天才物理学者が人理修復の為に呼ばれたようで   作:戦兎
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作者です

着々と手元に現れるフルボトル。それが何を意味するかは今後の展開で分かるかと思います。

それではどうぞ(UAが着々と増えてる、だと……?!)


第一特異点の戦い其ノ四

セイバークラスの英霊と戦ったのはいいが、逃した。
黒ジャンヌ(仮)もとい魔女の情報源だった。捕まえれば聞き出せたかもしれないが、自害するという事も否定出来ない。とりあえず、ジャンヌに聞いてみる。

「ジャンヌ。さっきの英霊の真名、分かる?」

「はい。彼の者の名はシュヴァリエ・デオン。フランス王家に忠誠を誓う白百合の騎士とされています」

「デオン、ね…」

さっきのヴラド三世といい、今回のデオンといい…
何かが"狂っている"。本質が違うというかなんというか、バーサーカーとして現界したヴラドは兎も角セイバークラスのデオンがあんなに好戦的な性格だったとは思えない。

「立香、マシュ。さっきのデオン。何かがおかしいと思った筈だ」

「え、はい。なんとなくですけど…」

「私もマシュと同意見だな。デオン、"セイバーなのにバーサーカーみたいな動き"だったし」

「それを聞いて、改めてジャンヌに問いたい。仮説に過ぎないが…"最初っから何かを付与されて現界した"と俺は考えている。それについて、どう?」

単なる仮説だったのだが、ジャンヌは俺の考えが合っている事を頷いて教えてくれた。
ジャンヌが言うには、"狂化"というスキルを召喚時に付与させたとしか考えられないとの事。それを可能にしたのも、聖杯の力だという事も。

「何にせよデオンを逃した以上、本隊が来るかもしれないな…」

不吉な事をサラリと言う俺だった。

カルデアメンバー+ジャンヌsaidout



黒ジャンヌ(仮)said

オルレアンの中心にある城。私はそこを根城にしていた。何故かというと、私こそ此処の城主に相応しいと考えたからだ。因みに元城主は斬首の刑にした。私なんかに逆らうのが運の尽きってもの。
とはいえやる事はあまり無かった為、外を眺めていると急に扉が激しい音を立てて開いた。そちらに目をやれば先に送り出したバーサーク・セイバーが血だらけのまま帰還していた。あまり驚かなかったけど。

「酷い有様ねぇ?火傷も負ってるじゃない」

「ふふっ、僕とした事が油断したよ。貴女が言っていた"異世界の来訪者"の力が強大すぎた」

「……嗚呼。桐生戦兎、だったわね。それと、仮面ライダー。ここまでやるとは思わなかったわ」

「因みに彼はヴラド三世との一騎討ちで勝利を収めているよ」

「あら。それは意外だったわ?バーサーカーとして呼び出した彼すら打ち倒す力…興味深いわね」

「それで、貴女はどうするつもりだい?龍の魔女…いや、"ジャンヌ・オルタ"」

バーサーク・セイバーに私の真名を言われ、私は感嘆の表情を浮かべた。私の真名は"私を崇拝する人"にしか教えていないのに、この子は一発で当てた。考えられるとすれば話を盗み聞きして知ったのだろう。それはいい。

「アーチャーとライダーを向かわせなさい。桐生戦兎さえ倒せば私達の勝利は絶対なものになる」

「了解したよ。この事は彼女達にすぐ伝えよう。ただ、"もしもの事"を考えておいた方が良さそうだ。貴女や私達が見つけていない"この地に喚ばれた英霊達"が彼等に協力するかもしれないからね」

そう言い残し、セイバーは姿を消す。
意味深な台詞を残して。確かに私にも感知出来ないが、この地には"既に何騎か召喚されている"。勿論、私が召喚した訳じゃないから理性はある。
桐生戦兎は最重要排除対象だ。それよりも重要なのが、カルデアから来たマスター。そいつさえ倒せば私の勝利は確定したも同然。それにはまず仮面ライダーになる桐生戦兎を倒さねばならない。

「……」

暫し考えた後、破壊していない街を思い出す。
そこを破壊すれば間違いなく奴等は来る。そこを一網打尽にすればいい。ファブニールを向かわせるとしましょうか。私は此処で待てばいい。城主たる者、簡単に外へ出る訳にもいかない。

「さぁ、まだまだこれからよ?せいぜい足掻きなさい、桐生戦兎」

ファブニールを向かわせた後、誰も居ない広間で高笑いをした。

黒ジャンヌ(仮)saidout



カルデアメンバー+ジャンヌsaid

ひとまずオルレアンの中心の城を目指す。
だけど障害があるのが旅というものであり、今回も厄介な障害が待ち受けていた。それはもう、スルーしたい程に。

「戦兎ー!ビルドに変身してー!」

「無茶言うなって!そんな早着替えっぽく言われても困る!」

「あの、何故こんな事に…?」

「それは…」

四人は今、全速力で逃げている。何からだと思う所だろう。巨大な龍からだ。それも、ファブニールじゃない奴に。事の発端は立香にあった。

─回想─

街に入る前に俺達の近くを龍が飛んでいった。
邪龍とかじゃなく純粋な龍が。気になった立香はその後を追いかけていってしまい、渋々追いかける。
そこまではいい。問題はその先である。疲れていたのか巨大な体躯を地面に寝かせ、静かに寝ていた龍を何を勘違いしたのか好機とみた立香。まともな肉を食べていないというのも相まってその龍の尻尾を斬ろうとした。
勿論龍はまだ生きている為、絶叫の雄叫びを上げた後に俺達に狙いを定めて怒りをぶつけてきた。当然と言えば当然だが。

─回想終了─

「元はと言えば先輩が悪いんですよ?!」

「仕方ないじゃん!携帯食糧、パサついてるんだもん… 肉食べたかったし」

「だからと言って龍の尻尾斬ろうとするか?!」

「どうしますか…?」

一か八か、やるしかないだろう。走りながらベルトを巻き、ゴリラとダイヤモンドのフルボトルを振ってすぐに装填、レバーを回して「変身!」と叫ぶ。

〈ゴリラモンド!イェーイ!!〉

今回は色々省略した。すぐさま龍の右脚を殴る。
だが、微動だにせず。少なくとも止まりはした為、時間稼ぎにはなった。すぐにレバーを回し、必殺技待機状態にもっていく。

〈ボルテック・フィニッシュ!!〉

ダイヤモンドをゴリラの右腕に纏わせ、渾身の一撃を叩き込む。倒すまではいかなかったが、転倒させる事には成功した。だが、これからどうするか考えていない。
今持っているフルボトルでは奴を仕留める事は不可能だ。そうこうしている内に復帰する龍を目の前に、万事休すかと思ったその時。

「はぁぁぁぁ!!」

何処からともなく他の人の声が聞こえ、次いで龍の首が切り落とされた。あの龍を一撃で仕留めた事に驚きを隠せていないでいると、ジャンヌがはっと声を上げる。

「貴方は…もしかして?」

「ん…?俺か?」

先程龍を一撃で倒した人物。
長めの白髪に胸元の傷、バスターブレードに分類される長大な剣を持ち、黒いマントを羽織るその人物をジャンヌは知っているようだ。斯く言う俺も、見た時既に分かったが。

「ジークフリート、か?」

「……如何にも。こんな俺が奴を倒してしまい、すまない」

「「……え?」」

開口一番謝られて目が点になる俺とジャンヌだった。

カルデアメンバー+ジャンヌsaidout









???said

あれから暫く此処を歩いたが、なんの手がかりも見つけられずにいる。そもそも、此処がなんなのかすら分からない。歩き疲れて腹も減ってきた。

「飯…ねぇかな…」

自分の腹が"何でもいいから入れろ"と直に訴えてきている。俺だって何か食べたい所だ。だが、今手元には何も無い。座っていると余計空く為、歩いて誤魔化しているという事だ。然し、それももう限界である。

「……ちくしょう」

それを最後に、俺の意識は途切れて地面に倒れる。
そんな中、誰かに運ばれる夢を見ていた気がしていた…
だが、そんな事を確認出来る状態でも無い。果たして、コレは本当に夢なのだろうか。それは気がついた時に分かる事だ…



……第一特異点だけで長くなりそう

さて、件の戦兎を知る人物はどうなるか。見ものでもありますね。

それでは次回をお楽しみに…







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