どーも初めまして。ネプ音です。
とりあえず、皆さん読もうとしてくれてありがとうございます。
最後まで楽しんで読んでもらえたら嬉しいです。
それじゃあ一緒に、空の世界へ!
―いつだっただろう、誰かが言った、人間はなぜ飛べないのかと。
―いつだっただろう、誰かが嘆いた、人間にはなぜ翼がないのかと。
―いつだっただろう、誰かが願った、自分達も大空へはばたきたいと。
それらは「欲望」にも似た、とてつもなく、そして途方もなく、大きな「願い」。
人々はきっと、その「願い」を少しは叶えられたものの、最後まで行き着くのは不可能と考え、背を向け逃げ出すように諦めていったのだろう。
しかし、多くの人間の「願い」は、偶然か、必然か、はたまた神のいたずらか、ともあれ前触れもなく形となった。
―その後、ある人はこう言った、人間は飛べるのだと。
―その後、ある人はこう言った、人間には翼があるのだと。
―その後、ある人はこう言った、自分達は大空へとはばたいていけると。
人間は飛べる、その考えはすぐに全世界に浸透した。
そして、皆さんにはその世界の1人の男の子と、1つのチームと、1つのゲームについての話をしよう。
さあ、ともに空の世界へ!!............
「うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドーーーン!!
そんな音とともに地面へと落ちたのは、豊かに耳を覆う少し癖のある白髪とクリッとした黒目が特徴的な高校生くらいの子だった。
「いてててて。」
その子が言うと優しそうなおじさんがその子に近寄り、手をさしのべて言った。
「お嬢ちゃん、大丈夫かい?」
「あ、ありがとうございます。大丈夫です。」
その子はおじさんの手を取りながら立ち上がり、おしりをパンパンと払った。
「飛ぶのはいいけど、無理な飛行はしないようにね。じゃないと危ないよ。」
「すみません、これから気を付けます。」
「ホント気を付けてね。」
そう言い残すとおじさんは翼をだし、飛んでいった。
「お嬢ちゃん、ね...」
落ちた子がそう呟き、はぁとため息を吐くと、腰まで伸びたサラサラの青髪をなびかせた女の子が、落ちた子の横にふわりと降り立った。
「琥白大丈夫?」
その女の子がそう言って琥白と呼ばれた子の顔を覗き込む。
「ちょっとおしり打っただけだから大丈夫だよ。それより聞いてよ、葵!!僕また女の子に間違えられちゃったよ!!どうすれば一目で男の子ってわかってもらえるかな...」
そう言った琥白に対して葵と呼ばれた子は、
「琥珀のその無駄に可愛らしい顔をどうにかしない限り絶対に無理!」
と断言した。そう言われ、琥珀の顔が少し暗くなる。
正直どう頑張っても女の子に見える男の子、本名、空之琥白(そらゆきこはく)とサラサラな青い髪と八重歯が特徴の女の子、本名、東野葵(あずまのあおい)は公立山吹高等学校の1年生である。
今は入学して間もない4月28日の17時半、授業も終わり、世界は夕焼けにより赤く染まっていた。
「それにしても、今日は災難だったね。昨日はあんなにも嬉しそうだったのに…これからどうするの?」
と葵が問いかけると少し暗かった琥白の顔がさらに暗くなり、つぶやくように言った。
「どうもこうもないよ…。僕は飛べない、ただそれだけさ…。」
琥白は翼を出し、広げた。琥白の翼はとても綺麗な白色をしていた。赤一色の夕暮れ時にも関わらず、辺りを白く照らすように輝くその翼は、天使を彷彿とさせる。
しかし、広げられたのは右翼のみ…左翼は存在しなかった。
「やっぱり諦められなくてさ、高いところから飛び降りてみたけどダメだったよ…。もう、いいんだ…。」
空を見上げそう言った琥珀を葵は悲しそうな目で見つめた。
人は飛べる。その考えが世界に浸透してから、もう数百年になる。「WING SISTEM」、通称W.S。この技術は、生活を、世界を、そして概念を変えた。
世界の子供たちは、生まれてすぐ脳に測定用のチップを埋め込まれる。そのチップは、その人がどのような時にどのような感情を抱き、どのような行動をしたかを記録していく。
そして、16歳になる年の4月28日にそのチップを取り出し、「WING CORE」と呼ばれるコアキューブに記録されたデータをインストールする。
データをインストールしたコアキューブを、体に埋め込むことによって、コアキューブが現在の身体の状態や人物像、インストールされた過去の記録から翼を作成し、人は翼を得る。
もちろん、記憶や身体の状態を読み取って翼の生成が行われるから、得られる翼が人によって違う。翼は顔や指紋と同じ、似ていたとしても同じものは二つとない。
そして、顔や指紋とは違い変えることはできない。他人のコアやチップを使用する事も出来ない。
コアやチップには今までの人生の記録が入っている。そのせいで、他人の物を使用すると自分の記憶が混濁し、拒否反応が起きてしまうのだ。
だから、4月28日は全世界の子供達が、一生のパートナーを決める大切な日なのだ。
そう…、一生のパートナー…。
つまり、琥珀の翼が現状で右翼なのであれば、一生右翼のまま…。
自分の翼は自分だけの物。それが自分の個性。
そんな、今では当たり前だと思っていた事に不満を覚えながら、琥白は帰路を進むのであった。
あとがき
読んでくれてホントにホントにありがとうございます!
自分的には読んでて楽しいんですけど、他の人が楽しいか不安で不安な初投稿でした。
あと、読みにくかったりしないかもとっても不安...
まあ、何はともあれ楽しかったのでまだまだ続けていきたいと思います。
これからもよろしくです。