Sword Art Online《とある朝田シノの仮想現実》   作:新名国後守

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前に間違えて消してしまったものを再投稿します。


SAO 1

第1話

『プロローグ』

 

 

 

空から女の子が降ってくるというのは小説やアニメ、マンガといった物語だけの話だろう・・・と、誰もがそう思うだろうし、そう思っているだろう。

 

だが、自分にはその認識は当てはまらない。

 

恋愛フラグ?そんないいものではないし。ましてやピンク色なものなんかじゃ断じてない。

運が悪い、不幸な自分にはそんなフラグは無縁のものだ。

自分と縁のあるフラグなんざ、死亡フラグくらいのものだろう。

 

例えば、街中。

ビル街を歩いていると近くのビルの屋上から飛び降りてくる自殺願望者に運悪く自分の右肩が当たり、粉砕骨折。当然飛び降りてきた自殺願望者は帰らぬ人となった。

例えば、仮に誰かが飛び降りたとて到底ぶつかることはなさそうな学校のグラウンド。

そこを体育の授業の居残りで走らされているときにスカイダイビングをしていた女性が風に煽られてわざとではないにしろ後頭部を蹴られて1週間の昏睡状態になることなんて確率論的には相当低いはずだ。

 

例えば、母親と一緒に来た郵便局で突然、銃を持った強盗犯に運悪く出会ったり。

例えば、祖父母と一緒に来た銀行で突然、銃を持った銀行強盗犯にまた運悪く出くわしたり。

例えば、ひとりでATMからお金を引き出そうとしたら、これまた運悪くバールや鉄パイプを持ったキチガイ集団に襲われるというような話も日本に生きている大多数の人は1度たりとも経験しない事だと思う。

 

なにか大事な用事がある日に限って電車が人身事故かなにかで遅延したり、仕方なくその後乗ったバスではバスジャックが起こったり。

それでタクシーに乗ったかと思えば、渋滞につかまって後ろから前方不注意の車が追突してきたり。

 

航空機は一生乗れないと思う。自分が乗った瞬間にその航空機はテロリストにハイジャックされてどこかに突き落とされるのが目に見えている。いままでの人生を振り返ると火を見るよりも明らかだ。

 

そう。これまでの例え話はすべて実体験の実話。

信じるか、信じないか。

信じてくれるか、信じてくれないかはあなた次第とでも言っておくとするが、いままでの話を聞いてもらって分かるように自分は運が悪い。

 

運が悪いなんて生ぬるい言葉では言い表すことができないほどに、運が悪い。

 

そしてそれは先ほどの話から分かるように。時に自分以外のひとにも及ぼされる。

 

母親は度重なる不幸が原因で精神疾患を起こした上に精神科がある病棟に強制入院させられて久しいし、たまに顔を見せようとすると拒否される。どうやら自分のことを死神か何かだと思い込んでいるらしい。

まぁ仕方がないことだと思う。実際、母親は自分を生んでから不幸続き。精神が持たなくても致し方ないだろう。

母方の祖父母は銀行強盗から自分を守るために人質になった結果、そこで命を引き取った。

自分の父親?それは自分が幼いころに失踪だか、死んだんだかしたらしい。昔、まだ幼いころに母親と母方の祖父母に聞いたことがあったが、ふわりと誤魔化された覚えがあるがそれは置いといて。

 

人身事故での電車の遅延も、バスジャックも、前方不注意の追突事故も。

きっと自分がその日、その時、その場所にいなかったら起こっていないのだろう。

もしかしたら、いつかは起こる運命であったにしろ自分がそこにいたがために。その時起こってしまったのだろう。

 

それを認識したのはいつのことだっただろうか。

ずっと幼いころにはわかっていたのかもしれない。わかっていたというのは傲慢だったかもしれないが、少なくともわかりかけていたことには違いない。

でも、ずっとその事実から目を背け続けてきてつい最近、ようやくその事実を受け止めることができた。

 

この世に生み出されてから13年。

この不幸との付き合い方がようやく分かってきた。

 

電車に乗ったら沿線で人身事故が起こり遅延する。

ならばどうするか。

 

電車に乗らなければいい。

 

バスに乗ったらバスジャックが起こる。

ならばどうするか。

 

バスに乗らなければいい。

 

タクシーに乗ったら後ろから追突される。

ならばどうするか。

 

タクシーに乗らなければいい。

 

自転車に乗ったらお婆さんを轢き殺しかけ、幼稚園児を轢き殺しかける。どちらもギリギリのところで自分から右にハンドルを切って倒れたから加害者になることはなかったが、自分は大いに擦りむいたし、骨も折れた。

ならばどうするか。

 

自転車に乗らなければいい。

 

徒歩で通学中に通り魔に襲われる。自分が学校で唯一友人と呼べる存在が大型ナイフによって斬りつけられる。

その後、自分が通り魔の大型ナイフを奪って反撃したためそれ以上の被害は出なかったが、自分の不幸に巻き込まれた友人とはそれっきり疎遠となってしまった。

ならばどうするか。

 

外に出歩かなければいい。

外出しなければいい。

 

学校に通わなければいい。

 

現実(リアル)に友達を作らなければいい。

 

「友達がいると人間強度が下がる」

 

誰の言葉だったかはもう覚えてはいないが、友人が少ない人物の発言だ。

 

自分の場合はどうだろう。

 

「外に出ると寿命が縮む(但し無差別に)」

 

祖父母。友人。自分に関わった強盗犯。通り魔。沿線の駅ホームにいた顔も名前も知らない人。ビルの屋上から飛び降りた人。

 

もちろん自分も例外ではないが、いまのところ死んではいない。当然、死にかけたことならば何度もあるが。

もしかして悪運だけは良いのではないだろうか。なんてことを思ってしまうほどだ。

 

良くも、悪くも。

 

運良く、運悪く。

 

小学校を卒業する前に天涯孤独の身となった自分には、既に不相応な金額が銀行口座へと振り込まれていた。

祖父母の保険金や様々な事件事故に巻き込まれた際に得た賠償金や見舞金などだ。

 

一生涯を80年と仮定して。

今後60数年間。この自分の住む部屋から出ることがなくとも。働くことなくとも食うに困らぬだけの金額があった。

 

高校卒業の資格が欲しくなったら完全通信制の高校に入学すればいい。

大学卒業の資格が欲しくなったら完全通信制の大学に入学すればいい。

 

まぁ、いまのところどちらも欲しくなることなどないと思うが。

 

自分の現在の身分は地元公立中学に通うはずの中学生。

ただご察しの通り、不登校。

 

外との繋がりは週1にかかってくる担任教師からの電話。通り魔事件に関わる警察からの事情聴取。それからインターネット。つまりパソコンやスマートフォンでやっているオンラインゲームくらいのものだ。

テレビ?見ないな。部屋にある60インチの液晶画面はもっぱらゲーム画面専用となっている。

 

ゲームの中では自分の生まれ持つ不幸が発揮されることはなかった。

むしろ現実の不幸と反比例するように幸運の連続だった。

ドロップ率がゲーム内最低の激レアアイテムも。他には敵との戦闘時のクリティカル率、スタン率も。

全てが自分の味方をした。

現実世界だと周りにも迷惑以上のものをかける自分が、偽りの世界(ゲーム)だと自分を含めてパーティーメンバーという偽物の友人たちという周りをも笑顔にさせることができた。

 

だからだろう。

 

自分があのゲームに心を奪われたのは。

 

だから必然だったのだろう。

 

自分がフルダイブシステムを搭載したゲームハード。ナーヴギアを使った世界初のVRMMORPG。圧倒的なグラフィックをもって形成された仮想現実(VR)は、もはや異世界と前評判が異常なまでに高い『Sword Art Online』に心を奪われたのは。

 

そして。

 

その『Sword Art Online』が舞台。

『浮遊城アインクラッド』に閉じ込められ、デスゲームと化したその世界で死闘へと身を投じていくこともまた。

今から考えると必然だったのだろう。

 

 

 




登場人物紹介

主人公・朝田シノ
※朝田詩乃に非ず。男。
・ただ容姿はまんま朝田詩乃をもうちょい短髪にした感じ。主にもみあげ?のところ。
・不幸少年。ただし幻想殺し(イマジンブレイカー)はナッシング。
・事件事故遭遇率は迷宮なしの名探偵に匹敵するかと思われる。
・SAOだとチート(ユニークスキルなど)あり得る。あり得る以上にあり得る。
・キリトの一学年下。これも朝田詩乃と同じか。桐ヶ谷直葉と同い年。すぐはちゃんおっぱい。


作者から。
色々テキトーな設定なので、連載するとなったらもう少しちゃんと練馬区。間違えた。練ります。
尚、サブタイトルもテキトーな模様。
現在、ざっくりばらんとした脳内プロットは構築しつつあります。

賛否両論ください。
とはいうものの、賛が多いとうれしいでせう←ここ重要。
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