ガンバライダーReflection   作:覇王ライダー

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第6話

-東京都-

街にいくつも枝分かれする高速道路を走る一つのバイク。

その速度は車を追い抜き、鮮やかに躱していく。

彼女は"アミティエ・フローリアン "。惑星エルトリアに住む少女であり、この地球に訪れた"キリエ・フローリアン "の姉である。

「キリエ・・・。」

エルトリアで自分を撃ち、家出をした一人の少女。

自分は姉として母親、そして病に侵されている父に心配をかけてはならない。そして何より

「この世界に危機でも訪れたら・・・。」

アミティエはエルトリアでキリエが調べていたデータのことが頭をよぎる。

-永遠結晶-

向こうで見たデータには間違いなくそう書いていた。彼女たちの求めるものはあまりにも危険すぎることを少女は悟っていた。

「あんなものを手に入れたらこの世界もエルトリアも」

「おぉっと止まってもらおうか?」

少女はその赤髪を靡かせてバイクを急停止させた。目の前に止まった男はバイクに跨りながらこちらを呼ぶように口笛を鳴らした。

「急いでいるんです!」

「こっちも急ぎの用事でね・・・、君に用があるんだ。」

「私は失礼します!」

アミティエがバイクを走らせようとした瞬間、アミタの眼前で銃声が鳴る。男は銃を構えてその銃口を少しずつ自分の目の前へと向けた。

「フローリアン 。君の身柄を拘束させてもらう。」

「私は・・・」

アミティエはバイクのアクセルを鳴らして走り出した。男は焦ってそれを追うようにバイクをターンさせた。

「止まれつってんだろ!!」

「止まりません!」

"Ganba driver stand by Ready."

「変身!!」

男は鎧を纏い、一気に加速するとアミティエの横へと迫った。

「私はアミティエ・フローリアン !あなたが追っているのはきっと私の妹です!」

「んなわけあるか!出ていた反応は一つ!このガンバライダーファングが見間違えるわけないだろ!」

二人のバイクチェイスは加速度を増して、更に進んでいった。

 

イリスとキリエはアクート、セイオウ、デウスを連れてビルの屋上へと向かった。そしてイリスが遺跡板からデータを広げた。

「私たちが求めるのはこの-永遠結晶-。これを手に入れるには八神はやての持つ-闇の書-が必要になるわ。」

「そしてアクートとイリスで闇の書の回収。」

「そして俺とセイオウ、キリエで他の魔導師の誘導。でいいな?」

セイオウとデウスの会話にイリスが頷く。

「なるべく傷つけないようにね?迷惑かけちゃダメだから」

「何を甘ったれたことを言っている?」

デウスの厳しい言葉にキリエは俯き、セイオウとイリスは鋭い目を向けた。

「既に魔導師たちとの戦闘は避けられない。俺たちガンバライダーが関わったことによりそれは加速するだろう。」

「デウス!!」

止めようとするセイオウをアクートが制した。キリエは強く拳を握りしめてデウスの手を握った。

「・・・どういうつもりだ?」

「私は確かにエルトリアを救いたい。でも、この星の人たちになるべく迷惑の掛からない方法で行いたいの。だから、 綺麗事でも私はやる。」

握ったその手を離すと、イリスは少し頷いて空を見上げる。

「じゃあ、いきましょう。星を救うために。」

イリスとキリエが先に向かうと、セイオウ、デウス、アクートが残った。

「なあ、アクート。」

「何だ?」

セイオウの言葉にアクートが耳を傾けた。3人を照らす月明かりはそれぞれの複眼を綺麗に光らせた。

「"Lord"システム。お前なら知っているよな?」

アクートが鼻で笑うとそのまま壁にもたついた。

「あぁ知っているとも奴は"俺"だからな?」

「どういうことだ?」

セイオウとデウスが問いかけようとアクートの方を向いた時には彼はいなかった。システムの所在者と同じ存在だと言い残して彼は消えていった。

デウスとセイオウの目の前には大きなテレビモニターがニュースを映していた。

「ここでニュースです。謎の飛行物体が目撃されました。警察はこれを・・・」

二人の目に止まったものは衝撃以上のものだった。政府として秘密裏に動いたGRZ社のガンバライダー "ファング"その人だった。

「やべえ・・・。」

「早く行くぞ!」

二人は翼を広げてそのまま飛翔と共に加速した。

 

-時空管理局-

いくつもの次元世界を渡航する戦艦-アースラ-の一室にリョウヘイとクロノは来ていた。

「ここが時空管理局か。」

「来たことはないんですか?」

クロノの質問にリョウヘイは頷く。

「俺が追っていた事件はミッドチルダの地上の話だったからな。」

クロノは興味深そうにリョウヘイの俯く顔をのぞかせた。

「どんな事件だったのですか?」

「えーと・・・それは。」

リョウヘイは俯き更に神妙な表情へと変えた。

クロノはしまった。と辺りを見渡してリョウヘイへと落ち着いた声で問いかけた。

「しかし何でここに?」

「調べたいことがあってな。」

-無限書庫-これまで次元世界を渡航して来た資料やその他の世界の歴史書など様々な書物がここには置いてあった。

「クロノが呼んでいたお客さんってそちら?」

「ああ、あとはこちらの"ユーノ・スクライア"司書から聞いてくれ。」

リョウヘイは頷くと、そのままユーノの手に引かれて宙を浮いていく。

「で、こちらでどんなものをお探しで?」

「・・・とあるガンバライダーについて調べて欲しくてな。」

「ガンバライダーについて?」

ユーノは不思議そうにリョウヘイの方を向いた。

次元世界を渡航するよりもガンバライジング社の方がガンバライダーについては詳しそうな気もするが・・・。

「あなたたちの方が詳しい・・・ってわけでもないんですか?」

「あぁ、こっちじゃ見つかんない資料みたいでな。」

そんなユーノの微妙な表情をよそにそのまま一人で上に上がっていく。

「待って!!」

「"ロード"っていうらしいんだ。こっちも探してみる。」

まったく・・・。クロノといいこの人といい身勝手な依頼人ばかりがここに来るのか。ユーノは呆れ半分仕方なし半分でリョウヘイのいう資料を探すのだった。

 

ファングとアミティエは暴走車両のごとくスピードを上げて走っていく。その速度は車を追い越し、後輪からは激しい火花を散らした。

「止まってもらえないかな!!?」

「妹を止めるまでは!!」

二人のスピードは加速していき、バイクからは千切れるような激しい音を鳴らした。

ファングは片手に銃を持ってそのままアミティエのバイク目掛けて何発か弾丸を放った。

弾丸は激しい発砲音を鳴らすがアミティエのわずか横に過ぎていく。

「クッソ・・・こちとら止まって欲しいだけなんだけどな!!」

「諦めてください!!妹を止めないと世界が」

"マッハ"

"高速化"

ファングの横を高速で過ぎるバイクが二台通った。ファングはその一瞬で誰か見分けることができた。

「テイカーさんと・・・EXEきゅん?」

「何だその"きゅん"って。」

「今そんな話してる場合か。」

二人をテイカーが小突くと、アミティエの元へとテイカーがバイクを走らせた。

「俺たちが止めなきゃいけないのは"キリエ・フローリアン "。あの人違ったでしょ?」

「違った!!」

「違った!!じゃねーだろーがよおおおおお!!」

EXEからドロップキックを見舞いされるファングをよそにテイカーはアミティエがバイクを止めたことを確認した。

「アミティエ・フローリアン 。あなたの妹のことは聞いている。」

「それがどうかしましたか?まさかうちの妹が誰かに」

「まだ被害は出ていないが止める必要がある。そこまで手を組まないか?」

「はああああああ!!?」

ファングは驚いてEXEを見るがEXEはそのまま首を縦に振った。

「目的の聴取が先って言ったでしょ?それに戦闘はやむを得ないならとも。」

「言ったっけ?」

「しかもお前は秘密裏に動いた俺たちの姿を露わにした。お前はバカか。」

「嘘!?」

「ニュースに出てたよ。」

「ヤバイじゃん!!?俺有名人!?」

やっぱりコイツ聞いてなかったし考えてもなかった。テイカーとEXEは頭を抱えた後にバイクを止めたアミティエへと近づいた。

「俺たちは君と争うつもりはない。少なくともあいつ以外はな。」

「待ってよ俺も戦うって言われてなかったら」

EXEがファングの会話を止めるように首に十字固めを決めた。ファングは痛い痛い!!と言わんばかりにEXEの腕を何度も叩いた。

「分かりました。協力します。」

「感謝します。」

十字固めを外すとファングはアミティエの元へと向かった。

「ごめんねアミティエ。」

「いいえ、気軽にアミタ。とお呼びください。」

EXEはアミティエとファングの肩を叩いて、バイクの元へと向かった。

「さあ、行こうぜ!!」

「あぁ!!」

「アミティエさん。サポートはお任せします!」

「あ・・・アミティエさん?」

テイカーから初めて呼ばれた呼び方に困惑するも、それぞれがバイクに跨って高速道路をそれこそ"光の速さ"で駆け抜けていった。

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