ウルトラマン&メカゴジラ~光の巨人と銀の巨龍~   作:ユウキ003

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今回は本編第2話がベースです。


エピソード2 『その巨人の名は——』

~~前回までのあらすじ~~

世界各地の超常現象を調査するチーム、GUTSに所属する

シアンや彼の仲間たち。ある日彼らは正体不明の怪獣と遭遇する。

そして直後、過去に存在した古代文明のタイムカプセルからの

情報を得た彼らは、怪獣と戦うためにティガの巨人を探し

見つけ出した。しかし巨人の復活方法が分からないまま現れた

怪獣ゴルザとメルバが2体の巨人の石像を破壊。あわや最後の

石像も破壊されかけるが、シアンたちの知らぬうちに彼の仲間で

あるダイゴ隊員が光となって巨人、ウルトラマンティガと

融合し復活。更に巨大ロボット3式機龍も駆けつけ、

ティガとシアンが操る機龍はゴルザを退けメルバを粉砕するのだった。

 

 

ゴルザとメルバとの戦いから数日が経ったある日。

GUTS司令室では一つの報告が行われていた。

アイナ「3式機龍を!?」

シアン「GUTSの所属とする!?」

それは、対ゴルザ・メルバ戦での活躍を評価して3式機龍を

GUTS所属の対怪獣兵器とすると言う旨を伝える物だった。

レイコ「知っての通り、機龍はあの戦いで怪獣と互角に戦ったわ。

    そのため、急ではあるけどTPC上層部は機龍を

    あくまでも対怪獣用と限定しての武装化を決定したわ。

    加えて、試作機に関しても急きょGUTSへの正式

    配備が決定。以降は『ガッツウィングSS』となるから

    よろしく。パイロットは引き続き、操縦士をヤシロ隊員。

    機龍の操作及び索敵をオオトリ隊員が担当して頂戴」

シア・アイ「「は、はい」」

カシムラ博士の言葉に、僕とヤシロ隊員は驚きつつ頷く事しか

出来なかった。その時。

 

ユナ『ね~ね~!次は私に自己紹介させてよ~!』

ムナカタ「な、何だっ!?」

突如として司令室にユナちゃんの声が響き、驚くムナカタ副長や

ダイゴ隊員達。

その時、司令室の大型モニターにあの時の姿のユナちゃんが

映し出されみんながそっちを向いた。

ホリイ「子供?」

ユナ『はじめまして!ユナだよ~!これからよろしくね!』

と、元気良く挨拶をするユナちゃんだけど僕とカシムラ博士以外の

みんながポカンとしている。

 

レイコ「オオトリ隊員は知っているでしょうけど、改めて紹介するわね。

    彼女の名前はユナ。3式機龍内部のコンピューターに存在する

    パイロット支援用AIよ。名前は、

    『汎用次世代型人工知能』の試作機、『Utility・Next-generation・

    Artificial-intelligence』に試作機の意味を持つYを

    頭文字にして、Y、U、N、A。だからユナよ」

ユナ『これからよろしくね、ヤシロお姉ちゃん、オオトリお姉ちゃん』

そう言ってはにかんだ笑みと共に挨拶をするユナちゃん。

……ってちょっと待って。お姉ちゃん?

シアン「あのね、ユナちゃん。僕男だから、男だからね?」

ユナ『え?そうなの?だってお姉ちゃん、『女の人みたい』だよ?』

 

『女の人みたい』。

そんな思い言葉が僕の背中にのしかかる。い、いや、分かっていた。

分かっていた事だけど、やっぱり面と向かって言われると辛い。

僕がそう思いながら項垂れていると、苦笑していたカシムラ博士が

説明を再開した。

レイコ「ユナの大本は3式機龍のCPだけど、それはTPCのメイン

    サーバーと常時オンラインで繋がってるから、ユナも

    ちょくちょくここに顔を出すでしょうからよろしくね」

アイナ「はいっ!」

シアン「りょ、了解しました」

と、僕とヤシロ隊員は返事をした。

 

その翌日。何と西南諸島に怪獣が出現したという報告が現地を

訪問中のTPC総監、『サワイ・ソウイチロウ』総監から送られ、

機龍の武装化を追う形で急きょGUTSのライドメカを戦闘用に

改造する事になった。

 

その一方で、僕は……。

シアン「う~~ん」

ユナ『シアン~。何してるの~?』

僕が司令室で書庫から漁ってきた古い書物と睨めっこしていると

近くに開いたまま置いていたPDIにユナちゃんが現れて首を

傾げて来た。

シアン「うん、ちょっと過去の文献を見直してたんだ」

ユナ『過去の文献?それって、古い本の事だよね?』

シアン「そ。それこそ紀元前の頃のとかにあった物の写本の

    翻訳版を見返しているの」

ユナ『どうして?』

シアン「もしかしたら過去の伝承の中に怪獣の居場所を記した物が

    無いかと思ってさ」

なんて言っていると僕の横にお茶が置かれた。それに気づいて視線を

移すとヤシロ隊員が居た。

シアン「ヤシロ隊員。ありがとうございます」

アイナ「どう?何か分かった?」

シアン「駄目です。過去の文献に何か巨大生物の伝承とか無いかと

    思ったんですが、ゴルザに匹敵する程の大きさの物は  

    殆ど。精々、ダイオウイカが元のクラーケンの話程度

    でした。仮に怪獣の大きさをゴルザやメルバ、あの巨人と

    同等だとして、最低でも身長は50メートル。そんな大きな

    生物を見たとなれば如何に昔とはいえ本か何かにデータとして

    残ってるかと思ったのですが……」

僕が目頭を押さえながら体を伸ばしていると、ヤシロ隊員が本の一つを

持ってペラペラとめくり始めた。

アイナ「これって、日本の?」

シアン「はい。怪獣の事もそうですが、巨人の事も調べてみようと

    思って。巨人が3体だけ、という証拠もありませんから。

    日本にあのピラミッドがあったならもっと他に何か情報が

    無いかと思いまして」

アイナ「そうね~。……ん?」

本をめくりながら相槌を打っていたヤシロ隊員が疑問符と共に

手を止めた。

シアン「どうかしました?」

アイナ「あぁ、うん。これ、どう思う?」

そう言いつつ僕の前に本のページを置くヤシロ隊員。そこには……。

   「沖縄の方にある西南諸島の久良々島って所の伝承

    何だけど……」

シアン「えっと。彼の島には石を喰らう大蛇の姿有り。大蛇は

怪しき光にて万物を石に変えそれを喰らう」

と、僕は文章の一部を読み上げていたのだけど……。

   「島の民はその大蛇を、えっと……。これ、何て読む

    んでしょうか?この漢字の部分」

その大蛇を指す単語の部分、『牙琥魔』と言う場所だけは

読めなくてヤシロ隊員の方に見せたんだけど……。

アイナ「こっちは牙、だから『きば』とか『が』って読むの

    かな?最後のは悪魔の魔だから『ま』、かな?

    でもこの真ん中の字って何だっけ~?」

とヤシロ隊員も首を傾げてしまった。

ユナ『どれどれ?ユナに見せて』

そう言われた僕は本をPDIの方に向けて来た。

  『あぁこの部分ね。ちょっと待って』

と言うとユナちゃんはいきなり眼前に本の様な物を

出現させるとそれをパラパラめくった。

後から聞いた話だと、これはネット検索の行動を絵として

表現していたらしい。

 

で、結果はと言うと……。

ユナ『あった。それっぽい噂あったよ』

と言うと、司令室に大画面にその情報が映し出された。

  『その漢字はそれで『ガクマ』って読むみたい。大昔から

   沖縄とかで言い伝えられてる土地神って奴の話が

   ネットに載ってたよ。……まぁUMAとかを探す人が

   やってるサイトだから信ぴょう性は無いかもね~』

と言うと、ユナちゃんは本をほっぽりだすとどこかへと行ってしまった。

それを見つつ、僕はPDIを閉じて、本に映っていた大蛇らしき

物の絵に視線を移した。

シアン「ガクマ、か」

それだけ言うと、僕は粗方読み終えた本を書庫に戻すために司令室を

後にした。

 

 

~~

その後、ダイゴがヤズミと巨人、ティガの観察をしたり

ユザレと一人で会話していたりしていた中。シアンは書庫に本を

返し司令室に戻ろうとしていた時だった。

 

~~

結局、古い本を漁っても怪獣らしき物の話は無かったな~。

……でも、欧州なんかには古い竜の目撃情報なんかもあるし、

やっぱり神話なんかの怪物の元って、怪獣なんじゃ……。

と、僕がそんな風に考えながら書庫室を出て歩いていた時だった。

イルマ「オオトリ隊員」

シアン「あ、イルマ隊長」

イルマ「書庫室に何か用でもあったの?」

シアン「はい。古い書物に何か怪獣の手がかりになる物は無いかと

    思って漁っていたんですけど……」

イルマ「で、成果は?」

シアン「期待できる程の物は何も。気になる記述はいくつかあったん

    ですが、それも怪獣かどうかは判別できない物でした」

そう言ってイルマ隊長と並んで歩いていた時だった。

 

   『『PLLL!PLLL!』』

不意に僕と隊長のPDIが同時に振動しながら着信音を

鳴らした。何だろうと思いつつ僕と隊長がPDIを開くと、

そこにはGUTS、延いてはTPCのトップに立つサワイ総監

が映っていた。

サワイ『GUTSに告ぐ。直ちに出動せよ』

それは、僕達に対する出動の命令だった。

シアン「隊長!」

僕が咄嗟にイルマ隊長の方を向くと、隊長は無言で頷いた。

イルマ「司令室に。急ぐわよ」

シアン「はい!」

 

その後、僕達は司令室へと急ぎすぐさまカシムラ博士の元に通信を入れた。

今、ガッツウィング全機が博士の元で強化改修を受けていたのだけど……。

レイコ「そんな無茶な!」

出撃したいと言う隊長の発言にそう言われてしまった。

   「出動するって言っても、2号は改造の真っ最中でバラッバラなの!

    SSは何とか機首のランチャーをバルカン砲に換装したけど、

    けどそれだけよ!?戦力としてまともとは言えないわ!

    3式機龍だって今はオーバーホール中で動かせないし!」

と、出撃に反対する博士だったけど、同じ部屋に居たレナ隊員や

ホリイ隊員の説得によって、何とかレーザー砲を搭載した

ガッツウィング1号とガッツウィングSSが出動する事になった。

すぐさま、僕とヤシロ隊員。レナ隊員達が1号とSSに分乗して

ダイブハンガーから発進。南西諸島を目指した。

 

~~

一方、基地では残っていたイルマがサワイの元に通信を入れていた。

イルマ「現在、ガッツウィング1号とガッツウィングSSがそちらに

    向かって発進しました」

サワイ『わかった。……イルマ隊長、実は君に伝えておくことがある』

イルマ「なんでしょう?」

サワイ『数日前、我々TPC本部がGUTSの武装化を決定したが、

    その際に1名ほど人員を追加する事になった。本来なら今日

    そちらに合流する予定だったのだが、先ほどこちらから

    連絡を入れ、GUTSに追加する予定の改良型ガッツウィング

    1号と共に南西諸島に向かってもらった』

イルマ「新たな隊員ですか?それで、その隊員とは一体?」

サワイ『うむ。彼女の名は———』

その時、サワイの口から聞こえた名を聞き、その場にいたイルマだけが

驚くのだった。

 

~~

現場へと急行する1号と僕を乗せたSS。そして、僕達が到着した

時には4足歩行で頭部に結晶のような角を持った怪獣、『ガクマ』が

暴れていた。

採石場の大型ダンプや機材を、その口から吐く青い光で石に変えて

行くガクマ。

あれじゃまるでギリシャ神話のゴーゴンじゃないか!

シアン「ヤシロ隊員!あの光線だけは何があっても回避して

    下さい!当たった瞬間に終わりです!」

アイナ「了解っ!!」

シアン「レナ隊員!数です!2機で数の有利を生かして奴の的を

    絞らせないでください!石化光線を撃てるといっても

    口からだけです!」

レナ『了解!』 

短く提案を伝えると、1号とSSが左右に、Y字を描くように散開した。

案の定、ガクマは左右どちらを狙うかを悩んだ末、ガクマ側から

見て左に回り込んだ1号に的を絞った。

シアン「ガクマ、1号を狙ってます!」

機体の下部にあるガンカメラからの情報を見て、状況を逐次

パイロットであるヤシロ隊員に伝える。

アイナ「了解っ!だったら!」

次の瞬間、ヤシロ隊員の操縦で機体下部にある姿勢制御バーニアを

利用した急激な旋回を行い、ガクマのがら空きの背中を射線に

捉えた。

ぐぅっ!すっごいGだ!

そんな中、僕は体に掛かるG、重力に呻き声を上げてしまった。

   「そこっ!」

そんな中でも呻き声一つ出さずにヤシロ隊員が操縦桿のトリガーを

引いた。

   『ババババババッ!』

機首に内蔵されたバルカン砲が火を噴き、ガクマの背中に命中。

いくつもの火花を散らした。しかし、それだけで倒れる程

ガクマは軟ではなかった。

僕としては、それで終わって欲しかったと思っていたのだけど……。

   『QUUUUUN!!!』

するとガクマから、金切り声のような悲鳴とも怒りの咆哮とも

取れる声が聞こえて来て、こちらに体を向けて来た。

不味いっ!

シアン「攻撃が来ます!ブレイク!ブレイク!」

僕の声に従い、操縦桿を倒して機体を捻らせたヤシロ隊員。

そしてSSの僅かに離れた地点を青白い光線が通過していく。

その隙に、今度はガクマの背中に接近した1号がビーム砲をその

背中に叩き込んだ。

しかし……。

ムナカタ「クソッ!ダメだ!こっちの攻撃も殆ど効果が無い

     ように見えるぞ!」

レナ「だからって、諦める訳には!」

そう言いつつ、レナ隊員が操る1号が攻撃を仕掛けた。しかし……。

   『ぐわっ!』

なんと、ガクマがその巨体で立ち上がった!

シアン「なっ!?」

僕がその様子を見ている中、ガクマに接近していた1号は回避が

間に合わずにその背のトゲトゲの装甲に激突。

幸いと言うべきか、1号は砂利の上に胴体着陸した。

   「ムナカタ副長!レナさん!大丈夫ですか!?

    返事をしてください!」

咄嗟に呼びかける僕。

レナ「う、うぅ。な、何とか」

ムナカタ「オ、オオトリ隊員か。こっちは何とか無事だ」

通信機越しに、二人の声が聞こえて来た。

しかし、撃墜した1号に向かってガクマが歩みを進めていた。

シアン「ガクマがそっちに向かっています!早く脱出を!

    ヤシロ隊員!」

アイナ「うん!わかってる!二人の所へは、行かせないっ!」

その言葉通り、ヤシロ隊員の操るSSが急反転。ガクマの背中に

機関砲弾を叩き込んだ。

   『QUUUUUN!!!』

咆哮を上げ、注意をこちらに向けるガクマ。

シアン「食いついた!二人は今の内に退避してください!」

ムナカタ「すまないっ!」

1号から脱出したムナカタ副長がレナ隊員に肩を貸しながら離れていく。

ガクマがその二人に気付いた様子はなく、奴は相変わらず僕達の

SSに狙いを定めていた。

 

しかし、SS一機になってしまった以上ガクマの攻撃がこちらに

集中してしまった。

   『ギュゥゥゥゥンッ!』

シアン「うぅぅぅぅぅっ!!」

背面のスラスターも使って、地面スレスレに飛んで攻撃を回避する

ヤシロ隊員の腕前に正直驚いてるけど、完全に避けの一辺倒で

まともに攻撃に移れなかった。

   「また来ます!」

アイナ「くぅぅぅっ!!」

ひらりと、横へのロール運動で回避するアイナ隊員。

   「あの怪獣が弱ってる様子はない!?せめて光線を

    吐けなくなる前兆とか!」

シアン「ダメです!全然疲れている様子がありません!」

奴は何度も石化光線を吐き続けているけど、疲れている気配はない。

アイナ「このままじゃ、光線に当たらなくても燃料が切れちゃうよ!」

ヤシロ隊員の言う事も最もだった。

SSは通常のエンジン以外にも機体下部のスラスターを使って

高機動戦闘が出来るけど、その分燃費は1号より悪い。

このままだと完全にじり貧だ!

せめて、あの巨人か3式機龍があれば……。

 

そう思って僕が苦虫を噛み潰したような表情をしていた時。

   『ピピピッ!』

シアン「ッ。レーダーに感あり。何かが光速でこちらに接近

しています。2号機、じゃない。……12時方向、

正面より接近。まもなく視認可能距離に接近。

交差します」

僕が報告を続ける中、僕達の目の前にそれが近づいて来て、

瞬く間にSSの隣を通り過ぎて行った。

そして、僕達が見たのは……。

 

 

   「紫色の、ガッツウィング1号?」

咄嗟に、見えた物を声に出して呟く僕。見えたのは、正しく

ガッツウィング1号のフォルムをしていた飛行機だった。

けど僕達の1号とはカラーリングが違い、機体全体が紫で

塗装されていた。

と、その時。

???『こちらガッツウィング1号MkⅡ。そちらを援護

    します』

不意に、僕とヤシロ隊員の通信機に通信が入った。

シアン「こちらガッツウィングSS了解」

咄嗟に返答する僕だったけど、今の声からして、女の人?

声からして多分そうかな?と思いつつ、ガンカメラを動かし

あの人の1号機MkⅡを追った。

 

MkⅡは既に武装が施されているらしく、機首からビームを発射。

ガクマの顔に命中し、ガクマは苦悶の悲鳴を漏らした。

攻撃された事で怒ったのか、ガクマは標的を僕達からMkⅡに

変更し、攻撃を開始した。

けどMkⅡはヒラリヒラリと攻撃を回避しては、山を盾にしたり

山肌や地面スレスレに飛行したりしてガクマの死角に回り込み、

何度もビームを叩き込んだ。

 

アイナ「すごい腕前。あのガッツウィングに乗ってる人は一体」

MkⅡの戦いぶりに、それを遠巻きに見ていた僕達は驚嘆した。

と、その時……。

 

   『ビシュッ!ドォォォォンッ!』

   『QUUUUUN!!!!』

何処からともなく放たれた、1号のビームの比じゃない太さの

ビームによる攻撃がガクマの背中に命中し、ガクマが絶叫の

ような悲鳴を上げた。

僕がガンカメラを動かすと、そこに居たのは……。

シアン「ガッツウィング2号!」

アイナ「改修作業、終わったんですね!」

 

船体を左右に開き、でっかいビーム砲の砲口らしき物を覗かせる

ガッツウィング2号だった。

ホリイ『待たせたなぁみんな!さぁダイゴ!

    トドメのデキサスビームをお見舞いやぁ!」

ダイゴ『了解っ!』

通信機越しに、2号に搭乗しているホリイ隊員とダイゴ隊員の声が

聞こえてくる。

   『デキサスビーム、発射!』

次の瞬間、その声と共に発射された黄緑色の極太のビームが

僅かに立ち上がったガクマの腹部に直撃。

盛大な煙と火花を上げながら倒れこんだガクマは、そのまま

爆散した。

 

シア・アイ「「やったぁぁぁぁぁっ!!」」

そして、それを見た僕とヤシロ隊員はSSのコクピットの

中で喜びのあまり叫んでしまうのだった。

 

 

その後、SS、2号、1号MkⅡを適当な空き地に着陸させ

サワイ総監の元に集まる僕達7人と、例のMkⅡの女性パイロットさん。

その女性パイロットさんというのが……。

サワイ「折角なので紹介しておこう。本日付けでGUTS10人目の

    メンバーとなる予定だった、『コウブイン・ユウヒ』隊員だ」

ユウヒ「コウブイン・ユウヒです。初めまして」

そう言って挨拶をするユウヒ隊員の髪の色は、どことなくMkⅡの

紫にも似て、立ち姿や顔立ちなんかを見ていると、正に

『凛々しい』って言葉が似合いそうな人だった。

でも、ユウヒ隊員は何か長方形のでっかいケースを片手に下げていた。

何だろうと僕が思っている中、サワイ総監が話を始めたので、

僕もそちらに耳を傾けた。

サワイ「元々は対怪獣部隊として変更が決まった際に、あの

    武装を施した1号、MkⅡを受領次第合流する予定

    だったんだが、運悪く今日あの怪獣が出現してしまった

    為、急きょこちらに向かってもらったと言うわけだ」

シアン「そうだったんですか。ありがとうございます。助かりました」

ユウヒ「いえ。未来の戦友を助けただけです。お礼を言われるような

    事は何も。……しかし」

と、最初は笑みを浮かべていたユウヒ隊員だったけど、すぐに

表情を引き締めた。

   「これまで何千年もの間姿を現さなかった怪獣が、ゴルザと

    メルバ出現後。これほど短時間で3体目が現れるなんて」

ムナカタ「これがもし、世界規模での怪獣出現の、前兆なのだとしたら。

     世界は大変な事になりますね」

サワイ「うん。本部に戻ったら早速、TPC全支部の改革に着手

    しようと思う」

シンジョウ「それまで、しばらくはこのGUTSにお任せください」

ホリイ「いやしかしスキッとしたでぇ。また怪獣にお目に掛かりたい

    くらいやぁ」

いやいやいや。

シアン「僕は嫌ですよ~怪獣なんて。僕達石にされる所だった

    んですから~」

なんて冗談めいた事を言っていたその時。

 

   『グララッ!』

唐突に地面が揺れ始めた。

な、何だ?地震?

 

と、僕達がそう思っていた次の瞬間。

   『ドォォォォォンッ!』

ガッツウィング2号、1号MkⅡ、SSが着陸していた

すぐそばの地面の下から、『もう一体のガクマ』が出現した。

アイナ「なっ!?もう一体のガクマ!?」

シアン「ホリイ隊員が変な事言うから!」

ホリイ「それ今言う!?」

と、若干悲鳴じみたコントをしながら、僕達は駆け出した。

近くの岩陰に、僕とヤシロ隊員、ユウヒ隊員の3人が逃げ込んだ

 

そしてガクマがTPCのテントを踏みつぶそうとしたその時。

 

   『ピカッ!』

何かが光ったかと思うと、突如としてあの光の巨人が現れた。

アイナ「光の巨人!?」

シアン「来てくれたんだ!」

ユウヒ「あれが、噂の」

驚く僕達を後目に、2体目のガクマと戦い始める巨人。

 

巨人は突進してきたガクマの顎を掴んで受け止めると、ガクマ

を上に持ち上げ、がら空きの腹部にキックを入れて吹き飛ばし、

起き上がったガクマの背中に馬乗りになりながら何度も

チョップを叩き込んだ。

しかし、2体目のガクマは背中から赤い雷撃の様な物を放ち、

背中の巨人を弾き飛ばした。

更にガクマは石化光線を吐きかけるが、巨人はそれを華麗に回避して

ガクマに掴みかかった。

そのまま肉弾戦を続ける巨人とガクマだが、ガクマは頭部の角からの

雷撃、伸長した爪と、前を向いた角の突進攻撃の前に、次第に

巨人は押されていった。

 

そして、更に投げ飛ばされ立ち上がった直後の巨人の足に石化光線が

命中。一瞬で石になる事は無かったけど、あれじゃ巨人は動けない!

不味い、このままじゃ!

と思っていた時。

ユウヒ「お二人とも、どちらか射撃に関する経験はありますか?」

そう言いつつ、ユウヒさんはさっき持っていたケースを開いた。

中に入っていたのは、大きな銃、俗に言うアンチマテリアルライフル、

対物銃のような形をした物だった。

(※ イメージは『バレットM82』)

 

シアン「これって」

ユウヒ「対怪獣用のために、元防衛軍の技術者が設計した

    大型ライフルです。特殊な徹甲弾を使用するもので

    試作品です。どちらか使える方は?」

アイナ「わ、私は、長距離射撃はあんまり……」

そう言うヤシロ隊員。それにさっきまでヤシロ隊員は

SSを操縦して集中力を失っているかもしれない。

だったら……。

シアン「僕にやらせてください。実物の使用経験は

    ありませんが、長距離射撃なら経験があります」

ユウヒ「わかりました。弾はこの弾倉1つ分、5発だけです。

    お願いします」

そう言われた僕は手早く対物ライフルを受け取り、マガジンを

セット。銃弾を薬室に送り込み、バイポッドを展開して

ガクマを狙った。

 

そうこうしている内に、石化は巨人の胸元まで達していた。

ガクマも巨人目掛けて突進しようとしている。

させない!

 

僕は備え付けのスコープを覗き込み、ガクマの『目』を狙った。

 

いかに皮膚は強靭とはいえ、眼球なら!

 

 

 

すぅ、はぁ、すぅ、はぁ………。

 

息を吐き出しながら、指と目に集中する。

 

狙うのは目。奴の移動のテンポと、風を考えて。

 

狙う。当てる。当てる。絶対に当てる。

 

そして……。

 

ここだ!

 

   『ドォォォンッ!』

 

ここだと思った僕は、ためらわずに引き金を引いた。

 

盛大なマズルフラッシュと共に巨大な銃弾が放たれ、一直線に

ガクマへと向かって行った。

そして……。

   『ズシャァァァッ!』

   『QUUUUUN!?!?!?!』

僕の放った銃弾は見事にガクマの左目に命中した。

シアン「やった!!」

その痛みで地面を転げまわるガクマ。

と、その時。

 

   『ンンンンッ!ハッ!』

巨人があの時と同じようにタイプを変化させ、更にその

衝撃で石化した部分を弾き飛ばした。

そして、痛みで転げ回っているガクマの顎を持ち上げ、

腹部にパンチを叩き込む巨人。

しかしガクマもやられっぱなしではなく、起き上がって

飛びかかってきた巨人を背中からの赤い雷撃で迎撃した。

しかし巨人はそれすらもはじき返し、飛び上がってチョップで

ガクマの2本角をへし折った。

そのまま弱ったガクマを持ち上げ、投げ飛ばす巨人。

 

そして巨人の放った赤い光流を受けたガクマは、最後はその体を

石のように変化させると、バラバラに砕け散って消滅した。

 

それを見届けた巨人は、僕の方を向くとサムズアップをした。

どうやら、僕の援護に気付いていたらしい。

僕も同じようにサムズアップを返すと、巨人はどこかへと

飛び去って行った。

 

 

その後、ダイブハンガーに戻った僕達は改めてユウヒ隊員の

自己紹介をしつつ、今後に向けて話をしていた。

その時、ダイゴ隊員が言った事というのが……。

ダイゴ「あの、ウルトラマンティガ、なんてどうですか?」

そう言って、巨人の名前を決める事になり、ダイゴ隊員の案が

採用された。

 

こうして、僕達はあの巨人を、『ウルトラマンティガ』と呼ぶ

ようになったのだった。

 

     第2話 END

 




と、こんな感じです。作中後半に登場したのは、
『マブラヴ オルタネイティブ』という作品に登場する、
名前通り(漢字だと煌武院 悠陽)のキャラの姿かたちをしていますが、設定とうは
ほぼオリジナルです。
性格などは、シアンやアイナを始め、ベースとなったキャラに似せている
つもりです。
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