ああ勇者よ、死んでしまうとは何事ですか。   作:シズりん

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トルネコバーグ

「やぁやぁ御三方共お久しぶりですなぁ」

 

村に入るなり大きなお腹を揺らしながら笑う商人が私たちを出迎えました。

何となく見覚えがある様な無いようなその彼は、何処で知ったのか馴れ馴れしく私達の名前を読んで手を振っている。

 

「誰よあれ。ずいぶん馴れ馴れしいわね。」

「え?ルゥお前覚えてないのか?トルネコだろあいつ。」

「トルネコ?だれだったかしら。」

「なんで普通に人の名前忘れるんだよお前。」

首を傾げる私に勇者の冷たい視線がささります。

「マコト、この駄女神に人の名前なんぞ最初から覚える気なんて無いんだ。期待するだけ無駄だろ。」

「厨二病のボッチに言われたくないですー。厨ボッチ」

「キサマ!本当にムカつく女だな。」

 

私とエスターク(ボッチ)を止めるそぶりさえない勇者は久しぶりの再会を喜びあっていました。

「で?トルネコは何でこんな僻地にいるんだよ。確かイシスに残ってたよな。」

「えぇ、私はあの後御三方の踏み倒した飲み食い代金をはらわされましたね。ワッハッハ」

「「ははは…」」

商人は何が面白いのか大きなお腹を揺らし、勇者とエスタークは乾いた笑いを浮かべています。

「い、いやいやちゃんと『おうごんのつめ』置いてきたじゃねーか。アレを売れば…」

「あぁ『おうごんのつめ』なら直ぐに売って御三方の飲み食い代にしましたよ。ただ…アレは呪われていたみたいでイシスの城下町はマミーだらけになりましたが。ワッハッハ」

「…」

「まぁそれはイシスを大混乱にしましたが何とかなったので問題はないですよ。そんなことよりあのあと私の嫁にどうかとミーティア様を口説いたのですがあえなく断られましてな…」

「まぁそうだろうな…それで?」

「イシス中にいた若い女性に片っ端から声をかけていたら逮捕されまして…この僻地の開拓民に回されたんです。言わばこれは懲役ですなワッハッハ!」

 

今の話の何が面白いのかお腹を揺らして笑っています。

 

「それにしても開拓って…何もないこんなところに何を作るってんだ?」

「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれましたエスタークさん。」

不適な笑を浮かべたトルネコとかいう商人さんは聞いてもいないことまでペラペラと話出しました。

 

長い長い話しを纏めると

彼はイシスの女王にフラれた為、国中の若い女性に片っ端から声をかけていたら兵士に捕まり、開拓民としてこの何もない世界の端に流刑となったそうです。

見ればトルネコさんの他にはお爺さん1人しかおらず、手にした木槌で街を作ろうと言うのですから人間の考える事はよく分かりませんね。

 

「まぁそれでも悪いことばかりじゃないんですよ。私はこれまで集めた知識をふんだんに使った街を作ろうと考えているわけですからね」

「集めた知識?」

「そうですぞ!私は神の啓示を受けたのです。ここに大きな街をつくれと。そしていつか今世界中の男が求めてやまないあの歌姫(ディーヴァ)ちゃんのコンサートを開くのです。そしてゆくゆくは…ムフフ」

 

『パルプンテ』も可愛いレベルのとても不快な笑みを浮かべる商人は心底気持ちが笑いですね。しかし聴き覚えのある名称には私たちは全員が反応しました。

「歌姫ってアレだろ。確かバハラタで会った…あの女神だろ。」

「そうそう。やっぱり可愛かったよなぁ歌姫ちゃん。流石のエスタークも忘れないんだな。」

「そりゃそうだ。忘れるわけないじゃないかあの女神を。確か行方不明の弟を探して世界を旅しているって言ってたよな。」

 

どいつもこいつも男共は碌なもんじゃありません。

目の前に本物の女神たる私がいると言うのに、こともあろうか魔族(ウジムシ)であるエスターク(ボッチ)から女神ときたものですから何か分かりませんが黒い気持ちで埋め尽くされそうです。

 

「あのルビアさん?」

「何よ!!」

「心の声がダダ漏れな挙句にモーニングスターでマコトくんやエスタークさんの頭は叩かない方が良いかと…頭から血が流れてますよ?見てくださいマコトくんの指先はルビアと書いたダイイングメッセージまで…」

 

気が付けば血だらけで倒れた2人がそこにいました。

 

 

 

「まぁ歌姫ちゃんは後で別に聞くとして他にも何か情報があるのか?」

マミーもびっくりなほど包帯グルグル巻きの勇者が商人に話しを聞いています。

「街を作るにあたって集めた情報の中にはあまり関係ない情報もありましてね、なかには世界は6つの『オーブ』あるとか言う眉唾な情報までありますからねぇ。そんな世界の秘宝をこの街のシンボルにしようと思ってるんですよ。まぁ実在すればですが…マコトくんたちも見つけたら教えてくださいね。」

「ん?オーブってこれか?確か卑弥呼さまがくれたよな。」

 

そう言って道具の袋から紫色の玉っころを出す勇者。

それを食い入るように見る商人さんは、いくらで売ってくれますか??と聞いてきますが、さすがのマコトさんでもミコちゃんの形見である宝玉を手放す気はないようで首を横にふります。

その後どう調べたのか分かりませんが商人さんは

テドン

ランシール

ネクロゴンド

と海賊の秘宝のひとつにそれらしき物があると情報をくれました。

 

どう言う風の吹き回しでしょうか。あらかた使わなくなったら譲ってください。探すための旅路は面倒でお金がかかるから私たちに任せると言ったあたりでしょう。

 

ひとつあたり50000Gと、忘れないように『冒険の書』に記入しました。

 

「あとひとつ『イエローオーブ』だけがまだ情報がなくてですね…私はここで街を作りながら情報を集めて起きますからマコトくん達は残りのオーブを集めてください。」

「え?オーブ集めるのってやらなきゃダメなの?ヒミコさまの形見があればよくね?」

「なんだマコト、お前ヒミコが死んだの知っていたのか?」

「私からすればエスターク(ボッチ)がそれを知っていたことにも驚きですけどね。」

「俺はボッチじゃない!まぁ、ある程度強力なヤツ(モンスター)は独特な存在感があるからな。何となくなら分かるさ」

「まぁエスタークのカッコつけは良いとして俺たちはバラモスを倒すために強い仲間を探してるからオーブはついでだな。」

「マコちゃん自身が強くなると言った選択肢が無いのはさすがね。でもそう言うわけだから商人さんにら悪いけど諦めてちょうだい。」

「そんな…私のことは商人ではなくトルネコと以前のように名前で呼んでくださいよ。それよりオーブが集まらないと街おこしのシンボルが無いから歌姫(ディーヴァ)ちゃんを呼べないじゃないですか。困りますよ…」

「あのゆるふわの事はいいのよ!私達は賢者を探してるの!何か知らないの?」

「賢者…ですか…。残念ですが私にはわかりませんなワッハッハ」

 

何が可笑しいのか毎回毎回大きなお腹を揺らしてわらう姿はなんか不快です。

 

「まぁ賢者は分かりませんがランシールの神殿では試練に1人で向かえる強者を探してると言いますからランシールになら誰か知る物がいるかもですな。」

「ランシールか…よし2人とも、特に当てもないからランシールに行ってみるか!」

「おぉマコトくん決断してくれましたか。ではついでにオーブもよろしくお願いします。勇者パーティが向かってくれるならオーブは見つかったようなものですな頼もしいかぎりですなワッハッハ!」

 

そう言って私のお尻を触りやがりました

ゾワゾワこう表現するしかない悪寒が全身を駆け巡った瞬間私の脳裏に嫌な記憶が蘇る

 

「あんたアッサラームで会ったあのエロ商人のトルネコか!!」

「だから散々トルネコと名乗ったじゃないですか」

 

ぐーパンを顔面に受けたトルネコさんは後退りながら悲鳴のように声をあげた。

私がこんな目にあっているのに怒るどころか興味を何の反応もない勇者、ヘラヘラ笑ってみているボッチ

あぁ、どうして私の周りにはこんな男しかいないのでしょうか。

私は3人にまとめてモーニングスターの鉄球を振るう

 

 

 

光も通さぬ生と死の狭間『境界』(ルビスのお仕置き部屋)

 

「ああ勇者マコトよ、死んでしまうとは何事ですか…」

 

お決まりの私のセリフに不服そうな顔の勇者

「今回俺悪くなくね?」

「困っている私を見て見ぬふりしたじゃないですか!ちゃんと私を守ってください!貴方は勇者なのですから。」

 

あーハイハイと境界では大精霊ルビスとして話していると言うのにいつもの調子で返すマコトに不安しかありません。

 

全く…マコトにら魔王討伐の旅路で女心も勉強させる必要がありそうだと私は密かに決心するのでした。

 

 

 

つづく?




ネタ切れ…と言うかドラクエ3やった事ないのでこのあとどこ行けば良いのやら…困りますね
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