ガンバライダーReflection   作:覇王ライダー

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第20話

オール・ストンシーの水族館内ではデウス、フェイト、レヴィ、ファングの四人が激しい攻防を繰り広げていた。

デウスはメロンディフェンダーを構えてフェイトの斬撃を防ぐ。デウスは後ろに押されながらもその攻撃を受け流して空中でもう一度体制を立て直してフェイトへと迫る。しかしフェイトはその受け流された勢いを前進する力に変えて一気に駆け抜けていく。デウスは攻撃をやめてすぐに彼女の追跡を開始する。

「やるじゃないか。さすが最強格の魔導は伊達じゃない。」

「あなたの目的はなんですか!?」

デウスはジャコードロットを召喚して鞭をフェイトに振るう。フェイトはそれを一つずつ処理するように避けて一気にデウスへと接近する。

「俺の目的だったか?管理局送りにでも出来たら教えてやるよ!」

近寄ってきたフェイトの腹に思い切り蹴りを入れて突き放す。魔力の鎧があるとはいえ常人より強化された一撃のダメージは計り知れない。ダメージを受けながらフェイトはゆっくり立ち上がる。

「それでも・・・ッ!?」

「何だ!?」

その瞬間だった。彼らがいた場所の強化ガラスが全て割れてあらゆるところから水が溢れ出した。デウスとフェイトはすぐに空中へと上がって浸水を回避したのだが奥を見るとガラスが次々と割れていき、水が津波のようにこちらに迫ってきているではないか。あんなものに巻き込まれたらひとたまりもないことを二人は一瞬で察した。

「こんなの」

「聞いてねぇぞォォォォ!!!!」

フェイトとデウスは一目散に迫ってくる水の大群から逃避した。後ろへと逃げるがすごいスピードで追ってきていることを考えるとどう考えても逃げるのは得策ではない。フェイトは立ち止まりロッドを構えて魔法陣を開いた。

「ここはあの水をどうにかしましょう!」

フェイトのその案に得策だなと立ち止まり、デウスは反転して一気に水へと駆けていく。

"スクラップブレイク"

「吹っ飛べェェェ!!!!」

龍と共に放たれた一撃は水圧の波を止めてその圧を押していく。フェイトは魔力を解放して水へと一撃を放つ。

「サンダー・・・スマッシャー!!!!」

放った一撃は水を感電させながら蒸発、真ん中に大きな風穴を開けた。フェイトは閉じないうちにとすぐにその風穴へ走りデウスへ手を伸ばす。

「サンキュー!」

二人は大きく開いた穴を駆け抜けてそのまま走り去った。

穴を抜けるとぐったりした二人はそのまま座って大きなため息をつく。

「ごめんなさい。私が無茶をさせたばかりに。」

「これくらいの無茶は慣れてるからご心配なく。それよりこれをしでかしたバカどものお説教に行かないとな。」

デウスとフェイトは立ち上がって奥底へと進んでいく。誰がやったかなどこちらからすればすぐに分かるのだから。

 

一方、レヴィを追うファングは彼女のスピードに追いつくために最速の力で彼女へと対抗していた。

"ズーットマッハ"

音速の速さは目にも止まらぬ動きで翻弄してレヴィへと攻撃を仕掛ける。それを防ぐレヴィは自慢の力で弾き返してお互いに互角の攻防が続いていた。

「こっちだよー!」

「逃さないっての!!!!」

一気に二人は駆け抜けて奥へ奥へ走っていく。後ろでは鮮やかにガラスが砕け散り、水の光と反射してファングを映す。

奥地まできたところでレヴィは剣を構えて一気にファングへと迫る。

「どぉぉぉっせい!!!!」

「ッ!!!!」

ファングは持っていたライドブッカーで防ぐがその一撃は重く、後退りさせてそのまま倒れそうだ。

「こんなところで・・・死ねるか!!!!」

"アタックライド スラッシュ"

無数の斬撃が飛び交ってレヴィへ猛攻する。しかしそれは鮮やかに回避されて一気に距離を取られる。まるで遊ばれているようにも感じる戦い方にファングに焦りの色が見えた。

「僕は・・・!!」

「おーまーえーらァァァァァ!!!!」

ファングの左横スレスレにまるでその怒りを表したかのような烈火の一撃が通り、目の前で爆風を起こした。後ろを見ると追いついてきたフェイトとデウスがそこにいた。フェイトはともかくデウスはその仮面を付けていても怒りの色が見えて余計に怖く感じる。

「何でフェイトたちが共闘してんの!?」

「僕は遊んでただけで何も悪いことしてないよ!?」

ファングとレヴィの言い訳虚しくデウスは銃を向ける。

「お前らの遊びのせいでこちとらえらい迷惑かかってんだよ!」

「そもそもここは遊ぶための場所じゃないし悪くなくても物を壊していいという理由にはなりません!」

「何で?遊んじゃいけないの?」

「ダメです!」

至極真っ当なお叱りを受けた二人は気まずそうに目を合わせる。レヴィは考えに考え、ある考えを思いついたのかニヤリと笑みを溢す。

「じゃあここで遊ぶのやめる!」

「やっとそうしてもらえて助かる。」

「いいとこ見つけたから付いてきて!」

「・・・は?」

デウスの戸惑いを無視してレヴィは一気に空中へと飛び出した。

「逃さないって言ったろ!」

ファングはその穴を使ってレヴィを追跡する。デウスは大きなため息をついて穴を見つめる。

「子守ってこんなに疲れるのか?」

「でも行くしかありません。」

フェイトは先に駆け出して穴を抜ける。デウスは穴を見つめた後めんどくさいという葛藤を抱えた。

「行かにゃ怒られるよなこれ。」

仕方ないか。という猛烈な虚無感を持ってそれぞれを追うように一気に駆け抜けていった。

 

一方外ではいつでも出撃できるようにとアルフが準備をしていて、その周りにはGRZ社と管理局の職員が合同で職務をこなしている。

アルフもここの指示を任されてはいるがスタッフの優秀さもあり、彼女は準備運動しながら新しい指示を待つ形となっているようだ。

そこに一台の車が到着してリンディと九重が降りてくる。九重も施設内のえらいこっちゃな状況を聞いていたらしく少しばかりのため息をついていた。

「状況は?」

「施設を抜けて別方向へと移動、容疑者はロストしていません。」

それにしてもファングと互角のスピードで渡り合えるような敵がいるとは少し意外である。しかもマッハは音速の仮面ライダーの力となるとその鎧でも負荷は大きいはず。

ミッドチルダにいた期間があるとはいえ分からないことも・・・

「ん?」

九重は何故かミッドチルダにいた頃の記憶が霞んだような気がした。確かアクートを追ってなのはたちと出会ってそれで・・・

「九重さん?」

リンディの言葉に我に返る。今はそんなことを考えてる場合じゃないと息を持ち直す。

「そうですね。フェイトの新装備もありますし僕らで届けに行きます。」

「私も行く!」

アルフがそう言うとリンディはそれを止める。

「相手はフェイトと互角の魔導師よ?あなたに怪我させられないわ。」

アルフはそうか。と少ししょげたように後ろを向く。九重はそんなアルフを気にしてか頭を撫でた。

「大丈夫。僕たちもフェイトと絶対無事で帰ってくるから。」

言ってはみたもののしょげた様子は変わらずだった。リンディは先に飛び立ち、それを追うように九重も変身して後を追った。

「・・・フェイトを頼んだぞ。」

アルフは立ち尽くして空を見る。心配ではあるがフェイトならきっと・・・。

 

オールストン・シーにある広場へと着いたレヴィたち、レヴィはその真ん中で立ち止まりファングと邂逅する。

「ここなら何もないし広くて戦いやすいね!」

「怒られないだけここの方がマシだね。」

そこに次いでフェイト、デウスも到着する。

「うーん・・・でもこれじゃつまんないから!」

レヴィは周囲に雷撃を放った。その雷は一ミリも外さぬ的確な攻撃で電飾へと直撃、周囲の電気はたちまち光り始めた。

「めちゃめちゃ綺麗じゃん!」

「でしょー!僕ってやっぱ天才なんだよ!」

やっぱこういう奴らは波長が合うのだろうかと呆気に取られるデウスをよそにフェイトはレヴィへと問う。

「レヴィ・・・あなた、どこの子なの?」

レヴィはうーん。と悩みながらその問いに答える。

「僕は王様の臣下でしゅてるんとはマブダチ!あの人は知らない!足止めして出来ることならやっつけてこいって言われてるの。」

問いを続けようとするフェイトにファングが割って入る。

「あいつぶっ飛ばしてからそれ聞いた方が早くな」

「おーっとシリアス展開の邪魔はさせんぞ!」

デウスはファングを押し倒して下へと引き摺り込む。ファングはそのパワーに押されてフェイトたちから離れる。気にはなるがそれはさておいてフェイトは話を続ける。

「その王様って言うのはキリエさんたちの関係者?」

「王様は王様だよッッッ!!!!」

レヴィは雷撃を放ち水しぶきが舞う。レヴィは剣を構えて戦闘態勢に入る。

「ねぇもういい?ずっと眠ってて退屈してたんだ。相手してやるからかかってこい!!!!」

レヴィは一気に突撃してフェイトへと剣を振るう。その力に押されて一気に壁へと叩きつけられる。

フェイトは叩きつけられた後すぐに体勢を立て直してすぐにレヴィの攻撃をいなして切り払う。

「今、キリエさんの周辺で事件が起こってて私はそれを止めたいの!」

「しつこいぞ!」

「だけどッッッ!!!!」

フェイトの斬撃を防ぎながらレヴィは光を拡散して弾丸を生み出した。生み出された弾丸はフェイト目掛けて飛んでいくがフそれは鮮やかに回避されてしまい光弾の全てを破壊していった。フェイトはおぉー。と感心の声を上げる。

「今は大切な人じゃなくてもこれから先大切な人になるかもしれない。大切な人が困るのは嫌でしょう?」

「それに!!!」

デウスが体勢を崩して空中で回転する。地上にはドラグランザー、ダークレイダー、マグナギガを召喚していた。

「その誰かにも大切な人がいて僕らはその人たちを守るために戦うんだ!!!!」

"シュートベント"

ドラグランザー、ダークレイダーは同時に散開、デウスに一気に攻撃を放つ。デウスはそれを回避してぶつかった光弾が煙を放つ。

"サイクロン マキシマムドライブ"

爆風と光弾を風が弾き返して周囲に消え去る。デウスは一気にファングへと斬りかかる。レヴィは戦う二人を見ながら考え込む。

「うーん・・・確かに大切な人が困るのは良くないな。」

フェイトは促すようにさらにレヴィに語りかける。

「そう。誰かを困らせるのは良くないことなんだよ?それがたとえ誰かに命令されたことだとしても。」

「・・・ん?ちょっとタンマ。」

レヴィはフェイトに問いを返す。

「それって僕の王様が悪い奴って言ってるの?」

言葉の綾でそういう意味じゃないのだが、何と返せばいいのか分からずフェイトの言葉が詰まってしまう。レヴィは立て続けに言葉を続ける。

「王様はさ、僕をいい子だって言ってくれた。ご飯もおやつもくれたしうんと優しくしてくれた!一緒に眠ってくれた!僕が世界中でたった一人この人について行くって決めた人だ!そんな王様を悪い人だっていう人は・・・僕がこの手でぶちころがす!!!!」

レヴィの武器は形状変化して剣から円形の武器へと姿を変える。突撃したレヴィは力のままにフェイトへと攻撃、その進撃にフェイトは怯み臆する。反撃の隙もないままフェイトは少しずつ追い込まれて行く。

「レヴィ・・・違うの!!!!」

フェイトの問いかけにレヴィは違わない!と一蹴する。

「王様をディスる奴は悪い奴!それくらいシンプルでいいってしゅてるんが言ってくれたもんね!」

フェイトがレヴィに弁明しようとするがレヴィはその言葉を煩いと遮り怒りのままフェイトを地上へと叩き落とす。その一撃の重さにフェイトは怯み痛手を負うこととなる。

「いいから早くやっつけられろォォォ!!!」

レヴィの武器に青い光が集まりそれは一つの大剣となって姿を現す。危機をすぐさま感じたファングは止めに行こうとするが

「言ったろ?シリアスな展開は邪魔させないってな!」

"クラックアップフィニッシュ"

「どけって言ってんだろうが!」

"ボルテックフィニッシュ"

二人の攻撃は火花を散らす。じりじりとぶつかり合っていたとき、レヴィはその剣をフェイトへと振るう。

「双刃・・・極光斬!!!!」

レヴィの雄叫びとともに青い光が大地を切り裂き海を割る。その衝撃は周囲を飲み込み水飛沫と稲妻で包み込む。デウスとファングは水飛沫の中に飲まれて一気に突き放されてしまう。鳴り響いた雷鳴と飛沫の雨は止み、その先には倒れる一人の少女がいた。

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