境界線上のホライゾン 理不尽壊しのリインカーネイション 作:橆諳髃
颯「だがそれは、今作者がこの作品を書きたくて書きたくて仕方ないと熱く内で思ってるからだろう? 大体最初の頃はそんな感じだ」
そうなんですよねぇ……いつも投稿できれば良いのに……
颯「まぁそうだな。という事でホライゾンの1話だ。読んでみてほしい」
1話 多分先生はヤクザに何かされたんだろう 前編
午前6時2分 航空艦武蔵
伊達の教導院から武蔵に着いた。ん? 着くの早くないかと? いや、これでも遅い方だ。なにせ武蔵の周りには武神の見張りがいるものだから、それに気づかれる事なく武蔵につく必要がある。あっ、これは武蔵から出る場合も同じね? いくらステルス状態にしてるといっても、感知される可能性も少なくない。だから本来1分で辿り着ける道のりを、念には念を置いて遠回りして武蔵に着いた。
(まぁあの様子じゃ1ミリも気付いてなさそうだけど……)
俺はドラケンⅢを自分が持っている空間にステルス状態のまま格納した。既にメンテナンスは済ませてあるから、次こいつと飛ぶ時もすぐに出られる。
にしても武神を操る人達が少し抜けてて良かった。だってさっきまでそこにいなかった人がいきなり、しかもワープでもして来たんじゃないかってくらい何もないところから現れたのを見てしまったら、怪しく思うのは当然だ。だが武蔵の周りを飛ぶ武神は……そこにまで注意を寄せてなかったんだろう。まぁそれはそれで好都合だが……
とは颯也さんは思っているものの、なにも武神に乗っている人達が抜けているから颯也さんの事を見落としたわけではない。颯也さんが武神を操る操縦者の感知能力……それも術式を使ってさらに感度を良くしたものより上を行くものであるから、武神の操縦者達はそれに気付かなかったのだ。
「さて……授業が始まる前までにやる事は沢山あるし、まずは仕事だな」
颯也さんは朝からも仕事が入っていた……
午前7時48分
通りまーせ、通りまーせ……
歌声がこだまする。それは銀髪で白いエプロンを着た少女から発せられていた。そしてそれを傍で聞いていた……と言うよりも階段最上階で雑魚寝をしながら聞いている男がいた。その男は、肩ぐらいにまで伸ばした金髪を風に遊ばせな、瞳は完全に閉じていた。
「今日も……ここにいらしていたのですね」
「そうだね……なんだか君の歌を聴いていると、10年前のあの日々を思い出すよ」
「そうなのですね。ですが、その日々をp01sが歌う度に思い出すとは、正直言って飽きが来ないのですか?」
「いや、飽きないな。なんたってあの日々も……俺にとっては大切なものだから」
p01s「そうなのですね。それは理解しました。ですか……p01sにも理解出来ないことがあります」
「それは?」
p01s「それは……」
と言いながらp01sは男の背中に両手をつき……
p01s「階段の最上部でそんな雑魚寝をしていますと、この様にふざけて押してくる人もいると思うのですが?」
言いながらp01sは男の背中を押した。そして男は階段を転げ落ちて行った。
p01s「ふぅ……颯也さまは毎朝p01sに階段から落とされて懲りないのでしょうか? p01sとしては、階段の最上部手前に何かが落ちていたら押してどこまで落ちるのか試してみたくなる年頃なのです」
颯「でもそんなところとか、可愛げがあって良いんじゃないかな? p01sの年頃の女の子だとそう思う人ってそうそういないし、それに考え方も独特だし、俺にとっては凄く大切にして欲しいかな」
p01s「さっき階段から落とされたと言うのにいつのまに私の側にいるのですか? 毎回これには驚きます。それと……お怪我はありませんか?」
階段から突き落とした本人の筈なのだが……p01sさんはそんな事はしてないし知らないとでも言う風に、颯也さんの身体を触りながらそう言ってきたと言います。
颯「俺の身体は……皆よりも頑丈だから大丈夫だよ。でも、心配してくれてありがとう」
p01s「その笑顔……ときめきます」
颯「えっ? 何か言った?」
p01s「いえ何も……難聴系主人公とは、これまさに厄介だと判断します」
ここに難聴系主人公がいたと言います……
颯「そう? それだったら良いんだけど……さて、俺もうそろそろ行かなきゃ」
p01s「いつもの日課ですか?」
颯「jud。それじゃあまたね」
そして颯也はp01sと別れた。
午前8時40分武蔵アリアダスト教導院前……
「さーて、これから授業を始めまーす! 今日の体育は、実技よ。これから先生は品川にあるヤクザの所にしめに行くから、まずはそこまで皆付いてくる事。そこから後はさっき言った様に実技ね!」
「教師オリオトライ! 体育の実技とヤクザをしめに行く事となんの関係性があるんですか? もしや金ですか‼︎」
「シロくんシロくん、先生は高雄の一等地に住んでたんだけど、そこがヤクザによって地上げ食らって最下層行きになって、そこでお酒飲んで暴れたら教員科に叱られちゃったから、それで憂さ晴らしに行くんだよ!」
オ「憂さ晴らしじゃないわ。八つ当たりよ」
(((結局一緒だよ‼︎)))
教師オリオトライのその発言には、前に並んでいた生徒達のツッコミがシンクロしたと言います……
「でもとりあえず八つ当たりという事わぁ」
「えぇ、つまりは報復ね」
「「報復、報復!」」
背中に翼を持った少女達が体を寄せ合いながらそう言う。それに対してオリオトライは、自分が持っていた鞘に入った状態の剣を向けて少女達に威圧した。それを受けた少女達は、途端に寄せ合ってた体を離して降参の仕草をとった。それを確認したオリオトライは、続けて言った。
オ「そう言えばこの中で欠席者はいる? 東とミリアムは仕方ないとして……」
「確か今日はセージュンが初等科の講師として午前から入っているのと、午後から酒井学長を三河に送り届けるから……今日は自由出席の筈」
「後は総長と颯也ね」
「うふふっ、うちの愚弟の動向について知りたい? それはそうよねぇ〜? なにせ武蔵の総長兼生徒会長なんだから」
と、もったいぶった動きをしながら茶髪の髪を膝裏まで伸ばし、さらに大きな胸を腕で支える様な腕組みをした少女は皆の注目を集める。それに対して聞いていた皆は、その少女の答えを今か今かと待っていた……のだが
「でも残念! 教えなぁ〜い‼︎」
教えんのかい‼︎ と、多分またツッコミがシンクロしたであろう事は予想するに容易い。
「だって、私が8時くらいに目を覚ましたらとっくに家から出ていたんだもの! それに私の朝食を作らずにね! 全くあの愚弟、今度丸裸にして武蔵を監視している武神に投げつけてやろうかしら‼︎」
この少女……言う事がえげつない……
「それに比べて颯也はとても良い子だわ! だって、愚弟が作るはずの朝食は作っているわ、さらに私の事を優しく起こしてくれるわで!」
「ちょ、ちょっと喜美⁉︎ 今の発言はどういう事ですか⁉︎」
「そうですわ! ちゃんと説明してくださいな‼︎」
「そうだよ喜美ちゃん?」
「発言を撤回するなら今のうちだけど?」
と、一部の女生徒から睨まれた喜美という少女……だがこれに対しても
喜「発言も何もそのままの意味よ淫乱巫女「誰が淫乱ですか⁉︎」まぁそこの貧乳騎士の言うように説明すると「誰が貧乳騎士ですの⁉︎」朝私が目を覚まそうとする前に起きてと耳元で囁かれて、それで目が覚めたら目の前に颯也の顔があったものだから、キスしないと起きないとおねだりしたら、恥ずかしそうな表情はしていたけど私に優しくキスして起こしてくれたわよ? そう! これが事実‼︎ 発言の撤回なんて全くする気は無いわ‼︎」
「な、なんて清々しい……でも良いなぁ〜。颯くんのキスかぁ〜……」
「く、悔しいけど……でもこれは充分ネタにできるわ‼︎」
「き、キスなんて……は、はははしたなくてよ‼︎」
「というか喜美! また颯也くんに起こしてもらってたんですね⁉︎ なんと羨まし……いえ! 純粋な颯也くんを悪用するなんて許しませんよ‼︎」
喜「あら浅間? 私は颯也を悪用なんてしてないわ。ただ明日起こしに来て欲しいって言っただけよ? それにアンタだって羨ましいって顔に出てるわ。そう思うのなら自分も起こしてもらう様に頼めば良いのよ」
浅「そ、そんな! わ、私は羨ましいなんて……」
(((いや言いかけてたじゃん)))
「それだったらぁ〜、ナイちゃん達も起こしてもらうっていうのはどうかなガッちゃん!」
ナル「そうね。そして添い寝もしてもらいましょうマルゴット」
マル「あぁ! それ良いねぇ‼︎ また一緒に寝てもらおうよ‼︎」
浅「ま、マルガにマルゴット? またとはどういう……」
ナル、マル「「たまにしてもらってるよ(わよ)?」」
浅「そ、そんな……」
そのとき浅間さんは膝をついて気を落としていたと言います。
オ「はいはい! それで結局トーリは無断欠席で、颯也は……」
颯「申し訳ありません、遅れました」
そこに、階段を登りながらオリオトライに謝罪をする颯也の姿があった。
オ「おはよう颯也。にしても貴方が遅刻なんて珍しくない?」
颯「おはようございます、オリオトライ先生。さっき登校中に急に仕事が入ってしまったものですから、早めに片付けてしまおうかと……」
オ「ふーん……それで? 私の授業より優先するべき事って何だったのかしら?」
颯「jud。最下層の壊れた箇所を直しに行ってました。そのため遅れた……と言っても、単なる言い訳に過ぎません。ですから、どの様なペナルティも受ける所存で……」
(((そ、それって……)))
颯也のその発言に皆は思った。オリオトライが壊した所を直しに行ったのではと。そしてそれを聞いたオリオトライも……
オ「颯也の遅刻は無かったことにします‼︎」
颯「えっ⁉︎ でも俺は先生の授業に1分ほど遅れてしまいました! どの様な理由であれ遅刻は遅刻……ペナルティは与えられるべきだと」
オ「良いの良いの! だって颯也は住民の為に壊れた箇所を直したんでしょう?」
颯「じゃ、jud」
オ「なら良いの! 先生そんな優しい颯也の事許しちゃう‼︎」
(((り、リアルアマゾネスの機嫌が一気に良くなった⁉︎)))
颯「……それでも俺は、納得が出来ません」
オ「はぁ〜……もぅ真面目ね。分かったわ。颯也にペナルティを与えます!」
颯「jud! ありがたく‼︎」
(((えっ? そこ喜ぶところなの?)))
オ「さっきの授業の説明だけど、先生品川にあるヤクザの所に殴り込みに行くの。(((殴り込むってはっきり言った……)))品川に行った後は実技をするわ。そこまで私についてくる事。で、品川に着く間に私に一撃与えられる事が出来れば5点加点ね? つまり私の授業を5回サボれるって事よ! それで遅れた子は罰として朝の教室掃除ね?」
「先生! 攻撃を通すではなく、当てるで良いので御座るな?」
オ「戦闘系は細かいわね。勿論その解釈で良いわよ」
「なら……先生の体の箇所に触れてはダメな部分やぁ、減点部分はあるで御座るかぁ〜?」
「もしくは加点ボーナスはあるのだろうか?」
忍者姿に赤のスカーフを巻きつけた少年と、機竜殻を身に纏った少年がオリオトライにエロい視線+手でジェスチャーをしながらそう言った。のだが……
颯「なぁ点蔵、ウルキアガ?」
点・キ「「ひっ⁉︎」」
颯「女性に対してその嫌らしい様な目線と仕草は……やめた方が良いんじゃないかな? まぁ……それをされた本人が何とも思っていないのなら良いけど……」
オ「さーて、授業前に死にたい奴はいるかしら?」
とオリオトライが鞘剣を点蔵達に向けて怒りを露わにしていた。
オ「まぁそれはさておきとして……皆、これから自分達が何をしたいか分かってる?」
オリオトライのその発言に、皆の顔が引き締まる。特に戦闘系は戦意を目に滾らせていた。
オ「おっ! 良いわねぇ! 特に戦闘系はさっきので来なくっちゃ‼︎ でも……逆に何で颯也は笑顔を浮かべてるの?」
確かに……と、珍しくそこにいた生徒達はオリオトライの疑問に同調した。それに対して颯也は……
颯「いえ……ただ、皆良い顔してるなって。今年末世が訪れるかどうかなのにそうやって生き生きしている顔を見るとなんだか嬉しくてつい」
その笑顔に……女性陣は赤面していた者も出ていた。この中にはオリオトライも含まれていた。その時、一陣の風が颯也の髪を撫でた。その際、颯也の右目に掛かっていた髪がその風によってたなびいた。瞬間……颯也の右目が露わになった。その右目には……白い仮面の様な物が付いてあった。それを見ると、皆は一様にこう思った。あの事件から10年経つのかと……
オ「そういう事ね。それじゃあ早速授業を開始するわけだけど……そうねぇ……颯也のペナルティとしては、鈴を背負っていく事、先生が出て1分後に先生の事を追いかける事、また追いかける時に術式は無しね? jud?」
浅「えっ⁉︎ 先生! それはいくらなんでも酷なのでは⁉︎」
点「そ、そうで御座る! それはあまりにも颯也殿が可愛そうというか……」
オ「ねぇ皆……颯也の事少し、いや大分甘く見てない?」
「「「ひっ⁉︎」」」
オリオトライが颯也に対して科したペナルティを皆が批判する形なのだが……それをオリオトライは怒っていた。それは……自分が批判されたからではない。颯也が甘く見られたからだ。それが許せなかったからこそ怒ったのだ。
オ「それに皆知ってる? 今までの体育の授業で颯也は毎回先生に攻撃当てているのよ? 新学期に入ってからの体育も何回も攻撃当てられて、4月分の体育の単位は、5月分全部体育をサボってもおつりが来るくらいよ? だからこれくらいのペナルティがあっても私は良いと思うわ」
浅「で、ですがそれでは「それで構いません」颯也くん⁉︎」
颯「これは、俺が遅刻した事の結果だよ? だから皆気にしなくて良いよ!」
浅(でもその遅れた理由って……先生のせいでもあるんですよ?)
浅間は心の中で正直思っていた。
颯「という事で、先生からのペナルティを受けます!」
オ「よろしい! それじゃあ、早速開始ね‼︎」
と言いながらオリオトライは地面を蹴って、後ろ跳びで階段を一気に降りた。
点「なっ⁉︎」
オ「ほらほら! さっきので着いてこないとダメよ‼︎」
その発言でようやく生徒達はオリオトライを追いかけた。しかし、中にはその場から動かない者達もいた。それが颯也と鈴である。
鈴「あ、あの、颯也、くん。ごめん、ね」
颯「ん? どうして鈴さんが謝るの?」
鈴「だ、だって、私を背負っていくって……」
颯「それは気にしないで良いって言ったよ? それに遅刻した分のペナルティだから、俺はそれを甘んじて受けるよ。それより1分時間があるからそれまで世間話でもしようよ」
鈴「う、うん‼︎」
そして2人はその場で楽しく世間話をしていた。
ー●◯●ー
一方のオリオトライは、武蔵野に点在する商店街や家屋の屋根を伝って品川に向かっていた。そこに空からの攻撃が執拗にオリオトライを襲う。
シ「さぁ! ばんばんお金を使え‼︎ そらお買い上げの商品だ‼︎」
そう言ってシロジロは商品を買った者に通神で送り付けた。
マル「ありがとう! それじゃあガッちゃん行くよ!」
ナル「えぇ、マルゴット」
商品を受け取ったのは空を飛ぶ2人の魔女だ。金髪の魔女マルゴットが箒を操り、黒髪の魔女マルガが一緒に箒に乗ってオリオトライに照準を付ける。そして術式を展開してオリオトライに攻撃を仕掛けた。だがその攻撃もオリオトライには当たらない。しかしながらその攻撃は、オリオトライの速度を削いでいった。そうする事で……
オ「あら、一番槍はアデーレかしら?」
ア「jud! 私、足の速さ重視の従士なので‼︎ 武蔵の従士、アデーレバルフェット! 一番槍頂きます‼︎」
アデーレは加速術式を使い、自分の持つ大槍をオリオトライに突っ込ませるように構えて行く。それをオリオトライは鞘剣で弾く。アデーレは槍を弾かれても諦めずに大槍で突いた。だがオリオトライもそれを見越して鞘剣を駆使し、大槍を受け流しつつ大槍の側部に滑り込むような動作でアデーレに近付いた。アデーレはそれに驚く。その一瞬の隙を突かれてアデーレは襟首を掴まれた。だがそこに……
「カレー! どうですか⁉︎」
と、インドにあるような格好をしたハッサンという生徒が、大皿のカレーを上に持ち上げた状態でオリオトライに攻撃を仕掛ける。しかしそれも、オリオトライが掴んだアデーレをぶつけられる事でハッサンは吹き飛ばされた。
吹き飛ばされたハッサンは、同時に持っていたカレーも吹き飛ばされる。しかしハッサンは吹き飛ばされたカレーを一滴もこぼさず死守しリタイアした。
ア「す、すみませーん……」
オ「それ! ホームランよ‼︎」
ア「あ痛ぁ〜⁉︎」
オリオトライは、振り回された衝撃で目を回している状態のアデーレを鞘剣でケツバットして吹き飛ばした。アデーレもあえなくリタイアした。
「イトケンくん! ネンジくん! アデーレくん達の救助に向かって‼︎」
眼鏡をかけた少年、ネシンバラが通神でそう指示を飛ばす。そして救助に向かったのが……
イ「皆様! 朝早くから失礼します‼︎ そして私は怪しい者ではありません! 私はインキュバスの伊藤健児と申します! 朝からご迷惑をおかけする事を謝罪します‼︎」
と、インキュバスの伊藤健児がハッサンを助けながら元気よく挨拶するが、それを建物の窓から覗いて聞いていた市民は一応最後まで聞きはするがそのインキュバスがそう言い終わった途端に窓を急いで閉めた。その理由としては、そのインキュバスの格好が問題で……つまり全裸だったのだ。しかもこのインキュバス……いつもこの格好である。
ネン「アデーレ殿、今行くぞ‼︎」
喜「あらごめんなさぁ〜い」
ネ「ふぐっ⁉︎」
ネンジは人ではなくスライムだ。だが人と同じ意志を持ち自ら行動できる、スライムとしてはハイスペックなのだ。だが所詮はスライム……人に踏まれてしまえばそれまでなのだ。
「ちょっと喜美! それが人に謝る態度ですの⁉︎ あなたは淑女としての礼節を……」
喜「あらぁお説教女が先生にも勝てずにギャンギャン吠えてるわぁ〜」
「な、なんですってぇ‼︎」
喜「それにミトツダイラ、あなたそんなノロノロと地を這って何してるの? いつものような自慢の力で物やらなにやら投げればいいでしょう?」
ミ「ここは私が所有する領地でもありましてよ⁉︎ 領主としてそんな事できるはずありませんわ‼︎ それをあなた達は‼︎」
喜「そこの所はまた颯也が直してくれるわよぉ〜」
ミ「それは颯也が大変ですわ‼︎ 自分の領地の事は自分達でなんとかします‼︎」
喜「まぁアンタがそう主張しても、颯也はいつものように笑みを浮かべながら直すんでしょうけどね?」
ミ「うっ……ひ、否定できない自分が悔しいですわ……」
ー●◯●ー
「おっ、武蔵さんはここで掃除かい?」
武蔵「jud。 サガルマータ回廊も抜けましたし、三河入港の手続きも終えているため、ぶっちゃけ暇です。ーー以上」
「そうかい。にしてもあの子達も日々成長してるねぇ……建物の被害についてはまた武蔵さん達に迷惑かかるんだろうけどさ」
武蔵「jud。ですが私達が直そうとすると、私達の
「ハッハッハッ……確かにねぇ〜。そういえばどこに行っても颯也を見かけてる気がするなぁ〜」
武蔵「ですから、酒井学長から颯也さまに働くのもいいですが程々にという事を言ってもらいたいのですが……ーー以上」
酒「俺もそう思ってさぁ〜……ある時に、働くのもほどほどにしなよって言ったんだよ。そしたら彼……『俺は武蔵の人達がいるお陰で今ここにいる。だから俺は恩返ししたいんだ』っつって今に至るんだよなぁ〜」
武蔵「酒井学長……ぶっちゃけて言いますに役立たずですね? ーー以上」
酒「ちょっ⁉︎ それは言い過ぎなんじゃない⁉︎ にしても……そろそろ颯也も動くからかな」
武蔵「確かオリオトライさまからペナルティをかされていましたね。ですがそれもオリオトライさまのせいですが……」
酒「ハッハッハッ……でも彼も甘んじて受けてるようだし……おっ? 見てみてよ武蔵さん」
武蔵「先程までいたはずの颯也さまの姿と鈴さまの姿が見受けられませんね? それも私達が一瞬目を離した隙に……術式を使った形式もありませんし……ーー以上」
酒「えっ? 武蔵さんなんでそんなこと分かるの?」
武蔵「jud。颯也さまがどこにおられて何をし、また何をなさっていたかは逐一把握する事を私達が協力して行っているので……ただし颯也さまが知られたくないと思っているプライベートな事に関して以外をですが。ーー以上」
酒「それって……一般的に言うストーカーじゃ?」
武蔵「はっ? 何を言っているのですかこのダメ学長は? ーー以上」
酒「ぐぇっ⁉︎」
酒井は武蔵に重力操作された箒の柄で頬をグリグリされていた。
武蔵「私達はただ単に……私達の弟が心配なだけです。ーー以上」
酒「わ、分かった! 分かったからその箒でグリグリするのやめてくれない⁉︎」
そんなやり取りがあったと言う。
ー●◯●ー
場面は戻って武蔵野……オリオトライに近接戦闘重視の者達が追いついていた。
点「スタイル、忍者フォーサー点蔵! 参るでござる‼︎」
点蔵はオリオトライに一気に近づいていつのまにか手に持っていた忍者刀でオリオトライに斬りかかる。だがそれも鞘剣で簡単にいなされ……
点「ウッキー殿! 行くでござるぞ‼︎」
キ「おう! 拙僧突撃‼︎」
オ「へぇ〜、点蔵とキヨナリで同時攻撃ってわけね? それでその腰に付いている物は使わないの?」
キ「拙僧何分異端審問官希望なのでな……極東人にはこの異端道具は使わず拳骨をお見舞いする!」
オ「なるほどねぇ〜……でも!」
点・キ「「っ‼︎」」
オリオトライは瞬時に判断した。その結果、鞘剣の鞘を一時的に外して剣のリーチを伸ばし、先に突撃するであろうウルキアガの頭をそれで殴って進路を変えた。そして鞘についてある肩掛けを加えて鞘を元に戻し、点蔵の勢いも凪いだ。
点「ノリキ殿! 今でござる‼︎」
そこに、オリオトライからの位置では点蔵によって隠れて見えなかったノリキが走ってきてオリオトライに接敵する。
オ「トドメはノリキって事ね?」
ノ「分かっているのなら、言わなくてもいい‼︎」
ノリキは術式を右手に展開していつでも殴れる体制を作った。そして自分が攻撃できる範囲にオリオトライが入った直後殴りにかかる。だが……
ノ「っ⁉︎」
オ「まだまだね」
オリオトライは持っていた鞘剣を手から離し、その鞘剣をノリキが殴るであろう軌道上に置いた。その意図をノリキも察したが遅く、結果的に鞘剣だけを吹き飛ばす形になった。
ノ「チッ!」
キ「届かなかったか……」
点「無念でござる……後は浅間殿! 頼んだでござるぞ‼︎」
点蔵達の後ろから黒髪長髪をたなびかせながらかけてくる浅間がいた。そしてその後ろには頭にバケツを被った筋骨隆々の男が……
ネ「ペルソナくん! 浅間くんの足場になって‼︎」
そう指示されたバケツヘルムのペルソナは、右手を水平に上げ足場を作る。そこに浅間が飛び乗り、弓を構えた。
浅「浅間の神音借りを代演奉納で用います! ハナミ、射撃物の停滞と外逸と障害の三種祓いに照準添付の合計4術式を通神祈願で!」
ハ『神音術式だから代演4つ、いける?』
浅「代演として、1代演として昼食と夕食に五穀を奉納! 1代演として2時間の神楽舞い! 2代演としてハナミと私と颯也くんで、2時間お散歩とお話‼︎ これで合計4代演! ハナミ、OKだったら加護頂戴」
「「「な、なんだってぇー⁉︎」」」
ナル「浅間……なんでそこに颯也を巻き込むのよ!」
マル「ナイちゃんとしてはぁ〜……ジェラシー感じちゃうなぁ〜‼︎」
ミ「そうですわ智!」
喜「皆聞いたぁ〜? あの淫乱巫女ついに本性表したわよ‼︎」
浅間は皆からブーイングを受ける。しかし表情に揺らぎはなく、ただ集中していた。
ハ『ん〜……うん! 許可出たよ! 拍手‼︎』
浅「義眼、木の葉。合いました‼︎」
浅間は追尾式の矢を放った。それは例えオリオトライが矢を叩き落とそうとしても矢が避け、当たるまで追尾するというもの。オリオトライは振り向いて浅間の放った矢を鞘剣で叩き落とそうとするが、矢はそれを回避し、オリオトライの顔面に直撃しようとしていた。
そして直撃を示す光が矢から放出されて、その光の衝撃で少しだけオリオトライも後ろに吹き飛ばされた。
ネ「当たった⁉︎」
ネシンバラは浅間が放った矢が当たったと思った。しかし……
浅「いえ、手応えが軽いです! 当たっていません‼︎ でもどうして?」
ネ「これは……髪だ! 振り向く前に自分の剣で後ろ髪を少し切って、振り向いたと同時に自分の前にばら撒いてチャフを即興で作ったんだ‼︎」
浅「そ、そんな⁉︎」
喜「んふっ、颯也を代演に使ったバチが当たったのね! いい気味だわ‼︎」
ミ「これで少しは反省するといいですわ!」
マル「でも結局アサマチと颯くんが一緒に散歩するのには変わらないんだよねぇ……」
ナル「ネタには困らないけど……でも今度の同人誌は浅間をどうしてやろうかしら? ふふっ! 考えただけで筆が鳴るわ‼︎」
とそんな風に矢を外してからも皆からブーイングを受けていた。浅間が下を向きながらワナワナ震えていた。そして……
浅「わ、私だってぇ! 颯也くんと一緒に2人きりで一緒にいたいですもん‼︎」
「「「この巫女開き直りおった……」」」
浅「皆颯也くんを頼ってるから……私ぐらいは彼の負担を少しでも減らそうと我慢してきたのに……寂しくても我慢して、でも私だって颯也くんにおはようのキスされたいですよぉー‼︎」
「そう、思ってくれてたんだ」
浅「へっ?」
不意に隣からそんな声が聞こえて振り向くと、そこには鈴を背負った颯也がいた。
「「「い、いつのまに⁉︎」」」
浅「さ、さっきのまさか……聞いてましたか?」
颯「jud。聞いてたよ」
浅「わ、わぁーーーーーっ⁉︎ さ、さっきの事忘れて下さい‼︎ 私的に凄く恥ずかしいです! それにさっきのはただの下らない妄想で「下らなくないよ?」颯也くん?」
颯「下らなくなんてない。それに、俺の事を考えて何かを我慢して……それが俺にとっては凄く嬉しいよ。でももう我慢しなくても良い。寂しかったらいつでも呼んで良いから」
浅「ju、jud……」
颯「あぁそれと……」
颯也は浅間の耳元に顔を近づけて……
颯「さっきの代演の事も、喜んで行かせてもらうよ?」
そう言った後、颯也は浅間の頭を撫でてオリオトライに向かっていった。
浅「ほ、ほへぇ……///」
浅間さんは顔を赤くし、頭から湯気を出しながらペルソナくんの水平にしている手の上に、力なくへたり込んだといいます。
オ「あら! 予想よりも早かったわね? 術式使ってないのに……」
颯「それはもう……先生についていけない事が忍びないので……」
オ「ほんと真面目ねぇ〜……で、鈴を背負った状態でどう攻撃を入れるのかしら? 勿論武器は使ってOKよ?」
颯「いえ、俺は授業の中で武器は使わないと決めています。……自分が大切に思う人達に命に関わるような危害が加えられそうになれば話は別ですが」
オ「という事はいつも通り素手でやるのね。はぁ〜……颯也の武器にこの剣でぶつかり合いたいんだけど……」
颯「俺は……大切に思ってる人達に武器を向けるなんてできませんから……」
オ「あれ? 私もその中に含まれてるの?」
颯「jud。勿論です」
オ「そう微笑まれながら言われると……先生もなんか照れるわね……」
颯「先生の照れてるところ、俺は可愛いと思います」
オ「もぅ! そんなに褒めちゃダメよぉ〜!」
オリオトライは赤面と満面に笑みを浮かべながら颯也に対して遠慮なく鞘剣を上段から叩きつけた。だが颯也はその鞘剣を左手で外に受け流すように逸らし、鞘剣を押した反動でオリオトライの背後に回った。しかしオリオトライもそれは計算済みで、颯也に鞘剣を押された反動を使って体を180度回転……そのまま横から鞘剣を颯也におみまいする。
それも颯也はお見通しとばかりに、今度は少し跳躍して先生の鞘剣の上に飛び乗ろうとした。これに対しオリオトライは、先程の点蔵達にしたように鞘剣の鞘を外して刀のリーチを伸ばせるようにし、跳躍した颯也に向けて振るった。すると鞘は颯也のもとに一直線に向かった。オリオトライは正直、今回は颯也から攻撃は受けないだろうと思った。今までは教導院を下る階段、それが終わるまでには颯也から一撃を食らっていた。だが今回颯也は遅刻し、自らペナルティを受けた。その事で、今日は颯也から攻撃を与えられる事はないだろうと少なからず思った。
だが、それは慢心である。
オ「っ⁉︎」
オリオトライの伸ばした鞘剣の鞘は、結果的には颯也に当たった。だがそれは颯也の足裏だった。颯也はその鞘をオリオトライの方に蹴る。すると鞘は剣の刀身を伝って戻り、元の鞘剣の状態に戻した。その瞬間、オリオトライは後ろに少し吹き飛ばされる。だがそれはさっき浅間の矢を自分の髪でチャフにした時と比べると全く違う。ともかく思重い衝撃だった。その驚いた瞬間には、既に颯也から背後を取られ、そして……
颯「先生……いつもご苦労様です。いつも頑張って俺達に色んな事を教えてくれて……だからこれは、生意気ですけど俺からのご褒美です」
オリオトライは、後ろから颯也に頭を優しく撫でてもらっていた。
オ「ふ、ふにゃぁ〜♡」
一瞬オリオトライの動きは止まった。
プロローグからそうでしたが、初の試みで誰が何を話しているのかという事を分かりやすくしてみました!
颯「確かに似たような話し方をするキャラが大勢いれば、誰が何を話したか分からなくなるからな」
実際に私もそうですが、読者の皆様もそうだと思います。まぁまだ登場キャラの名前が出てない所では、「」の最初になにもつけないまま進めていますが……
颯「まぁそこは作者の考え方次第だろう? という事で、多分この調子だと作者は早めに2話を投稿するだろう。読者の皆は楽しみにしておいてほしい。じゃあ、また次回で会おう」