスレッスンの時間が近づいてきている事を知らせる為のアラームなので文香は先程の思考を1度頭の隅に追いやりレッスンルームに向かった
「プロデューサーさんをずっと私しか知らない場所で閉じ込められれば良いのに………」
うーん、キャラの口調は本当に難しいですね!京都語とか全然分かりません!
そして文香さんがどんどん闇に沈んでいきますね!他のメンバーも同じ様に闇に沈んで行くのかは今後しだいですかね